──おはなし──

ここでは未発表の作品を紹介しています。
小さな小さなお話です。

「ゆきだるまくんのひみつ」販売期間終了!
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2005年・前半のおはなし            「おねぼうクマ君」           

もう、すっかり春だというのに、まだ冬眠から目覚めないクマのベース。
みんなは心配になって、かわるがわるようすを見にやってきます。

「やーい、ベース君起きろよ!」
ウサギのラリーが、ベースの好物のどんぐりクッキーを持ってやってきました。
どれだけ呼んでも起きません。
仕方がないのでラリーは玄関の前に、どんぐりクッキーをそっとおいて帰りました。

次にやってきたのは、キツネのフォール君。
フォール君もいくら呼んでも起きないので、葉っぱのレターセットを玄関の前にそっとおいて帰りました。
                                                              
犬のポール君、猫のドールちゃん、しかのディナーちゃん、豚のポーク君、さるのモン君、ねずみのチェリーちゃん、羊のヒッピー君・・・・・・・・・

あー、色々なお友だちが来てくれたので、誰がいつ来てくれたのかもう分かりません。

クッキーに、パウンドケーキ、いちごにサクランボ、木の実にお花。帽子にサッカーボール、飲み物・・・・・・・・・・

玄関の前は、みんなが持ってきてくれたプレゼントであふれかえってます。
とうとう玄関のドアが見えなくなってしまいました。  

そこへ、クマのベースにお手紙を出しているのに、全く返事が来ないと、心配したベースのおばさん、ベッキーおばさんがたずねてきました。

ベッキーおばさんは玄関の前のプレゼントの山にビックリです。

大声を出したとたん、玄関の前のプレゼントはくずれて、なんと、ドアがこわれてしまいました。
ものすごい大きな音がしたので、森中のみんながかけつけて来ました。

家の中では、あらまぁ、クマのペースが大きないびきをかいて、ベッドに横たわっているではありませんか。

「ベース!起きろ〜〜〜〜」

ようやく目をさましたクマのペース。

ベッドから起きあがったのもつかの間。

「ふあ〜〜、眠い。お休みなさい」

と、言ってまたまたベッドにもぐりこんだのでした。
                                    おしまい