The Lost Lennon Tapes


 


レーベル:なし


カタログ番号:なし

リリース時期:2003年

フォーマット:CD-R

注記: トレード流通のみ。非売品


 Westwood Oneが1988年から1992年にかけて製作・配信したラジオ番組"The Lost Lennon Tapes"の放送用原盤(ビニール)の全てをCD-R化したタイトルで、コレクター間にツリー形式のトレードで流通した。 プレミア・ショー1回と本放送218回分が221枚(+アートワーク・ディスク1枚)のCD−Rに収められている。 これ程多量な数のディスクのツリーは、少なくともビートルズ関係では他に例がない。原盤からのコピー音源を販売 していたウェブ・サイトもあったが、そうした貴重な音源をツリー形式により最小限のコストでコレクターが 入手できるようにしてくれた企画者氏には敬服する他ない。

 ジョンのソロ時代の音源にはまだブートレッグ化されていないものがあるようだが、ビートルズ時代の音源で、各種ブートレッグなどで聴けないというものはおそらくないと思われる(量が多いのでまだ1/3くらいのディスクしかチェックできていないのだが)。しかし、「重箱の隅ほじり」的な観点からは次のように注目すべきものも発見できる。

*"Everyone Had A Hard Year"
演奏後にもジョンがギターを弾いている様子がナレーションの背後に聴こえる
*Daddy's Little Sunshine Boy
ナレーションに遮られてはいるが歌の前後のやりとりも聴ける。
*Dear Prudence (alt. mono mix)
『Gone Tomorrow, Here Today』(Repromanのバージョン)よりも演奏後の部分をより長く聴ける(但しナレーションが被さっている)。
*Down In Cuba
ブートレッグ(Bagの『The Lost Lennnon Tapes Vol.10』)よりも終りが若干長い。
*"Chi-Chi's"
各セグメントの始めまたは終りが僅かに長い場合がある。
*Don't Let Me Down (home demo #1)
最初の1音分『1968 Demos』より長く、最後のコードの響きも僅かに長い。


 というように、概ねは、ホストのエリオット・ミンツのナレーションに遮られるためにブートレッグではカットされていた部分まで 聴けることがある、という程度の些細な違いではある。
 他にも、楽曲ではないものの、"マジック"・アレックスがアップル・スタジオに設置した8トラック・レコーダーをテスト している場面や、こちらは『The Lost Lennnon Tapes Vol.18』でも聴けたが、"Rock And Roll Circus"撮影中にジョンとミック・ジャガーが「Yer Blues」を一緒に口ずさむ場面の音質がかなり良く、 かつ前後が長いテープ(ゲット・バック・セッション同様にナグラ・レコーダーで録られたものか?)などの貴重な音源も含まれている。

 現在確認できる限りでは、同内容の日本製ブートレッグが2種類販売される予定となっている。いずれもこのツリーCD−Rのコピーである可能性が考えられる。




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