アルバムレビュータイトル
* アーティスト名:こっこ。(最終更新日:2008年12月1日)
星は3つにしてあるが、もはや評価不能の域。のめり込む人はのめり込むだろうし、拒絶する人は絶対に無理だろう。
アルバムの冒頭から「抱き寄せて、絡まって、引き裂いて、潰したい」と始まり、M1「首。」〜M3「走る体」は歪みまくったサウンドに攻撃的な詞をのせた曲が続く。
M4「遺書。」は咽び泣くような絶妙な歌唱で、Coccoの名曲のひとつでもある英語詞M5「Rain man」に次ぎ、問題作M6「ベビーベット」。
「あなたと瓜二つの生き物が私の子宮から出てきたら…」なんて怖すぎる。
M7「がじゅまるの樹」も心休まるような童謡かと思えば、よく聴くと家族の離散を描いているのが妙に虚しい。
M10「やわらかな傷跡」M12「星の生まれる日。」ではまさにこのアルバムの核を成す"おびただしい愛情、そしてそれ故の憎しみ"という想いがよく描かれている。
この頃のCoccoは歌うことを"復讐"だと言ってのけたのだ。
そしてCoccoは歌を"うんこ"だといった。だとしたらこのアルバムこそCocco一のでかいうんこだ。
私は人のうんこに評価などつけられない
ファンの間でも最高傑作という声の多いCoccoの2nd。1stを支配した憎しみは息を潜め、今回は悲しみに満ち溢れている。
M3「強く儚い者たち」が名曲であるのは言うまでもないとして、
M4「あなたへの月」M7「うたかた」M9「夢路」M10「SATIE」は恐ろしい程に美しい旋律が、深い悲しみの穴へと誘う。
そしてM2「濡れた揺籠」M5「Rose Latter」M8「裸体」ではその穴に突き落とされる感覚にさえ陥る。
とにかく冒頭〜M10まで救いようがないのだ。
そしてすべてはM11「Raining」へと繋がる。
「Raining」という題ながら"よく晴れた日"の自分について歌う。この曲のためにアルバムがあると言っても過言ではない程だろう。
「なぜ彼女はおさげを切り落としたのか」「なぜ彼女は腕を切れるだけ切ったのか」
今回はまとまりとして非常に優れている作品であるのは間違いない。
ただ相当重たいアルバムであるのは前作と変わらないので、じっくりと聴き通すには覚悟が必要かもしれない
キャッチー、というととんでもなく泥臭く聞こえてしまうが、確実に以前より聴きやすくなっていると思う。
2年ぶりに発売されたCoccoの3rdアルバム。前作までと大きく違うのは慈愛に満ちているところであろう。
M1「けもの道」M2「水鏡」M4「雲路の果て」では人間の醜さに正面からぶつかるものの、
M7「樹海の糸」M10「ポロメリア」M12「しなやかな腕の祈り」ですべてを禊ぐ。
"死"に限りなく近い苦しみ、そしてそれ故の優しさが溢れているのだ。
「おやすみなさい このしなやかな 腕に体を横たえ 泣きなさい」
母性すら感じる愛情は、今までの作品にはなかったものだろう。重たい作品生こそ変わっていないものの、幾分聴きやすいと思う。
間違いなく、「名盤」だ
活動中止のさいに世にでた4thアルバム。
この頃はM4「羽根」や、傷だらけの腕など、相当追い詰められていたのだろう。
ジャケットは自らの血を使ったという「サングローズ」(珊瑚細工の薔薇)それには「sang」という意味も込められている。
内容は1つ1つの曲単位ではあまりインパクトがないのだが、アルバム通して聴くことで、いかに彼女が身を削っって作ったかはよく分かる。
M7「風化風葬」M12「焼け野が原」はCocco屈指の名曲であるのは間違いない。
ただ、やはり聴いていて苦しいのは否めない。彼女がどうして活動を中止させたか、少し分かるかもしれない
Cocco復活、約5年ぶりのアルバム。一部からはオーラが無くなったと言われているらしい。
確かにCoccoは変わった、けれどそれは決して劣化などではない。
彼女の「ゴミゼロ」「heaven's hell」を知っていれば、むしろこの場所にたどり着いたことは自然とも思える。
M1「音速パンチ」でCocco復活の狼煙を高々とあげ、今までは決して歌わない、歌えない曲であっただろうM5「四月馬鹿」M9「愛うらら」という曲を歌う。
特に「でも大丈夫、私はきっとあなたのことを忘れるから」と歌っていたCoccoが、「ここへおいで 忘れていい 何度でも思い出すから」と歌うのには感動した。
それでいて無理のないダーク路線M2「暗黙事情」M10「インディゴブルー」や沖縄に帰った彼女こそ歌える壮大なM12「陽の照りながら雨の降る」など、
なんだろう、今はもう会えない人たちに、とてつもなく会いたくなるのだ。
そしてサングローズでは嵐を起こしたムラサキの雲、けれどその先に人魚がみたものはM13「Happy Ending」だったのだ。
アルバムとしての完成度は非常に高い
10年程前は「さあ目を閉じて 撃ち殺してあげる」なんて歌っていた人が、今では「おでかけルンルン だいすっき〜♪」なんて歌っているから逆に凄い。
コンセプトは沖縄で作られた手作りの陽だまりといったとこだろう。
短い2〜3分の曲が多く、全18曲からなるこのアルバムはいわゆる鼻歌のようなものだ。
ただCoccoが変化したというよりは、完全にコンセプチュアルなものなのだろう。
Coccoファンや音楽ファンからも賛否両論があるように、そういった鼻歌をどう捉えるかによってこのアルバムの評価は変わるだろうが、
M1「燦」M4「甘い香り」M7「秋雨前線」M10「花うた」M12「小さい町」ではザンサイアンからの流れを汲み、しっかりCoccoもやってるなという印象。
オーガニックで毒気のない清清しい雰囲気はSinger Songerの「ばらいろポップ」に近いかもしれない。
そしてかつて自分の曲を"うんこ"だと言ったCocco。最近は"料理"になった、というのも頷ける内容
(★:2点,☆:1点の計10点満点)