SAKURA


花が咲いていた。

薄紅色のその花は
血を吸って赤く染まるという。

ひらひらと散りゆくソレは、
まるで自らが血を流しているようで。

だったら

私が朽ちるその時は
その花吹雪に埋もれたい。

そうしたら

季節が巡るたびに
私は咲き乱れるだろう。

季節が巡るたびに
私は誰かを欲するだろう。

ざわざわと胸を騒ぎたてる
あの花となって。




サイトオープンに伴い、日向野浅海嬢からの頂き物。
『宵月桜霞』をイメージして作ってくれました。
ありがとうございました。


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