大手ハンバーガー企業である「マクドナルド」社。関東では「マック」と略称されているようだが、関西ではこの店を「マクド」と呼んでいる。学校帰りにお腹が空いて行く、塾等に行くまでの時間つぶしに行く。こういったお店は小・中学生や高校生のお手軽な「たまり場」である。
この「たまり場」に集まっておしゃべりを楽しんでいるかれらを「マクドっこ」という。
数百円で長時間親しい友達とおしゃべりする場があるということは、閉塞感ばかり感じるこの環境で何かほっとさせるものがある。
子どもが育つということは、社会に適応する術を身につけるということでもある。誰がどうみても現代は消費社会である。消費社会には消費社会に適応するための場があるのではないだろうか。
(奈良女子大学大学院博士課程)
1999年6月21日 『よいこの今ドキ語』 毎日新聞東京本社版朝刊11面
羽渕一代 はぶちいちよ
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