アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : だい・いん・くらいず。

Reviewer:22nd. 361-363 名無しのエリー2009.11.04.

1.Nocturne ★★★★
メラリンコリックなイントロから始まるハネたノリの軽快なポップナンバー。
yukihiroのスネアの音とリバーブの効いた室姫のギターの絡みは絶妙。ドラムがやや前ノリで叩いて、ベースは音圧的にもプレイ的にも控えめに。
美メロとkyoの美声を前に前に押し出そうとする演奏陣にGJ。
2.Through the Looking Glass ★★★★★
哀愁を感じさせるような美メロが特徴的な王道ポップス。
Bメロでの寂しげなコーラスといい、サビ前のキメ~サビといい、どこかラルクのflowerを感じる曲。
日本人の琴線に触れるどころか鷲掴みしてくるようなキラーチューン。
3.lust-proud ★★★
DIE IN CRIESらしさ(次曲で爆発)を上手くポップスに昇華している。
ウネるベースと細やかなハイハットプレイを始め、隙のないドラムによって綿密に構築されたリズムが全て。
レトロな音色なシンセが何とも言えない妖艶さをを出している。
4.リザード ★★★★
艶やかなボーカルと何とも掴みづらいメロが相まって、何とも不思議な世界が構築されている。
退廃感のある曲だけど、サビでは光が差し込んだような開放感があり気持ち良い。
ただ、やはり楽曲全体を覆っているのは幻想的で灰色の世界なので明るくはない。
この辺りの陽と暗のコントラストのバランス具合の絶妙さがDIE IN CRIESの世界だと思う。
5.(with my song)to you ★★
これは大衆的で普遍的なポップス。小刻みなベースが生む軽快なリズムとジョニー・マー的な煌びやかなギターが良い。
キメからコーラスが入って始まるという盛り上げ上手なサビが好き。
6.I Wish You'll be Happy ★★
アコースティック色が強めのバラード。
1曲目もそうだけど、TAKASHIは決して派手ではないんだけど、何というかガツーンとインパクトのあるベースを弾く。でも浮いてなくて、楽曲にしっかりとハマる。
この曲でも存在感は凄いけど、曲から外れることなく、楽曲の一部のベースとして魅せている。
7.接吻(KUCHIZUKE) ★★★
遊牧的な一曲。アコギのバッキングとリバーブのかかったアルペジオが優しげな雰囲気を演出。
間奏でピアノが入ってくるともう童謡のような優しくて楽しげな曲に。
8.「ヴェルトの眼」 ★★★★★
少しレトロなシンセが退廃感と神秘性を醸し出す。古代遺跡を思わせる世界観。
なんだろうな、日本人としてじゃなく人間として郷愁に駆られる感じ。DIE IN CRIESの音世界に酔いしれる名曲。
9....To LOVE,Too DESIRE ★★★
タイトルコール→狂気的な笑い声といういかにもヴィジュアルな…
と思いきや、サビは不穏なシンセを押し出したダンスチューン。
10.True Colour ~トゥインク・トゥーラーの色~ ★★
90年代前半辺りの大衆的なポップス。所謂V系色は一切なし。というかビーイングっぽい。
いつ『世界が終わるまでは~』って歌が聞こえてきても何の違和感もない。
11.Eroto・manie ★★★★
不穏な雰囲気の打ち込みインスト。
妙なホーン・フレーズ、ノイズ、ピアノ、叫び声のような音など、なんかWorld's End Girlfriendを思い出した。
総評.★★★★
デランジェのKYO、MADの室姫深、ラルクのyukihiroと今見ると結構な豪華メンバーが在籍していたDIE IN CRIESの4thアルバム。
J-POPシーンの表舞台でも十分通用する大衆的なポップス、シンセ・打ち込み+レトロ感、ビートロック・・・
とソフトバレエ、BUCK-TICK、ラルクが混ざったようなバンド。そしてチラホラビーイング臭。
これだけごっちゃでもDIE IN CRIESとしてのスタイルが崩れなかったのは、やっぱりボーカルの声なんだなー。
演奏陣が我を出そうとせず、あくまでボーカルを支える土台に徹しているのもバランスを保つ要因なんだろう。
V系嫌いにもすんなり聴けるであろう、一度で○度美味しい的なアルバム。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)