「嫉妬だって? 冗談じゃないぜ」
何なんだこいつはさっきから気色悪い。
「おかげさまで」
まったくコツでも教えて欲しいもんだね厄介ごとの楽しみ方ってやつをさ。
「しかし残念ながら、」
だからって、べつにわざわざ悩ましげな顔は作らなくていいぞ。
「僕のこれはあなたの不機嫌に起因しているわけでして」
話がさっぱり見えないんだが。
「いえ、あなたの方がよくご存知ではないかと」
見当もつかん。
「ではヒントを差し上げましょう」
もったいぶるな。
「あなたが不機嫌な原因です」
それは明らかだろう。ハルヒのやつが目を輝かせて飛び出して行ったんだからな。
「それよりも前に始まっていましたよ」
それより前?
「もうお分かりですよね」
いやいやいや、いや? 待てよ…?
「ご安心ください」
何をだ。
「僕と彼は、任務が前提の協力関係にあるだけですから」
…!
「あ、待ってください」
待てと言われて待てるかこの状況で恥ずかしいにも程があるぞ俺!
(2007/07/19)
「編集長★一直線!」の、生徒会室からの二人歩き帰り道。