以下はDVDに関するウンチク。

さてDVD-R/RWに関してだが、よく分からない用語やバージョン番号がたくさん出回っているので、その辺りの整理から。

まず買うべきメディアに関してだが、PC用DVD-R/RWでは次のものを使うことになる。
・「DVD-R for General Ver2.0」
・「DVD-RW Ver1.1」の「for Data」または「for Video」
共に4.7Gのものが売られている(かつては3.95Gなんてものもあった)。またfor Videoに関しては120分などと書かれていることもある。とはいえ世間のパソコンショップで今普通に入手できるDVD-R/DVD-RWメディアはほぼこれなので、心配する必要はない。ちなみに民生DVDレコーダではfor Videoしか使えなかったりして、更にfor Videoは著作権料上乗せされていたりするらしいのだが、PCではどちらを使ってもVIDEOでもデータでも書き込み可能で問題ない。

次に書き込み速度に関して。
実はDVDフォーラムの規定では-R/-RW共に標準速の規定しかされていない。そもそも標準速とは?という話だが、これはDVD-VIDEOの最大ビットレート(=最低でも必要な速度)を元にして、11.08Mbpsということになっている。ちなみに映画業界で映像に平均3.5Mbps、音声(AC3)に384K*3、字幕に10kbps*4位欲しくて133分入るということで4.7Gという容量ができている。だったのだが、最近はもっとビットレートを上げたり映像特典を付けて時間を延ばして、2層ディスク(4.7G越え)を採用しているものが多い。
今は-Rは倍速記録が可能になっているのだが、これはPioneerが独自評価して可能と判断したメーカーのメディアに対してのみ使えるようになっている。まあ実際には大抵のメディアで可能なのだが。一方-RWは今は標準速での記録しかできない。標準速記録の場合フルにデータを書き込むと1時間ほど、-Rの2倍速記録で30分ほど(実際にはもうちょっと)かかる。-RWは消去して再利用が可能なのだが、この消去にかかる時間は高速消去で2〜3分、完全消去では1時間以上かかる。またDVD-R/-RWでは最低でも1G以上のデータが記録されている必要がある、というよく分からない規約がある。このため-RWで少容量のデータを書いた後でファイナライズを行うと、最大で15分ほど時間を取られることになる。

UDFバージョン
これもよくわからないもの。一応次のものが出てきている。
1.02 これは大元。DVD-VIDEOやDVD-ROMで使う。
1.5 パケットライト用。-RWで使う。
2.0 VR(ビデオレコーディング)規格で使われる。
2.01 今の所特定のアプリケーションはない。
OSによって読めたり読めなかったりドライバが必要だったりして、その関係は結構複雑になっている。
これとは別にISO9660規格も使われている。UDF用のデータのほかにISO9660(+拡張)に必要なデータも持たせ、ISO9660と同様の情報も得られるようにしてCD-ROMと同様のアクセスも可能なようにしている。いわゆるUDF/ISOブリッジフォーマット。

DVD-VR(ビデオレコーディングフォーマット)
民生DVDレコーダで採用しているものがある。元々DVD-VIDEOはROMとして販売されることを前提にしていたので、その内容は機能が豊富で多岐にわたり、また一度作成したものを変更できるようなものではなかった。だがDVD-RW等が一般に出回り、録画や追記を自由に行いたいとなると、DVD-VIDEOフォーマットでは実現できないものが出てきた。その結果考えられたのがDVD-VRフォーマットである。録画してあるたものに対して範囲を自由に削除したりつなぎあわせたりすることができ、ディスクであるメリットを発揮できるようにしてある。
ただし現在のPCのほとんどのDVDプレイヤーでは再生することができない。また民生DVDプレイヤーでも再生できるものは限られている。

DVR-104(DVD-R/RWドライブ)のCD-R/RW,DVD/CD-ROM性能
まあDVD-R/RWに関してはライバルがいない(よそでは作っていない)ので、2倍/1倍なのはいい。ところがCD-R/RWの書き込み速度は、x8/x4と今となってはかなり遅い部類に入る。大体-RWのハイスピードモードに対応していないというのはどういうことだ。ちなみにDVD-ROM/CD-ROMの読み込み速度もx6/x24でやっぱり遅い。ライバルたる+R/+RWのMP5125Aではそれぞれ2.4/2.4/12/10/8/32とすべての面で上回り、現在の最低限レベルは確保できているといえる。

付属ソフト
私が買ったPioneerのDVR-A04-Jには次のS/Wがバンドルされていた。私が-R/-RWドライブ群の中でPioneerのものにしたのは、この添付ソフト(特にDVDit!SEとInstantCD+DVD)が決め手になっている。なぜか知らないがオーサリングソフトとライタソフトが2種類ずつ付いてくる。逆にビデオ編集ツールなどは付いてこない。それぞれについて簡単に評価をのせておく。

DVDit!SE
 DVDオーサリングソフト。VCDなども作成可能。バンドルものとしてはかなりメニュー周りに凝ったことができる。一方で使い勝手はそれほど良くなく、つらいシーンもある。DolbyDigital、16:9スクイーズなんかに対応したPEには28800円でアップグレード可能。それでもSEは、LEと比べると相当使えるようになっている。

InstantCD+DVD
 何者だかわかりにくいが、普通のDVDライタ機能にパケットライトなどの付加機能を追加したもの。WinCDRやEasyCDCreaterなんかと同系列。ライタとしてもWinCDRなどと同程度の機能を持っていて、使ってみるとさほど差異は感じられない。ただなぜかVIDEO_TSを焼いてもDVDプレイヤーで再生できなかったので私は今は使っていない。

Drg'nDropCD
 最近流行りの?データをドロップしてやればデータディスクも音楽ディスクもビデオディスクもパケットライトも簡単にできますよ、という常駐型ツール。多くの機能がInstantCD+DVDとオーバラップするので、Pioneer両方付けてきている意図はよくわからない。こんなツールが常駐しているのは嫌なのだが、今では私にはDVDビデオを焼くために必須のものとなっている。

MyDVD
 簡単にDVDビデオが作れることがウリのオーサリングツール。キャプチャしつつそのまま書き込みまで一気にできるので手軽なのだが、メニューなどは決まりきったものしか作れない。更に必ずMPEGエンコードが走る。DVDitがうまく使えなかった頃に試しに動かしたことがあるくらいでほとんど使っていない。

PowerDVD XP
 DVDプレイヤー。MyDVDインストール時に一緒に入れられた。その前まで使っていたWinDVDよりも機能やオプションが豊富なのだが、この映像や音声は私の好みではない。インストール直後はなぜか音が割れる設定になっていた。調整後は普通に使えているし、WinDVDを入れると不具合が出るのが嫌なので、そのまま使い続けている。

本「記録側DVD活用パーフェクトマニュアル」(DVR-A04-J専用版)
DVDやMPEG2やDVD-R/RW等を解説している本。DVDit等の簡単な使い方の説明も出ている。全300ページほど。基本的にQ&A形式になっているため、読むのはちょっとつらいが、内容自体はちゃんとしている。DVD全般を理解して知識欲を満たすには適している。ちなみに「〜マニュアル」として2200円だかで市販されているものを元に一部の内容を変更してある。DVD全般(+Rや-RAMなども同様に出ている)のことが出ているのだが、付録として104専用の記述が追加されている。

DVDit!の現状(2.5)
値段
 かつては20万近くもして高嶺の花だったPEだが、今では6万にまで落ちている。更にはLEからのアップグレードは4万、SEからなら3万しないレベルまで下がっている。SEを持っている人が3万出しても得られるのはDolbyDigitalと16:9位なのだが、LEからなら満足できる機能拡張が得られるかもしれない。
エンコード時間
 かつては実時間の50倍とかいう途方もない時間がかかっていたMPEGエンコード。しかし2.5では実時間〜2倍程度とリーズナブルなものに変更された。まあ「私はTMPGEncしか認めない!」なんて人(MTV2000でも可)には関係ない話。

DLT対応
 DLTというテープメディアがある。サーバ機なんかのバックアップデバイスとして使われていたりする。で、DVDit!PEにあるDLT対応なのだが、これと同じデバイスが使えることをさしている。何の話かと思ったら、DVDをプレスするときにはDLTにデータを入れて出すのが普通なんだそうな。CDならばCD-Rにディスクアットワンスで焼けば大抵はOKなのに比べると、なかなかリッチな要求をしてくるものだ。

メディア価格
私が-R/RWにしたのはメディアが安くて入手性がよかったという点を重視したから。例えば最安値では-Rが200円、-RWが240円に対して、+Rは550円、+RWは700円程とかなり差がある。更には近所のPCショップでは-R/-RWは(高いものの)それなりに揃っているのだが、+RWは1種類、+Rに至っては売ってもいなかったりする。(2002/8現在)※ちなみにこの最安メディアはTDKのIDを不正に使用して倍速書き込みを可能にしている。このようなメディアを買うかどうかはその人の良識にかかっていると思う。

リニアPCMによる記録時間
映像ビットレート 収録可能時間
9000 不可
8000 65
7000 73
6000 83
5000 95
4000 112
3000 137
1500 180
0 360程?



-R/RW、+R/RW、-RAM/Rドライブの選択
とりあえず何らかの書き込み可能DVDドライブを買おうと思ったら、この3種類のうちからどれかを選ぶ必要がある。それぞれのポイントを挙げるので、自分に合ったものを考える必要がある。

-RAM/R
 PCストレージとしてのRAMに、ワンライトメディアとしての-R。ストレージとしては+RWを超える。DVDフォーラムの本来の構想。
 -RAMは対応デバイスの少なさから、結局は自己録再にしか使えないと思う。そう見るとメディアの高さ、容量の少なさなどからつらいものがある。光明としては民生DVDレコーダーだと思うのだが...とりあえず-RAMメディアが安くならないと話にならないが、構造上それも難しい。
#ストレージも互換メディアも両方欲しいが+は信用できないという向きにはいいのかも。
 
-R/RW
 民生機も出回っていて、メディアが比較的安く、入手性もよい。ドライブの値段も他と同レベル。本来の?標準化機関が定めたんだという安心感がある?
 PCのデータストレージとして考えるとかなりつらい。CD-RとCD-RWレベルであり、-Rのメディア節約のために-RWを使うような使い方がほとんどになってしまう。
#PCのストレージとしては考えていなくて、-RWでためし書きして-Rでたくさん焼きたいんだという人には持ってこいのもの。

+R/RW
 -R/RWの機能に加えて、特に+RWのストレージとしての使い勝手を改良している。ファイル単位の書き込み消去が普通にできる。また書き込み速度が現在最速。機能・性能ともによく、この点では間違いなくトップ。+RWもDVD-ROMドライブでの互換性は結構あるので、データ移動にも向いている。
 今はメディアの入手性がイマイチ悪い。PC用としてしか売り出していないせいか?-R/RWよりもDVDプレイヤー/ドライブとの互換性が高いとか言われた時期もあったが、伝説に過ぎないもよう。世間的には亜流と見られがちで、今後の発展を疑問とする向きもある。
#まあ全滅するほど細い規格ではないと思うので、たくさん焼きたいし更にPCストレージとして使えるなら最高と思うなら選択すべし。

個人的にはDVDドライブなんてDVD-VIDEOがつくれてナンボ、ストレージとしちゃ小さくて遅くて扱いにくい、データ放り込むだけなら追記で十分、って思ってますが。

http://www10.plala.or.jp/p205tb16/dvd.html

坂井瑞穂