Reviewer:16th. 89-93 名無しのエリー2007.11.16.
1.Counter Creation ★★★★★
譜面に直せば簡単なようで、実際忠実に再現するのは難しい独自のグルーヴが印象的なオープニングナンバー。
イントロはギターリフから入り、ドラムが加わると若干加速し、ベースが加わるとテンポも落ち着き直す、といった具合に曲中でテンポが揺らめきまくっている。
ツインギターだが安易なバッキングはせず、ベースとドラムだけの箇所も多い。
ハイハットの16分の刻みが妙に抑揚がないかと思ったらギターが極端に強弱のついた揺らぐソロを弾いていたり、
直後のドラムソロはリズムキープ云々を超えたような下回りすぎたようなワイルドなプレイだったりとオリジナリティ爆発。
音作りのセンスも抜群だが、何かに似てる気も。
イントロはギターリフから入り、ドラムが加わると若干加速し、ベースが加わるとテンポも落ち着き直す、といった具合に曲中でテンポが揺らめきまくっている。
ツインギターだが安易なバッキングはせず、ベースとドラムだけの箇所も多い。
ハイハットの16分の刻みが妙に抑揚がないかと思ったらギターが極端に強弱のついた揺らぐソロを弾いていたり、
直後のドラムソロはリズムキープ云々を超えたような下回りすぎたようなワイルドなプレイだったりとオリジナリティ爆発。
音作りのセンスも抜群だが、何かに似てる気も。
2.1977 ★★★★
単純に上手い、下手で測れないプレイだらけの今作らしく、イントロから変なタイミングでシンバル大騒ぎのセンシティヴな曲。
ワウも上手く使ってんだか使ってないんだか、不規則なタイミングで踏んでくる。
何かカッコイイ発声を狙ったような雰囲気重視のボーカルはイラッとくるかも。
多分あのバンドを意識しているのだが、個人的には花田裕之の声に近い気もする。
ワウも上手く使ってんだか使ってないんだか、不規則なタイミングで踏んでくる。
何かカッコイイ発声を狙ったような雰囲気重視のボーカルはイラッとくるかも。
多分あのバンドを意識しているのだが、個人的には花田裕之の声に近い気もする。
3.ROUND&ROLL ★★★★★
彼らなりの陽気なロックンロール。普通にコードストロークする場所がほとんどないのはツインギターバンドの新境地かも。
途中ハイハットの刻みが16ビートになるが、ドラムがテンポについていけずに曲のテンポを若干後ろに引っ張ってしまう。
にも関らずメンバーは無理に帳尻を合わせる素振りも見せずに、普通に合わせられている。
正確なリズムかといわれれば全然だが、このバンドはこのバンド内でのみ通用する独自のグルーヴを持っている印象。
バンドの数だけグルーヴがあると言っても、基本的には皆正確なリズムを基盤とするのでバンド間でそれほど極端に差が開くことはないのだが、
こりゃ異端だ。
オクターブをボンボン往き来するAメロの変なベースもこりゃハッピー。
途中ハイハットの刻みが16ビートになるが、ドラムがテンポについていけずに曲のテンポを若干後ろに引っ張ってしまう。
にも関らずメンバーは無理に帳尻を合わせる素振りも見せずに、普通に合わせられている。
正確なリズムかといわれれば全然だが、このバンドはこのバンド内でのみ通用する独自のグルーヴを持っている印象。
バンドの数だけグルーヴがあると言っても、基本的には皆正確なリズムを基盤とするのでバンド間でそれほど極端に差が開くことはないのだが、
こりゃ異端だ。
オクターブをボンボン往き来するAメロの変なベースもこりゃハッピー。
4.徒夢 ★★★★
ロック的ファンキーなベースリフで始まる、今作中では聴きやすい部類に入る曲。
そこで16ビート!?というような所で突然音数が増えたりして、掴み所がない。
サビの、人間の声とも霊の声ともつかない不気味なコーラスがいい感じ。
例によってギターはリフだらけで、コードを印象づける役割はルートを弾くベースのほうに比重がある。
今作全般でベースはルートかオクターブ往き来かリフ弾くかといった具合で、経過音やグリスはあまり入れないが、
バンドのバランス的にはそれが正解かも。
そこで16ビート!?というような所で突然音数が増えたりして、掴み所がない。
サビの、人間の声とも霊の声ともつかない不気味なコーラスがいい感じ。
例によってギターはリフだらけで、コードを印象づける役割はルートを弾くベースのほうに比重がある。
今作全般でベースはルートかオクターブ往き来かリフ弾くかといった具合で、経過音やグリスはあまり入れないが、
バンドのバランス的にはそれが正解かも。
5.17 ★★★
珍しくブレイクを入れたりした、割とストレートでオーソドックスなロック。
特に秀でた技術の持ち主でもないが、音作りのセンスは邦楽離れしている。
このバランスを支えるためには変更不能なのかもしれないが、ボーカルがもっとボーカルらしい熱を持ってくれた方がより良いような。
歌や詩の力を軽視しすぎているような気がする。
特に秀でた技術の持ち主でもないが、音作りのセンスは邦楽離れしている。
このバランスを支えるためには変更不能なのかもしれないが、ボーカルがもっとボーカルらしい熱を持ってくれた方がより良いような。
歌や詩の力を軽視しすぎているような気がする。
6.GH ★★★★★
ブリブリした音のベースと裏打ちのドラムから入り、
ワイルドにザカザカと16ビートを刻むギターとやたら単音で引っ張るギター、そのギターと同じ音で引っ張るボーカルが加わってくる、
シンプルイズベストなスタイリッシュな曲。
特に派手なことをしない3分ちょっとの曲でも、これだけのものに出来る実力を見せつけた曲。コーラスの効果も見逃せない。
ワイルドにザカザカと16ビートを刻むギターとやたら単音で引っ張るギター、そのギターと同じ音で引っ張るボーカルが加わってくる、
シンプルイズベストなスタイリッシュな曲。
特に派手なことをしない3分ちょっとの曲でも、これだけのものに出来る実力を見せつけた曲。コーラスの効果も見逃せない。
7.Fair Child ★★★★
絶妙な音作りで揺らぎまくりのギターがナイスワークな曲。
基本的にコード進行もメロディも驚くようなものは出てこないし、極端にテンポの速い曲や遅い曲もないが、
演奏センスは妙に長けているので意外と飽きずに聴ける。
何を合図にしているのか、急に16ビートになったり裏打ちになったりするドラムも相変わらず。
基本的にコード進行もメロディも驚くようなものは出てこないし、極端にテンポの速い曲や遅い曲もないが、
演奏センスは妙に長けているので意外と飽きずに聴ける。
何を合図にしているのか、急に16ビートになったり裏打ちになったりするドラムも相変わらず。
8.HEY JAH ★★★
今作中では少ない、曲中通してドラムが16ビートを刻む曲。
しかし典型的16ビートとなるとベースが弱く、ギターも普通に格好いいロックスタイルなので、今作中では影の薄い曲か。
しかし典型的16ビートとなるとベースが弱く、ギターも普通に格好いいロックスタイルなので、今作中では影の薄い曲か。
9.絵 ★★★
ベースが一人で和音を弾くイントロからスタート。低音の響きでスネアが振動して少し鳴っているのが何とも臨場感がある。
そしてドラムが入るが、コードは引き続きベースが引き受け、まさかのギター出番なし。2人いるのに…。
片方が振っているのか、淡々としたマラカスの悲しい残響が耳に残る。
そしてドラムが入るが、コードは引き続きベースが引き受け、まさかのギター出番なし。2人いるのに…。
片方が振っているのか、淡々としたマラカスの悲しい残響が耳に残る。
10.Chal ★★★
2分ほどのインスト。
狙っているのか、コードの変わり目のプレイが怪しいギターが妙な初期衝動感を出しており、不思議な無邪気さを発揮しているポップな曲。
狙っているのか、コードの変わり目のプレイが怪しいギターが妙な初期衝動感を出しており、不思議な無邪気さを発揮しているポップな曲。
11.Fake ★★★
ここでアルバムタイトルと真逆の曲。直輸入でなく一度ロックのフィルターを通したファンクという印象。
どちらかというとタイトにこなすべき曲に思えるので、リズムの怪しいAメロのドラムはこの場合疑問な気が。
他のパートが音を抜く部分が多いため気にはなりにくいが。サビで安定するので、その揺らぎを楽しむ曲か。
どちらかというとタイトにこなすべき曲に思えるので、リズムの怪しいAメロのドラムはこの場合疑問な気が。
他のパートが音を抜く部分が多いため気にはなりにくいが。サビで安定するので、その揺らぎを楽しむ曲か。
12.MASSIVE ★★★★
捨て曲なしで迎えたラストナンバー。
特にコンセプトらしさも感じず、必然的にラストに配置された訳でもない印象の曲だが、ギターの音については今作中最も遊んでいる曲か。
ポーティスヘッド的な闇をまとったギターの掛け合いが後半に続き、今作中最も長い6分程の大作となった曲。
特にコンセプトらしさも感じず、必然的にラストに配置された訳でもない印象の曲だが、ギターの音については今作中最も遊んでいる曲か。
ポーティスヘッド的な闇をまとったギターの掛け合いが後半に続き、今作中最も長い6分程の大作となった曲。
総評.★★★★
80年代初頭のパンクやニューウェイヴに影響された…というより、
「その辺からの影響を自分達なりにまとめて型にした割と最近のバンド」から色濃く影響を受けている印象の、8ottoのメジャー1st。
ぶっちゃけそのバンドがなければ今のオットーもないと思うが、
世界的に現在進行中のスタイルにリアルタイムで食らいつく邦バンドの存在は意義あるものかも。
というより彼らは海外と渡り合うために邦のテイストを丸々捨てた音作りをしており、日本人ならではの魅力を発揮している訳ではないので、
世界規模で語るとなると、センスの良いバンド集団の1つに過ぎないのかも。それでも充分凄いと思うが。
洋楽的にしようという意図はボーカルで顕著に表れており、
作詞や歌唱技術で情感豊かに訴えかける日本人らしさのない、誰かを真似たような雰囲気重視の歌い回しになっている。
バンドの音として面白いのは、これまた邦バンドとしては珍しい、揺らぎまくるグルーヴを生み出している点。
大抵のロックバンドは基本的に正確なリズムで演奏しようとしていて、
そのなかでメンバーの癖でごく正確なリズムに対して自然と少し前のめりになったり(テナーのナカヤマ、The Birthdayクハラなど)、
少しタメ気味になったり(チャット高橋など)することでバンド独自のグルーヴを生んでいるように感じる。
さらにyukihiro(ラルク)、橘(スパゴー)等はごく正確なリズムが体に染み付いており、
その正のリズムに対して意図的に前のめりになったりタメたりすることでグルーヴを使い分けているような印象。
さて8ottoだが、彼らはあくまでバンド内で息が合うことが前提で、全員に鉄壁のキープ力を要求している訳ではないので、
聴き手によってはリズムがヨレヨレで気持ち悪いと感じるかも。
しかしそこに打込みで表現しきれない、エキサイティングなバンドサウンドの面白味があるように思える。
テンポはブレてもバンドは軸が通っている。ミッシェルに近いかも(曲は遠い)。
音作りのセンスにしてもグルーヴにしても邦楽中ではちょっと特殊なので、一聴で気に入る人以外にとっては面倒くさいバンド。
いかにも邦楽なバンドと比べても絶対的に優位な訳ではなく、一長一短なので、「良さが分かるまで聴け」的な薦め方はあまりしない方がいいかも。
アルバムとしてのストーリー性は薄めだが単体の曲は良いので個人的にはコツコツ聴けそうな作品。
「その辺からの影響を自分達なりにまとめて型にした割と最近のバンド」から色濃く影響を受けている印象の、8ottoのメジャー1st。
ぶっちゃけそのバンドがなければ今のオットーもないと思うが、
世界的に現在進行中のスタイルにリアルタイムで食らいつく邦バンドの存在は意義あるものかも。
というより彼らは海外と渡り合うために邦のテイストを丸々捨てた音作りをしており、日本人ならではの魅力を発揮している訳ではないので、
世界規模で語るとなると、センスの良いバンド集団の1つに過ぎないのかも。それでも充分凄いと思うが。
洋楽的にしようという意図はボーカルで顕著に表れており、
作詞や歌唱技術で情感豊かに訴えかける日本人らしさのない、誰かを真似たような雰囲気重視の歌い回しになっている。
バンドの音として面白いのは、これまた邦バンドとしては珍しい、揺らぎまくるグルーヴを生み出している点。
大抵のロックバンドは基本的に正確なリズムで演奏しようとしていて、
そのなかでメンバーの癖でごく正確なリズムに対して自然と少し前のめりになったり(テナーのナカヤマ、The Birthdayクハラなど)、
少しタメ気味になったり(チャット高橋など)することでバンド独自のグルーヴを生んでいるように感じる。
さらにyukihiro(ラルク)、橘(スパゴー)等はごく正確なリズムが体に染み付いており、
その正のリズムに対して意図的に前のめりになったりタメたりすることでグルーヴを使い分けているような印象。
さて8ottoだが、彼らはあくまでバンド内で息が合うことが前提で、全員に鉄壁のキープ力を要求している訳ではないので、
聴き手によってはリズムがヨレヨレで気持ち悪いと感じるかも。
しかしそこに打込みで表現しきれない、エキサイティングなバンドサウンドの面白味があるように思える。
テンポはブレてもバンドは軸が通っている。ミッシェルに近いかも(曲は遠い)。
音作りのセンスにしてもグルーヴにしても邦楽中ではちょっと特殊なので、一聴で気に入る人以外にとっては面倒くさいバンド。
いかにも邦楽なバンドと比べても絶対的に優位な訳ではなく、一長一短なので、「良さが分かるまで聴け」的な薦め方はあまりしない方がいいかも。
アルバムとしてのストーリー性は薄めだが単体の曲は良いので個人的にはコツコツ聴けそうな作品。
(★5個が満点。)