セレブリティ(celebrity)=「名士」の略語。ただし、女性誌に登場するセレブの大半はハリウッドスターとスーパーモデルである。
セレブの基準は、ファッショナブルであるか、あるいはスキャンダラスであるか。決して、本人が何を成し遂げたかではない。
かつてブーアスティンは、テレビや新聞、映画といった「新しい」情報伝達手段が、重要な功績ゆえに人々に知られる英雄の代用品として、セレブリティ―その大半が芸能人―を生み出したと述べている。つまり、「有名であるがゆえに注目される人」自体は、特に新しい現象ではない。
インターネット時代の今日。ボーダレスとは言われるものの、省略形「セレブ」は、決して「日本の」芸能人を含まない。あくまで「外国」なのがおもしろい。
2000年1月24日 『よいこの今ドキ語』 毎日新聞東京本社版朝刊4面
松田美佐 まつだみさ
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