アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : がぜっと。

Reviewer:20th. 458-462 名無しのエリー2009.02.01.

1.ART DRAWN BY VOMIT
一般的なヴィジュアル系のイメージとはかけ離れたSE。ライブではバンギャ達の力強い「オイ!」の掛け声が聞ける。
タイトルを訳すと「ゲロで描かれた絵」である。
2.AGONY ★★☆
ノリのいいドラムから始まるオープニングナンバー、いきなり入るフェイクに笑ってしまった(笑)
スクラッチやラップなど、ヒップホップとロックの融合、賛否両論。
ヘドバンできるパートもあり、縦ノリのサビはライブで飛び跳ねたくなること請合い。
3.HYENA ★★★★★
オリコン3位を記録したシングル曲、前曲とのつなぎ方が良い。へヴィー&スピーディーなリフ、シャウトで爆走する。
Aメロからがなり声とシャウト満載だが、サビは相変わらずメロディアス。歌詞はジャニーズ批判やマスコミ批判などと言われている。
バンドでコピーするとものすごく楽しい曲。
4.BURIAL APPLICANT ★★★
どっしりとしたリフではじまるが、すぐに浮遊感のあるボーカルとクリーンギターが入る。
最初の直後に爆走しヘドバン必須だが、デスボイスが微妙。
「深く…二度とこの身に~」からの右チャンのギターが良い。
5.ガンジスに紅い薔薇 ★★★
ピアノとカッティングが印象的な、ロカビリー臭もするシャッフル曲。
ベースソロ、ギターソロともかっこいいが、なんか飽きた。
6.REGRET ★★★
クランチサウンドで疾走し、ギターソロでは早引きも登場しツインリードがかっこいい。
メロディーは良いが、全体のインパクトに欠ける気が。オリコン9位。
7.CALM ENVY ★★★★
バラード曲、女性ボーカルも出てくる。
ギターソロなど演奏は熱くなる部分もあるし、良いメロディーだと思うが、どうもボーカルの盛り上がりに欠ける。
歌詞は好き。
8.SWALLOWTAIL ON THE DEATH VALLEY ★★★
前曲に引き続きのっけから女性ボーカルが入ってくるが、こっちは頭悪そうなコーラス(笑)
メロディアスで疾走感があり、何気にサビのドラムが良い。コーラスやギターなど、まさにアメリカ・デスバレーを彷彿とさせるような雰囲気もある。
このタイトル絶対ディルの影響やろ(笑)
関係ないが原曲者の麗が「野外ライブが見える曲」と言っていたが、08年の野外ライブでは演奏されなかった。
9.MOB 136 BARS ★★☆
Slipknotから影響を受けたような暴れ系の曲で、シャウトとデスボイスのみだがあまり上手くないので微妙。
メロディアスなパートが入っていればもうちょっと好きになったかもしれない。
ギターはほぼヘビーなリフのユニゾンでソロもないが、テンポがかなり速いため正確に弾くのは難易度高め。
10.GENTLE LIE ★★★★★
ミディアムテンポで穏やかだが明るさのある曲。この曲はなんといっても忙しく活躍する葵(左チャン)のギターが良い。
独特なルーズさ、エモーショナルなギターソロ、メロディアスなサビ、不倫と思われる歌詞などすべて個人的にツボ。
11.FILTH IN THE BEAUTY ★★★★☆
シングル曲だが、かなりヘビーでメロディアス。オリコン5位。
始まりは女性ボーカルが入りR&Bテイストだが、すぐにヘビーリフで攻めてくる。
ボーカルが登場するとアコギがラテンな雰囲気を作り出す。サビではいつも通りメロディアスになり、女性ボーカルが良い味を出している。
ガゼットお得意のメロディアス&ヘビーサウンドと、R&Bテイストの融合に成功している。
12.CIRCLE OF SWINDLER ★★★★
9と同じく超高速テンポだが、こちらはパンク的なノリ。全英詩でもあり、洋楽のようなメロディー。
リフやギターソロはかなり暴れているが、シンプルな展開でボーカルがクリーンなので全体的にすっきりしている。
エフェクティブなギターソロでは、珍しく葵が高速フレーズを弾いている(でもけっこう簡単)。
タイトルの和訳は「詐欺師の輪」で、内容はまあどっかの社長さんにFUCKしてるのだろう。
13.千鶴 ★☆
ラストはダークで重いバラード。
サビ手前のラップ調?のパートは好きだが、他の部分のフックが足りない。
今までで一番重い曲とメンバーは語っていたが、なんか中途半端。
14.PEOPLE ERROR
ピアノのアウトロ。
総評.★★★☆
ここ数年知名度が上がってきたヴィジュアル系バンド、ガゼットの3rdフルアルバム。
初期の頃からパクリパクリと散々言われ続け、Dir en greyのパクりが有名だが、ぶっちゃけパクっていると思う。
しかし、シングル曲をデイリー1位に叩き込んだり万単位の会場をソールドできるほどの人気があり、アンチも多いが今やヴィジュアル界のトップに。
その理由の一つに、他のヴィジュアル系バンドと比べて、メロディーの良さが頭一つ抜きん出ているからだろう。
ドロップBチューニングを駆使したヘビーな曲もウリ。ヘビーの中にメロディアスさを混合させた曲、どちらか極端な曲など曲調は様々。
雑誌で「ロックに他のジャンルを混ぜることなんかに抵抗感はない」と語る通り、今作ではそれが特に顕著。
スクラッチや女性ボーカルなど、ルキ(Vo.)の趣味が何曲かに反映されている。今作もメロディが良い曲が多く好きな曲も多いが、アルバムとしては微妙なところ。
歌詞は全体を通して悲しい恋愛観や社会問題などまとまったカラーがあるが、
曲は重い4・13、ロカビリー風シャッフルの5、ポップな6、妙に明るい8など幅広く統一感が無い。
個人的に今作のドラムの音がすごく好みだが、Gt.が2人ともハムバッカーからシングルコイルのギターに変えた事により音が弱くなっている気がする。
ハムバッカーのまま音圧を高めて欲しかった。
それぞれの技術は悪くないしセンスもあると思うので、次のアルバムに期待。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1,14は星評価なし。)

Reviewer:22nd. 572-575 名無しのエリー2009.12.12.

1.「剥離」
インスト。鼓動のような音が入り、アコギと重なる。このアルバム全体を表すような暗さ。
2.THE INVISIBLE WALL ★★★
ルキ(vo)原曲。重厚なギターとボーカルが重なり、壮大な幕開けとなる。
演奏は激しいが全体的に暗く、哀愁のあるメロディーも相まって最初は地味な印象を受けるが、聴き込むうちに好きになれる曲だと思う。演奏陣の成長も伺える。
PVも作られ、このアルバムのリード的楽曲。
3.A MOTH UNDER THE SKIN ★★★★
葵(gt)原曲。ベースから始まり、前曲からひき続いてヘビーなリフが聴ける。
スクラッチや女性コーラスなど前作の流れを汲み、今作の中ではノリが良い方。
トリッキーなギターをユニゾンしたりと小技が効いていて、かつ爽快に聴かせてくれる。
メロディアスではないがダンサブルな要素が入っておりそれなりにキャッチー。
4.LEECH ★★★
ルキ原曲のシングル曲。この曲も女性コーラスが頭から登場する。ヘビーリフで疾走しラップも登場、頭を振れる曲。
シングルなんだからサビはもうちょっとメロディアスな方がよかったんじゃない??とも思うが、演奏は文句なしにかっこ良い。
サビはキャッチーではないがテンポダウンしインパクトはある。
5.泣ヶ原 ★★
ルキ原曲。琴が取り入れられた和風バラード。
長い上に終始暗く、彼らにしてはメロディーも微妙。終わり方もちょっと…
ベースソロ等あるけど7分ある割に聴きどころが少ない。
歌詞はインターネットについて。
6.「エリカ」
インスト。1分程度だが最後までホラー映画の様な不穏な音が続く。
7.HEADACHE MAN ★★★
ルキ曲、M11のc/w。前曲をぶった切って始まり、スクラッチとヘビーリフが絡んで爆走する。
“Rich Excrement”という曲があるがルキ曰く「”Rich~”はライブで自分達がノれなかったので、そのリベンジとして作った」。
シャウトや男臭いコーラスとの掛け合い、サビも勢いがあってかっこ良い。
しかし今作は同じくらい激しい曲が多いので、カップリングであるこの曲を収録する必要があったのか疑問。
8.紅蓮 ★★★★
ルキ原曲、シングル曲。和・中華的なストリングスを取り入れたバラード。
壮大な演奏、美麗なメロディ、ギターソロもドラマチックに盛り上げる。今作ではかなりメロディアスな曲。
しかしシングルの割に地味でインパクトには欠ける。
個人的にこれからはヘビー路線を突き詰めるよりも、こういった曲をさらに昇華させていって欲しい。
せっかく良いメロディーが書けるのだから、もっと押し出してもらいたい。
9.「子宮」
インスト。赤ちゃんの泣き声を加工し逆再生したかのよう。
10.13STAIRS[-]1 ★
麗(gt)原曲。イントロのなんじゃこりゃ??と思うほどのノイズギターがインパクト大。
スローテンポで浮遊感のあるメロディで始まるが、ぐちゃぐちゃにしたギターが入りカオスに。
拳を突き上げたくなる曲…ではあるがこういう曲をやるにはボーカルのシャウトが弱い。正直ライブでしか活きない曲だと思う。
11.DISTRESS AND COMA ★★★
ルキ原曲、シングル曲。女性コーラスやストリングスを取り入れたミディアムバラード。
演奏は重厚だが、メロディアスなサビが良い。
12.「感触」
インスト。爽快なビートとピアノ重なり不思議な雰囲気を出している。
13.白き優鬱 ★★★★★
葵原曲。今作で最もメロディアスな切ないバラードで、ファンの人気も高い。バラードではあるが重いわけではなく、聴きやすい。
生のストリングスが取り入れられ、タイトル通り優しくも憂いを感じる曲となっている。
泣きのギターソロも良い。今作の最高傑作。メロディの良さがガゼットの持ち味だという事を再認識させられる。
歌詞は、ある老人とその家族にまつわる話。今まで邪険な態度だったのに、死ぬ間際には優しく接してくる…という話(うろ覚え)。
タイトルもこれにかけて憂を優と表記している。
14.IN THE MIDDLE OF CHAOS ★★★★
ルキ原曲。ヘビーながらも疾走感がありメロディアス。ELLEGARDEN等がやりそうなメロコアっぽい曲。
本作では最もシンプルな曲。
15.「朦朧」
インスト。加工されまくった声が次の曲へつながる。
16.OGRE ★★★
ルキ曲。とにかく速く激しく熱い曲。彼らのアルバムにはお馴染みの、ラストの前の暴れ曲。
以前あった暴れ曲よりも、全パート複雑なプレイが増え楽しませてくれる。
テンポダウンする場面もあるが、爆走するところはとことん激しくある意味心地よい。
17.DIM SCENE ★★★
麗原曲。ストリングスを絡めたヘビーバラード。
とにかく暗いが、テンポはそこまで遅くなく、ダークなメロディーが良い。でもインパクトはないかな…。
歌詞は今作の曲の歌詞をくっつけて作られたもの。
総評.★★★★
もはやチャート上位の常連になったガゼットの4枚目のフルアルバム。インストを配置することによって作品としての雰囲気を統一させている。
全体的に重苦しい作品で、似通った雰囲気の曲も多く、昔からのファンからは賛否両論。
わゆるキラーチューンと呼べる曲は少ないかもしれないが、売れているだけあって、最近のV系の中では1曲1曲の水準は高い所にあると思う。
アレンジや演奏の成長と反比例してメロディは弱くなってきている気がするので、そこら辺をうまく融合させた曲を多く作っていって欲しい。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1,6,9,12,15は星評価なし。)