WEEKLY INTERVIEW 再録
(毎週土曜or日曜更新)時々臨時休業
第32回 出典:「FMステーション」86年?
「BELLS」制作時の経緯 詳細
「ライトゥンアップ」以来久々、ファン待望のオリジナル作品「B
ELLS」をリリースした吉田美奈子。しかもそれが自主制作CD
という実に彼女らしいスタイルでのオデマシ。レコード会社の売ら
んかな的規制を嫌って、インディペンデントな活動を続ける彼女の
近況と、「BELLS」制作の経緯を聞いてみた。
吉田「契約アーティストみたいな商売がイヤんなっちゃって随分前にやめちゃったの
。いまさら言うことじゃないけれど、契約する事によって自由にならない事が
日本の場合多い。今でも契約の話はたくさん来るけど、例えば、いいミュージ
シャン同士の横のつながりも各社の規制で、協力しあっていいレコードをつく
るみたいな状況にはなかなかならないでしょ。そういう閉鎖的なところがいや
で。それにボクはマイペースでやってい方だし、同じイヤな思いをするんでも
自分の責任において解決できるもの。
そんな時だから、自分がやってて楽しいことをやろうと、それでこのCDを作
ったの。CDという形になったのは、それが一番簡単なルートで良いものを安
くつくれたから。
ゴスペルをベースにしたオリジナルを考えていたから、というか何も考えずに
作るとボクの場合、こうなっちゃうんだけど、そういう雰囲気を出せるのはや
っぱり本物の人たちでしょ。で、リン メイビリー(ボクはP−ファンク系の
ステューピッドなファンクが好きだからだって)や、バーナードファーラー、
バーナードデイビスと一緒にやったの。それもウチの旦那(生田朗さん)の仕
事の関係でそういう人たちとお友達だったりして、しかも坂本龍一のレコーデ
ィングで日本にみんな来てたり、CDも9月までは物品税がかからないなんて
タイミングもあって、それじゃあって。腰が重いから、自主制作といえども諸
条件が揃わないと、なかなか出さないんですよ。(笑)
最近、ライブをあまりやらないというのは、ライブは1人では出来ないでしょ
う。ホールをセッティングするにしろ、ボクは仕事にはキチンとペイメントさ
れるべきだと思うし、それで貧乏になった時期もあるけれど(笑)。スポンサ
ーを立ててその看板でやれば簡単なんだろうけれど、それをやらないっていう
のは、貸すのはいいんだけど、借りはイヤなんだ、ボク(笑)。」