アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : あずりえる。

Reviewer:23rd. 488-492 名無しのエリー2010.07.25.

1.Metamorphose ★★★☆
メジャー1stシングルでアニメのOP曲。
流麗なメロディにストリングスが上品に絡みつく、クラシックのようなロック。ヴォーカルの歌唱もなかなかで、バンド隊は手堅い印象。
ただ、どことなく漂うヴィジュアル系の香りに拒否反応を起こす人も多いかも。
2.穢れ亡き夢 ★★★★☆
メジャー2ndシングルでPCゲームのED曲。
今度はギターが主張を初め、チェンバロとピアノが登場している。ドラムも、より激しくすればメタルになりえそうな空気を纏っている。
緩急の付いた展開が曲をドラマティックに仕立てているのが素晴らしい。
3.千億の星屑降らす夜ノ空 ★★★★
より、ヴィジュアル系っぽい構成のロック。
それに似つかわしくないキラキラ系ヴォーカルが気になるが楽曲のアレンジはよく練られているのではないだろうか。
4.雪月花(unveil Ver.) ★★★☆
インディーズ4thアルバムに収録されてる曲のセルフカヴァー。
和のテイストを加え、芳醇なメロディをストリングス大目に聴かせるロック。
ただ、音色は和風なれどメロディは洋風というのは妙な取り合わせだ。なんというか、ヴィジュアルロック版ノヴェンバー・ステップみたいな感じがする。
5.Gemini ★★★
コレまでに比べて穏やかな音をセレクトしてきた模様。
こちらは3曲目とは逆にキラキラ系ヴォーカルが違和感無くなじんでおり、さながらポップス然としているように感じる。
6.思いの欠片と信じる欠片 ★★★★
メジャー2ndシングルカップリング。こちらは穏やかに始まり、徐々に盛り上がるパターン。
しかし、アップテンポなのにアグレッシヴなギターが無いと物足りない・・・。
まぁ、これはこれで綺麗なんだけど。
7.氷の月夜 ★★★★
再びアグレッシヴなギターがお目見え。と思ったらドラム爆走キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
サビ前はゆったりとしたワルツなのに、サビになると美しく疾走とクサメロ好きには堪らない構成となっている。しかもツインギター付き。
サビで爆発するタイプの曲は必見。それ以外の人には響かないかもしれない。
8.綻びし華 ★★★
怪しげな時計音で幕開けるゴシックロック。多分、疾走してるマリスと思って間違いない。
メロディラインもコレまでの曲以上にクラシカルになっており、ダークなので、驚く人も結構いるかもしれない。かくいう自分もビックリした。
ただ、ストリングスの音色がモロにシンセだとわかるのが非常に惜しい!
せめてメロトロン使ってくれと。同じシンセストリングス使用してる曲でもこの曲は流石に似合わないだろ。
9.歎きの雨を一雫 ★★★★☆
メジャー1stシングルカップリング。こちらは表題曲とは負けず劣らずのトラック。
流麗なシンセストリングスとバンドサウンドが織り成すドラマティックなロック。
ヴォーカルの歌声も凛としていて聴きやすい。
10.追憶の誓い(Naked JAZZ Mix) ★★★
チェンバロの音が怪しいメジャー3rdシングルのリアレンジバージョン。
オリジナルはいつもどおりストリングスが激しいゴシックロックなのだが、こちらではジャズ要素を加えた渋みのあるロックに変貌している。
酒で例えるならジンベースにするところをウイスキーベースに変えたといったところだろう。
渋みを好む人ならこちらのバージョンを勧めるが、激しいのが好きな人はシングル版をどうぞ。
11.Al meila(unveil Ver.) ★★
インディーズ2ndアルバムからのセルフカヴァー。
穏やかな三拍子バラード。ところどころに響き渡る電子音がより切なく感じる。
ただ、この時のヴォーカルだと、どうもバラードを歌うには説得力が足りない。
声は非常に綺麗なのだが、凄みが足りない。
12.unveil ★★★☆
タイトル曲。ヴィジュアル系っぽい構成とクラシカルなフレーズ。
そしてこのヴォーカル・・・Asrielらしい曲ではないだろうか。
ドラマ性はあるのだが、どちらかといえば名刺代わりって感じかな。
総評.★★★
ヴォーカルと作詞を担当するKOKOMIと
作・編曲(メジャーでは主に作曲のみ)を手がける黒瀬圭亮によるシンフォニックゴシックロックユニット、Asrielのメジャー1stアルバム。
メジャーではアレンジを外部の人間が担当していたため、
インディーズを知るファンは「まさか、音楽性が変わるのでは」と危惧していたようだが、そのような事は無かった模様。
基本的に作曲の黒瀬がそのように支持した可能性があるのだが、クラシックを下地とし、
耽美系ヴィジュアル系バンドを彷彿とさせる芳醇なクサメロを用いたバンドスタイルが基本。
このため、ヴィジュアル系を嫌う人にとっては苦痛にしかならない音源となるのだが、
メロディの出来は中々で、メジャー1stとしては上手くいっている部類では無いだろうか。
しかし、それを台無しにしているのが音質の悪さだ。
シングルではそうでもなかったのだが、アルバムになって急激に音質がダウンしているのはどういうことだ。
シングルと比較すると、明らかにシングルの方が音が良い。一体、どのような製作工程を踏めばこうなるんだ。
もう一つ、ヴォーカルのKOKOMIが疾走系に特化しているのもやや問題ではないだろうか。
こちらはレッスンやライブ経験を積めば問題ないが、音源を聴くとバラードは単に綺麗なだけとなり、
曲に奥行きを与えられていないのが痛いところ。曲がいいだけに勿体無い。
次回作では音質とヴォーカルがクリアできていることを願いたい。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)