あとがき


◆実際に、プレイされたことのない人からは、こんな一本道で、単純な話、一時間も持たないんじゃ。と思われるかも知れませんが、実際にプレイしてみると、この程度でも、最低でも二時間は、必ずかかります。

コンピューターゲームの様に、淡々と進めるなら、一時間で足りるかも知れません。でも、人間同士の話し合いで進むため、必ず、雑談で盛り上がったり、脱線したりします。誤解無いように、お願いしたいのが、これらの雑談や、脱線は、必ず必要と言うことです。もちろん、度が過ぎるのはダメですが。

登場NPCやキャラクターをネタに、少しは脱線して、遊べるぐらいでないと、盛り上がりませんから。
たんたんと、ゲームを進行したところで、何も面白くありません。薄ら寒いだけです。
ですから、DMはあまり、かっかせず、自身も雑談に乗るくらいの気持ちで居た方がいいです。

◆キャラクターを作る時間を考えると、3〜4時間は、らくらく消費するでしょう。
何より、人間を五、六人集めようとすると、一人は、時間の守れない人間が混じっているモノです(笑)。
そうして、待ち時間に雑談をしたりすると、開始時間が軽く一時間は、ずれ込んだりします。


裏テーマ

最初に断っておきますが、シナリオ使用上の注意にも書いていますが、プレイヤーに説明する必要は、まったくありません。理解させる必要もありません。あくまでDMが、シナリオ運営する為の手助け、理解を促すための手助けでしかありません。

このシナリオの裏テーマ「絶対多数の幸せ」です。Mr.スポックのアレです。PBMでは、よく引き合いに出される言葉なのですが、誤用されている、と言うのもあってのことです。

この「絶対多数の幸せ」の原理は、発言した本人が犠牲となる場合にのみ、効力を発する言葉であって、他者に犠牲を強いる場合は、ただのわがままでしかありません。

他人に犠牲を強いると言うことは、強盗犯が「オレはこのままじゃ、野垂れ死にするから、オレのために死んでくれ」と言うのと、大差ないのです。

PBMで「そいつを逃がすと、さらなる被害が出る。だから、おまえは死んでくれ」と言うような事があったのですが、捕まっているのが、警察やそれに準じた組織の人ならば、その覚悟はあるでしょうが、この場合一般市民が捕まっており、治安維持をすべき、発言者の立場からすると、本末転倒です。

「大の虫を生かすために、小の虫を殺す」。言葉は違えど「絶対多数の幸せ」と同義語です。
自分自身や家族、恋人、子供が、小の虫にされたら、同じ事が言えるでしょうか?。

だからこそ、これらの言葉は、犠牲となる本人が発言した場合にのみ、効力を発揮するのだと思うのです。

オレなら、躊躇なく死ねる。と言う人もいるでしょうし、まっぴらだ。と言う人も、それで、そばにいる恋人が助かるのなら。と言う人もいるでしょう。いろんな解釈があるでしょう、それを否定する気も、肯定する気もありません。

ただ、自分の判断、価値観を、他者へ強要するのが、間違いなだけです。

少し話がそれました(苦笑)。
こんな感じで、裏テーマを考えていたわけです。波多間の行動を、身勝手な犯罪者ととるか、必要悪と取るかで、その人のLAW度とCHAOS度が分かると思います。

個人よりも全体を重視するLAWは、犠牲となることを喜び、全体よりも個人を優先するCHAOSは、それを鼻で笑うでしょう。あなたは、どちらに共感するでしょうか?<無難なまとめ方(笑)


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