カルトア人物こぼれ話(3)
ジェフド:「とうとうシリーズとして、目次が独立!」
サラ:「番外編も増えたので、他の短編と区別したそうですわ。」
ジェフド:「これも読者様のおかげです。感謝してます!」
テイト:「文月も予想外の展開らしいです。」
ジェフド:「実際、本編より個々の番外編の方が話が長い。」
テイト:「元々、短編として書かれた話ですから。」
ナーサ:「そのかわり、設定も少しずつ変化してきたそうです。」
サラ:「特にジェフドが私に求婚する話(注:始まりは前夜祭)は、考え直したそうですわ。」
ジェフド:「最初、私に何をさせる気だったんだ!?」
テイト:「一例として、仮面舞踏会で知り合って、陛下が王妃様の邸に忍び込み、さらにバルコニーの下で竪琴を奏でる、という感じです。」
ジェフド、サラ:「…!?」
ナーサ:「どこかで聞いたような話ですが…。」
テイト:「陛下が王子の頃ならやりかねないと文月は思ったそうですが、当時の王妃様が受けてはくださらないだろう、ということでやめたようです。それと他国で不法侵入は、やはり立場を考慮した上で難しいのではないかと。」
ジェフド:「他国訪問中、夜に抜け出すなんてできるわけないだろう!テイトが一緒なんだぞ!」
サラ:「どちらかというとテイトの協力なしでは無理と思って、文月は諦めたのね。」
ジェフド:「どうして?」
サラ:「人に見つからないように見張りがいるでしょう?」
テイト:「夜遊びの手助けなど、私は絶対しません。」
ジェフド:「この場合、夜遊びとは言わないだろう。大体、竪琴弾いたら、人が集まることくらいわかる!」
サラ:「案外、響くのよね。」
ナーサ:「やっぱりお上手ですもの。いつも御子様方も喜んでます。」
テイト:「あまり褒めないように。陛下が図に乗るだろう。」
サラ:「ナーサを責めないで。ジェフドと接する時間短いから、良く知らないだけなのよ。」
ジェフド:「あ、そうか。私がサラと一緒にいると、席外してること多かったから。」
サラ:「新婚の頃、気を遣ってくれてたのよ。」
ジェフド:「その後、旅に出ちゃったし、戻ってくれば戦で、城に落ち着いたのは子供達と帰ってきてからだからなあ。」
テイト:「まったく城の者には受けが良くて困ります。」
サラ:「あら、以前は折が合わなかったんじゃないの?」
テイト:「重臣達には、です。城で働いている人間には、そうでもないんです。料理番とか馬番とか庭師とか…。」
ジェフド:「良く厨房で皆と一緒におやつ食べたりしたよ。父上やテイトに叱られた時、馬小屋にこもったり…。」
テイト:「陛下、嘘はいけません。叱られるのが嫌で、馬小屋に匿ってもらったのが事実です。」
ナーサ:「何かなさったんですか。」
ジェフド:「別に大したことじゃないよ。」
サラ:「本当に?」
テイト:「城を抜け出して、晩餐会に間に合わなかったんです。」
ジェフド:「昔の話じゃないか。主君の過去を勝手にバラすな!」
テイト:「王妃様にも隠さなければいけないような過去をお持ちになっているのは陛下の自業自得です。反省してください。」
サラ:「叩けばいくらでも埃がでてきそうね。」
ジェフド:「人を犯罪者みたいな言い方しないでくれ!他愛のない子供のしたことじゃないか!」
テイト:「…。」
サラ:「駄目よ、ジェフド。ここで反抗したら後でナーサが八つ当たりされるかもしれないわ。」
テイト、ナーサ:「そんなこと、ありません。」
ジェフド、サラ:「え?」
ジェフド:「何だ、思ったより仲良し夫婦♪」
テイト:「ち、違います。私は関係ない人間にあたるような大人気ない真似はしません。」
ジェフド:「おー、うろたえてる。」
サラ:「ちょっと、あなた。」
ジェフド:「ナーサ、困った事があったらいつでも言いにおいで。私とサラが相談にのるから。」
テイト:「別に喧嘩はしてませんから。」
ジェフド:「共働きの女性は悩みも多いんだぞ。」

 何故か延々とジェフドが家庭生活について話し始める。

ナーサ:「王妃様、止めなくてよろしいんですか。」
サラ:「普段、テイトに頭が上がらないものだから、自分が優位に立ってるのが嬉しいのよ。本当に何かあったら相談にきてね。」
ナーサ:「はい。でも大丈夫です。」
 
 カルトアの主従夫妻は仲睦まじくて結構である…。

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