『テケテケテケッ♪』
クリスマスイブ。 一年に一度、この夜だけ、おもちゃは自由に動くことが出来る。 ツリーにぶら下がったままの僕たちクマも、 さっきまでテケテケ太鼓を叩いて遊んでいた。
でもね。
「おっほ〜! クマさん、今は太鼓を叩かないでおくれよ。 よい子が目を覚ましちまったら大変だ。 寝ている間にプレゼントを置いていくのが、昔からの習わしだからね」
さっき部屋に入ってきたサンタさんにそう頼まれたので、 僕らはサンタさんのお仕事が終わるまで、 じ〜っと動かないで待っていたんだ。。
けど。。。
もののはずみで。。。。。。
・・・テケッ♪
「し〜!! ダメだったら!」
サンタさんは飛び上がらんばかりに驚いた。
でも大丈夫☆
サンタさんを待ちこがれて遅くまで起きていた子ども達は、 今はぐっすりと、暖かなベッドの中で眠り込んでいて、 目を覚ます気配はない。
サンタさんは、枕元の靴下に子ども達へのプレゼントを入れ終わると、 もういいよ、って僕たちにウィンクをして、 そっと子ども部屋のドアから出て行った――。
窓の外を、しゃんしゃんと軽やかな鈴の音が通り過ぎたら、 また僕たちおもちゃの、明日の朝までの楽しい時間が始まる。
ほら、みんな、いくよ!
テケテケテッ♪ テケテケテケッ♪ テケテケテッ♪
(おわり) |
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