'79 Fender Anniversary Stratocaster 完成までのみちのり


2006/7/30 Fender Anniversary Stratocaster 復活に向けてスタート - 配線編
 午後から樋口さんと合流。先日オークションで落としたPAスピーカーが届くと言うのでそれの確認と、アニヴァ復活企画(配線編)である。

 AtoZに着き、とりあえずビールを飲む。


 すっかりやる気がなくなる。

 面倒だから上の店(TRUTH)で見てもらおうよぉぉぉ・・・


 まぁ頼めば近所のよしみで引き受けてくれるだろうけれど、そういうのもちょっとどうなのよぉぉぉ? とのことで樋口さんに頑張ってもらう。所有者のクセに全くやる気がない私。


 イシバシでもらってきた買って来たと言うPUの配線図を見ながら格闘するが最後のところが解決しない。と言うのも、普通の3Sの配線ではなくフロントとリアの2Sであり、それを3wayのセレクターを使って、Front、Front + Rear、RearにしたいのだがF+Rがどうしても分からない。指板ならバンバン削っちゃう私も電気のことはさっぱり分からない。

 ああでもねぇ、こうでもねぇ、と数時間格闘した末、遂に正しい配線を発見する。もちろん発見したのは樋口さん。いやいやいや〜 大感謝だわ! 配線が決まればほぼ完成だもの! あ〜 これでヤフオクでテキトーなギターを探さなくても済むわい。

つーことで、もしかしたら今度の日曜日には間に合うかも知れないわん♪

2006/8/1  Fender 25th Anniversary 復活企画
 川井くんから譲ってもらったネックを取り付けようとしたところ、22Fのツバ出しになっている部分がピックガード(以下PG)に乗ってしまう。つまり、そのまま取り付けるとヘッドが下がった状態になるので、ツバを削るかPGを削るかの選択をしなくてはならない。

 ツバを削る場合、PGの厚み分だけ削ることになるが、それだと今度はフレットの溝の最下部まで僅か(というかぎりぎり)のところまで至ってしまうのでこちらは有り得ない。PGを削ることに躊躇いはあるけれどそれしかないようだ。どーでもいいPGを探してみようかな?

 干渉するといえば、、、 元々のネジ位置でPGを固定すると僅かにネックポケットに張り出してしまうため、その部分を削らないと譲ってもらったネックはネックポケットに納まらない。元のネックでは干渉していなかった(というかネックポケットに隙間があったほど)んだよね。あの当時のFenderさんの加工技術、商品管理に疑問を持ったっけ。

 PGを止めてるネジの何点かがバカになっていて、どうせPGを加工するならそういうところも直したくなるのが人情でしょ。まあそうすると(新たにPGを買って来るとしても)今の穴を埋めて、新たに穴を作らなくてはないわけだ。う〜ん なんだか面倒なことになってきたぞ。


 と、どーでもいい事を書き連ねてしまったが、明日から作業再開だな。

2006/8/3 Fender 25th Anniversary 復活への道
 ピックガード(以下PG)のネジ穴のいくつかがバカになっていることの補修は木工用パテで対応することにした。わざわざ穴を広げて→埋め木して→下穴あけて〜 なんて、ピックガードを止める穴ごときにそんな手間を掛けることもないわな。

 PGに加工が必要なのは前回も書いたけど、やっぱりオリジナルのPGを切るのには抵抗があり断念。そのかわりにPGを新たに購入することにしたのだが、さきほど樋口さんから「二千円 買いました」とのメールが入る。仕事の合間にお茶の水に足を運んでくれたらしい。感謝!

 今度はPGを止めるネジなんだけど、ネジ穴のところで「そんな手間を・・・」とは書いたけれど、やっぱりそこはミリでなくインチに拘りたい。それで、All Parts Japanさんが出しているステンレス製のインチ サイズをタハラに注文したのだが、メーカーにも在庫がないので今月中旬以降になるとの連絡を受ける。まぁ急ぐものでもないからいいかな、と思っていたけれど、PGが手に入るのに錆で黒くなったネジを使うのは・・・ やっぱイヤだ。つーことでヤフオクを眺めていたら・・・ あった! それも送料と振り込み手数料を足しても、楽器店へ買いに行く交通費(コインパーキング)を考えたのと同程度じゃない!そんな二週間先になるものを黙って待つよりずっといいじゃない!

 お、樋口さんから追加のメールが届いたぞ。

 22F仕様、白黒白の3プライ、FとRの2シングル仕様?

これってもしかして、50万円くらいしたRitchieシグネイチャーモデルについていたものじゃない?(Fender Japanからも20万円くらいで出してたね) 普通出回るものじゃないよなぁ・・・
でもなんかすごそう! これは出来上がりが楽しみだにぃ〜

2006/8/6  ピックガードのネジ穴
 簡単に考えていたけど、ピックガードのネジ穴に木工パテは注射器でも使わないとうまく入っていかないから作業効率が悪い。それに使用のポイントを読んでみると、深い穴を埋める場合、一度に埋めてしまうと割れや肉やせの原因となるようなので、当初考えていた埋め木をすることにした。でも今日はやってない。

 8/3の日記に書いたインチのネジは昨日届いた。落札から二日だから早かったね〜 で、支払った金額は798円だから、タハラに注文した場合より42円安かった。あ、コインパーキングの代金も入れると142円か。まぁちょっとだけどお得な買い物でした。

2006/8/12 続 Fender 25th Anniversary 復活への道
 AtoZの樋口さんが手に入れたPAスピーカーの修理を兼ねて、数日滞っていたFender 25th Anniversaryの修理を進めることになった。

 まずは元のPGのネジ穴を埋める作業。3mmのドリルで8〜9mmの穴を開けたところに一般的な木工ボンドを注入し、3cmほどに切った竹ひごを挿入する。「速乾性」と謳っていたけれど、別に作業している樋口さんの手伝いや、8/19のお遊びセッション会で貸し出すギターやベースなどの手入れもあったのでしばらく放っておくことにした。
 一時間ほど経ったところで再びアニヴァの作業に戻る。余分な竹ひごをニッパーで切断し、更に残っている分をリューターで削ってボディとツライチにする。リューターを使っている時に思ったが、ニッパーで切断するよりも、カッターで切るべき部分に切込みを入れておき、プライヤーなどで挟んで折った方が切断面がきれいになるからこういう時に楽だ。埋める前の切断はその方法で行ったところ結構きれいな切断面になったのだから。手間を惜しんで簡単な方法を選んだのは失敗だった。「リューターで削るのだから」と思うだろうが、切断面の凹凸が発生するととても削りにくくなり、場合によっては勢いでボディまで削ってしまうからである。幸い致命的な傷を作ることもなかったし、ましてやPGに隠れるのだから大して気にすることもないのだろうが、やはり出来上がりには一定以上の満足は得たいものだ。今後に生かしましょう。

 さて埋め木をした部分の整形も終わったので、いよいよ新しいPGのネジ穴作成である。配線を挟んだり、どこかに負担が掛かっていないかを確かめながらアッセンブリーを装着し、ネジ位置の真ん中に細いマジックで印をつけていく。一度アッセンブリーを外した状態で一ヶ所穴を開けるが、「印はあくまでも目印に過ぎないから“危険”だろう」と言うコトで再び装着した状態で穴をあける。うん、やはりこの方が概ね正確な中心点を確認しながらになるので安心だ。一通りネジを留めたところでまた軽く反省。幸い問題なくネジ留めできたが、PGの場所決めができたらとりあえず一ヶ所はネジで位置を固定し、次いで対角線辺りも同様にネジで留めてしまった方がPGの位置もたのネジ穴の位置も安定するのではないかと言うコトに気付く。そりゃ手で押さえてやるよりは精度が高いだろう。まぁこれも今後に生かしましょう。

 アッセンブリーがきちんと収まったのでネックをつけてみる。おおっ! 思っていた以上に素晴らしい! 元の黒PGで重めな印象はなくなり、すっきりと軽い印象になる。う〜む、夏っぽい。

 一息入れたところでネックの取り付け作業に移る。が、ネックに開けられているネジ穴の径がやや細いような気がしたので、ジョイントスクリューをねじ込んだら割れが発生する可能性がある。実際、手で軽くねじ込んでみたところ、ほんの僅かに「欠け」が発生してしまったのである。「こりゃいかんなぁ」とした穴を拡大することにしたが、さてどのくらい? ジョイントスクリューの軸径(この呼び方でいいのか分からないけど、ネジの谷に当たる部分)を測ったところ3.5mmくらいなのに対し、下穴は3.2mmくらいであった。しかし3.5mmのドリルがなかったので翌日に持ち越すことになる。

 う〜む、日記ではあるけれど、この文章はここより「Guitar Craft」のページ向きだな。うん。「Fender 25th Anniversary 復活への道」ってことでいずれ・・・ 一枚も写真を撮ってないや・・・
困ったものだ。。。
(-。-)y-゜゜゜

2006/8/13  Fender 25th Anniversary 復活への道 完結編
 1時過ぎにAtoZの樋口さんと合流し、まずは3.5mmのドリルを購入。続いて町田のイシバシに向かい、樋口さん所有のFender Japan ST-72の電装パーツを買い求める。前日のチェックでポットとセレクターSWを交換した方が良いと分かっていたからそれらを探すのは早かったが、「ターボブレンダー」なるキットが気になりだした。ターボブレンダーの詳しいことは こちらで。
国産のポット三つで1200円ちょっと。F/Jのセレクターが1500円くらい(?)。ベルデンの配線材が800円くらい(?)。合計すると3500円くらいになるが、ターボブレンダーは6000いくらかだったのでその差は2200〜2300円くらいだったはず。内容的にはCRL社製のセレクターSWだったり、“ただのストラトではなくなる”予感から、悩んだ挙句にこちらを購入。「アニヴァはそんなに時間が掛からないだろうし、このアッセンブリーを組むのもそんなに時間が掛からないだろうから、一度に二本のストラトが完成するっていいね♪」と期待に胸膨らませる。


 AtoZに入り一息入れてアニヴァの作業を再開。買って来たドリルの歯に“ここまでですよ”の目印をテープでつけ、低回転で慎重に穴を拡大する。まず一ヶ所穴をあけてスクリューでボディに取り付けてみる。おっ! いいじゃない! ネック側の穴の淵に欠けも割れも発生していないし、程よい締めごこちに思わず拍手をしてしまう。PGの穴開けの反省では「位置を決めて他も開けた方が良さそう」と書いたが、こちらの場合、下の穴を拡大するものなのでその中心点、穴の深さを決めたテープが見えないのはよろしくない。残り三つも無事に開け、いよいよボディに装着。スクリューの進み具合もよろしい。ほぼ全部を締め終えたところで最後に増し締めをして完了。二人でそれぞれ持ち合い「おお! いいね〜!」と喜び合う。

 樋口さんがPAスピーカーの修理をしている最中に弦を張ってみる。初めてのシュパーゼルに多少戸惑いながらも何とか張り終える。ネックに反りは見られずいい感じ。やや!弦高がめちゃくちゃ高い!トレモロの調整はまだしていないが、浮いているわけでもないのでサドルの調整を行う。かなりアバウトに「12Fで1.5mmくらいにしよう」とやってみたところビビリもなく問題ない。もう少し下げられなくもないなぁ。結構“ぺたぺた”な状態にまで持っていけそうだったが、スキャロップド ユーザー的に「指板に触って気持ち悪い」状態なのでここまでにしておく。
いずれ削らねば。。。

 アンプにつなげて音を出してみる。おお、歪ませてもクリーンな音でもいいんじゃな〜い♪ ただ歪ませた音でRをシングル(シングルサイズのハムバッキング構造なので、トーンポットでハムとシングルに切り替えられる)にするとノイズが気になる。クリーンでは問題ないので上手く使い分ければいいんじゃないかな?と決着。

 続いてアームを取り付けてトレモロの調整を行う。ローラーナットとシュパーゼルのペグのおかげもあってか、フルにダウンさせても6弦は元に戻り、1弦も概ね戻るが、3弦はちょっと戻らない。アップさせることで修正可能な範囲ではあるが、できればこのへんも詰めていきたいものだ。家でじっくり格闘することにした。

 今度の土曜日のお遊びセッション会に間に合って良かった。シュパーゼルのペグとローラーナット付のネックを手頃な値段で譲ってくれた川井くん、作業を手伝ってくれた樋口さん、どうもありがとう。
そしてこの間ギターを貸してくれたJINさん、どうもありがとう。
借り物生活から一歩脱却です。わはは♪