アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : おおつかあい。

Reviewer:8th. 25-27 名無しのエリー2004.04.04.

1.pretty voice ★★★☆
初っ端から大塚愛らしさが十二分に出た勢いのある曲。このアルバムを期待させる出来栄えかと。
2.桃ノ花ビラ ★★☆
メロディーと詞は普通なのだが、蛇皮線とやらがこの曲をとても異色なものに仕立て上げている。
3.さくらんぼ ★★★★
大塚愛のイメージを世間に植えつけた曲。ノリの良さと厨っぽい歌詞と掛け声が楽しい。
これが大塚愛の生命線。これを好きになれなければ、大塚愛はあなたに向いていないと思われます。
4.GIRLY ★★★☆
今となっては古臭い典型的なガールズポップ。全体的にテンポがよく、すんなり聞くことが出来る。
5.雨の中のメロディー ★★
特筆する点は特に無い普通のバラード。ここらで小休止か。
6.しゃぼん玉 ★★★
なんとなく2.と似た印象を受けた。悲しくてやりきれなかったよあの頃は、という想いをのせたバラード。
7.石川大阪友好条約 ★★☆
こういう遊び曲をアルバムに入れることは、私は嫌いじゃない。
いやもしかしたら大塚愛にとっては遊び曲じゃないのか?やや冗長。
8.片想いダイヤル ★★★☆
イントロからやられた。電話の音→着信メロディのように→音を大きくしてスタート この流れは懐かしい感じがした。
幼なじみゆえに恋愛に発展しないというよくある展開を描いた歌詞を、非常に印象的でキャッチーなメロディーに乗せて。
9.ハニー ★★★
愛犬へのラブソング。まったりでシンプルなつくり。
ボーっと聞いていて、「ずべっ」の声にハットさせられた人も少なくないはず。
10.甘えんぼ ★★★☆
やっと幸せに辿り着いたよ的なポップスなのだが、ヘタに凝らずに単純にサビを繰り返して終わりというつくりに好感。
11.Always Together ★★☆
アルバムの終わりとしてはありがちな、Love&Peace的な曲。
だけどメロディーが耳とどまる感じでよい。しかーし、コーラス部分が入る英詩のとこが、非常にだらだらとおもしろくない。
ラジオで歌ったとおりにしてほしかった。
総評.★★★☆
目新しさは無いが、この単純さは逆に新鮮。
デビューアルバムにありがちな、さくらんぼのヒットの勢いに乗って、大塚愛を120%出した、バランスの取れた良作かと。
シングルが好きならまず買って損は無いでしょう。
ガールズポップの新星。どこまで行けるか。今後に期待大。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:9th. 476 名無しのエリー2005.03.10.

1.pretty voice ★★★
キュートなガールポップ。ドタバタした感じが◎
2.桃ノ花ビラ ★★★☆
地味だけどメロディーが綺麗な曲。和を狙いすぎたアレンジがちょっといまいち
3.さくらんぼ ★★★★☆
超超有名な曲でつよね。メロディー・詞とも独特でやられた、としかいいようがない。
ただ「もう1回!」とか「イェイ!」は最初は面白いが何度も聴いてるとキモくなる。
4.GIRLY ★★
pretty voiceと同じガールポップ調。可もなく不可もなく。スキップ~♪がやたら耳についてしょうがない
5.雨の中のメロディー ★★★★
歌詞は意味ありげに見えるけど多分適当に言葉を選んでるだけだろう。これはアレンジが一役買ってる。だんだんと激しくなる感じが◎
6.しゃぼんだま ★★★
歌詞はマシな方。特徴の無い曲
7.石川大阪友好条約 ★(昔は★★★★★)
関西弁のなんちゃってラップな曲。嵌る人は嵌る。嫌いな人はマジで嫌い。
8.片想いダイヤル ★★★★★
これもガールポップだけど、メロディーがしっかりしてて一般受けしやすそう。シングル級
ピ*ポ*パ*ポは個人的にはあり。その箇所のメロディーと上手く嵌ってる
9.ハニー ★
「ずべっ」いらない。歌詞もいまいち。自分のペットと恋人をかけてるんだろうな~ぐらいの印象。
10.甘えんぼ ★★★
女の子に受けやすい歌詞になってる。シングル級ではないけど、まぁまぁ良いバラードって感じかな。
11.フレンズ ★★
歌詞、メロディー、アレンジ。どこをとってもありきたりでつまらないという印象。ラストには相応しいんだろうけど。
総評.★★★★
モー娘。を聴いてる感覚でいけばかなり出来が良いと思える。
確かに何曲かaikoに似てるけど全体的にはそうでもないような。まぁ大塚はこのアルバムで終わったけど。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:9th. 477-478 名無しのエリー2005.03.10.

1.スーパーマン ★★
幼稚すぎる。サイレンとか間奏のセリフ(?)とか余計なもん多すぎ。
2.Happy Days ☆
みんな言ってるけどほぼ全編にエフェクトをかけてる点が?? サビの「ハッピーデイ♪」の連呼がウザイ
さくらんぼを狙ったであろう「夢かい!」「どんなやねん!」は大失敗
3.Strawberry Jam ★★☆
歌詞は良く出来ているなぁという印象。メロディーと上手く融合してる。このアルバムではマシな方
4.大好きだよ ★★
PVで男と抱き合っててヲタを憤慨させた曲。メロディーはまぁまぁだけど最低にダサイ恋愛詞のせいで安っぽい曲に。
5.扇子 ★★☆
1stの雨の中のメロディーと同系。アレンジが○。何か未完成なところに惹かれる。
6.妄想チョップ ★★★★
これって林檎のストイシズムだろ~…と思いつつも1stの頃にあった「聴いて自然と笑える」曲ではあると思う。
アレンジが飛び交ってて面白い。アルバム曲では一番良い。
7.ポンポン ☆
狙い過ぎ。歌詞、唄い方全てに置いてキモイ
8.ふたつ星記念日 ★★☆
個人的には3.と同じ印象。歌詞とメロディーが上手く融合されてる。全体的に地味ではあるが。
9.金魚花火 ★★★★
アレンジは某アニメっぽいけど、全体的に夏の終わりが上手く表現されていて◎。最後に激しくなるところはやられました。
この路線で行けば俺もまだ好きだったかも。
10.黒毛和牛塩タン焼き735円 ★★☆
680円を聴くまではエロさというものは感じなかった。ただ普通の綺麗なバラードという印象。735円も価値無いだろこの曲
11.フレンズ ★★★
シングル級。大塚は本格的なバラードになると歌詞がいっそう安っぽくなるのでそこがマイナス。まぁ「良い曲」ではありますね。
総評.★★
個々で良い曲はあるけど、通しで聴いたら本当に安っぽい印象を受ける。
1stにも薄々出てたんだけど、さくらんぼの二番煎じを狙ってる感が露骨に出てる。
顔射ジャケ、変なタイトル、無駄に多いセリフ、全てが悪い方へ向かってる。
さくらんぼの大ヒットが逆に大塚の歌手生命を削る事になっちゃいました、と言う事でご愁傷様。バイバイ
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:11th. 747 名無しのエリー2006.02.28.

1.スーパーマン ★★ ギターを加えてロックを演出。コーラスが面白い。
2.Happy Days ★★ ハッピーデイズ!ハッピーデイズ!!
3.Strawberry Jam ★★★ アルバムオリ曲の中では一番。1,2曲目は爆走するイメージだけど、これはスピードを落して風を受けてる感じ。
4.大好きだよ ★★★ aikoって言うな。夢がないなぁ。2番目サビから続いての大サビの歌唱がいい味出してる。
5.扇子 ★★ サビのメロがつまらないけどアレンジが良い。
6.妄想チョップ ★ ( ´_ゝ`) 「笑顔で怖い事を言う女の子」のイメージだとさ。
7.ポンポン ☆ ある意味満点。
8.ふたつ星記念日 ★★☆ かわいらしい曲。ご近所物語思い出した。
9.金魚花火 ★★★★ 大塚は嫌いでも この曲は好きって人は多いと思う。最後の転調する所は見事です。
10.黒毛和牛塩タン焼き735円 ★★★
シングルはロック風味でアレンジを聴かせる感じだけど、こちらは声質の良さを聞かせる感じ。
シングルタイトルと値段が違うのは 歌詞に一行足されてるため消費税が・・・
11.フレンズ ★★☆ 友達また遭えたらいいね。
総評.★★★
ファーストアルバムとさくらんぼが嫌いな自分でもすんなり聞けた。好み。
ただ定価で買ったら ちょっと物足りないと感じたかも。
即出感があると言うか…既成のものをちょっと弄くった感じというか…
すぐ飽きそうと言うか…もう既に飽きてきてるって言うか…
言葉が悪いけど あくまで暇つぶし、BGMでこそ活きるアルバムだと思います。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:11th. 89-91 名無しのエリー2006.01.10.

1.5:09a.m. ★★
静かに始まりサビで一気にテンションアップ。掴みとしてはマズマズか。
2.羽ありたまご ★★
オーソドックスなバラード。正直印象薄い。
3.ビー玉 ★★☆
ボーカル重ね録りといろんなエフェクトで、かわいく楽しげな仕上がり。
4.SMILY ☆
「さくらんぼ」のような合いの手が狙いすぎであざとくて嫌。
しかしこの曲をアルバムに入れるとしたら、「ビー玉」の後ろが唯一収まりがいい。
5.U-ボート ★
ロック風ガールポップのテンプレみたいな曲。イェイとか言っちゃうのが恥ずかしいw
6.ネコに風船 ★★
おそらく自分を猫に例えた曲。メッセージ性を打ち出したいにしては中途半端であやふや。
7.Cherish ★★★☆
NANAの企画盤収録曲をちゃっかり収録するあざとさ。
ただ曲自体はしっかり組み立てられているし、今までにない大人っぽさが魅力的。
8.ラーメン3分クッキング ★★★☆
こういうお遊び系をひとつは入れないと気がすまないのだろう。ただ油断するとツボにはまるので注意w
9.東京ミッドナイト ★
オーソドックスなスカポップ。見事なまでに何の捻りもなく内容もスカスカ。
10.プラネタリウム ★★
尺八とピアノがいいカンジに和風テイストだが、中途半端なギターと悪趣味な花火のSEがちょっちジャマ。
ただ、この歌詞にこのタイトルを付けれるセンスは非凡。
11.Birthday Song ★★
シンプルなパーティーテイストが楽しくていい。ただしBirthdayの発音が鼻につく。
12.LOVE MUSiC ★
「愛」「世界」といった壮大なテーマを歌ってみたはいいが、いかんせん歌に説得力がないせいで、
ゆったりした曲調もあいまって、ただ間延びした退屈な曲になってしまった。
総評.★★★
少なくとも期待以上の内容ではあった。
シングルをしっかり全部収録しても、アルバム全体のバランスが大きく崩れておらず、1曲目から順にスムーズな流れで聴ける。
また、バラエティ豊富で似通った曲がないというのもポイント。
反面、いろんなものに手を出して中途半端になっている部分もあるが、同じような曲をだらだら聴かされるよりは断然マシだ。
まぁ、J-POPの新譜としては、標準くらいのクオリティは保っているんじゃないだろうか。
少なくとも、お年玉を握り締めてレジに並ぶ小中学生を見かけても、肩をつかんで説得する必要はない程度のレベルにはあるだろうw
わざわざ購入をお勧めするほどのものでもないが、
つたない歌唱力とアルバム全体に溢れる既聴感が気にならないなら、レンタル代の元ぐらいは十分にとれる。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:15th. 434-437 名無しのエリー2007.08.14.

1.5:09a.m. ★★★
強弱のメリハリのあるハイハットと、リズムを意図的に踏み外した電子音の虚ろさが空間的な魅力を出しているイントロからスタート。
サビでは爆音ギターが炸裂する展開へ。hitomiの「There is…」等に代表されるような、強く揺るぎのない恋心をエモーショナルに歌い上げる曲。
アルバムの導入を担う役割のほうを重視しており、曲自体は短めになっているが、知る限りの彼女のシングル曲より出来が良い。
サビで歌が大音量になるが地力ではなく、フェーダーの上げ下げで音量を操作しているだけなのは明白。
爆発的な声量を活かすための曲としてこういう曲をやる、というのが普通なので、順番が逆で支離滅裂のような。
2.羽ありたまご ★★★★
派手さはないが丁寧にまとまったメロディが印象的な曲。
柔らかい音作りでまとまったアレンジに、ELT的な人肌ボーカルが乗る優しい曲。
歌詞の区切りが不自然で意味が通じにくくなっていたりする部分もあるが、全体の完成度は高く、アルバム中数曲だけ傑出している出来の楽曲の1つ。
3.ビー玉 ★
コードのルート音とその5度下を行ったり来たりするだけで前半をでっち上げたサビメロは、凄まじくベタな出来。
ベースラインと丸被りしているが、ベースの責任ではない。
全般的にコードから予想できるまんまのメロディ展開で、ひねりのない曲。Bメロの半端な小節数やメロディ展開の強引さは小池徹平を連想させる。
前2曲との質の差が凄まじい。
4.SMILY ☆
ある意味彼女を象徴する、究極のオリコン1位獲得曲。異常にクオリティが低い。
彼女には、お気に入りのフレーズや振り付けが出来ると、それをやりたいがためだけに丸々1曲でっち上げてくるという性質があるが、その顕著な例。
とにかく雑。
今作にはこの曲のように本人が積極的にアレンジに関ったと思われる曲と、
明らかに丸投げして参加ミュージシャンに自由に能力を発揮させている曲があるが、
後者のほうが極端に出来が良いので、本人の存在意義が疑問に思えてくる。
5.U-ボート ★★
曲のクオリティを若干持ち直す曲。
とはいえ前2曲のようなコードのルート音まんまの鼻歌みたいなレベルの曲よりは良い、という程度。
基本的には最後の「ばたんQ…」がやりたかっただけのようで、特筆する要素のない曲。
6.ネコに風船 ★
作家気取りが空回り、今一つ「風船」が消化し切れなかった感のある曲。
イントロのため息はリアルに疲れたニュアンスではなく可愛コぶっており、そもそも何の為に入れたため息なのか焦点がおかしくなっている感が。
苦悩する猫のため息じゃないのだろうか。「愛ちゃんってため息も可愛いなあ」とか思わせるためのため息?
そうなると自身を猫に例えた詞世界も「愛ちゃんって動物に例えるなら可愛い猫ちゃんだよね」とか言わせる為のものに思えてくる。
ウケるところにはウケるが勿論逆もおおいにあり得る曲。演奏陣は良いが歌の甘ったるさが…。
7.Cherish ★★
自分がavexの人間であることを意識して作ったと思われる、ある意味彼女の器用さが発揮された曲。エイベ王道の打込み系ロック。
情熱的でストレートな詞世界に対し、歌の表現力が追いついていな過ぎるので、非常に違和感がある。
今作全般でそうだが、なりふりかまわない生々しい表現よりも、
舌足らず気味のキュートな発声を維持することを優先してくるので、かなり歌の幅が狭く感じる。
8.ラーメン3分クッキング ☆
3分の曲を作りたいというネタ意識までは良いが、やる以上は楽曲のレベルとして必要とされる水準があるはず。
しかし彼女が一旦ネタ曲と割り切ると、本当に3分丸々でっちあげレベルで仕上げてくるから恐ろしい。
石川浩司(たまのドラム)並の作曲能力。何もせずに3分待つほうがマシ。
9.東京ミッドナイト ★★★
爽やかなホーンと軽快なドラムが心地よいスカ・ナンバー。
彼女の曲は歌メロのリズムが不規則で雑な特性があるが、この曲はリズミカルにまとまっている。
「酒に酔いしれ 金が舞い散り」のフレーズが印象的。それだ!!
今作で生ピアノが入っている曲中唯一本人が弾いておらず、アレンジ丸投げのおかげで救われている曲。
アレンジどころか…まあいいや。
10.プラネタリウム ★
メロディがベタなうえ、メロディに対する詞の乗せ方も悪く、歌唱力も厳しいため、ほとんど印象に残らない曲。
前曲のメロディはあんなにリズミカルだったのにね。
Aメロのブレスの位置は変。
「泣かないよ」「強くいられる」と前半で歌っているのに花火の音を挟んだ転調後は「泣きたいよ」にすりかわっているが、
花火の音を聞いたら記憶がフラッシュバックして会いたい気持ちが抑えきれなくなった、ということだろうか。
個人的には「小さくても小さくても」が意味不明で消化不良。
11.Birthday Song ★
曖昧な詞にすることでお手軽に誰に対しても歌える作りにした、汎用性重視のお誕生日ソング。
曲の出来は至ってベタ。祝いたい素直な気持ちよりも、有名人の誕生日に歌ってあげたりのプロモーション活動のための曲か。
12.LOVE MUSiC ★
「あなたの声になる 声になってこの詩届ける」というフレーズは、表現者である彼女が皆の気持ちを代弁して発信したい、という意味なのだろうか。
基本的に彼女の歌は自分と愛する人が全てという世界観なので、急に壮大なことを歌うのは不自然。
こういう曲をオチに持ってくるあざとさは絢香並。
総評.★
歌唱力、作詞能力は低く、作曲では成果もあるが何故かそれをシングルにしないという不自然さも確認できる、大塚愛の3rd。
作詞の言葉足らず感や歌メロのリズムのちぐはぐさ、メロディ展開の強引さ等、後から手直し可能なものでもそのまま押し通す雑さに本人らしさが垣間見える。
自分のやりたい部分以外は周囲のプロに丸投げ、という割り切りが明確で、自分らしさにこだわりすぎるアーティストよりもバックの面子の能力を引き出せている面も。
ノンタイアップのアルバム曲のほうが質が明らかに高いが、
ぶっちゃけアルバム曲は本人的にどうでもいいので数曲は他人に書いてもらってるのでは、というのがストレートな印象。
少なくとも3曲浮かぶが、3曲とも本人のピアノ参加なし。
コードのルート音通りのベタメロや聞き覚えのあるメロディの押し通しもそうだが、彼女は決断力が桁外れで、物事を処理するのが異常に速い。
常人が「これじゃひねりがなさ過ぎるかな、これってあの曲に似ちゃってるな、これじゃ詞の意味が伝わらないかな、
どんなアレンジにするか悩むな、アルバム用に曲を書き足さなきゃなあ」とウダウダやってる間にどんどん決断し、
あっという間に2桁枚数のシングルとベストまでリリースするのだから凄まじい。
アーティストとしての成長は感じられないが、「このくらいの出来なら取り敢えずヒットする」というラインの見極めは巧み。
要領よく単位だけ取って進級、という学生ノリのお手軽ライフを業界最前線で体現し続ける、超勝ち組み体質の持ち主にして恐るべき人生の天才。
会社にすれば非常に優秀な人材だが、音楽への愛は無いので個人的には用なし。

(後述レス)
レンジにも大塚みたいなのは混ざってるんだけど、
レンジが面白いのはやっぱり「弱小チームを率いて格上の強豪を打ち破ってみせる司令塔」NAOTOが痛快だから。
大塚はリアリストで世間のイメージ以上に頭の回転が速く、
本当に良い音楽をやりたいという意欲より自己顕示欲が遥かに大きい(川本真琴あたりの逆)って感じ。
「金魚花火よりSMILYのほうが売れるなら、真面目に良い曲書く手間を使って適当なのいっぱい作ったほうが効率が良い」くらいの割り切りをしてると思う。
パクリへのバッシングも今の所本人の想定の範囲内に収まる程度と割り切ってるんだろうし、
トータルの利害を考えたビジネスライクな発想の持ち主なのかも。
仕事の効率を上げるための手段はいくつかあるけど、いきなり「音楽の質を下げる」という案を挙げるほどクールなアーティストは彼女くらいだろう。
そして個人的に、そこがアーティストとしてもう最悪。
(★5個が満点。☆は0.5点評価?)

Reviewer:24th. 64-66 名無しのエリー2010.09.14.

1.5:09 am ★★★
ゆったりなエレクトロピアノから入って、中盤ハードロックで盛り上がる。
メロディーは単調だが全体的に柔らかい雰囲気を持っていて夜明け前にはぴったり。
2.羽ありたまご ★★★★★
大塚愛の中でも5本の指に入る名曲。優しく可愛らしい雰囲気がとても癒される。肌寒い冬の快晴を見上げながら聞くのがベスト。
アーティストの視点だと華やかなメジャー界に入ったが現実とは違う闇の部分も知ったと捉えることもできるが、
最初この曲を聞いた時は思春期以前の少女が成長していくにつれ痛みや悲しさを覚えていく描写だと思った。
こういう静寂なバラードこそが彼女の真骨頂ではないだろうか。
ちなみに「恋愛写真」カップリングのピアノ弾き語りライブバージョンも原曲と違った個性があってお勧めだ。
3.ビー玉 ★★★★
アップテンポは元々好きじゃないがこの曲は例外。ピコピコしたエレクトロニカが印象的。
Mステの出演時に「小さな女の子をイメージして作った」と言った通り、
凛々しい背景や未熟な自分自身と向き合う歌詞がポップで可愛らしい曲調と上手く調和している。
今の彼女には書けないタイプの曲なのかもしれない。
4.SMILY ★
この曲で思ったのは「偶然って素晴らしいね」ってことだけ。今聞いても時代を感じる薄っぺらい印象しか持てない。
5.U-ボート ★★
気だるいコマーシャルソング。良くも悪くもない。子供が歌ったら可愛いかもね。
6.ネコに風船 ★★★★★
やっと本来の姿を見せたかという印象。一曲が物語になっていて、ネコの視点で世の中の不条理を歌っている。
ファンに限らずお勧めしたいバラードで精神的に疲れた時や散歩したい時に聞いてほしい。
アコースティックギターのリズムが心地良くとても馴染みやすいと思う。
7.Cherish ★★★★
前曲とはまた違うドロドロ系のバラード。
10代の女の子視点のシリアスな恋愛を描いていて、妖しいメロディーとハードロック+シンセサイザーのアレンジが素晴らしい。
ただ、「大塚愛はCherishまでが最高だった」と無知な批判をするミーハーの書き込みが腹立たしい。
8.ラーメン3分クッキング ★★★
これも単調なコマーシャルソングだが悪くないと思ってる。子供にとても親しみやすい曲調でピコピコした音色が耳に残るからだ。
実際に自分はこの曲をカップラーメンの待ち時間のBGMにしたことがある。
9.東京ミッドナイト ★★★
ジャズ調の懐かしい曲。大都会の夜を舞台に華やかさと恐ろしさを描いている。
アレンジが単調で耳に残りづらいがたまに聞く程度なら良いのでは。
10.プラネタリウム ★
問答無用で大嫌い。理由は言わなくても分かるでしょう。
11.Birthday Song ★★★
明るいウエスタン調の曲。シンプルながらも彼女らしいと思う。
「まだもみじのような手だった頃 いつだって君の頭の上には 愛してくれる光がある」の表現が上手いと思った。
この曲も少女の成長を想像させるのではないだろうか。しかし後半の「Happy Birthday To You」連呼のしつこさが難点。
12.LOVE MUSiC ★★★
この曲も非常にシンプルな内容だがゆったりしたアレンジが聞き所である。
普段は気付かないことだけどこうして恵まれた環境に生きてることとか、五体満足で生まれたことへの感謝を忘れないようにと歌っている気がする。
アルバムのエンディングには最適だろう。
総評.★★★
当時子供達から絶大な人気を集めていた大塚愛さん。今の女子中高生が一昔前に聞いてたアーティストなのかもしれない。
アルバム全体に小さな少女が宿っているような初々しく可愛らしい世界観を持っていて、
短大時代に保育を学んだことがアーティストとしてブレイクした時に開花したと感じられる。
だが「羽ありたまご」や「ネコに風船」のような2000年代の隠れた名曲もあれば、
「SMILY」や「プラネタリウム」のような問題作もあり良くも悪くも幅広いアルバムだと思った。
最近では意味深長な言動が多く楽曲もネタ切れになってしまったように見えるのが悲しい。
とりあえず出産前にオリアル発売して区切りをつけて、それから数年間は休業したほうがいいと思う。
(★5個が満点。)

Reviewer:17th. 232-235 名無しのエリー2008.03.17.

1.桃ノ花ビラ ★★☆
メロディが綺麗な和風ポップス。
ハープ等の音色、鳥のさえずりのSE等を散りばめた透明感のあるA、Bメロ。
しかしいきなりサビで和、むしろ沖縄をイメージさせるようなアレンジになるところに違和感を覚える。
個人的には最後までその透明感を大事にして欲しかった。惜しい。
2.さくらんぼ ★★★★☆
大塚愛といえばこの曲。かわいさ満点のガールズロックナンバー。
ノリの良さに加え、メロディのキャッチーさ、耳に残りやすいブラスアレンジが良い。
アイドルや声優の楽曲が好きな人にはツボかもしれない。
3.甘えんぼ ★★☆
よくある恋愛ストーリーといった感じの詞。雰囲気がなんとなくaikoに近い。
最後のギターがメインでフェードアウトしていく部分は蛇足のように感じる。
最後の転調で半音上がるところで終わっていればすっきりしていたと思う。
4.Happy Days ★
要はさくらんぼの二番煎じ。激しめのギターで始まるイントロで期待させられるが、蓋を開けてみるとがっかり。
掛け声入れるのはいいが、前回よりも酷い。もう少し成長だとか違う路線を開拓してもいいのではないか。
最大の疑問は全編に渡りボーカル部分にエフェクトをかけているところだったりする。何故。
5.金魚花火 ★★★★
しっとりとした夏の一面がうまく出ている曲。
ピアノの音、花火の音を連想させる重たいSEが印象的。曲全体を整える手助けになっている。
最後に激しいドラムンベースのように変化する曲の展開はカッコいい。
6.大好きだよ。 ★★★
3曲目の「甘えんぼ」よりもキャッチーなメロディで耳に残りやすいバラード。
もともとこういう曲を作っていたのかはわからないが、こういう雰囲気作りの方が上手。
サビで展開を盛り上げるストリングス、最後のサビでのコーラスが全体の雰囲気を綺麗に整えている。
7.黒毛和牛上塩タン焼680円 ★★
ロックテイストのバラード。ギターが目立つ激しめのアレンジでボーカルが少々弱く感じる。
焼肉の歌とわかっていても何かやらしい。エロかっこかわいい路線でも狙ったのだろうか。
驚くべきところはこの曲がゴールデンタイム枠のアニメのEDだったところ。本編とも全く合わないので当時は疑問に思ったものである。
8.Cherish ★★★★★
NANAのトリビュートアルバムに収録されていた曲。
ストリングスと打ち込みのドラムのふわふわしたA、Bメロからサビでは一転してロックなアレンジに変わる。
歌い方も意図的に変えているようで、大人な一面を垣間見ることができる1曲に仕上がっている。
間奏部分で声にエフェクトをかけたり、そこから元の声に戻るところの構成は歌詞と合っていて良い。
9.SMILY ★
これまたさくらんぼ路線。正直オリコン1位とったとは思えないレベルではある。
特に目立って無いギターとチープなシンセで構成されていて、歌い方もなんだかぐちゃぐちゃ。
しかし妙にサビが頭に残りやすいのはこの人の楽曲の特徴なのだろうか。
10.ビー玉 ★★★
SMILYと両A面シングル。テクノポップっぽいアレンジがかわいい雰囲気を作っていて良い。
こちらは逆再生のセリフを入れてみたり、小技が効いていて工夫が感じられる。
個人的には「かわいいおばあちゃんになっても~」っていうフレーズがなんとなく好き。
11.ネコに風船 ★
難解な曲が喜ばれる風潮に合わせたつもりなのか、歌詞がよくわからない曲。
ネコから見た世界を描くにしてももう少しうまくできなかったのか。風船との関係性が今一わからない。
曲の方はアコースティックな雰囲気にストリングス、シンセのピコピコした音が絡んでいる王道なミディアムテンポのポップス。
12.プラネタリウム ★★★
パクり疑惑で一躍有名になってしまった曲。
これも「金魚花火」同様アンニュイな夏らしさが出ていて良い。
しかし5曲目と違い、展開で驚かされる部分もないので特筆する点はあまり無い。
そしてバラードの時は最後にギターのフレーズ、というのがここでも使われていてマンネリ感も覚えた。
13.LOVE MUSiC ★★
壮大なバラードに挑戦してみた、といったところの曲。
雰囲気や歌詞は嫌いではないが、歌唱力や声質のせいか説得力に欠ける。あとメロディもあまり印象に残らないのが欠点だと思われる。
99.BABASHIのテーマ ★★☆
99トラック目まで再生すると流れるボーナストラック。内輪ネタ。
癖になるリズムなのだが、宗教歌みたいでシュール。
総評.★★★
大塚愛の初ベスト。しかし2005年までに発表された楽曲しか収録されていない。
そのくせ新曲や新録も無いので大人の事情で出したベストとも考えられる。全曲分PVが入ったDVDがあるだけ救いか。
本人曰く「自分を紹介する上での名刺代わりになるベスト」というが、まさしくそのとおりの出来であり、
いかにも売れ線狙いというか、今までのJ-ポップの王道というものを地でやっているというのが正直な感想。
大塚愛が音楽面で叩かれているひとつの原因はここにあるのではないだろうか。
そしてある意味声優やアイドルに近い独特の声質を持っているため、それが嫌いな人には受け入れ難いと思われる。
逆に自分のように声優の曲も好きな人には受け入れやすいかもしれない。
駄曲に埋もれがちだが割と良い曲もあるので、もっといろんな音楽性を取り入れ冒険してみてほしいと思う。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。16th.302~304の差替版)

Reviewer:16th. 18-21 名無しのエリー2007.11.01.

1.未来タクシー ★
ロックテイスト強めの今作のオープニングは、電子音をあしらったポップなロックナンバー。
サビは制作途中で「まあこれで良いか」と切り上げてしまったようなスカスカした出来。
余計なお世話だが、「未来」をイメージしたと思われる電子音がすでに一時代前のアレンジで、何やらダサいイメージが彼女についてしまったような。
Aメロのアレンジは、お手頃価格のキーボードでも自動伴奏のデフォルトで入ってそうなチャチさ。
2.ユメクイ ★★
彼女得意の、何の歌なのかよく分からない系の曲。
彼女主演の映画主題歌という事らしいので、そちらを併せてご覧頂ければより楽しめる楽曲となっております(多分)。毎度あり。
曲中通してチッチキチッチキ鳴ってるハイハットが気になって仕方ないが、
厚いベースと程よくチープなギター、少しだけ悲壮感のあるメロディが、いわゆるNANA的なバンドっぽさをイメージさせるロックな曲。
さらに別の角度から中島美嘉っぽさを発揮した、ややこしい意味でもロックな曲。
3.Mackerel's canned food ★★★
ピロウズ的な2本のギターの掛け合いを軸にしたシンプルなロック。コードの流れも王道(一応サードアイ→マイフットでほぼメロディすげ替え可)。
押さえるとこだけ押さえたコンパクトなメロディもいい感じ。
演奏も詰め込みすぎ感がなく、スリムでキュートなガールズロックに仕上がっている。
4.PEACH ★
「ひっくり返る愛のマーク」でHEARTと両A面シングル、というアイデアの押しで誕生した曲。
しっとりと大人めなHEARTに対し、こちらはおバカで陽気な曲。
ここまでの流れ通りギターサウンドを前面に出しており、
本人がピアノやキーボードを弾きながら作ったものが軸になっている感じがあまりしない(ピアノ弾き語り状態がイメージできない)。
Aメロからテンションの高いドラムがシンプルなギター、ベースと上手く絡んだ曲。
5.クムリウタ ★★★★
「羽ありたまご」系の、ピアノと雅なメロディが印象的なRYTHEMっぽい曲。
「曇り空 泣くな」という祈るようなフレーズが泣き崩れる寸前の張りつめた感情を上手く表現している。
歌の表情が多彩で情景が浮かびやすく、消え入りそうなピアノをバックにか細く歌う部分は願いも空しく少しづつ雨が降り出したイメージ、
直後の感情爆発な歌ではもうすでにどしゃ降りだがまだ「泣くな」と祈っているようなイメージが何となく伝わる。
ちなみに彼女は弾き語りの時の方が歌が上手いらしいが、彼女の曲にはパフォーマンスとして笑顔を要求するものが多いせいかも。
やはり笑顔を作りながら歌うよりは自然な表情で歌ったほうが楽なのだろう。
6.星のタンゴ ★★
フレットレスベースとピアノを軸に、アコーディオン等も絡めて仕上げた大人な曲。
と思ったら詞は「ヒザゲリくらった」「ヤケクソになった」等、彼女らしいものが多く、アレンジャー陣が無理矢理大人っぽく仕上げたという印象。
7.蚊取り線香 ★
居直ったヤケクソなボーカルとどうでもよすぎる詞で乗り切るネタ曲。
メロコア色を前面に出しており、ドコドコとツーバスを踏むドラムが派手だが、曲としてはメロディアスでないメロコアといった半端な印象。
8.フレンジャー ★
ひねりの無いありがちなロックチューン。Aメロとサビで歌ってる内容が全く無関係のような。
悪い意味でシンプルなロックという印象で、お手軽なメロディにコードだけ付けてあとは演奏陣にお任せ、という工程でいくらでも作れる曲という感じ。
しかし彼女は今やいくらでも良い奏者を呼べる売れっ子。また、要求される仕事量を考えれば、上手く手を抜いていかなければやっていけないのも現状。
このレベルの曲を量産するのが最も効率的か。
今彼女の曲を求める人がいるから提供しているだけのことで、聴き手が納得している以上は別に悪事でもない。普通に市場の原理。
9.CHU-LIP ★
チューする唇でチューリップというアイデアの押しと、もはやシンガーソングライターの枠を超えてアイドルばりに踊る振り付けが軸の曲。
その他の枝葉の部分は薄めの作曲なので(演奏はしっかりしている)、メインの2本が「どっちもないわ」という印象だと厳しい曲。
狙って幼い声を出したボーカルも好みが分かれるところ。モダチョキの「ジャングル日和」へのリスペクト?
10.HEART ★★
メロディはありがちだが、横ノリなアレンジが心地良い曲。
なんか本人の格が上がるにつれて、曲の元ネタも大物になってきた気がする。今のところすべて疑念に過ぎないが。
ところで彼女には洋楽パクリの疑惑はあまり付かないが、楽曲の傾向からも海外の音楽からの影響は感じられず、
ソングライターとしては稀有な「純国産」タイプといえる。国内の音楽しか聴かなくてもプロになれるんだ…。
11.恋愛写真 ★★★★
ゆったりしたストリングスとピアノで入り、途中からブラックな打込みリズムが加わる、アイドル質なバラード。
サビでは「ただ君を愛してる」のリフレインのバックでストリングスの美しい旋律が冴える、レンジの「花」のような仕掛けも。
心臓の鼓動を模したバスドラもいい感じ。
彼女の詞世界は「黒毛和牛…」のような小悪魔系より、一途なものの方が多いので、こうしたラブソングではリアルな等身大の説得力を発揮している印象。
総評.★★
非力だがヒットを生むのは巧みで機動力もあり、企業戦略への理解度も高い「エイベの1番バッター」大塚愛の4th。
楽曲の魅力はメロディそのものよりアレンジの出来に依存しており、曲自体の出来・不出来も波が激しいため、
アーティストとして特にレベルが高いとはいえないが、以前より歌に幅が出て描写力が増した印象。
収録曲の大半が発表済みのシングル曲、それ以外も2曲は3分以下の小品という本人の負担の少ない作品でありながら、
買い手にはシングル多数収録のベスト的お買い得感を抱かせる理想的な戦略の産物となっている。
しかも相変わらず仕事が早く、曲を書かないシンガーと比べても遜色のないリリースペースを維持している。
作品の出来が悪ければ意味が無いようにも思えるが、仮に自分が彼女と全く同じ能力・ルックスを持ち合わせていたとして、
彼女ほど効率的に立ち回るのは確実に無理なので(歌唱や作曲に磨きをかけて実力で売る、という正攻法では時間がかかりすぎて到底本物に追いつけない)
凄いことには凄い、というのが自分の印象。
エイベも彼女がコケたらUNCHAINやクチロロといった有望な若手に資金を回せなくなったり、
倖田のように将来有望だったアーティストを極端な売れ線へ路線変更せざるを得なくなったりするのでは(その辺の資金繰りについてはよく知らないが)。
パクリに整形と疑惑の多い彼女だが、仮にどちらも本当だとすれば
彼女は元々作曲センスもルックスもゼロの状態からこのCD不況の日本でアメリカンドリームを掴んだということになり、余計凄い感じになってしまう。
生まれたままの色じゃダメだ、なら顔だって変えてやるという行動力で運命を切り開いた(疑念にすぎないが)生粋の勝負師。
会社とファンを同時に喜ばせる彼女がいつかクオリティを手にして音楽ファンまでも振り向かせたら無敵かもしれない。
「俺達が売れないのは世の中のほうが間違ってんだ!逆立ちしても変わらないぜアウイエ!」みたいなのが好きな人には不向き。
(★5個が満点。)

Reviewer:20th. 294-298 名無しのエリー2008.12.31.

1.LOVE LETTER ★★
ピアノ弾き語りによるシンプルなバラード。
全体的にピアノが強調された今作を象徴するような曲だが、不摂生が祟ったのか歌唱力がかなり落ちていて危なっかしい。
ELT持田を上回るペース。伴奏はピアノのみなので歌がこれでは曲として苦しい。
表現として優しく歌ってる、とフォローするのも苦しい。終盤の高音では金属的なかすれ声が耳障りな部分も。
楽曲は以前に比べ丁寧に作る意欲が出てる気がするのだが。Bメロは「金魚花火」とかなり被ってるが。
2.ロケットスニーカー ★★★
軽快なピアノが前面に押し出されたアッパーなロック。
大塚はピアニストっぽくない、シンプルなメロディの反復を多用したギターポップっぽいメロディを作りがちな傾向があるが、
この曲ではそれが良い方向に作用しており、演奏の質の高さも相俟ってスネオヘアーのような印象を与えてくる。
サビでたまに鳴る、ロケットの打ち上げをイメージしたドーンという低音も面白い。
しかし狙ってロリ元気な感じに歌おうとしたボーカルがあまりに不自然。声がババ臭くなったのを無理に隠そうとして裏目に出たか。
歌詞も意味にこだわるでも韻やリズム感にこだわるでもなく、適当な印象。
3.バイバイ ★★★
引き続きピアノ強めのアッパーチューン。
初期の星村麻衣といった感じだが、元気な曲なのに高音の声量が頼りなかったりして歌に力がない印象。
やたら詞の乗せ方のリズムが悪い部分があるのも気になる。
小気味良い転調や間奏でのクリームのホワイトルームみたいなコード進行など、大塚にしては凝った要素のある曲なだけに勿体無いような。
4.クラゲ、流れ星 ★★★
ピアノを軸にハープ等を足してしっとり仕上げたバラード。
この曲ではピアニストらしい起伏の大きいメロディを乗せており、ありふれてはいるが安定感がある。
発声も自然。自身の「金魚花火」同様、聴いてると坂本龍一の有名曲が浮かぶ、教授系の曲。特にサビのアレンジは接触事故寸前。
しかし教授系の究極形ともいえる清水ミチコの「メリークリスマスMr.一休さん」ほどの思い切りの良さは無く(当たり前だが)、
サンプリングしてラップを乗せたロットングラフティーや、いっそ原曲に歌詞つけて歌っちゃったつじあやのと比べてもインパクトが薄い。
というか大塚的に教授と無関係なつもりと思われるので比較するのも何だが。
「クラゲ、流れ星」という言葉からイメージが浮かびにくくて消化不良な感じがするので由来を調べてみたが、
ほとんど誰もイメージを共有できないようなとこから来てるので驚いた。空回りしてるのでは。
5.人形 ★★
またもやピアノ弾き語りの、若干古臭い6/8拍子の曲。メッセージ性が強く、彼女が実は感情を押し殺して生きてきたという一面を見せてくる。
マジすか!?かなり意のままに事を運んでる人生だと思うぞアンタ。「ぬくもりがほしくて あたしは男に身をあずける」が生々しい。
もっと詩的な言葉で装飾するならともかく、こうもストレートに表現する人は珍しい。
その手の発言は若いうちはみんなもったいぶって、後々落ちぶれてから言い出すものの気がするが。
もっとも彼女にとって今こそそのタイミングなのかも知れんが。
6.君フェチ ★★★★
あどけない歌い口調で、シーツの中で男とリズムを繰り返すさまをまんま歌う曲。
確かにラブラブの瞬間最高値を記録するのはこういう時かも知れんが、悪びれずに正面から描写するのはかなりの勇気が要りそう。
こういう行動力の高さに飯…大塚愛らしさが出ている。
曲はエセR&BなJ-POPという感じだが、このまどろむようなアレンジが詞の印象をより甘くする効果を発揮している印象。
普通サビの締めに使うようなメロディをいきなり冒頭に持ってきたAメロも面白く、楽曲自体も魅力的。
7.Creamy&Spicy ★
個人的におおよそ大塚愛の曲はこんな感じという印象の、中途半端にキャッチーなロック。
歌詞の乗せ方も雑で、区切り方もおかしく、わざと何歌ってんだか分かりにくくする意図でもあるかのように思えてくる。
詞の内容的にも特筆する点はなく、メロディも長い音符使いすぎて間延びしてる印象。
ピアノが引っ込んだせいか演奏も地味な気が。ロリ元気な歌い方も子供だましな印象。
8.ド☆ポジティヴ ★★
引き続きロリ元気に歌うアッパーなロック。メロディはどうって事ない出来で、歌詞もたいした意味を感じない部分が多い。
ド☆ポジティヴとまで言う割には「ネガティヴ反対」の理由は「あんまり興味もない」という程度で、たいして徹底したポジティヴでもない。
しかし「ストレス反対」の理由を「貯めても家買えない」「そんなことに時間使いたくないやん」と述べる俗物的な彼女は等身大で、
気取って立派なこと言うよりよほど好感が持てる。このサバサバした感じこそが飯…大塚愛の真骨頂なのだろう。
9.360° ★★★★★
4つ打ちリズムに乗せて、ピアノが時にポリリズムを形成しながら次々と引出しを開けてひたすらメロディアスなフレーズを奏で倒す曲。
とにかくピアノで埋め尽くされた演奏に、ほとんど「観覧車 メリーゴーランド」だけの歌が乗り、強制回転のめくるめく感を生んでいる。
こんなSotte Bosseみたいな曲が入ってくるとは。クレジットが手元にないので分からないが、本人がピアノ弾いてるなら会心の出来。
他人が弾いてるならほとんどアレンジャーのおかげで成立してる曲。でもいい曲。
10.シャチハタ ★★★
ブルースの定番コード進行で奏でられるビッグバンド形式のジャズ。
一種のネタのつもりで披露したと思われる大塚のスキャットはまあ適当なのだが、本人の声がババ臭くなったため変な適応力を発揮している。
多分本人的には嬉しくない誤算。牛乳飲んでる同級生を笑かす程度のネタをわざわざ曲にしてマジ演奏でやった行動力は見事。ていうかアホ。
しかしDAIGOが凄すぎたので何だか地味に感じる。
ノンタイなのが信じられないほどシャチハタのCMソングに向いた曲。
11.One×Time ★★★
詞の世界観も曲調もM6と被り気味だが、よりR&Bテイストを強調してシンプルで太いバッキングにした印象の曲。
そしてその分歌がチャチく聞こえる。
彼女の一連のシングル曲の中では作りが丁寧な部類に入るが、印象が薄い面も。
12.ポケット ★
現在はいきものがかり辺りが本流を継承していると思われる、90年代J-POP風の曲。
しかし大塚は歌唱力で劣り、歌詞の乗せ方の無計画ぶりも今作中でも突出してひどいため、かなり厳しい出来栄えの曲という印象。
しかし本人的には「この曲で音楽活動をやめてもいいと思えるほどの曲」らしい。
マジすか!?アンタもっといい曲他に書いてんだろ!自分で書いてる……よね?もう大塚の価値観がさっぱり分からん。
ていうかその発言だけで今までの曲のうちどんだけが完全な自作曲なのか疑わしくなる。実話を元に歌詞を書いたとかで本人的な思い入れが強いのだろうか。
にしても無理矢理曲に当てはめずに詞を調整するとか、曲のほうをいじり直して詞が滑らかに耳に入るようにするとかした方が良かったのでは。
カラオケで歌いにくそうな曲。
13.愛 ★★★
シンプルな曲が多い今作を締めくくるのはやはり王道のバラード。
どこか垢抜けない懐かしい感じのアレンジが中々しっくり来ていて、聴いてると田舎に泊まりたくなる。
自らの名前を冠した曲という意味ではPerfumeの「Perfume」やグリーンデイの「GREEN DAY」のような位置付けか。
文の途中に語感のいい英単語を挟む手法はJ-POPに多いが、この曲は「愛」という日本語にその役割を担わせているのが面白い。
「愛」が一青の「ええいああ」のように母音の連続になっていて、曲全体として柔らかい印象を受けるのも特徴的。
「この手が汚れたとしても あなたを守ることができるなら」といった盲目気味に一途な恋愛感も彼女らしい。
基本的に彼女は計算高い印象なのだが、恋の歌は大体いつもこんな感じなので本命に対してだけは全てを投げうつタイプなのだろう。
広い意味での「愛」について歌ったような、自ら名を呼んで自身の決意を他でもない自分自身に言いきかせているような曲。
総評.★★★
今までになくアーティストらしいが、本来の奔放さがかなり薄れた印象の大塚愛5th。
お馬鹿ブームの最中にあって現役アイドルとの正面衝突を避け、ネタ曲を減らして出来不出来のムラの少ない正統派な曲を揃えて来ており、
これまでの作品に比べかなり守備的でリピート耐性の強い作品。
新規ファンの開拓よりも既存ファンの離脱防止を狙いとしたような印象。大塚がこういう堅い作品を作ると世の中不景気なんだなとしみじみ思う。
変な新人を猛プッシュしてる本社トップよりよほど時流を読んでる気がする。
彼女に何の思い入れもない人間が曲の出来だけで聴き比べた印象では、ベストより出来が良い。
ていうか何かいつもアルバム曲のほうが出来が良いので、シングルの切り方がおかしい気がしてくる。
曲調としては初期星村のピアノロック、初期RYTHEMの和風バラード、いきもののJ-POPといった路線が散りばめられており、地味で堅実。
R&BやHIP-HOPへの適応力がなく、歌い方も狙いすぎててボコーダーでの加工に不向き、8BITサウンドとの相性も悪い彼女は徐々に流行から取り残され始めており、
結果として今までの路線をもっと真面目にやることくらいしか打開策が無かった印象。
しかし喉を潰すのが早すぎたことが誤算となり、歌唱力や元々の声質で稼いでいたポイントを失う羽目に。
一度廃れてライトなファン層が「友達ももうみんな聴いてないし、カラオケで歌うのも私だけだし…」的に離れだすと、実力で見直させて引き止めるしかないのだが、
今作が挽回の決定打になるかは微妙。
個人的には良くなったと思うが、一般的には特徴が無くなったことでのマイナスの方が大きいかも。
特に若い女性からは「なんかダサいし歌い方が男受け狙いすぎでウザイ」と一蹴されかねない。
本人的にも今までより努力したっぽいが、その通りの結果はついて来ずに「思てたんと違ーう!!」と叫ぶさまが浮かぶよう。
大塚どうでもいいという人が何となく聴けば良いかもしれない1枚。
(★5個が満点。)