きらいなこと |
じめじめした所,雨でぬれること,一人ぼっちにされること,あつさが苦手。 |
してはいけないこと |
ひくいしせいで,ヤギの横に行く。大きな音をたてる。たたいたり,意地悪なことをする。
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Q22 ヤギが口をもぐもぐしているのは,何をしているのですか。 |
反芻(はんすう)といって,食べた物をもう一度,口にもどしてかみなおしています。ヤギは反芻動物と呼ばれ,他には牛や羊,キリンなどがいます。反芻動物は,4つの胃を持ち,4つの部屋があって,それぞれが違った役割をしています。この4つの胃は別名は「ミノ」,「ハチノス」,「センマイ」,「ギアラ」と言います。第一胃は,中に食べ物を発酵(はっこう),分解する微生物がたくさん住んでいます。食べ物を発酵(はっこう)する時に出るガスは,ゲップして排出します。第二胃は,第一胃とつながっていて,収縮(しゅうしゅく)をくり返して半分くらい消化された食べ物をまた再び,口に送り込みます。この送り込んだ物をかみ直すことを反芻と言います。
第三胃は,反芻してドロドロになった草が流れ込み,胃の中でさらにすりつぶされて消化しやすくなった所で最後の第四胃へ送られます。第四胃は,人間の胃と同じような消化機能を持ち,胃液で第三胃から送られた食べ物を消化します。 |
Q23 ヤギは,犬みたいにかみついたりしませんか。 |
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かむことはあります。ヤギ同士で耳をかんだりします。ヤギの歯の数は,下あごに前歯8本,口の奥に上下24本の合計32本。上あごには切歯がなく,(上あごの歯茎の部分が固くなった)歯床板があります。この歯床板は草を押さえてちぎるのに適しています。だから,かみつくことはありますが,犬みたいにかんでもあまり危険ではありません。ヤギの歯は年をとると生え変わります。乳歯の生え変わりから,おおよその年齢がわかります。年齢の見分け方は,前歯の下あごが乳歯だけなら1歳未満。中央の一対(2本)が永久歯だと1才(12-18カ月令)。2対(4本)が永久歯だと2歳(24-27カ月令)。3対(6本)が永久歯なら3才(36-42)。4対(8本)前歯は全部で4対)とも永久歯なら4才以上48カ月令~です。歯がすれていたり,永久歯は生え変わりません。年齢が高くなるとすき間ができて7~8才になると抜けてきます。ヤギは早熟なので,4カ月令頃にはオスとメスを分けて飼育します。 |
Q24 ヤギのうんちは,くさくないですか。 |
うんちは,くさくありません。健康な時のうんちは黒豆のような粒々のうんちです。座ったまますることもありますが,ふつう,2回,3回とパラパラと小出しにするのであちこちに散らばり,つぶつぶなのでそれを集めて掃除するのはたいへんです。
固まりうんちがでたら,せんい分の少ないエサ(濃厚飼料)の与え過ぎなどが原因です。下痢(げり)の時,食べてはいけない物を食べたり,水分を多くふくむ青草類の与え過ぎやエサを急に変えた時,高温多湿の時などです。健康なうんちをもどすには,半乾きの草や木の葉などの低水分,高繊維分の物を与えます。ただ,病気や寄生虫が原因の場合もあるので,原因不明の時や長期間続く場合は獣医さんに相談します。 |
Q25 ヤギの病気でこわいのは何ですか。 |
虫(寄生虫)です。蚊にさされて起こる腰麻痺(ようまひ)や第4胃,小腸,大腸に寄生する「消化管内寄生虫症」です。ダニなどの外部寄生虫や「乳頭糞線虫」がこわいです。そのため,予防・治療薬として,体の外や中の寄生する寄生虫の駆除(くじょ)をします。寄生虫に効果を発揮するアイボメック・トピカル体重(10kgで1mL)やノミ、マダニに効果を発揮するフロントライン(スプレーやスポットオンドッグ)ゼノアックなどの薬で,季節の変わり目に駆虫します。また,予防が大切です。ヤギ小屋で飼う時は,きれいに掃除をして,除糞やわらなどの敷料交換をこまめに行って防止をします。 |
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