VOL.37

信州に移住してからの数年間、タクシー運ちゃんで生計を立てながら人間ウォッチング。
カルチャーショックにおびえながらも 絵を描き始めるきっかけになった時代です。



【風の風景】

 僕のタクシーにはいつもカメラが置いてあってサ、何か面白い場所に行ったときには絵の素材写真を撮っているんです。 でもね、たまたまカメラを持ち込まなかった日にかぎって素晴らしい風景にめぐり合ったりするから皮肉なもんだよね。 そして、そんな日はなぜかスケッチを取る時間も無いとくる。
 休みの日に、もう一度その場所に行ってはみるけど、感激がうすいんだよな〜。
 風景って不思議だよね。
まったく同じ場所なのに、まったく同じ顔がない。ココロに残る人を想い出すときって、かならずその日、その場所、その時間の情景が浮かんでくるじゃない。
 風景にとけ込んだときの人の顔っていいよね。 一瞬、表情が風になってるもん・・。




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