個性の確立という意味でも、一曲一曲の出来という意味でも、ここで一つの"完成形"に到達する。
後にシングルカットされて国民的ヒットとなった「愛は勝つ」を収録し、本アルバムもヒット。
最も敬愛するアーティスト、ビリー・ジョエルの影響がより強く表れるようになったが、
「Scenes From An Italian Restaurant」を大胆にパロった大作「1989」は、本家に並ぶほどの完成度だと思う。
中古で安く手に入るので、入門用にも適している。
番外:ベストアルバム
◆めずらしい人生 (1992年)
◆The Best Singles FIRST DECADE (1997年)
◆IDEAS 〜 the very best of KAN 〜 (2007年)
本人公認のベストは上記の3枚。
シングル曲を集めた『FIRST DECADE』が一番無難な選曲だが、『IDEAS』から入っていっても特に問題はないと思う。
各楽曲から才能の片鱗は感じさせるが、まだまだ未完成で自身の個性も確立されていないという印象。
自作詞も10曲中3曲だけなので、後の個性的な詞世界から考えると、他人の書いた薄味で妙に洒落た歌詞を歌っているのはちょっと違和感がある。