カルトア人物こぼれ話
〜キャラの言い分〜
ジェフド:「何だ、このタイトルは。気にいらないなー。『こぼれ話』だって!?」
サラ:「まあ、あなた。怒らないで。せっかく機会を作ってくれたんですから。」
テイト:「そうですよ。本音でいいそうですから、存分にどうぞ。」
ジェフド:「二人がそう言うなら…って、王になっても頭上がらないのか!?」
テイト:「陛下は一部の方に亭主関白だと思われてますよ。」
サラ:「ジェフドは我儘で勝手なところありますから。」
ジェフド:「もしもし?それ褒めてるの?けなしてるの?」
サラ:「あら、私としたことが。自由奔放なあなたが好きなんですから、気にしないで。」
テイト:「陛下は子供の頃から、甘やかされて育ってますから仕方ないんです。」
ジェフド:「それは、一人息子だったからじゃないか。」
テイト:「そうですね。もう、母君そっくりで、天使だ、人形だともてはやされて。特に先王陛下は可愛がられてましたね。」
サラ:「それでこんな風に。」(妙に納得)
ジェフド:「こんなって、サラ。ちゃんとやることはやってるのに、皆、認めてくれてないんだ!?」
テイト:「国王になられてからは、ご立派でした。良く無傷で帰国してくださいました。」
サラ:「まさか、追っ手を振り切れるほど強いなんて思ってなかったわ。」
ジェフド:「指南役が厳しくて。手加減しないから、テイトは。すぐ怒鳴るし。それじゃ、嫁さんだって見つからないよ。」
テイト:「半分は陛下のせいです!いつ呼び出されるかと思うと、自分の事、考えてる暇ないですから。」
サラ:「テイトはお城に住んでるものね。」
テイト:「はい。城内にお部屋を賜ってます。陛下が結婚なさる前は、ご家族の近くだったんですよ。」
ジェフド:「父上がテイトの部屋に前を通らないと、外に行けないようにしたから。テイトは真面目で夜遊びにも行かないんだよ。」
サラ:「あなたは行ってたの?」
ジェフド:「さすがに、夜は城門閉まる前に帰らないと、宿代けっこうかかるから。」
サラ:「宿代って、やっぱり私と旅する前に遊びまわってたのね!」
ジェフド:「女遊びはしてない!!話聞くのに酒場とか宿屋が一番いいんだよ!」
サラ:「酒場にも女性はいますものね。」
ジェフド:「誤解だ。どこぞの主人公じゃあるまいし、十五、六で女性を口説けるわけないだろう!」
サラ:「あなたなら自分で口説かなくても、近寄ってきそうだわ。」
ジェフド:「そんな事ない!子供だったんだから。」
テイト:「普通の子供は詩人の真似なんかしません。おかげで私は町中の宿屋と酒場を探し回る羽目になったんです。結婚して落ち着いたと安心すれば旅に出てしまわれるし…。それで私に家庭がもてると思いますか。」
ジェフド:「そ、それを言われると。」
サラ:「ごめんなさいね、テイト。」
テイト:「王妃様はよろしいんです。連れ出したのは陛下ですから。」
サラ:「ナーサにも悪いことしたわ。グレジェナにも帰れなくて。」
ナーサ「はい。まさか、ご夫妻でいなくなられたと戻れません。でも、前の陛下とテイト様が気遣ってくださいました。」
ジェフド:「テイトの事、『様』なんだ。どうして?」
ナーサ:「騎士の方はそうお呼びしています。私、侍女ですから。」
サラ:「テイトの立場って微妙よね。ジェフド、いつまで側近にしておく気?恩賞もまだなんでしょう。」
ジェフド:「あ、領地はちょっと…。引きこもられたら困る!ほら、子供達の世話もしてもらわないと。」
テイト:「結局、教育係、もう一度やるんですね。」(心の声:もう騎士に戻れない…)
ナーサ:「エルリーナ様は私が受け持ちになります。」
サラ:「ライクリフもテイトにすっかりなついてるのよ。」
ジェフド:「そうそう。まさか子供の扱いが上手だったとは意外だなー。」
テイト:「ずっと一緒にいれば慣れます。陛下のお守りより楽ですし。」
ジェフド:「私は赤ん坊以下か!?」
サラ:「ほら、むきになるから。」
テイト:「確かに陛下の子育てには一抹の不安が…。」
ジェフド:「なんで?ちゃんと面倒見てるよ。」
サラ:「寝かしつけるのだけは、一番上手よね。」
ジェフド:「最近、子守歌も覚えたんだ♪」
サラ:「たまに一緒になって眠ってるけど。」
ジェフド:「いやー、つい。」
テイト:「それに、その詩人の格好、そろそろやめてください。」
ジェフド:「嫌だ。人前に出ない時くらい何着ててもいいだろう。」
サラ:「大目に見てあげて。近頃、おとなしく城にいるから、気分転換なのよ。」
テイト:「せめて、部屋の中だけにしてくれませんか。この前、中庭にいたでしょう。」
ジェフド:「自分の家で好きな服も着られないなんて、カルトアには自由がないなあ。」
テイト:「そういう問題じゃないでしょう。」
ナーサ:「でも、陛下は御自分で洗濯なさってまで、気に入ってるんです。」
サラ:「違うの、ナーサ。テイトに見つかると捨てられると思ってるからよ。」
テイト:「私はどこで教育を間違えたんでしょうか。」
ジェフド:「ただの趣味に、深刻にならないでくれ!」
サラ:「あなたの場合、道楽にしか見えないもの。」
ジェフド:「あんまりだ。文月の陰謀だ。」
テイト:「そんな、わかりきったことを今更…。」
サラ:「長い銀髪、青い瞳で、もう人生決まってたのよ。」
ジェフド:「抗議してやる〜」
テイト:「無駄ですよ。」(ため息)
ジェフド:「さては文月の味方だな。お気に入りはいいよな。」
サラ:「テイトがお気に入り?」
ジェフド:「騎士好きの文月なら、当たり前だ!」
ナーサ:「その割りに、報われてないような気がしますけど…。」(遠慮がち)
サラ:「大変な目にあってばかりだし。」
ジェフド:「騎士に武士の性格入れて、忠臣にしてるからだよ。」
テイト:「そうなんです。『主君と愛する姫(女性)のために戦う』のが騎士と文月は思ってるんです。本当は国と王妃様を守った陛下が一番騎士らしい性格なんです。」
ジェフド:「騎士物語だというを、皆、忘れないように!」

 <おまけ>
 ジェフドがお部屋で書き物。
サラ:「あなた、やっぱり文月に訴状?」
ジェフド:「いいや。テイトのための嘆願書。一生独身じゃ、かわいそうじゃないか。」
サラ:「少しは気遣ってあげないとあんまりよね。」
ジェフド:「そうだ、ナーサは?身近にいたし、いいんじゃないか。」
サラ:「頼りがいがある人だから、テイトにならいいけど…。」
ジェフド:「ナーサならいい奥さんになるなー。」
サラ:「テイトの気持ちは?」
ジェフド:「話がまとまれば、その気になる。無愛想なだけで女性には優しいから。」
 
 文月がジェフドの希望を叶えるかどうかは不明である…


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