陽だまりの庭
あとがき
 連載が終わりましたー!長かったなあ。
 元々は、宝冠の名を持つ姫君っていうのもいいな〜、と思ってただけなんだけど。
 そう、最初はティアラ・サファイアが主人公のつもりだった。
 だが、性格がおとなしすぎるため、動いてくれない!
 で、エンリックが、いつの間にか主役に。
 彼を最初に主人公としていれば、タイトルは「泣いて笑って騒動記」か「皆でお茶会」。(笑)

 この話を書く前、私はスランプというより、筆を完全に折ってて。
 いやいや、物を書くどころか、ネタさえ考えない状態。
 きっかけは、部屋の片付けして出てきた、一冊の原稿用紙。
 ちょうど思いついたことだし、書いてみてもいいかと。
 恐ろしいことに「陽だまりの庭」は短編のつもりだった!
 が、書き始めたら、今までの鬱憤を晴らすかのように、止まらなくなってねー。
 途中まで、堰を切ったように夢中だったよ。10〜15分で一枚とか。
 その内、疲れてきて、さて、どうやってまとめようか。(笑)
 題名さえ決まってない有様だし。
 第一話から終わりまで、小説の中で約15〜6年。
 書きも書いたり原稿用紙600枚!(正確には600枚以上)
 足らない部分は番外編でもいいかと開き直って、後半の展開が早い。
 パソコンやネット、HPに興味を持ったのは、この頃。
 実際、小説サイトの存在を知った時は、カルチャーショック!
 「とりあえず一作あるんだし、やってみれば?」
 勧めてくれた友達は、久々に書いた新作が、とんでもない長編になるとは思ってなかったに違いない。
 一番、本人が驚いたよ。
 下書き完成したときは、素直に喜んだ。
 何だ、まだ書けるんじゃないかって。
 ただ、ノリで書いたものだから、設定が大雑把。
 加筆修正しながら、連載開始。
 主人公がエンリックなら、クラウドがダンラークで最初に出会う人物はティアラじゃなく、エンリックだろうとは考えたが、後の展開のため、あえて直さず。
 ティアラを巡る重要な人物の一人、クラウドは下書きに容姿の記述がなかったし。(ごめん、クラウド)
 でもグレーの瞳はホントに人目を引く。
 偶然、町中で見かけた女子高生がそうだった。
 水色というか灰色というか、不思議な色に見えるんだよね。
 前に漫画の中で、「淡い水色とも銀灰色ともいえぬ瞳の色」という感じの表現があった時、青と銀は違う色だから、そんなはずないって思ったんだけど、見て納得。
 少なくとも判別は難しい。

 色々な意味で、私には初めての要素が入ってる作品。
 特に、エンリックが泣いた場面。(第二話)
 今まで大人の男性キャラが泣く事はなかったから。
 ただ、エンリックは絶対泣くだろう、と思ったので。
 「陽だまりの庭」は平和で穏やかで、ただ幸せな話になってます。
 ダンラークは、こんな国があったらいいなという「理想郷」のイメージ。
 だからティアラは本当に「お姫様」な性格。
 対比させる意味もあってドルフィシェはもっと現実的。
 武術が得意な王子に、賑やかな盛り場、宮廷には賄賂。
 人物一覧には、作者の贔屓の序列も入ってます。(笑)
 エンリックがトップ、ヒロインはティアラ、クラウドはトリにしようと思ったけど、やっぱりティアラと名前を離したくないという理由で上に。
 さてラストに来るのは誰にしようかと迷った挙句、サミュエル。
 
 下の写真は王宮の庭園の一部のイメージです。(マウスポインタで効果が出ます。)
 実はエンリックのお気に入りはハーブガーデンのような感じですが、近くになかったので、ローズガーデンへ行って撮影してきました。
 バラの茂みはダンラークにもドルフィシェにもあります!
 最終話の背景、お気付きかもしれませんが、自作です。
 どうしても「庭」をはめ込みたくて。

「陽だまりの庭」は創作意欲を取り戻した記念すべき作品です。
 お付き合いくださいまして、ありがとうございました! 


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