Reviewer:15th. 323-326 名無しのエリー2007.07.28.
1.circus ★★★
電子音、打ち込みリズム、シンセベース、厚いコーラスワークと、いかにもJ-POPな仕上がりのベタな曲。
別に時代を前に進める訳でもなく今更な感じだが、各パートのバランスが良く、
「何かの音がうるさくて別の何かが聞こえにくい」というありがちな詰め込み過ぎ感がない。
メロディも丁寧。一括りにJ-POPで収まるレベルからは脱却している印象。
詞に情感はあまり感じられないが、それが今作全般を覆う「BGM感」の象徴か。
別に時代を前に進める訳でもなく今更な感じだが、各パートのバランスが良く、
「何かの音がうるさくて別の何かが聞こえにくい」というありがちな詰め込み過ぎ感がない。
メロディも丁寧。一括りにJ-POPで収まるレベルからは脱却している印象。
詞に情感はあまり感じられないが、それが今作全般を覆う「BGM感」の象徴か。
2.aikoi ★★★
サントラ的なイントロに興味をひかれるが、曲自体は歌謡曲的なマイナー調ポップス。
基本的に打ち込みを軸にするスタイルのようだが、個々のパートはあまり深く作り込まない印象。
丁寧に韻を踏み、歌メロのリズムも規則的なサビは教科書通りの出来。
感情的な詞で、歌の表現も丁寧だが、感情を爆発させるような無茶はせず、あくまで曲全体のバランスに順じているのでやや淡々として聞こえるか。
基本的に打ち込みを軸にするスタイルのようだが、個々のパートはあまり深く作り込まない印象。
丁寧に韻を踏み、歌メロのリズムも規則的なサビは教科書通りの出来。
感情的な詞で、歌の表現も丁寧だが、感情を爆発させるような無茶はせず、あくまで曲全体のバランスに順じているのでやや淡々として聞こえるか。
3.Silly-Go-Round ★★★
まずは形にすることが優先なのか、キッチリとした出来ではあるが遊びのない手堅いアッパーチューン。
リズミカルで綺麗なサビメロは今作中最もロック色が強い出来か。
演奏は聴き易いが、無理をしなすぎて退屈かも。
どこにでもあるポップスを、もう一度引き締め直したような曲。
リズミカルで綺麗なサビメロは今作中最もロック色が強い出来か。
演奏は聴き易いが、無理をしなすぎて退屈かも。
どこにでもあるポップスを、もう一度引き締め直したような曲。
4.blessing ★★★★
音数を絞った3/4拍子の曲。
3拍目のウラに上手く音を配置した歌メロのリズムが非常にスムーズで、コテコテの3拍子にならない滑らかな出来に。
全体のバランス重視のためか、極端に音量を上げたり下げたりはしない印象で、聴き易いがやや平坦。
自分でコンポのイコライザーをあまりいじらないほうが聴き易いかも。
3拍目のウラに上手く音を配置した歌メロのリズムが非常にスムーズで、コテコテの3拍子にならない滑らかな出来に。
全体のバランス重視のためか、極端に音量を上げたり下げたりはしない印象で、聴き易いがやや平坦。
自分でコンポのイコライザーをあまりいじらないほうが聴き易いかも。
5.荒野流転 ★★★★★
サントラの人、梶浦の本領発揮といった曲。
音数は多いが聞き取りにくいパートはなく、基本的に全体の音を聴きながら各パートの変化を楽しめる作りになっている。
色々な音が現れては消え、入れ替わりで近くに遠くに聞こえるさまに曲のストーリー性を感じる。
単体で聴くとベースが単調だったりはするが、構成には長けているのでは。
音数は多いが聞き取りにくいパートはなく、基本的に全体の音を聴きながら各パートの変化を楽しめる作りになっている。
色々な音が現れては消え、入れ替わりで近くに遠くに聞こえるさまに曲のストーリー性を感じる。
単体で聴くとベースが単調だったりはするが、構成には長けているのでは。
6.よろこび ★★★
長めの音符を歌うボーカルの周りを各パートがせわしなく動き回るサビが印象的。
「私の歌です」的な自己主張や生活臭のない曲が続くため、ボーカルの役割が楽器に近すぎる気もするが、
主張を薄めることでBGM適性を高める意図かも。
「私の歌です」的な自己主張や生活臭のない曲が続くため、ボーカルの役割が楽器に近すぎる気もするが、
主張を薄めることでBGM適性を高める意図かも。
7.光る砂漠 ★★★
基本的にゴシックで壮大なイメージの曲が好きなようで、この曲も例に洩れないが、やや徹底しすぎか。
くだけた曲なし。変なv系のインチキ耽美曲よりずっと丁寧ではあるが、こればっかでも…。
夜や闇の似合うものが多い彼女達の曲にしては珍しく、陽の光が似合う曲。
まとまりは良いが個々のパートにクセがないのは相変わらず。
くだけた曲なし。変なv系のインチキ耽美曲よりずっと丁寧ではあるが、こればっかでも…。
夜や闇の似合うものが多い彼女達の曲にしては珍しく、陽の光が似合う曲。
まとまりは良いが個々のパートにクセがないのは相変わらず。
8.romanesque ★★★
スパニッシュなギターがここまでにない表情をみせる曲。
エレキでのカッティングとの相性もよく聴き応えがあるが、ベースのアレンジが今一つのような。
ボーカルは丁寧だが、ガラリと声質を変えてくることはないのでやはり表現に限界が。間奏の盛り下げパターンもマンネリか。
エレキでのカッティングとの相性もよく聴き応えがあるが、ベースのアレンジが今一つのような。
ボーカルは丁寧だが、ガラリと声質を変えてくることはないのでやはり表現に限界が。間奏の盛り下げパターンもマンネリか。
9.ピアノ ★★
小室っぽいピアノイントロから始まり、そのままほぼ全編歌とピアノだけで乗り切る。
メロディはベタだが、アタックの柔らかいボーカルが独特の雰囲気を出しており、洋風にも和風にも聞こえる不思議な曲に仕上がっている。
メロディはベタだが、アタックの柔らかいボーカルが独特の雰囲気を出しており、洋風にも和風にも聞こえる不思議な曲に仕上がっている。
10.六月は君の永遠 ★★★★
今作中最も生の質感に近く、臨場感のあるピアノバラード。
単体で大ボリュームで聴くより何かのバックでさりげに流れているほうが似合う曲が多いBGM的な今作だが、
こうした「このシンガーとこのピアニストのユニットです」的な、シンプルに本人達を前面に出した曲を挟んでこそ他曲も活きると感じる。
物珍しい曲ではないが、今作中に必要な曲。
単体で大ボリュームで聴くより何かのバックでさりげに流れているほうが似合う曲が多いBGM的な今作だが、
こうした「このシンガーとこのピアニストのユニットです」的な、シンプルに本人達を前面に出した曲を挟んでこそ他曲も活きると感じる。
物珍しい曲ではないが、今作中に必要な曲。
11.焔の扉 ★★★
電子音、エレキギター、ストリングス、コーラスワークと、アルバムトータルの流れ通りのアレンジの曲。神秘的な詞世界が曲にマッチしている。
基本的に非現実的な世界観の曲が多いが、Salyu等の持つ超自然的なイメージではなく、より耽美で理性的。
ちなみに自分が勝手にイメージするSalyuは
「山の木の節穴に住んでいて、たまに人里におりてきて皆の前で歌ったり、雨を降らせたりする」 みたいなケモノっぽい感じ。
基本的に非現実的な世界観の曲が多いが、Salyu等の持つ超自然的なイメージではなく、より耽美で理性的。
ちなみに自分が勝手にイメージするSalyuは
「山の木の節穴に住んでいて、たまに人里におりてきて皆の前で歌ったり、雨を降らせたりする」 みたいなケモノっぽい感じ。
12.angel gate ★★★
今作全般でそうだが、歌メロのリズムが非常に規則的で、作詞の都合で音が増減したりしない理性的な出来。
間違いなく曲→詞の制作工程。シンプルなベースを敢えて前めに配置してドッシリした安定感を出したバラード。
メロディに派手さはないが、落ちついた出来で、締めに相応しい。
新しいことを模索するより既存のものをまとめることが得意な彼女達らしく、前向きなメッセージできっちり締める。
間違いなく曲→詞の制作工程。シンプルなベースを敢えて前めに配置してドッシリした安定感を出したバラード。
メロディに派手さはないが、落ちついた出来で、締めに相応しい。
新しいことを模索するより既存のものをまとめることが得意な彼女達らしく、前向きなメッセージできっちり締める。
総評.★★★
たまにチャートに顔を出す「聴けるアニソン」の正体が何となく理解できた作品。
アニメの主題歌、サントラを主に手掛ける梶浦由記と声優シンガーYUUKAのユニットの2nd。
キャラやストーリーと直接結びつけるアニソンと一線を画す、動画(アニメーション)との結びつきを重視したサントラ的なイメージのポップス。
菅野よう子等、サントラ畑の人が作る歌ものポップスには、サントラポップスとでも言うべき独特の質感があるが、この作品もまさにそうした印象。
本人達が前面に出すぎず、リアルなメッセージや生活感がないため、非常に堅苦しい。
理性として良い音楽とは認識できるが自分には合わない、という人も多そう。
無計画なバンドのような音の潰し合いがなく、個々の音が聴きやすい風通しの良さは魅力だが、各パート単体(特にリズム体)の作り込みはさほど深くない。
メロディも非常に手堅いが、開拓する推進力はないのでAPOGEE辺りのファンには退屈かも。
ボーカルは特に迫力があるわけではないが、声質の透明さと、必要なキーを瞬発的にとらえるピッチの良さは武器。
総じて、新しくはないが外さない守備的な作品。
ニュース映像や映画のエンドロールを観ながら聴くなど、相性の良い動画を探しながら楽しみたい作品。
アニメの主題歌、サントラを主に手掛ける梶浦由記と声優シンガーYUUKAのユニットの2nd。
キャラやストーリーと直接結びつけるアニソンと一線を画す、動画(アニメーション)との結びつきを重視したサントラ的なイメージのポップス。
菅野よう子等、サントラ畑の人が作る歌ものポップスには、サントラポップスとでも言うべき独特の質感があるが、この作品もまさにそうした印象。
本人達が前面に出すぎず、リアルなメッセージや生活感がないため、非常に堅苦しい。
理性として良い音楽とは認識できるが自分には合わない、という人も多そう。
無計画なバンドのような音の潰し合いがなく、個々の音が聴きやすい風通しの良さは魅力だが、各パート単体(特にリズム体)の作り込みはさほど深くない。
メロディも非常に手堅いが、開拓する推進力はないのでAPOGEE辺りのファンには退屈かも。
ボーカルは特に迫力があるわけではないが、声質の透明さと、必要なキーを瞬発的にとらえるピッチの良さは武器。
総じて、新しくはないが外さない守備的な作品。
ニュース映像や映画のエンドロールを観ながら聴くなど、相性の良い動画を探しながら楽しみたい作品。
(★5個が満点。)