アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : ぐりーん。

Reviewer:15th. 381-383 名無しのエリー2007.08.08.

1.道 ★★★★
1stシングル。リリース当時はオリコンも正直低ランクではあったが、このアルバムをリリースし、人気を獲得。
内容は応援ソング。リードヴォーカルが上手くサビを伝えてはいるが、やはり希望に満ち溢れすぎているので私的には歌詞は微妙。
曲のほうはよくできていると思う。ラストのサビの上がりが好き。
2.Day by Day ★★
お次も似たような歌詞だが、こちらは友達の輪を歌っている。
このグループがお得意とした感じの、さわやか系ソングでもあり聴きやすい。
しかし、聴きやすいだけであってもう少しサビにインパクトが欲しかった。
CMでも使われている曲なので、知ってる人がいるかもしれない。
3.愛唄 ★★★★
彼らの代表曲。とは、うらはらにパクリの批判も多い曲。確かに例の曲とは酷似しているが、皮肉にも何回も聴いてしまう。
パクリなのは明確だと思っているが、いい曲でもあると思っている。
歌詞は純ラブソング。不安定な間柄を全面に打ち出している。
イントロはすごく気に入っている。
4.HIGH.G.K LOW ~ハジケロ~ ★★★
2ndシングル。前曲、前シングルとは打って変わってアッパーチューン。
ラップが攻撃的なナンバーでありながら、作詞者側は手を差し伸べている感じが伺える。
この曲のリードヴォーカルを勤めていると思われる声は、非常に男らしい。
5.NEW LIFE ★★
春になり新しい世界へ向かう、向かっている様子を描いた曲。
この曲もまたさわやか系だが、歌唱力をもう少し改善して欲しいと思う。
新人ではあるが、次はそこに期待したい。
6.子犬 ★★★
捨て犬の曲。
歌詞はまさか最後は悲しいのか?なんて少し不安になりながら読んだが、そんなことはなく非常に微笑ましい歌詞であった。
微スロータイプの曲であり、人気を獲得できそうな曲である。
7.MISS YOU ★
愛唄に次ぐラブソング。しかしこちらはラップを含んでいる。
曲の方はまぁまぁ良いのだが、歌詞は正直聴いてて嫌。伝えたいことはわかるが、愛唄で十分だったと思う。
8.手紙 ~君たちへ~ ★★★
どこか懐かしい感じのする曲。離れてしまった友人たちへの曲。
セツナ系の曲だが、最後の最後にやっぱり希望を感じさせる。こういう曲は彼らの真骨頂とも呼べる気もする。
これをシングルにしても良かったとも思う。
9.パリピポ ★
ハジケロに次ぐ激しいラップ調。
しかしハジケロほど完成度は高くなく、歌詞ももう適当。これが彼らの限界なのだろうか。
10.レゲレゲ ★
これも前曲と同じく、駄曲としかいえない。
歌詞のほうはもっと酷く、何を伝えたいのかさっぱりわからない。
気づいたらほとんどさわやか系だから、こんな曲を作ったという匂いがする。
11.ミドリ ★★★
駄曲続きの中でついにラストをかざる曲。
歌詞にはさすがに何も進歩はないが、曲はスロータイプでありながら途中でどんどん上がってくる。
ほかの曲と似ていて、存在感はラストの割りには薄いがアルバムを通して聴くと、駄曲が続いたせいかものすごくいい曲に聴こえる。
総評.★★★
彼らのファーストアルバム。シングル曲はパクリ疑惑の曲も含むがなかなか良い曲。
しかし、アルバム中盤あたりの曲が似たり寄ったりなので、完成度はそんなに高くはないと言える。後半なんてもう最悪。
それと、歌詞も似たり寄ったりなので改善して欲しい。もっとも、こういう場合人気持続の心配が伺われるが。
だが、他人から薦められたアルバムのなかでは、まぁまぁ聴きやすかった。
(★5個が満点。)

Reviewer:19th. 354-358 名無しのエリー2008.08.29.

1.SUN SHINE!!! ★★★
きらびやかなコーラスとシンセで始まる、曲名通りポジティブな曲。
トミー・へヴンリーのような80'sなUSポップ路線で、あまり長いメロディを練らずにコンパクトにまとめている。
リズム楽器としての役割を無視して直線的に鳴るベース音も面白い。
歌唱力が微妙で、歌い方としてもカッチリ歌うのか情感たっぷりに歌うのかハッキリしないが、オープニングとして充分な出来では。
2.またね。 ★★
前曲に比べ急にアレンジがショボい感じになってるが、引き続きポップで明るい曲。
フレーズもリズムもアレンジが甘々でベタなのがかえって突き抜けた陽気さを感じさせる。この辺の曲までは。
他曲よりメロディアスに作ってある印象で、サビではキーが高いボーカル特有の、割と誰でも思いつくけど体現できないから普通やらないようなメロディを披露。
この手を極めればcuneみたいな曲を量産するようになるかも。
一方で詞の出来は疑問。
『「結婚した」と届いたハガキを よく見れば違う名前に』とあるが、よく見なくても結婚報告のハガキが来たなら名前は変わってるもんのような。
要はいつの間にか結婚してた事に驚く描写が欲しかったんだと思うが、驚くタイミングがおかしくなってるので、
普通に結婚報告のハガキが届いたことに対して驚いといたほうが良かった気が。
3.キセキ ★
軌跡と奇跡をかける作詞がバレバレすぎてゲンナリする曲。
「僕らの出逢いがもし偶然ならば?運命ならば?君に巡り会えた それって奇跡」
偶然も運命も奇跡も大して意味合いが変わらないので、「もし○○ならば それって…」という引きを作られても、そうですが何かとしか言いようがない。
大袈裟に愛や幸せを叫ぶ詞世界も相俟って、適当に書いたとしか思えないような軽薄な印象を与えてくる。
Bメロもサビも含めて全部Aメロで使いそうなメロディラインなのも気になる。
Bメロラスト1小節からサビへのせわしないつなぎも高揚感があるというより無理矢理な印象。アレンジも退屈。
4.君想い ★
アコギのストロークに安っぽいシンセ音を絡めたポップな曲。
今作全般でありがとうとか愛してるとかをてらいもなく歌っているが、その中でも詞が差し障りなさ過ぎて口先だけ感が漂う曲。
メロディの作りも悪い意味で予想通りというか、お決まりで安易。
複雑な事は全くしていないので聴き易いのは間違いないが、甘すぎな気が。
5.人 ★
またしても激甘アレンジのポップス。
サビはまたもやAメロ的なラインなうえ、NEWSに提供した曲と大差ない。Bメロも繋ぎが無理矢理すぎる。早くもソングライティングの限界が。
作詞のレベルも厳しい。
「だけど少しね 気付いて欲しいことは」と引っ張って、「今までただ二人は楽しかったこと」というオチはないと思う。
しかもそのすぐ後に「人は皆それぞれの道を行く」的な話になってしまい、
「ただ二人は楽しかったこと」というどうでもよさそうなことになぜ気付かせたかったのか描かれないまま終わる。グダグダ。
途中4人が交代で歌うパートが来るが、高い声の人以外いらないことが浮き彫りになっただけのような。
6.サヨナラから始めよう ★★
丸い音のシンセが奏でるリフが印象的な、歌謡曲テイスト強めなポップス。
失恋から立ち直るまでを描いた曲で、終盤まで想いを引きずる流れが続き、
ラストのサビ繰り返し前に話を大きく展開させるきっかけとして「きっとこのままで一人生きてくと思っていたけど」と詞が入る。
思っていたけど…どうなった?「風が吹いたよ」えええ分かりにくい…。もっと他にないんだろうか。
「あの日」も何度か出てくるが、別れて時間が止まった雨の日であり、逃げてた自分に気付いた日でもあるというのはおかしい気が。
別れた日に既に自分の過ちに気付いてたんなら途中のウジウジしたくだりは何だったんだ。別々の日なんだったら、時間軸がわかるようにして欲しい。
7.地球号 ☆
2曲目を焼き直したような曲。コード運びもメロディのオチも激甘。アレンジも全く面白味がない。地球号で「ほし」と読むセンスもどうしたものか。
例によって無責任にポジティブな詞もお腹一杯になってくる。
お手軽クイーン大塚愛でもアレンジャーには恵まれているのでなかなかここまで甘々な曲は出さない気が。
むしろ「このDメロのワウギターのカッティング音って、もしかしてユメクイが夢を喰う音の表現か!?」とか後から気付かされて意外と面白いくらい。
8.旅立ち ★
『午前0時 明日 旅立つ君へ 僕の気持ち 手紙に託すよ 朝焼け いつもの駅で ただ「気をつけて」と笑えるように yeah』
この出だしだけでもう訳が分からない曲。
まず明日の午前0時に「君」が旅立つのか、明日旅立つ「君」への手紙を午前0時現在「僕」が書いてるのか分からない。
多分後者だと思うが、ストレイテナーの「ROCKSTEADY」のような夜中に旅立つ曲もあるし。
だいたい午前0時という今日一番の時間に手紙を書いてるのに、「君」が旅立つのは当日の日中ではなくさらに明日なのだろうか。
見送りに行く気満々なのに手紙を書くのはなぜなのか。しかも手紙を書くのは「僕」が「君」を笑顔で「気をつけて」と送り出すためなのか。
ただ笑顔で見送るだけの事でこんな前準備が必要なほど女々しいのだろうか。
「僕は彼女を笑顔で見送ってみせる!」という程度のショボすぎる決意をわざわざ歌にするのはどうなのか。
9.no more war ☆
まさかの反戦歌。「誰が悪いの?ねえ どうしてなの?」等と白々しく疑問を投げかける。
建前と金を求める大人が戦争を引き起こす事を傍観者として批難しているが、
彼ら自身もう大人だし、「建前」も「金」も彼らを語るうえで欠かせないキーワードだし、他人事でないような
(現役の歯科医大生としてデビューした学歴をアピールしていた彼らだが、
 奥羽大という噂が本当なら偏差値にして50を割るレベル。そして6年通うのでお金はいっぱい必要)。
さらに「何が出来るだろう…」等と、自分の無力さを嘆いて陶酔するが、もう大人だし、今の自分の生活をある程度犠牲にすれば色々出来ると思う。その気があれば。
金を出すだけでも全然アリだと思うが、逆に「言うだけならタダ」とばかりに作品のネタにしただけという感じ。
詞中でも「僕の心の中で何かが動いた」と言ってるが、何が動いたのかは不明。
10.BE FREE ★★
何かピアノとかのフレーズも似たものばっかな気が…。
彼ららしい前進ポップソング。「親のすね かじったり(yeah)」の部分が今作中で最もヒットした。
そして「もっと強く 生きていけたらな」と来る。それは本当にそうだと思う。
しかし曲のハイライトに当たるメッセージは「もしも世界が嘘だらけでも 僕ら二人ならば行ける」の部分となっている。なんか話が大きくなってる!
自分が弱いのは親のすねかじってるからじゃ…。世界が嘘だらけなせいだったのか?なんか格好いい方向に話すりかえてない?
いや彼らのなかでは筋道が通ってるのかも…もうわからん。
11.ボヨン科ボヨヨン歌 ☆
2BACKKAとユナイトバスを交えて8人でマイクラリーをするラップ曲。全滅。
12.涙空 ★
今作中では最も落ち着いたテンポの曲か。出来はやはり激甘で、分かり易さしか取り得がない。
レベルが統一されているという意味では今作は連続性があるので、この辺まで来ると自分の価値基準の方が曖昧になってきて、
何かもう全部結構良い曲だったように錯覚して星を足し直しそうになってくる。で、別の人の作品を挟むと我に返る。
おお危ねえ。割と毒キノコ系の常習性があるのかも。
13.夜空のキセキ ☆
「キセキ」をオルゴールインストにしたボーナストラック。
ザッツ・イージーリスニングな今作を締めるには確かに相応しいのかもしれないが、普通こういうのは原曲が良いものでやるもののような。
総評.☆
歯科医師と歯科医大生からなる4人組覆面ユニット、GReeeeNの2nd。
大まかな印象としてはNAOTOのいないレンジ。
ほとんどの曲で作り込みが浅く、アレンジもかなり安易で、イージーリスニングすれすれの軽い聴き心地になっている。
基本的には聴き込むごとに飽きるか、ボロが見つかっていくだけなのだが、全編通して鋭い音や重い音の全く無い徹底的に激甘な世界なので、
一度潜り込むと中で価値観が倒錯して
「ああ何だか気持ち良くなってきた。そうだ、自我なんて捨ててこのポジティブなメッセージに身を委ねよう」的な依存状態になるやもしれない。
絞りすぎるでもなく過剰すぎるでもなく、丁度よくどうでもいい音で埋まったこのポピュラーさは、
思考能力を奪うようなある種の妖力を発してる気がするし、需要のある音楽ではあるのかも。
どんな需要かというとフフフフフところで作詞については、もう下が見当たらないほどレベルが低い。
自分は詞をあまり気にするほうではないが、当然のようにつじつまが合わなくなってくるので放置できなくなってしまう。つっこみきれない。
総じて彼らは作詞にも作曲にも大して興味がなく、
目標のアーティストも自分達が目指す理想の音楽像も特にない状態でそこそこの労力で作品をリリースしているという印象。
良くも悪くも音楽的に拘ってることやルーツが見えてこず、ほとんど音についてレビューしようがない状態。
まともなクオリティは期待できないが、単なるポップな1枚でも終わらないまがまがしい作品。
(★5個が満点。☆は0.5点評価(?))

Reviewer:22nd. 341-348 名無しのエリー2009.11.01.

1.光 ★★
GNDのようなバブリーなシンセが鳴り響く派手な曲。
4つ打ちの縦ノリ曲のはずが、リズムトラックもベースもぞんざいすぎて体が動きようがない。リズムを強調したい曲ではないのだろうか。
ならメロディはと言えばこちらもベタベタで、ラップも抑揚やリズムに意図が無い。
前作以上にハリボテ臭がするが、後が凄いので相対的に今作のベストトラックか。
詞は前進ポジティブ系だが相変わらずグダグダ。
「汗をかいていた日や 雨が降っていた日は 晴れ渡り 花が咲き続ける」
汗かいた日は花が咲く?せめて「~ていた日もいつか」くらいは挟まないと、苦難の後に喜びがある描写に見えないのでは。
大体汗の日と雨の日を並立させてること自体おかしい気が。苦悩の方向性が違うのでは。
しかも「咲き続ける」が無責任に永遠の繁栄を約束する感じで胡散臭い。どの程度の苦難に立ち向かう設定なのかも曖昧なのに報酬だけデカすぎ。
なんかザイオンとか詞に入れるのもレゲエシンガー気取りでウザい。
2.口笛 ★
跳ねたリズムを4つで刻むベースがポップな曲。
スケール丸見えな曲が並ぶ今作では最もコードに気を遣ったように思える。本人達がコード付けてるのかは知らないが。
業界慣習的にはメロディ作るだけでも単体の作曲者としてクレジットされるらしいし。
こういう曲調入れるのはいいと思うが、Aメロ以降はベースの音符の長さにメリハリが無く、一気にダレる。ドラムも音からしてもうチープ。
ベタではあるが80年代っぽさもあるメロディは悪くないし、スタジオミュージシャン使うだけでも全然良くなってたのでは。
詞は無責任に「君ならきっと出来るさ」と煽ってくるお得意パターン。
友達の真面目な相談を適当に煽り入れながら聞き流して、後で別の友達とその話題で爆笑してそうなタイプに思える。
曲の最後には下手な上にナルシスト入ったアカペラが入り、「ちゃんちゃん♪ペェイ♪」とかいう感じのセリフが入るが、
スベリ笑い狙いなのか、真面目に聴いてる奴を本気で馬鹿にしたらどうなるか試したかったのか不明。ていうか後者だなコレ。
3.遥か ☆/2
Aメロとサビがほぼ同じなため、ひたすら同じメロディを繰り返してるようにしか聞こえない恐ろしい曲。
歌を聴かせるゆったりしたテンポの曲でここまでメロディを手抜きする豪胆さは凄い。
福山の「桜坂」もこれでいいのかって位起伏の無い曲だったが、「愛はずっと愛のままで」的な時間の止まった感じの表現と見ることは出来た。
しかしこの曲は詞すらインスタントなところが凄い。これで5分以上も引っ張る神経の太さに感心する。
今でっちあげた感丸出しの父と母の言葉に励まされて慣れ親しんだ街を離れる主人公。
その決意はドラマ的なお約束の綺麗事に満ちており、自分の言葉で詞を綴ってる印象が微塵もない。
しかも終盤になって「僕らは歩き続ける」などと出てきて、急に主人公が複数になる。完全に主人公ソロの流れだったが。タイアップの都合か。
味気ないピアノ伴奏、いかにも打ち込みのストリングス、ショボいドラム、低音時に比べ高音で音が消えすぎるベースと、
アレンジ的にもバラードの常識を覆す手抜きぶり。何かもうやり切った感じの曲。
4.歩み ☆
弱い自分が情けなかったけど笑顔で夢に向かって前進しよう、という内容の曲。
ずっとそんな歌だったような…。過去作どころか今作中でドン被り。
大きなテーマは被ったとしても、小道具を使ったり比喩を用いたりで、もっと違う切り口から同じテーマを表現できるのでは。単語まで被らすか普通。
メロディの被り方も酷い。
非常に分かり易いメロディと言えば聞こえはいいが、彼らの曲はとにかくAメロやサビのメロディを区切らせる時にいちいちキー音に戻るため、
ベタベタに安定しすぎていてどうにも先が読めてしまう。 「かえるのうた」とか「チューリップ」のような感じ。でも「手のひらを太陽に」のレベルには遠く及ばないという。
この曲や「キセキ」など、ハ長調の曲が多いのも童謡っぽさの一因かも。
何故ハ長調が多いかといえば、五線譜の端っこに♯や♭が一個も付かないし、ピアノでいえば白鍵だけポロポロ弾いてれば作曲できるからだろう。
GReeeeNは凄い!素人の私には出来ない!と思ってる人でも、適当にピアノ鳴らしたら結構それっぽい曲が出来ると思う。その位のレベル。
5.いつまでも ☆
コブクロの曲をもっと安直でクサいメロディにして、適当な打ち込みのアレンジを当てがったような曲。
それをよりにもよって、歌の下手な人にメインで歌わせている。
例の高音の人ですら歌い方が直線的すぎて曲をこなせてないので、普段出番のない人達のレベルは言わずもがなの酷さ。
せめて勢いでごまかせる曲だけ歌わしてればよかったのでは。
詞も誰が誰に向けたせリフなのか分かりにくいものが多く、曲と一緒に詞が入ってこない。ていうか間違って入ってくる。
こんなベタな内容なのにテキストで歌詞見ながら脳内補完しなければならないとは。
突っ込み出すとキリがないほど穴だらけの歌詞でバラードやる豪胆さは凄いけど。
6.旅人 ☆
安っぽい打ち込みリズムと安易なピアノを速いテンポで強引に押し流す曲。詞はまたも前進しようぜ系で、語彙も全く無い。
しかも言葉は単純だが辻褄は合わないので、分かり易い詞でもない。
「やるだけやったのなら 今はただ風まかせ 明日は明日の風が吹く」と「走りだしたらとまらねえ」では言ってる事が全然違うように思える。
小学生向けのようで実はもっと難度が高い。これが中学生くらいになれば、
「商売だからすごいポジティブに世界の果てまで行こうとか言ってるけど、要はまあお前なりに頑張れって歌だな」と解釈するのかもしれんが。
あとはその冷めた姿勢を好くか嫌うかで分かれるのだろうが、彼らが売れてるところを見ると、
こういう社交辞令的なポジティブさには学生達も共感してるのかも。対教師用の顔、みたいな感じで身近に感じるのだろうか。
メロは例によって安直すぎ、アウトロもコテコテな上に作り込みが雑。途中でスケールアウトして戻ってこないまま終わるギターソロも酷い。
7.ハレルヤ!!!! ★
カリブ音楽っぽいアレンジのアッパーな曲。
パーカッションを多く盛り込んでいるので、リズムに幅を持たせる意図の曲かと思ったら、何故かバスドラ4つ打ちを軸にしており、差別化に失敗してる印象。
今までの曲をゴテゴテしたアレンジにしてみただけに聞こえる。
常に分かり易く4つ打ちを鳴らしてないと、メンバーがリズムを見失ってしまうのだろうか。
詞は例によって前へ進めという内容だが、この曲は整合性があり、
「今日は思い付き!!!」「明日はきっと前へ進め!」と、完全に夏休みの課題を後回しにして遊ぶ子供状態。
なんか辻褄が合ったら合ったで…。取るに足らない曲ではあるが、勢いで聴ける分だけ他の曲よりは良いように感じる。
8.STORY ☆
何べん夢って言うんだろ…。さっぱりしたアレンジの曲だが、メロがベタ過ぎる上に歌唱力があまりにアレなのでかなり厳しい曲。
詞は真面目なこと言ってるが、かえって嘘臭い。
自分が夢を見失った事を周囲のせいにしてたけど、本当は誰のせいでもないんだ、さあ無くしたものを探しに行こう、という詞だが、
そういう心理が彼らにあるとは想像し難い。思ってないけど想像で書いてみたって感じ。いわゆるファンタジーとして。
責任の所在をきちんと自分に認められる人なら、そもそも歌とか曲とかもっとちゃんとするはず。
9.刹那 ★★
久々にちゃんとアレンジした感じの曲。シングルだけあり、例の声の高い人をずっとメインで使ってるので安定感がある。
安定感? まあこの作品内なら相対的にそうなるか。アルバム曲は訳分からん奴に歌わせすぎてるし。
訳分からん奴? まあ声高い人も訳分からん奴だけど。もう嫌。
マンネリのメロディやベタすぎる葛藤を描いた詞の分まで補うべく、珍しくメロごとに表情を変えるアレンジが奮闘。奮闘?
もうほんと嫌。良い曲とは思わないが、この位のレベルなら一応アリというか… 一応アリ?
何というかGReeeeNだけをどうにかしたところでこんな感じのアーティストって際限なく存在してるので、世間的にはアリなのでは。この曲くらいなら。ナシか?
もうわからん。嫌。
10.冬のある日の唄 ☆
だからサビメロ被りすぎじゃ…。何この一応違うラインにしてみました的なやっつけ仕事。今思うとキセキって名曲だったのかも。
名曲? VIm-IVM7-V7-Iのコード進行も今作中だけでもう何度聴いたことか。メンバーの作るメロディがベタすぎて編曲の人も工夫の限界か。
どれもスケール丸出しのメロディなんだから、ファンキーな一発コードものとしてアレンジする曲もあって良かったのでは。歌い手が無理か。
あとはリフもののギターポップみたいに、1つのコードを長めに引っ張ってみるとか。メロと連動しないと無理か。編曲者頭痛いかもコレ。
とにかくこの曲も変わり映えしない。歌詞がやっつけクリスマスソングになってるだけ。
11.扉 ★
またも明日に向かって一歩踏み出す歌。メロディもコード進行もアレンジも被ってるので、歌詞くらいもっとどうにかした方が。
もしかしてその差別化のために変な奴に歌わしてるんだろうか。もっとダメにしてどうする。
とにかく、仮にこういう曲調が好きだったとしてもここまでプッシュされたらどう思っただろう、といった感じのマンネリ曲。
本人達のなかでもそんなに区別ないのでは。
得意の高音を披露してる訳でもないが、サビは丁寧語の詞に合わせて、意図的に優しく語りかけるように歌ってる気がする。
12.空への手紙 ★
ついに出た、人が亡くなる曲。そんなバリエーション!?それなら根拠のない頑張れソングだけ書いてた方がまだ良かったのでは。
人が死んでることだけは確実だがそれ以外は設定を絞り込んでおらず、身内が死んでも友人が死んでも感情移入できる作りになっている。
しかしさすがにラップもどきは入れにくかったようで、他曲より若干メロディアス。B'zのような歌謡曲的なメロディ。って書いていいのやら。
「あれから月日流れて今 変わらない笑顔見せたいから」何というか覆面でやってる以上笑顔見せたいとかの詞に説得力が無くなることは自覚した方が。
13.父母歌 ☆
「父よ母よただありがとう」というストレートな詞を、今作中で使い回し倒したようなメロディに乗せて歌う曲。
むしろメロディはかなりやっつけな部類に入る。こんなインスタントな出来で感謝の気持ちって伝わるんだろうか。詞のすげ替えだけで。
その詞も不自然に素直すぎる。テレビとかで本人に向かって歌うことは100%無いと踏んだ上での作詞という感じ。
本当に感謝してるなら顔出して本人に向けて歌うべきでは。
良く言えば飾り気の無い詞が彼らの持ち味な訳だが、その手の詞を書く人達はみんな誰かに笑われることも覚悟で自分の姿を晒すからこそ
等身大の詞に説得力を持たせ得るんだと思うが。誰がどう言おうとこれが俺だ、的な。
やはり正体を隠すというのはノーリスクすぎて共感しにくい気が。
14.髭、コソウ ☆
ボーナストラック。何だかギターがぐちゃぐちゃに歪んで誰かが塩コショー叫んでる曲。というか音の塊。
オマケに手間をかける気は無い、ただ試聴じゃ聴けない曲が存在すればそれ目当てにCD買ったリ借りたりする奴が増えるだろ、といった感じか。
総評.☆/2
三十路を目前に控えながらもなお相変わらず青々しい作風の、覆面ユニットGReeeeNの3rd。
アレンジは前作より派手にはなった気がするが、メロディはさらに厳しいレベルになった。自分で仕上がり聴いて何も思わないはずがないほどの恐るべき被り具合。
書きたいメロディはかなり初期段階で出尽くしたようで(元々行けるところまでパクリで行く予定だったのが早めに発覚して頓挫しただけだったのかも知れないが)、
完全に過去作の焼き直し作業に入っている印象。
今やもうブランドイメージもついたし、これで売れるなら路線を変える必要もないという事か。
下手に音楽的探究心を出して、もし世間の好みを外して売れなくなったら彼らにとってその方が「本末転倒」なのかも。
能力的にかつて可能性を見せた事がなく、同じような曲しか作り得ないというのもあるが、
売れたものに似せてまた作るという意図があからさまに強く働いているからこそのマンネリという感じがする。
自分の理解を大きく超えるレベルで高度なことをしてる可能性もあるが、1回通して聴いたらほとんどのコードを拾えたので多分それは無いと思う。そのくらい安直。
詞は語彙が無い上に分かりにくい。音楽と一緒に耳に入ることを全く想定しておらず、視覚的に意味を確認する手間が生じる。
というか最初から意味が繋がっていない可能性もある。部分的にそれっぽいフレーズに聞こえれば、サビ切り売りのタイアップは乗り切れるし。
とにかく来るところまで来たといった感じのハリボテ作。俗っぽくて贅肉の多い童謡といった印象。当然、童謡を聴いてた方が良いという事になる。
渋谷系とかが流行ってた頃のように、何を聴いてるかをステータスにするような背伸び聴きな感じが最近の若い子に無くなってるとすれば
それはいい事なのかも知れないが、色んな見栄を取っ払って素直に好きと言える作品がコレだ、という人があまり多いと自分も他人事ではなくなる。
細かいとこで何やってもリスナーはこの程度しか聴いてねえという失望感が作り手側に広がれば、音楽業界を去ったりこの世を去ったりする人が出る。
ていうか既に出た気がする。自分が聴く範囲の直撃だけは避けたい。
まあそれは置いといて、例えばこの作品は好きだけど童謡なんてダセエもん聴けねえという人がもしいたとしたら、
単に流行に流されてるだけかも知れないのでGReeeeN以外も聴いてみたらいいと思います。
(★5個が満点。☆は0.5点評価(?))

Reviewer:23rd. 265-272 名無しのエリー2010.04.01.

(Disc.1:A面)
1.道 ★★★★★
デビューシングルにして既に現在のGReeeeNのスタイルを完成させてしまっていることに改めて驚嘆させられる曲。
単純なメッセージソングではなく、楽曲ではジャワイアン・レゲエと呼ばれたDef Techの代表曲「My Way」を彷彿させるメロディ。
そして今やそのDef Techをも軽く凌駕する存在となったGReeeeN。この時点で世間が彼らに追いついていなかったのも仕方の無いことかもしれない。
2.HIGH G.K LOW ★★★★
一転してパワフルなミクスチャーロックとなる2ndシングル。そのパワフルなヴォーカルはORENGE RANGEに勝るとも劣らない。
ハイ、ミッド、ロウというMC分担からもレンジと真っ向勝負する姿勢が受け取れる。
冒頭から登場するエスニックな打ち込みは曲を牽引するリフの役割を果たしているが、
レンジのようにあの手この手の移り気な打ち込みと異なる、最後までこのリフ一本で貫くアレンジに彼らの一本気な男らしさを感じる。
3.愛唄 ★★★★
大事なAメロの頭から敢えて不安定な歌い方をすることで絶妙な感情の揺らめきを表現した曲。
どこかで聴いたメロディの繋ぎ合わせに聞こえる向きもあるが、それは彼らの高いサンプリング能力の証明でもある。
元ネタの曲のなかで、単体では魅力的だが前後のメロが微妙なせいで輝きを放てずにいたメロ同士を再構築してみせたのだから。
そしてすぐに結果はついてきた。
この曲はすぐに多くの人の知るところとなり、
「誰の歌に似ていようがGReeeeNこそがオリジナルだ」と色んなブログとかなんかそういうサイトとかで言わしめるほどの高評価を得るヒット曲となった。
元ネタと呼ばれる曲の方が発表が遥かに早いとよく言われるが、実は少年時代の彼らが既に作っていたこの曲がプロによって盗作されていた、
そういう可能性について言及されないのはあまりに考えが偏っているように感じられる。
4.人 ★★★★
かねてから大きなテーマに挑んできたGReeeeNだが、ここでついに「人」という、常人であればためらってしまうであろうテーマに挑む。
果たして「人」のどこからどこまでについて語ればその大きなテーマについて答え得るのか。しかしGReeeeNはあくまで自然体だった。
彼らは周囲に対して自分達が実際以上に賢いと思わせるために音楽をやっているのではない。彼らにとって音楽は自己表現の手段なのだ。
この曲はあくまで等身大、彼らなりの「人」について歌った曲であると同時に、いつしか言葉遊びに逃げ始め、
ありのままの自分を直視できなくなっていた人達へのGReeeeNからのメッセージでもあるのだ。
5.BE FREE ★★★★
ヴォーカルに大胆なエフェクトをかける挑戦をみせた意欲曲。
あくまで万人の心に届く曲を身上としているだけに、どうしてもメロディが似通いがちになる点が今後の彼らの不安要素だったが、
それにいち早く気付き迅速に手を打ってくるあたりはさすがの一言。
あるいはアレンジャー陣が生み出したピアノリフがたまたまキャッチーだったから、
それをより目立つ形にすべく意図的にメロをシンプルにしたのかもしれない。
この時点でGReeeeNは既にアレンジャーを育てる立場にすらなりつつあったことをうかがわせる曲。
6.涙空 ★★★★★
重ねて言うが、GReeeeNはあくまで万人向けのポップさを身上としている。
「コード進行が似通いすぎている」という批判をよく耳にするが、
それらの多くがコードやスケールのことなど何も知らない人によって行われているというのが実態だ。
キーが決まればダイアトニック・コードが決まる。そこに規則性がある以上、ある程度の重複は避けられない。
GReeeeNの曲が非常に人気があり、リスナーが多いから「前の曲に似ている」と批難を浴びる機会も増えているに過ぎないのだ。
同じような不利益を被っているアーティストの代表格としてGIRL NEXT DOORが挙げられる。
この曲も既に登場した曲に若干似た部分もあるが、不自然な転調で自己満足に浸るアーティストと、より広く門戸を開いたGReeeeNを比べた時に
どちらを是とするかで考えていただきたい。
7.旅立ち ★★★★★
この頃すでに国民的グループだったGReeeeNは、自分達の歌がこれからカラオケで頻繁に歌われるであろうことも予測していた。
そこでこの曲でトライしたのが、サビのピアノやAメロのギターにほぼ歌メロをなぞらせることで、メロディを誰でも憶えやすくすることだ。
これにより曲が若干単調になってしまうが、ポップさの弊害としてどうしても似通ってしまう曲たちを区別しやすくするための最善策だったといえよう。
8.キセキ ★★★★
斎藤和義の「大丈夫」Aメロを彷彿させるBメロに思わず二ヤリとさせられる、彼らの代表曲。
「愛唄」のサビ前のフレーズでは同じく斎藤和義の「ドライブ」のサビ後半を思わせるフレーズを持ってきていたが、
さすがは勤勉で研究熱心な彼らだと感心することしきりである。
Bメロ後半からメロディを盛り上げながらもサビは低音で始まるという斬新なメロディ展開は、歌謡曲的なマンネリから日本を救う意図の表れとも取れる。
動画サイトではこの曲の合唱バージョンというものも聴けるが、やはりこの曲は本人達が歌ってこそなのか、
そのバージョンではまるでサビを切り貼りして無理矢理くっつけた曲を合唱団が歌わされているかのように聞こえてしまうのが残念。
9.扉 ★★★★
何度も言うが、GReeeeNはあくまで万人向けのポップさを身上としている。
歌詞は夢とか未来ばかり、メロディは似たものばかりと批難するのは筋が違う。
彼らはあくまでポップに徹することでライトリスナーにとっての「捨て曲」、
つまりメンバーの個人的意向が強く出過ぎていて多くの人が楽しめないようなマニアックな曲を作らない、新時代のアーティストなのだ。
例えばちょっと演奏が上手いだけのロックバンドが、
調子に乗って本職でないレゲエやらスカやらエレクトロやらに手出しするような流れを、彼らは潔しとしないのだ。
この曲を聴いて「また同じような曲だ。GReeeeNは似た曲しかない」と思った人は、
逆にそれらの曲調に彼らがこれほど入れ込んでいるという、そのポップさへの情熱を感じて欲しい。
10.冬のある日の唄 ★★★★★
イントロが「人」とかなり似ているため、シャッフルして聴くと毎回「どっちだろう!?」とワクワクできる曲。
毎回奇をてらってくるアーティストの作品では出来ない、GReeeeNならではの楽しみ方と言える。
サビはZARDの「永遠」を彷彿させるメロディで、それをクリスマスソングとして再生してみせた手腕は見事。
ところでGReeeeNのメインヴォーカルといえる高音担当の彼だが、本名は存じ上げないが「HIDE」と名乗っている。
ZARDについてもそうだが、過去の偉人たちの志を継ぐ意図が見え隠れするのもGReeeeNの魅力だろう。
11.歩み ★★★★★
かつて様々なアーティストからの影響を感じさせた勤勉なGReeeeNであるが、ついに彼らにとって参考に値するアーティストがいない状態となる。
そしてついに彼らは自分自身との戦い、つまり過去の作品の良い部分を抽出してさらに完成度の高いものを作り上げる行為に着手する事となる。
もちろん、言い訳程度のささいなメロ変えで焼き直しをやっているのではなく、大胆にストリングアレンジを施すという大きな挑戦をみせた意欲曲。
12.刹那 ★★★★
サビメロを微妙に変えていく天性のアドリブセンスを発揮した曲。そこでそう来るなんて!と二ヤリとさせられること請け合い。
ポップ路線ゆえに発揮させる機会が少ない彼らの歌唱力だが、仮にR&Bを歌わせれば自在のアドリブで素晴らしいフェイクを聴かせてくれるだろう。
13.遥か ★★★★★
現時点でのGReeeeNの最高傑作といえる名バラード。似たメロディを繰り返すことでテクノ的なミニマルさを体現した意欲作。
それをバラードでやるあたり彼らの飽くなきチャレンジ精神を感じる。彼らが出したいのはもっと大きなサイクルのノリだったのだ。
そして父母からのメッセージを盛り込んだ感動の詞。これほど親孝行なアーティストがかつていただろうか。
仮に父母が「そんなこと言ったかな?」という状態だとしても、それに近いことは言ったんだろうし、
全く言ってなかったとしても、尊敬のあまり発言が美化されてしまうほど父母を尊敬しているという彼らの思いの表れだろう。
(Disc.2:B面)
1.絆 ★★★★
バンドではない彼らが敢えてギターを全面に出し、ベースソロなども導入した意欲作。
全編通してハイハットに強弱の概念が無く、敢えてのっぺりした機械的なノリにしている点にもこだわりを感じる。
4MC体制ではあるがロックもこなす存在であるということをリスナーに見せつけた曲。
2.DREAM ★★★★★
まずオンコードを用いたイントロに注目したい。
彼らがパワーコードだけでお手軽な作曲をしていると思っていた人は主張を撤回せざるを得ないだろう。
ちょうどPUFFYの「アジアの純真」のようなコード進行となっているあたり、奥田民生と肩を並べる彼らの作曲能力が発揮されていると言えよう。
ちなみにキーも同じなので完全に同じコードだが、ここでは女性であるPUFFYと同じキーを歌いこなすGReeeeNを賞賛すべきだろう。
3.UNITY ★★★★
ピアノをメインにしたA面に比べギターを強調したロック調の曲が多いのがB面の特徴となっており、この曲も元気なロックチューンとなっている。
美しいメロディで感動させた後は元気一杯になれる曲を持ってくる、そんなGReeeeNの配慮がうかがえる。
前曲とは異なり、今度はパワーコードで力強く押し切るストレートな曲となっており、彼らのオールマイティさを改めて確認できる。
世間では一過性のブームと見なされることの多い青春パンクに、GReeeeNが今なお高い可能性を認めていることをうかがわせる曲。
4.街 ★★★★
ついにR&Bにチャレンジした意欲作。低音担当ヴォーカリストの、意図的に感情の表現を無くしたような歌い方が斬新。
万人向けのポップさを発揮するために、メロディメイクに制約があるのが彼らの数少ない弱点ではあるが、
R&Bアレンジにすることでほとんど同じようなメロディで全く新しい曲のように聴かせる手腕は見事と言うほかない。
R&B界隈では歌の上手い歌手が多いため、専業ヴォーカリストでなくシンガーソングライターの彼らに若干分の悪さはあるが、
もはやGReeeeNが歌っているだけで他の歌手以上の値打ちがあるとみるのが一般的な世論だろう。
5.東南西北 ~全員集合!!!!~ ★★★★★
ORANGE RANGEのお株を奪うコミカルなパーティーソング。
レンジに比べアレンジがスッキリしており、ユニークな歌詞をより耳に入りやすくする彼らの意図が出ていると言える。
よく日本人のラップにはメッセージ性がなく、単なるダジャレに過ぎないと言われるが、
それならばといっそ堅苦しいメッセージ性を完全撤廃してただただ楽しい曲にしようしたGReeeeNは、日本語ラップの未来を見据えていたといえる。
6.ルーキーズ ★★★★
ここで再び青春パンク調のストレートなロックチューンが登場。
勢いがある中でも、ハイハットの抑揚はあくまで奪った状態となっており、GReeeeNならではのオリジナリティを存分に発揮した曲となっている。
各メンバーがソロで歌う構成は、友情をテーマにしたタイアップ映画とのバランスを取ったものだろう。
中には歌唱力がそこまで高くないメンバーも含まれているが、それをお互いがカバーし合う事によって、
全員の力でこれぞGReeeeNといえる出来に仕上げているのはさすが。
まさに誰が欠けても成り立たない、この4人でこそのGReeeeNだと感じる曲。
7.君想い ★★★★
4MCでありながらHIDEが歌うときの高音コーラスにHIDEの声を重ね録りしているという、並のコーラスグループにない発想を見せつけた意欲曲。
MCが4人いるならメインが歌ってるときのコーラスは残りのメンバーがすべきだ、そんな古い議論を葬り去る先進性である。
それぞれが自分のペースでやればいい、得意なことだけをお互いが出し合えばいい。そんなGReeeeNの友情を感じる曲。
8.少年が故の情熱 ★★★★★
すばらしい。少年が故の情熱を忘れずに生きよう、そんなGReeeeNの決意を感じる曲。
9.あの頃から ★★★★★
すばらしい。何の歌なのか曲名から推測できないが、GReeeeNの音楽センスの高さを感じる曲。
10.アメアガリ ★★★★★
すばらしい。イントロの雨音。今ちょうど雨音が聴きたかった。これからは雨音が聴きたい時に聴ける、そんな嬉しさで満たされる曲。
11.声 ★★★★★
すばらしい。具体的にどうすばらしいのか説明を求めてくる輩がたまにいるが、すばらしいものはすばらしい。それが全てだ。
世の中には言葉では語り尽くせないことがあるのだ。
総評.☆
すばらしい作品ではあるが、まだまだ彼らは可能性を秘めているという意味を込めて、今回は敢えて満点を付けなかった。
普遍性と前衛性を兼ね備えた稀代の名盤。まず歌詞がすばらしい。
夢を見据えて前進するポジティヴで力強いメッセージが多いが、
その中にも決して努力を強要せず、自分のペースで行けばいいという優しいメッセージも垣間見せている。この両立は難しい。
そしてこの両立により、リスナーは友人を励ます時には前進系を聴かせて相手を陶酔させると同時に友人を励ます自分に陶酔でき、
自分を慰める時にはマイペース系を聴いて再起までの心の拠り所とする事が出来る。
主張がブレているのではと思われる節もあるかもしれないが、
例えば彼らはこんな考え方はおかしい、あんな音楽はクソだといった過激な主張で必要以上に自分自身に固執したりはしない。
そうした誰の立場も容認できる柔軟さ、全方位の優しさを常に心掛けているという点においてGReeeeNは全くブレていないのだ。
作曲面での功績も大きい。誰の耳にも届くポップなメロディは今や一聴しただけでGReeeeNと分かるほど世間に認知されている。
彼らをリスペクトする後発アーティスト達によって次々と似たベクトルの曲がチャートに送り込まれ、
今や日本の音楽シーンはGReeeeN系ともいうべきアーティスト達の独壇場となった。
過去の栄光にすがる嫉妬深いベテラン達からはなかなか彼らを賞賛する声が挙がらないものの、
多くのリスナーが自分の耳で良い音楽を判断できるネット社会においては、
「誰々のお墨付き」「業界で高評価」といった内輪からの煽りはもはや意味を成さない。新しい世代が良い音楽を広める動きは既に始まっているのだ。
今作の収録曲も、その全曲を動画サイトで聴くことが出来る。これはファン達が高水準の音楽を広めようと、高いモラルで良心的な活動をしている証明である。
いつまでも上の世代の懐古主義に付き合ってはいられない。GReeeeNは口火を切ったのだ。今、彼らの前途はオール・グリーンだ。

(後述レス)
2010年4月1日に投稿したレビューです。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)