ルービックキューブ 先日実家の掃除をしていたらルービックキューブが出てきた。実家では昔に買ったようなものが捨てられずにずっと残っていたりする。これも私が子供の頃に親に買ってもらった(または親が流行りものに手を出した)ものである。で過去を思い出しつつ揃えてみたりした。今ではLBL(Layer by Layer)と呼ばれるタイプの揃え方だ。 webを検索してみると今ではCFOP(Cross-F2L-OLL-PLL)手順というものが主流らしい。で手順を覚えてみる。F2Lまでは覚えなくても何となく揃えられるようになり、PLLの21種はまあ何とかなった。しかしOLLの57パターンは一応全パターン覚えてみたが、半分くらいしか自信を持って実行できない程度(パターンを見誤る、手順を間違う、別の手順をやってしまう)にしかならず挫折した。 CFOPでは多数のパターンを覚え、どのパターンかを判断して正しい手順を選択し、間違わずに素早く実行することが求められる。世のスピードキューバー達はいかに素早く回せるパターンを身につけるか、基本となるOLL57/PLL21以外のパターン(F2LとOLL、OLLとPLLを同時に揃えるなど)を覚えるか、といった世界になっている。この方式の特徴としては、最初の方は手順が簡単でも、その後は既に揃っている部分を一旦崩して元に戻す(その際に揃っていなかった部分を変化させる)というやり方の都合上、F2L→OLL→PLLと後になるに従って手順が難しくなってくる。 Roux Method(ルー方式) でCFOPに挫折した結果、別の解法に手を出すことにした。有望なのはルーだろう。特徴としては既に揃えたところは基本崩さない(CMLLと呼ばれるところを除く)、基本的に左手に持ったまま持ち替えない、CMLL以外は手順自体は難しくない、特にLSE(Last Six Edge)では工夫する余地が多い、マスターすればCFOPよりも少ない手順と同等のタイムを狙える、といった辺り。 ここでは初心者向けになるべく単純化したパターンを記述してみる。 そのために見つけやすい色として下面=赤、左面=青色に色を固定し(結果上面=橙、右面=緑、手前面=黄、奥面=白)、覚える必要のある複雑なパターンはできるだけ少なくする(Step3での2つだけ)。 3手程度のパターンはいくつも出てくるが、ターゲットとなっているキューブやペアがどう動いているかを追ってみていけば「覚える」というほどのことはないだろう。 以下回転記号としてMが出てくるが、これは真ん中の列(左の列と右の列の間)を上面から見て手前側に回すことを表している。ここでは主にM'を使うことになるが、これは両手で左列と右列を持った状態で薬指で裏側下のエッジキューブを下に(手前に)引いて回すことを想定している。 なおRoux手順の全体の流れと詳細については以下の辺りを参照してください。 http://grrroux.free.fr/method/Intro.html https://sites.google.com/view/kianroux/roux-tutorial https://www.speedcubing.ch/l%C3%B6sungsanleitungen/3x3-roux-methode/ http://kasocube.blog.shinobi.jp/Entry/158/ https://hili-roux.hatenablog.com/ https://tanishicube.blog.fc2.com/blog-entry-32.html Step1 FirstBlock 左側に6キューブのブロックを作る ※底面センターは合わせる必要なし できたペアやブロックは崩さずに揃えていく FB1a センターとエッジを合わせる ・左下に来るエッジキューブ(赤青)を見つけ、底面色(赤)を下にして左下になるように持ち替える。 ・左面に来るセンターキューブ(青)を見つけ、Rw回転とUw回転で左面に持ってくる(最大2手) FB1b 左奥に来るエッジキューブ(青白)を手前下に持ってくる。その際に左面色(青)を手前向きにする。 ・左奥に来るエッジキューブ(青白)を見つけ、その場所により以下の手順を実行  R列にある時はRw回転でU層に移動  M列にある時はRw回転でU層に移動  F側にある時はF回転でU層に移動  B側にある時はB回転でU層に ・U回転で手前上に移動 ・側面色(青)が  上側だったらRw'  手前向きだったらU2Rw2 FB1c 左奥下に来るコーナーキューブ(青白赤)を上層に持ってくる。その際に底面色(赤)を右向きにする。 ・左奥下に来るコーナーキューブ(青白赤)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に持ってくる  R列にある時はR回転でU層に移動  左下奥にある時はB回転でU層に移動  手前左下にある時はL'U'LでU層に移動 ・底面色(赤)が上向きになっていたらU回転で右手前に持ってきてR ・底面色(赤)が右向きになるようにU回転する  結果右上手前か右上奥に来る FB1d エッジキューブとコーナーキューブとを合わせて左下奥に入れる(2x2のブロックができる) ・RまたはR2で2つのキューブを合わせる ・Rw'B' FB2a 左手前に来るエッジキューブ(青黄)を手前下に持ってくる。その際に左面色(青)を下にする。 ・左手前に来るエッジキューブ(青黄)を見つけ、その場所により以下の手順を実行  R列にある時はR回転でU層に移動  M列にある時はRw回転でU層に移動  F側にある時はF回転でU層に移動 ・U回転で手前上に移動 ・側面色(青)が  手前側だったらRw'  逆向きだったらU2Rw2 FB2b 左手前下に来るコーナーキューブ(青黄赤)を上層に持ってくる。その際に底面色(赤)を右向きにする。 ・左手前下に来るコーナーキューブ(青黄赤)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に持ってくる  R列にある時はR回転でU層に移動  手前左下にある時はL'U'LでU層に移動 ・底面色(赤)が上向きになっていたらU回転で右手前に持ってきてR ・底面色(赤)が右向きになるようにU回転する  結果右上手前か右上奥に来る FB2c エッジキューブとコーナーキューブとを合わせて左下手前に入れる(2x3のブロックができる) ・R'またはR2で2つのキューブを合わせる ・Fで左下手前に入れる Step2 Second Block 右側に6キューブのブロックを作る できたブロック・ペアは基本的に崩さずに揃えていく SB1a 右奥に来るエッジキューブ(緑白)を手前下に持ってくる。その際に右面色(緑)を下向きにする。  (F回転を使わない以外FB2aと同じ) ・右奥に来るエッジキューブ(緑白)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に移動  R列にある時はR回転でU層に  M列にある時はRw回転でU層に ・U回転で手前上に移動 ・側面色(緑)が  手前側だったらRw'  逆向きだったらU2Rw2 SB1b 右奥下に来るコーナーキューブ(緑白赤)を上層に持ってくる。その際に底面色(赤)を右向きにする。  (F回転を使わない以外FB2bと同じ) ・右奥下に来るコーナーキューブ(緑白赤)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に持ってくる  ※底面色(赤)のあるエッジキューブは2つしかない(赤は目立つので見つけやすい)  R列にある時はR回転でU層に移動 ・底面色(赤)が上向きになっていたら、U回転で右手前に持ってきてR ・底面色(赤)が右向きになるようにU回転する  結果右上手前か右上奥に来る SB1c エッジキューブとコーナーキューブを右下で合わせる。 ・R'またはR2で手前下にペアを作る(緑白と緑白赤のペア) SB1d 右側下奥に2x2のブロックを作る ・右下に来るエッジキューブ(赤緑)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に持ってくる  裏側下(M列)にあるとき、Rw'U'Rwで上層に移動  右列奥にあるとき、Rw'U2Rwで上層に移動  右列手前にあるとき、RwURwU'Rw'で上層に移動  右列下にあるとき、Rw2U'Rw'URw2で上層に移動 ・下面色(赤)の方向により以下の手順で2x2のブロックにする  上向きになっていたら、U回転で右上に持ってきてRwURw  上向きでなかったら、U回転で手前上に持ってきてRwUでセンターと合わせ、RU2R SB2a 右手前に来るエッジキューブ(緑黄)を手前下に持ってくる。その際に側面色(緑)を下向きにする。 ・右手前に来るエッジキューブ(緑黄)を見つけ、その場所により以下の手順でU層に移動  M列にある時はM回転でU層に移動  R列にある時(右手前にある時)はRUR' ・U回転で手前上に移動 ・側面色(緑)が  手前側だったらM  逆向きだったらU2M2 SB2b 右手前下に来るコーナーキューブ(緑黄赤)を上層に持ってくる。その際に底面色(赤)を左向きにする。 ・左手前下に来るコーナーキューブ(緑黄赤)を見つけ、U層にない(手前右下にある)ときはRUR'でU層に移動 ・底面色(赤)が上向きの時はU回転で右手前に持ってきてRU'R' ・底面色(赤)が左向きになるようにU回転する  結果左上手前か左上奥に来る SB2c エッジキューブとコーナーキューブとを合わせて右下手前に入れる(3x3のブロックができる) ・M'またはM2で2つのキューブを合わせる ・合わせた場所により以下の手順で右下手前に入れる  エッジキューブが左奥の時はU2RwURw'  エッジキューブが左手前の時はRU'R' Step3 CMLL 上面4つのコーナーキューブの向きと位置関係を合わせる エッジキューブの向き・位置は無視 U回転の方向は合わせる必要なし OLL(Orientation of the Last Layer) 上面にある4つのコーナーキューブすべてが上面色(橙)が上になるように向きを合わせる ・R'U'R-U'-R'U2Rで左手前、右手前、右奥の3つのコーナーキューブが反時計回りに回転する(左奥は変わらない)  2つまたは4つの向きが合っていないときは、1つだけが合うような方向にU回転して、手順を実行  1つだけの向きが合っていないときは、合っているコーナーキューブを左奥にして、手順を実行 ※上記OLLの逆回しパターン(LUL'-U-LU2L'=左右逆)を使うと効率が上がる  右手前、左手前、左奥の3つのコーナーキューブが時計回りに回転する(右奥は変わらない) PLL(Permutation of the Last Layer) 4つのコーナーキューブの位置関係を合わせる ・隣接交換(Jb-perm)R'UL'-U2R-U'-R'U2RLで右奥と左奥のコーナーキューブを交換できる  コーナーキューブの側面色が合っている2つが手前に来るようにU回転して、手順を実行  側面色が1つも合っていないときは1度手順を実行し、U後に再度手順を実行 Step4 LSE(Last Six Edge) まだ合っていない6つのエッジキューブと4つのセンターキューブを合わせる ・まずは底面色(赤)または上面色(橙)のセンターキューブがU面に来るようにM回転する EO(Edge Orientation) 上面と底面を上面色(橙)か底面色(赤)のみにする U回転とM2で位置を合わせて、M'UM'またはM'U2M'を使う ・バッドエッジが4つで、上3つ下1つ(Arrow)のとき  下面のバッドエッジの位置を確認し上面の3つのバッドエッジの真ん中が真上に来るようにU回転  バッドエッジの真ん中が奥(底面側のバッドエッジが奥)にあったらM2  M'UM'ですべてグッドエッジになる ・バッドエッジが4つで、上2つがL型下2つのとき  M2でArrowにする ・バッドエッジが4つで、上4つまたは上2つ下2つのとき  上4つになるようにU回転とM2  M'U2M'でArrowになるのでU2→M'UM' ・バッドエッジが2つで、上1つ下1つ、または上にL型で2つのとき  U回転とM2で上にL型で2つにする  バッドエッジを上面奥と上面左側になるようにU回転  M'UM'でArrowになるのでU2→M'UM' ・バッドエッジが2つで、上に2つ、または下に2つのとき  下2つになるようにU回転とM2  M'UM'でArrowになるのでU'M2→M'UM' ・バッドエッジが6つ(すべてバッドエッジ)  M'UM'で上下1つずつになるのでUM2でL型→M'UM'でArrow→U2→M'UM' LR 側面色のエッジキューブ2つをそれぞれのコーナーキューブの間に入れ、2つの側面が揃う形にする(U回転は合っていなくていい) ※側面色のエッジキューブは1つずつしかない(青と緑で見つけやすい) ・上面色+側面色のエッジキューブ(青橙と緑橙)が下に2つともあるとき  U面を回転して前面下のエッジキューブの手前側の色と反対面になる色を手前に持ってくる  (前面下エッジキューブの手前側が青の時は上面のエッジキューブが緑になるようにU回転)  M2で2つの側面が揃う形になる  最後にUして側面に向かせる ・上面色+側面色のエッジキューブ(青橙と緑橙)が上面に2つともあって対面のとき(一方を手前上に持ってきたときにもう一方が奥上にあるとき)  M2で底面に2つとも来るので上記手順 ・上面色+側面色のエッジキューブ(青橙と緑橙)が上下に1つずつあるとき  2つのキューブが対角の位置に来るようにU回転(手前底面と奥上面、または手前上面と奥底面)  M'U2M'で上面または底面に2つとも来るので上記手順 ・上面色+側面色のエッジキューブ(青橙と緑橙)が上面に2つともあって直角の位置のとき(一方を手前上に持ってきたときにもう一方が左上または右上にあるとき)  U回転で左と奥になるように持ってくる  M2Uで対角位置→M'U2M'で底面に2つ→上記手順 M-Line M回転とU2のみで全面揃える 上面の奥、センター、手前の3つのキューブの上面色を見て ・センターと奥が同じ、手前は違うとき  M'U2 ・センターと手前が同じ、奥は違うとき  MU2 ・手前と奥が同じ、センターのみ違うとき  M'U2 ・3つとも同じとき  M2U2 これを繰り返していると全面揃う、あるいはM回転のみまたはU2で揃う形になるので合わせて終了。