VOL.23

信州に移住してからの数年間、タクシー運ちゃんで生計を立てながら人間ウォッチング。
カルチャーショックにおびえながらも 絵を描き始めるきっかけになった時代です。



【食用ケムシ?】

 事務所の前の植え込みで、割りばし持って何やらしている女性の運転手がいる。のぞき込んだら、なんと、ケムシを取ってるじゃないの!
「宮坂さん、ケムシ食うか。ウメエぞ!」
 ちょっと待て。僕が食った事のあるゲテモノは、ハチの子・イナゴ・シカの刺身・ウミヘビの握り寿司・胃カメラ(?)。そんなものだと思う。あんな毛むくじゃらを食った日にゃ小腸・大腸にケムシみたいな毛が生えはじめ、翌日にはケムシ男、翌々日にはガ男になっちゃうんだろうな・・・。
(僕)「冗談抜きで食うの?」
(彼女)「何言ってんだ。ケムシがうまいの知らねーのか!」
 そう言えば彼女は大人になるまで県境のそれは深〜いふかい山奥で暮らしていたそうな。でもって「カ〜チャン! ケムシゴハンおかわり!」とかって食ってたんだろうか・・・。それとも都会から来た僕をからかったのかな。




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