Reviewer:13th. 198-200 名無しのエリー2006.09.08.
1.SWEET CANDY ★★★
アルバムの幕開けに相応しい、夏の名曲。何か楽しいことが起こりそうな予感がする。
日本列島の夏みたいなジメジメした夏じゃなくて、沖縄の夏みたいな爽やかな感じ。
Bメロでコンコンと鳴っている打楽器が夏の雰囲気を演出する。曲名との整合性がないかな、ってことでこの評価。
2.マイ・アニバーサリー ★★★★
イントロの歪んだベースとドラムで、曲が始まった途端に一気にテンションが上がる。
ワンワンワンって犬の鳴き声で曲が終わると思ったら、また始まって「花を飾りましょう…」って歌いながらフィニッシュ。
前菜からメインディッシュで華やかな食事をし、さらにデザートが出てくる感じで、最初から最後まで気持ちよく聴ける。
3.おしゃれ風 ★★★☆
本人作曲。ほかの曲よりも少しキーが高めなボーカルが、曲のイメージに合っていていい感じ。このアルバムの中では、割とさらりと聴ける部類の曲と思う。
歌詞の内容は、非常にスローライフ。こんなゆとりのある生活ができたらいいなぁ。
4.心頭滅却すれば火もまた涼し ★☆
いかにも森高っぽい曲名だけど、ちょっとハッタリ臭さもあり。何というか、曲名の割に普通すぎるかな。
歌詞に関しては、「何に関してもやりたいように一生懸命やろう!」って内容。ううむ、やっぱり普通だ。
5.Let's Go! ★★★
「ブラブラー♪ いーかなくちゃ いーかなくちゃ♪」ってフレーズが印象的な名曲。
聴いたことのある人は結構いると思う。LAWSONとのタイアップもピッタリ。
6.あなたは人気者 ★★
ブラスやらフルートやらいろいろあって、しかもサンバのようなノリの、王道を走る歌謡曲。
最後の転調とかまでもあまりに王道過ぎて、面白くないといえば面白くない。
7.普通の幸せ ★★★
東京電力タイアップソング。個人的には、聴き始めたころはあまり好きじゃなかった。
こういうしっとりとした曲を歌うには、森高の歌声は上手くはまらない感じがして。
華やかじゃないけど押し付けがましくない、聴いていて落ち着く感じのワビサビソング。
8.見たとおりよ私 ★★★☆
本人作曲の、お遊びソング。森高の打ち込みみたいなドラムやら、ところどころで聴こえる民族楽器とかつぶやき声とか、とにかく異色。
昔の級友の田中君がずいぶん変わっちゃった、って歌詞で「あんたホントは相手にされてないんじゃないの」で吹き出した(笑)。
曲自体は同じメロディの繰り返しだけど、楽曲としては見どころ満載で面白いので、この評価。
9.星に願いを ★★☆
他の曲よりもキーが低くて、何となく実験的な曲。
声が太くなったなと感じるところがあり、大人っぽいといえば大人っぽいかな。夜空を華やかに演出する歌詞は素晴らしい。
曲自体がサビ以外はあまりキャッチーでないから、聴いていてちょっと苦しいかも。
10.片思い ★★☆
こちらは一転して、友達以上恋人未満な関係を描いた曲。良く言えば若々しい、悪く言えば進歩がない。
こういう曲を聴くと、森高はいつまでもアイドルでいたかったのかなぁって思ってしまう。
11.Tony Slavin ★★★
本人作曲。同じ曲の中であまり共存することがないと思われるレゲエビートとストリングスとが、いい味を出している。
前世の記憶とか生まれ変わりとかを思わせる歌詞は、森高にしては珍しいと思った。
楽曲全体から新しいことをしようという意欲が伝わってくる感じなので、音を聴いてじっくり味わってほしい。
12.クラリネット幻想曲
本人作曲のインスト曲。ラストの曲「銀色の夢」への繋ぎ的な役割。
曲名に出てくるクラリネットも本人が演奏している。インストなので評価は控えます。
13.銀色の夢 ★★★★★
このアルバムのハイライト。何が素晴らしいじゃなくて、詞・曲・演奏すべてが素晴らしい。一曲目は夏の名曲だけど、こちらは冬の名曲。
雪やオーロラを連想させる効果音やコーラス、イントロや間奏で散りばめられている大正琴の音色が、凛とした冬の空気を演出する。
風景が浮かんでくるような立体的な楽曲、ラストという位置づけには少なからず必要な「陰」の要素もあって、大満足です。
総評.★★★☆
ブックオフ99円で購入。非常にいい買い物だった。
タイアップ曲や耳なじみのある曲が多く、入門盤としてもいいと思う。
アコーディオンやら大正琴やら二胡やら、様々な民族楽器を取り入れて音に凝っているけれど、
何といっても一番の見どころは全曲本人演奏のドラム。どの曲も彼女のドラムを軸に音を作っている感じ。
そのため、いろいろやりつつも統一感があり、その辺りはいい印象を持てた。
編曲者が書いていない曲が多いのは、その場で演奏しながらアレンジしていたからだとか。
全体的にデビューしたての頃のビートルズのような趣です(ビートルズが好きな方ごめんね)。
ただ、「ロックンロール県庁所在地」「私がオバさんになっても」といった、
曲名からしてもアイデアとウィットを感じられる作詞していた頃に比べて、詞が弱くなっているような気がする。
歌詞カードは勘弁してほしかった。一曲ずつばらばらで、聴きながら紙芝居するのはちょっと苦痛。
普通のプラスチックケースのやつが売っていたら、そちらの方がいいかもしれない。
最初に書いたけど、ブックオフで非常に安く買えるアルバムなので、失敗だったとしてもそんなに財布は痛まないはず。
是非とも手に取って、買って、聴いてみてください。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.12は星評価なし。)