アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : くわたけいすけ。

Reviewer:1st. 152 名無しのエリー2002.07.07.

1.哀しみのプリズナー ★★★★ ギターの音が印象的。オープニングにふさわしい
2.今でも君を愛してる ★★★★★ 一人多重コーラスに初挑戦。
3.路傍の家にて ★★★ 爽やかなデジタルロック。
4.Dear Boys ★★★☆ 息子達に捧げた、内省的な曲
5.ハートに無礼美人(Get out of my Chevvy) ★★★★ ジャズの雰囲気を漂わす
6.いつか何処かで(I feel the echo) ★★★★★ 文句なしのラブソング
7.Big Blonde Boy ★★★ KAMAKURAあたりから唯一引き摺ってる路線というか。
8.Blue~こんな夜には踊れない ★★★★☆ R&B。桑田佳祐にはこんな引き出しもある。
9.遠い街角(The wanderin' street) ★★★★★ 名曲。一言。
10.悲しい気持ち(Just a man in love) ★★★★★ 桑田ポップスの最初の傑作
11.愛撫と殺意の交差点 ★★★★ 直接的な歌詞ってのはこれが初めてか。2歳の愛息も参加。
12.誰かの風の跡 ★★★★★ 桑田佳祐はこんな声も出せる。
総評.★★★★☆
やや打ち込みの多用が目立つが、それでもバラエティに富んだ楽曲が揃っている。
小林武史を世に送り出した、ということだけでも歴史的価値のある一枚。
1,2,10,11など以降のサザンやソロ活動の布石ともいえる曲もあり。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:4th. 124 名無しのエリー2003.01.05.

1.哀しみのプリズナー ★★★ 綺麗なデジタルサウンドが当時の最新流行だった。今聴くとさすがに古い。全曲そうだけど。
2.今でも君を愛してる ★★★ これはサザンぽい。
3.路傍の家にて ★★★★ ここまでストレートに社会を歌うのはサザンではなかった。詞は?だが曲はいい。
4.Dear Boys ★★ ハワイアンみたいな導入部からマターリ。
5.ハートに無礼美人 ★★★★ 実に歌謡曲。
6.いつか何処かで ★★★★ シングル。かなりセンチメンタルで当時サザンにはあまりなかった路線。(今は多いけど)
7.Big Blonde Boys ★★ ホール&オーツにあった印象を唄にしたもの。
8.Blue ~こんな夜には踊れない ★★★ 南佳孝風お洒落なシティポップス(死語)みたいです。かなり異質。
9.遠い街角 ★★★★★ またセンチメンタルだなあ。でもすごいいい曲。山下達郎のようです。
10.悲しい気持ち ★★★ 大ヒット曲。
11.愛撫と殺意の交差点 ★★ 社会派の歌詞。この路線には行かないだろうと思ったが「孤独の太陽」でアルバム1枚かけてやってしまった・・
12.誰かの風の跡 ★★★★ ラストにふさわしい静かな曲
総評.★★★
初ソロ作品。プロデューサーに当時はまだそれほど知られてなかった小林武史を起用。世に送りだしただけでも貢献大の1作。
全てにおいてサザンより過剰。センチメンタルでもあり、妙に社会派でもあり、俗っぽい。まだ若くてやんちゃな桑田がやりたい放題という感じ。
完成度はあまり高くなく(とういうかそれを狙ってない)なんでもかんでもほうりこんだ玉手箱。
後のソロ活動の萌芽を見つけることができる快作。
(★5個が満点。)

Reviewer:1st. 154 名無しのエリー2002.07.07.

1.漫画ドリーム ★★★★ 叩きつけるようなアコギと激しいボーカル。凄い。
2.しゃアない節 ★★★ カントリー風味に兵隊の悲しさを乗せて。
3.月 ★★★★★ 桑田の最高傑作。
4.エロスで殺して(ROCK ON) ★★★★ 内省的なアルバムにも、こういう曲を入れざるをえないのが桑田か
5.鏡 ★★★★★ 壊れそう。
6.飛べないモスキート(MOSQUITO) ★★★★ 薬害エイズを歌った歌か。サウンドはポップよりなのだが。
7.僕のお父さん ★★★★☆ 音数を極限まで減らし、寂しさを表現。
8.真夜中のダンディー ★★★★★ サウンドとは裏腹に重たい
9.すべての歌に懺悔しな!! ★★★ 音楽業界への怒り。正直、そんなに好きでもないが。
10.孤独の太陽 ★★★★★ 本当に孤独感が伝わってくる佳曲。
11.太陽が消えた街 ★★★☆ 乱れる若者を憂う。
12.貧乏ブルース ★★☆ ヘビーなブルースロックに憂いを乗せて。
13.JOURNEY ★★★★★ 美しいガットギターと繊細なボーカル。亡くなったお母様へ捧げた歌。
総評.★★★★☆
確かに大名盤なのだが、いかんせん重い。前年にゴージャスなサウンドを追求しすぎたことへの反動か、生音を中心に作られている。
歌詞が説教臭すぎるのが賛否分かれるところだと思うのだが。
個人的には「Keisuke Kuwata」と甲乙つけがたく、総評も同ポイントとした。(※管理人注:1st.152のレビュー)
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:3rd. 263 荻野目洋子萌え2002.09.30.

1.漫画ドリーム ★★★ とっつきにくい曲だがDメロと歌詞が良い
2.しゃアない節 ★★★★★ アンニュイーな感じの兵隊さんへのレクエイム。こういうゆったりした感じで風刺するのは好き。展開も自然体でグッド
3.月 ★★★ スロー「東京」に近い曲。くどいメロが苦手
4.エロスで殺して ★★★★ 慕情って単語好きっすね~桑田らしい曲
5.鏡 ★★★★ アコギ中心でクセのない佳曲
6.飛べないモスキート ★★★★
2番はいじめがテーマ。苦境にいる人にはグッとくる曲だ。メロは安っぽいが歌詞の良さがそれを補って余りある。
「暗い教室の隅で彼はないてる あらぬ常識で大人たちは逃げてく~」
7.僕のお父さん ★★★ 渋い。サイモン&ガーファンクルを連想
8.真夜中のダンディー ★★★★★ この曲目当てで購入。ドラムが生でないのが残念
9.すべての歌に懺悔しな!! ★★★★★
90%は長淵のことを歌った曲。
歌詞のとおりパクリで訴えられていた長淵はこの曲を知り、ライブに殴りこむって噂もあり音楽業界を楽しませてくれた。
結局歌詞の通りクスリをやっていたことが判明し桑田の完全勝利。バクロ本ならぬバクロ曲でした。
10.孤独の太陽 ★★★★ メリーゴーランドって言葉好きっすね~
11.太陽が消えた街 ★★ これがもうちょっといいメロだったらね~
12.貧乏ブルース ★★★ メロよりテンポで楽しむ曲。歌詞は具体的で聴いててスカッとする。まともに働いて稼いでいる桑田らしい歌詞。
13.JOURNEY ★★★★★ この曲のメロが一番美しい。でも初めて聴くメロではないのが欠点。サビは歌詞の良さがその欠点を補っている。
総評.★★★☆(7点/10)
歌詞は大満足。曲はサザンファンにはどっかで聴いた曲もちらほらって感じ。
個人的にはサウンドが気に入らない。
生音にこだわったわりにはドラムをプログラミングでやってみたり、キーボードに安っぽい音を使ってる所が気に食わない。
ただ、サウンドが気になるのは僕だけみたい。
一般的には評判通りの名盤でしょう。これで580円はお買い得でした。最新アルバムと比較するとどうなんでしょうか?
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:5th. 760 名無しのエリー2003.10.17.

1.漫画ドリーム ★★★★
まんまボブディラン。70年代半ばのディランの(桑田のいうところの)がなりを再現。
(それでいて1stでディランがやってるようなトーキングブルース調でもある)
2.しゃアない節 ★★★★ 詞がいい。サザンのように無用なフレーズを並べることが少ない(かな?)。
3.月 ★★★★★ ミュージックフェアで初めて聞いたときのうなるような桑田節が印象的だった。最近の貧弱な歌い方だと曲をだめにしてるような・・
4.エロスで殺して(ROCK ON) ★★★ KEISUKE KUWATA・スーパーチンパンジーをひきずった形かな。
5.鏡 ★★★★ いわゆるAメロにあたる部分が素晴らしい。
6.飛べないモスキート(MOSQUITO) ★★ いかにもサザン的なとってつけたような歌詞が好きになれない。曲はいい。
7.僕のお父さん ★★★☆ 小倉のギターがいい。
8.真夜中のダンディー ★★★★★ 理屈ぬきにかっこいい。
9.すべての歌に懺悔しな!! ★★★★ 小倉のギターの前だと桑田のボーカルが非常に伸び伸びしてる。
10.孤独の太陽 ★★★★ 「壊れそうな 待ちぼうけのシャドウ」だけで4点。こりゃあいい。
11.太陽が消えた街 ★★ カップリングとかにいれとけばいいかな。
12.貧乏ブルース ★★★★ リズムとそこのフレーズの乗せ方は完全にディランのサブタレ。好き。
13.JOURNEY ★★ あんまり。。
総評.★★☆
ブライアンのような内省的な音の世界とジョンのような心の叫びが聞ける・・・んじゃないですかねぇ。
俺にゃそうはきこえませんでした。
(★:1点,☆:0.5点の計5点満点。)

Reviewer:9th. 365-366 名無しのエリー2005.02.15.

1.漫画ドリーム ★★★ お得意の韻踏みが炸裂、迫力あるアコギ。
2.しゃアない節 ★★★★ ハーモニカがいい。こういう曲をたまに書くから桑田はいい。
3.月 ★★★★ 初聴で衝撃。「東京」に似てる。
4.エロスで殺して ★★★ 桑田の得意パターン。メロも詞も。
5.鏡 ★★★★ イントロのアコギが最高。Aメロは超★5級。
6.飛べないモスキート ★★ ひときわ浮いてるキャッチーソング。詞は裏腹に暗い。
7.僕のお父さん ★★★ 寂しい唄。イイ感じだしてる。
8.真夜中のダンディー ★★★★★ 超名曲。かっこ良すぎる。元々これ目当てで購入。
9.すべての歌に懺悔しな!! ★★ 長渕との論争の発端となった曲。そんな感じの歌です。
10.孤独の太陽 ★★★★ タイトルを見て想像通りの歌。哀しい。
11.太陽が消えた街 ★★★ 「愛と欲望の日々」に似てるかな。だけど地味。
12.貧乏ブルース ★★★ 息抜き的曲。リフレッシュ。
13.JOURNEY ★★★★ 親が死んだ人は共感できるんじゃないかな。
総評.★★★★☆
ハイ。評判通りの名盤でしたよ
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:3rd. 259 !!2002.09.30.

1.HOLD ON(It's Alright) ★★★★ 軽快なリズムでオープニングにふさわしい曲。ナンボ!が好き。
2.ROCK AND ROLL HERO ★★★★★ 政治的批判?それとも単なるお遊び?ライブで盛り上がるタイプの曲。
3.或る日路上で ★★★ 実話ですかね?サビがイイ!!
4.影法師 ★★★★ 個人的には好きな曲だが、コーラのCMには合わないと思う。
5.BLUE MONDAY ★★★★ デリコと組むと、曲に明るさが増すというか・・・
6.地下室のメロディ ★★★☆ この曲のアウトロ~東京のイントロの流れがイイ。
7.東京 ★★★★☆ 初めて聴いたときは?だったが、何回も聴くうちにはまってしまった。つーか名曲?
8.JAIL ~奇妙な果実~ ★★★ 桑田さんのROCKっていうのを感じさせてくれる。(分かりにくい説明・・・)
9.東京ジプシー・ローズ ★★★★ イントロが好き。このテンポでも、ちゃんと聴かせてくれる所が凄い。
10.どん底のブルース ★★★★★ 寂しい。暗い。だが名曲。
11.夏の日の少年 ★★ 曲自体はいいけど、このアルバムでは浮いてしまう存在。
12.質量とエネルギーの等価性 ★★★★ アルバムの中で一番かっこいい楽曲。ラップは・・・
13.ありがとう ★★☆ 前曲の激しさから一転、優しい感じの曲。原さんも編曲してるから?
総評.★★★★
下手なレビューでごめんなさい。人によってかなり好き嫌いが分かれるアルバムではないかと思います。
個人的にはこういったサウンドが好きだし、満足しています。
今までのサザン・ソロのアルバムの中で一番、桑田さん自身が好き放題やれたかなという感じがします。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:11th. 448-449 名無しのエリー2005.02.15.

1.HOLD ON(It's Alright) ★★★
1曲目からいきなり「骨太」な空気を醸し出すがオープニングとしては少し重いかも。 全体的に一昔前のロックな空気が流れる1曲。
2.ROCK AND ROLL HERO ★★★☆
コカコーラCMソング。桑田の韻踏みがこれでもかと言うぐらい炸裂する日本(アメリカ?)政治批判の詩が面白い。
曲は全体的にキャッチーな印象がある。
3.或る日路上で ★★☆
街中で起こった交通トラブルで妙にリアリティがある。
人気はあまり高くないのかライブDVDでもカットされている存在感薄な曲。
4.影法師 ★★★★★
ビートルズのエッセンスが散りばめられている名バラード。桑田節満載の叙情的でアーティスティックな詩は秀逸の一言。
5.BLUE MONDAY ★★★★
「ロックやってます!」な曲がかなり心地良い1曲。ファンにも人気高。
青学の後輩、デリコのKUMIと禿が参加。
6.地下室のメロディ ★★★
またも桑田の作詞能力に脱帽させられる曲。英語の中に日本語を英語のように入れる技術はさすが。
英詩補作者のトミー・スナイダーが作ったのかもしれないが。
7.東京 ★★★
先行シングル曲。どこまでも暗いの一言が似合う哀愁漂うロック。「よくこれをシングルで出したな」と思わせる。
8.JAIL ~奇妙な果実~ ★★☆
もはや桑田の恒例となりつつあるSMエロソング。
今回はスタッフにマジでSMクラブに連れて行ってもらったため、ソロ前作収録の「エロスで殺して(ROCK ON)」のような気楽さは無くなっている。エグい。
9.東京ジプシー・ローズ ★★★
前曲のSMの次はストリッパーの悲哀。詩も曲もそんな感じが出ているところがとても良い。
10.どん底のブルース ★☆
時事問題に深くメスを入れたブルース。暗すぎて逆に浮く。
ライブでは3番の歌詞を拉致問題に変えて歌われた。
11.夏の日の少年 ★★★★
底抜けで明るい曲かと思いきや、どっこいそこは桑田。
ソロ前作収録の「飛べないモスキート (MOSQUITO)」のように「明るさ」というオブラートで包んだ暗い詩が印象的。
12.質量とエネルギーの等価性 ★★★★
21世紀型のデジタルロック。
歌詞は相対性理論に関連して書いているんだろうと思われるが、全体的に深い意味は全く無い。
ただそこを意味があるように見せるのは上手い。
13.ありがとう ★★★
アルバムを締めるバラード。ピアノには奥方原由子が参加。感動的な曲調が涙を誘う。
総評.★★★★
「ROCK AND ROLL」というタイトルがよく似合うアルバムだと思った。
最近は「サザンとソロにあまり違いが無い」と言う人も多いが、十分に違いはある。
ちなみに初回限定版パッケージでスリープケース入りになっているが、
初回版と言いながら発売から4年経って今でも通常版を見ないのはどういう事なんだろうか。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:24th. 572-575 名無しのエリー2011.02.24.

1.現代人諸君!! ★★★☆
9年ぶりのオリジナルアルバムは社会風刺の曲から幕を開ける。
風刺の内容といい韻の踏み方といい初のソロアルバム「Keisuke kuwata」に収録されてる『愛撫と殺意の交差点』を彷彿とさせる。
「頑張れ!!現代人」と歌っているが歌詞や歌い方は全体的に諦観めいている。
ちなみにこの曲は「現代人諸君!!」と書いて「イマジンオールザピープル」と読む。
2.ベガ ★★★☆
一夜の情事を彦星と織り姫に例えた甘いラブソング。ファルセットで歌う箇所もあり歌い方も甘ったるい。
アダルトでエロチックな雰囲気漂う大人のバラード。
3.いいひと ~Do you wanna be loved?~ ★★★
「Keisuke kuwata」の『路傍の家にて』のようなシンセサイザーが印象に残る曲。桑田自身も80年代を意識して作ったと語っている。
歌詞の内容は日本の政治家、特に鳩山由紀夫を痛烈に皮肉っている。てか全部鳩山由紀夫のことじゃ……
ただかつての『漫画ブルース』や小泉政権を痛烈に批判した『Mr.ブラック・ジャック』みたいな鋭さは無く、
「頼むからちゃんとやってよ……」という感じの1曲目と同じどこか諦めきった唄である。
4.SO WHAT? ★★★
2曲目とは正反対の泥臭さが漂う曲。舞台は沖縄、基地の近くで一緒に暮らしている男女の物語。ただ沖縄らしさは一切無い。
自分の情けなさに気付いていながらも女の体を求めてしまう男の姿に哀愁を感じる。
5.古の風吹く杜 ★★★★
桑田が青春を過ごした街、鎌倉を舞台にしたミディアムテンポの曲。
とても落ち着いた曲調で聴いていて心地よい。ぜひ鎌倉で寺巡りしながら聴きたいね。
6.恋の大泥棒 ★★☆
ブラスバンドをふんだんに使ったナンバー。『ダーリン』から歌謡曲臭さを抜いた曲調である。
タイトルといい歌の登場人物といい昔のアメリカ映画を彷彿とさせ、≪ダンチョ≫や≪おしゃれ泥棒≫など今では聞かないような言葉が出てくる。
ただあまり印象に残らない。
7.銀河の星屑 ★★★★★
ドラマの主題歌にもなっているこのアルバムの中心的なナンバー。
西部劇で流れてそうなサウンドで、桑田佳祐がカーボーイハットにブーツを履いて歌ってる姿が目に浮かぶ。
しかし歌詞は仏教的な死後の世界を描いたモノで曲調とは正反対である。それでもサウンドと歌詞が絶妙にマッチしている。
ちなみにこの曲の歌詞は癌が発覚する前に書いたモノらしい。
8.グッバイ・ワルツ ★★★★★
サビが無く淡々と桑田が歌っていくシリアスなナンバー。アコーディオンが印象に残る。
このアルバムは全体に渡って諦観めいた唄が多いがこの『グッバイ・ワルツ』もそのひとつだ。
≪この国に生まれたらそれだけで「幸せ」と言えた日が懐かしい≫という風にかなり後ろ向き。
結局この唄は「さくら」に収録されてる『私の世紀末カルテ』みたいになんの希望も見出せずに曲が終わってしまう。
それでも個人的は今作では一番好き。
9.君にサヨナラを ★★★
ここに来て初のシングル。フルートの音色が優しいね。
唄の登場人物が過去のさまざまな思い出に別れを告げ、また明日から頑張ろうとする、最近の桑田佳祐にありがちな唄。
妻の原由子もコーラスとピアノで参加している。やっぱ桑田佳祐の唄に原由子は欠かせないね。でもそれってソロなのか……
10.OSAKA LADY BLUES ~大阪レディ・ブルース~ ★★★
サザンの『LOVE KOREA』の大阪バージョン。とにかく大阪を絶賛している。
間奏に巨人対阪神の実況中継を入れるなどの遊び心も見られる。
ちなみに桑田佳祐はアンチ巨人らしくこの歌でも桑田が金本にホームランを打たれている。
11.EARLY IN THE MORNING ~旅立ちの朝~ ★★
朝の情報番組のテーマソングに抜擢されたことで話題になった曲。『本当は怖い愛とロマンス』のカップリング。
打ちこみを多様している。歌詞は朝のニュースに似つかわしくなくとても下品。桑田佳祐じゃなきゃ絶対採用されてないだろう。
中学生が言いそうな下ネタを爽快な歌に出来るのは桑田佳祐の才能だね。
ただ歌の節々に入る女の喘ぎ声やエロい囁きはやり過ぎ、とても不快に感じる。なので大幅に減点。
12.傷だらけの天使 ★★
女に振られた男友達を励ます曲。桑田が友達をテーマにするのは結構珍しい。
≪へこたれてんじゃねェ!!≫や≪羽ばたけ なァ 男だろ!!≫など若干歌詞がクサく感じる。
メロディも盛り上がりに欠けアルバム内では一番地味。正直入れなくても良かったのではと思う。
13.本当は怖い愛とロマンス ★★★★
紅白でバニーガールとイチャつきながら披露した曲。現時点での最新シングル。
イントロのピアノ、フルートの音色のおかげでとても華やかな印象を受ける。一方歌詞は突然女に捨てられてしまった男が嘆くモノである。
しかし悲壮感はなくとてもコミカルに仕上がっている。今作だと一番明るい。
14.それ行けベイビー!! ★★★★
これも紅白で披露された曲。前曲とは違いすごいシンプル。演奏はすべて桑田のエレキギターとハーモニカのみ。
桑田のエレキギターの弾き語りは以前ライブで披露したことはあるがCDとして出すのは初めて。
歌詞は「無理せずに肩の力を抜いて頑張れよ」みたいな内容。12曲目よりこっちのほうが良い。
≪命をありがとネ≫という歌詞があるから退院後に作った曲かと思ったら一番最初に作った曲とのこと。
15.狂った女 ★★★
今作最大の問題作。桑田のアルバムに必ず一曲はあるようなシュールなエロ曲。
世界的に有名な女性アーティストのことを歌っている。さしずめ『行け!!力道山』の女版か。
それにしても歌詞がすごい。≪目の前で聖母マリアが自慰をした≫とか。怒られるぞこれ。
16.悲しみよこんにちは ★★★☆
前作と打って変わって静かな曲。失恋をテーマにしている。
軽快なピアノが心地よい。キーボードを担当している片山敦夫が良い仕事をしている。
17.月光の聖者達 ★★★
桑田が作るアルバムのほとんどがピアノを中心としたバラードで終わるが、今作もその例に漏れずバラードで幕を閉じる。
「もう若くは無いけどそれでも明日からも頑張って行こう」という曲。近年こういう曲が多いのは桑田も年取ったからかな。
総評.★★★☆
2002年の「ROCK AND ROLL HERO」以来9年ぶりのニューアルバムの今作は激しいロック色が消え、落ち着いたポップな曲が多い。
軽快な韻の踏み方や日本語を英語っぽく歌うやり方は今作でも健在で、聴いていてこれぞ桑田佳祐のアルバムだなと実感する。
ただ全体的にミディアムテンポの曲が多いので盛り上がりに欠ける。曲数も多く、通して聴くと途中で若干ダレてしまう。
それでも良曲が多いのでおススメ。桑田佳祐はまだまだやれると証明する一枚です。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)