<ORIGINAL ALBUM>
扉 の 冬
1973.9.21発売 TDCD−1054(TDKコア)
1.外はみんな
2.待ちぼうけ
3.扉の冬
4.ねこ
5.綱渡り
6.変奏
7.かびん
8.昼下がり
9.週末
吉田美奈子(vo,p,perc)
細野晴臣(b,ac-g,perc)
林 立夫(ds,perc)
鈴木 茂(el-g,perc)
松任谷正隆(or,acc,perc)
Produced by 吉田美奈子&キャラメルママ
○「ローラニーロ的資質を感じさせるこのころの美奈子」について
「レコードコレクターズ」93.11月号 by広川裕
「(前略)〜吉田美奈子は70年代初期にローラからの影響を受けその
インスピレーションを基にしたと思われるアルバム「扉の冬」を発表し
ている。彼女は一時”和製ローラニーロ”などと呼ばれた時期もあった
が、その比喩は当時は全く的を射ていたといえる。何より吉田のうたに
は都会で暮らす人間の孤独感が溢れていた。ローラのうたにニューヨー
クの風景を感じたのと同様、吉田のうたには、ボクは東京を強くイメー
ジする。「扉の冬」でのピアノの弾き語りを中心とした彼女のうたには
こわいくらいピュアな精神が宿っている。そしてローラにも通じるよう
なスピリチュアルな匂い。吉田は後にソウル、ファンクといった黒人音
楽へ強く傾倒して行くことになるのだが、ローラもまた黒人大衆音楽の
エモーショナルな衝動に深く衝かれて歌いはじめたような女だ。こうし
たいくつもの相似は2人の間の距離を縮める。(後略)
☆(ゴスペルとの関連に関して)「扉の冬」ではゴスペルへの傾倒はなし。
キャラメルママはゴスペル志向がありませんでしたから。
「FMfan 80年11/24号」より