アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : ざ・ぶるー・はーぶ。

Reviewer:8th. 623-624 名無しのエリー2004.09.22.

1.This'98 ★★★☆
長いSEから始まり、最後は唐突に終わる。Hiphopの多くのアルバムがそうであるようにイントロの役目を果たすファーストトラック。
2.Once Upon A Laif In Sapporo ★★★★☆
ひたすら内省的なギターがループするドラッグのようなトラック。
淡々と語られる言葉と相まって最高に気持ちいい。
3.¥ ★★★★★
個人的にはこのアルバムのベストトラック。ループは極端なまでに短く暗い。
歌詞はヒップホップにありがちな金の話だが、強力な知性とプライドに裏打ちされたそれは決して安っぽくは聞こえない。
4.Shock Shineの乱(Remix) ★★★
ボスの声がわざと悪ぶっているようなしゃがれ声でこの頃はまだ完全に個性を確立していないことを感じさせる。
リミックスによりさらに地味になったトラックは良い。
5.Bossizm ★★★★☆
ボスのラップの切れ味が抜群。歌うようにスムースに上物の音に合わせてラップしていく。
6.Stoicizm Prelude 不明
スキット。
7.Stoicizm ★★★☆
全体的に上物の音が強力だったここまでのトラックの中で、強力なドラムが気持ちいい。
ピート・ロックなどが好きそうなドラム音である。
8.弧憤 評価不能
曲じゃない。ただの決意表明。何にでも唾を吐くところは「ライ麦畑で捕まえて」みたい。
ひたすらロックで慰めが無いのがいい。心に響けば、反骨精神の砦になる。
9.Coast 2 Coast 2 ★★☆
全体から考えると地味な曲。中にはこんな感じの曲もないとあんまり重い曲ばかりだとしんどいって感じの息抜きの曲。
10.続腐食 ★★★★☆
またしてもダークなトラックに救いの無い歌詞。
敵意と怒りがテーマだと思われるが歌詞が残酷でありながら淡々としているので悲しさすら感じる。
11.ペンと知恵の輪 ★★
トラックがうるさくて聞いてられない。アルバム中最も嫌いな曲。
12.あの夜だけが ★★★★
女性の声がいきなりフィーチャーされていたり、今までのダークで硬派な曲とは、質感というか雰囲気がまるで違う曲。
合わせて歌詞も今までのような刺すような歌詞ではなくとりとめも無いことを歌っている。
可愛さが覗けるので個人的には好きな曲。
13.Ame Nimo Makez ★★★
生音系のループが中心だったがここは電子的なサウンドのループになっている。
歌い方はハードコアのそれでまたしても硬派な曲。
12で終わってたらいいいのにとか思うが、曲は好き。
総評.★★★★★
98年に札幌からドロップされ、ヒップホップやアンダーグラウンド、サブカルチャーに特大の影響を与えたアンダーグラウンド音楽の聖典。
日本刀の刃のように研ぎ澄まされた言葉は、日本人だからできること、日本人にしかできないことを見事に示し、
コンプレックスを真っ二つに叩き切る鋭さを持っている。
前衛的で先鋭的で抽象的で、日本語を使った音楽の一つの頂点ともいえる作品だと自身は考えている。
当然、聴き手には好きか嫌いかはっきりとした感情を与えてくれる。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.6,8は星評価なし。)