(13)建具について悩んだ話
家を一軒建てる場合、そこには窓やドアやトイレの便器やバスタブなど、様々なアイテムが必要になってきます。例えば、バスタブやトイレの便器については、TOTOやINAXの製品つまり既製品が使われるということを当然と思っても、「内部のドアや階段は大工さんがその場でつくるものだ」と思っている人が結構います。(というか私自身もそうだったので)
しかし、実際は各部屋やトイレのドア、クローゼットの扉・階段などは、「大建工業」「ノダ」「JUKEN」等の設備メーカーの製品を使用することが多いようです。大手のハウスメーカーの場合は自社向けにオリジナルの商品の供給を受けているのかもしれませんが、小さめのハウスメーカーや工務店、あるいはコストパフォーマンスを追求した商品の場合、これらの内外装メーカーの製品としてカタログにも載っているものが使われているので、標準仕様では満足できない場合、オプションでレベルアップするという選択があるわけです。
私の場合、「価格帯の安い家をベースにして、その分オプションを欲張り、限られた予算で限りなく理想に近い家を建てる」という計画の問題点に気づき、一気に暗礁に乗り上げかけてしまったのは、実際の建築現場(引渡し直前)を見せてもらった時でした。冬真っ盛りで人気のない家が寒々しく感じられたということもあったかもしれませんが、その家の床や建具の質感を見て「安い家の建具は安っぽい」ということを思い知ってしまったのです。その家で使われていた建具は前述の大手のメーカーのうちDAIKENのものでしたし、最もコストパフォーマンスがよいことをセールスポイントにしているぐらいですから、「安かろう悪かろう」だったわけではありません。では何が気に入らなかったのか?一言でいうとまるっきり「ベニヤっぽかった」のです。
このとき、私の頭の中で「何千万円も払うんだからこれじゃやだ・・・・」というスイッチが入ってしまいました。オプションを欲張った事によって総額はかなり膨らんできていましたから、自分の中では「設備さえ我慢するならいわゆる大手ハウスメーカーの商品でも手は届くんだよな・・」という選択がもくもくと湧き上がってきてしまったのです。それに、比較的安い価格帯のハウスメーカーでも建具の質感に関してはそれほど悪くないところもあったので。
このハウスメーカーとの商談は、この段階でほぼゲームオーバーになりかかったのですが、ここでセールスマンTさんの粘り腰は驚異的なものでした。とりあえず、他のハウスメーカーの商品を検討したかった私としては、いろいろな言い訳を使いながら会うことを避け続けたのですが、Tさんは、次々に興味惹かれる提案を持ち込んで来たのです。
途中の紆余曲折を省いて結論を言うならば、結局、「オプションで、同じ建具メーカーで出している無垢の木を使った建具(グランセレクト)を一階に使用」、「二階はオプションで建具の色を一階に揃える(製品は標準と同じRV)」、「階段も.一階の建具に色を揃えるために製品をレベルアップ」「一階の床はオプションでWPC仕様の製品(キャプテンジャック)にレベルアップ」「二階の床はオプションで一階の床に色を揃える」という大掛かりな変更となりました。(ゴチャゴチャしてますがどういうことだかわかりますか?)
その結果、充分な質感が得られたか?それについてはまた完成後のレポートをお楽しみに。
※標準仕様では製品だけでなく選べる色も2色に指定されていたので指定外の色を選ぶだけで仕切り価格が変わり、オプションとなってしまうのです。