アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : なかむらかずよし。

Reviewer:2nd. 62-63 名無しエリーマイラブ2002.07.22.

1.始まりとは ★★
まだ、幼さの残る中村の素の声での語り、才能は感じるが、でもまあ、正直言うと少し寒いです
2.犬と猫 ★★★★★
90年代のモラトリアムな勝手にシンドバッドって感じの圧倒的オリジナルな歌詞のセンスと歌唱法、素晴らしいグルーブを持ち、
多くの音楽マニアをうならせた90年代の邦楽を代表する名曲
3.街の灯 ★★★★★
ひたすら内省的な詩、家の近所を散歩することさえ苦痛であった引きこもり時代の彼が散歩というテーマからこんな名曲を作った、
この詩が心に響く時期って誰にでもあると思います
4.天才とは ★★★★
サビの「てんさいは~~」のメロが秀逸、こんな高揚感のあるメロが書けるのは彼か、絶頂期のポールマッカートニー位でしょう、
言い過ぎたかな、でも、そん位楽しくなるメロディです
5.瞬間でも ★★★
ほんとに瞬間で終わる曲、こんな遊び心溢れる構成にもビートルズ好きの僕みたいな人はたまらなく魅了されました、
短い曲だけど、耳に残るメロディです
6.魔法を信じ続けるかい? ★★★★★
この辺りから詩がポジティブな方向に向かって行きます、屈指のメロディメーカーとしての才能をいかんなく発揮した美メロな名曲、
7.どこにいる ★★
ローテンションな彼の語りが場所を移すごとにハイに変わっていき次曲に繋がる
8.ここにいる ★★★★★
前曲でリスナーの期待を煽り、到達するのがこの名曲、詩が素晴らしい、
曲も高揚感を持ちながらもゆったりとしたテンポでひたすら美しい、ボブディラン好きの方には特にお勧め
9.まる・さんかく・しかく ★★★
かっこいいカバー曲ではあるが、このアルバムでは浮いている、
ファンとしてはこの曲よりも同時期に録音されていた最果てにてを収録して欲しかったというのが本音
10.天才たち ★★★
この曲も次曲への橋渡し的曲、
11.いっせーのせっ! ★★★★
このアルバムでは唯一どポップな曲、しかし、歌詞は深いので、するめのように聴く度に味わいが増します、
はっぴいえんど好きにはこの曲のシングルverのギター鈴木茂の方もお勧めします
12.謎 ★★★★
他の曲とは明らかに異質な雰囲気を持つ曲、才能の奥深さを感じる、ジョンレノン的な変拍子を用いた60年代的な佳曲
13.いつか ★★★★
間奏のホーンの美しさに尽きる名曲、このアレンジは井上鑑氏です、
ナイアガラファンの人はそれだけでも一聴の価値ありです、もちろん、曲全編も素晴らしいです、
14.永遠なるもの ★★★★★
つまるところ、このアルバムは犬と猫とこの永遠なるもののアルバムであると言い切ってしまえるほどの超名曲。
未聴の方はこの2曲だけでもお聴きになられることをお勧めします、人生でそう出会う事の出来ない音楽を聴けることの幸せってを噛みしめられますから、
彼の哲学・思想、そして音楽的趣向が高いレベルで融合した一世一代の傑作バラードです
15.犬と猫 再び ★
アルバムverのこれは正直、いまいちです、シングルのverの方が数倍(・∀・)イイ!!です
Sec.おまけ~主題歌 ★★★★★
この2曲はいわゆる隠しトラックです。このアルバムの次の彼の活動への橋渡し的な曲なのですが、
おまけはアルバムに普通に入れてくれよって位素晴らしい曲です、こういう形でしか聴けない音源なのが非常に悔やまれます、
主題歌はイントロのみ、今となっては、普通に聴ける曲ですが、当時はこのイントロに音楽好きとしては様々な思いを持ったものでした、
総評.★★★★★
6,70年代のロックに造詣のある人にはアルバム全編に込められた音の遊び心が微笑ましく楽しめ、
詳しくない人にも最近のデジタルな音にはないアナログな新鮮さがあって楽しめるアルバムだと思います。
新譜なのに懐かしいというビートルズ的な音楽を求めておられる方には最高の一枚となるでしょう。
(★5個が満点。)

Reviewer:15th. 639-641 名無しのエリー2007.10.03.

1.始まりとは ★★★★
やたら曲数多いな!と思ったら、こういう小品がちょこちょこ入るらしい。中村一人で、声色を変えながら哲学的な雰囲気の語り。
でもたいした意味はないと思う。
まぁ新人のファーストアルバムのつかみとして、これ以上ないインパクト。
2.犬と猫 ★★★★☆
すごい。卓越したメロディーセンスと、まったく何いってんのかわかんない歌詞。甲高い声。
はじめ聞いた時は、なんだこれって思ったけど、聞けば聞くほど魅力が出てくる曲。
3.街の灯 ★★★☆
まったりした曲調。アコギ中心の佳曲。ただこの位置になんで入れたんだろう、とは思う。
4.天才とは ★★★☆
僕の中村一義のイメージは、「天才きどり」というのが本当だったんですが、あながち、そう間違いでもない気がする。
ただ、実際かなりの実力を持っているというだけだ。
5.瞬間でも
6.魔法を信じ続けるかい? ★★★★☆
5は小品。アウトロの余計な部分がなければ、このアルバムで一番いいと思う。テーマもわかりやすいし。
7.どこにいる
8.ここにいる ★★☆
7は小品。うーん。悪くない。ピアノもいい感じだし。けどなんか、物足りない。
9.まる・さんかく・しかく ★★★★
なんでこういう曲をオリジナルでつくらないんだ、というのが正直なこのアルバムの感想だったり。
10.天才たち
11.いっせーのせっ! ★★☆
10は小品。全体的に言えるんだけど、なんかちょっと古い洋楽の雰囲気の曲調なんだよな。
ちゃんと練ってあるし、工夫してんだけど、僕のようなニワカには似たような曲に聞こえてしまう。
「いっせーのせーぇ!」でドラム、ギター、ベースがいっしょにハネる所が好き。
12.謎 ★★☆
サビの声が他の曲より、低めな気がする。「道しるべー」の「べぇー」がカッコいい。
中村さんも、もっと低音を出せばいいのに。
13.いつか ★★☆
バラード?ストリングスなんか使って、大仰な感じ。
14.永遠なるもの ★★☆
周りの評価はやたら高い。ファルセットに関してはただただ圧巻。しかし、そんな、なんか・・・
「この幼稚な気持ちが永遠でありますように」で、感動はすんだけど、どんな気持ちなのかがよくわかんないんで、うーん。
15.犬と猫 再び ★
要るの?「僕の人生はバラ色に変わったー」
ちなみに、二分ぐらいの「犬と猫」のリミックス(?)が流れた後、八分ぐらいのインターバルの後、他の曲が流れます。
Sec.★
要るの?
総評.
聞く前までは色々、偏見を持っていたけれど、聞いてみたら純粋にいい音楽をやっているんだな、という印象を受けた。
句読点つきの歌詞も、慣れればそんな気になんないですって。
ほとんど一人で、自宅録音で作ったアルバムだとか。でも多分、スタジオでちゃんと作ったって言われても疑わないと思うなぁ。
声高いです。むしろ甲高いです。
僕の場合、一回聞いてダメだったんだけど、「ERA」を聞いて、このアルバムを再評価したので、ERA→金字塔の方がいいかも。
まぁ、アコギとかすきな人はこっち。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。総評とtr.5,7,10は星評価なし。)

Reviewer:18th. 147-149 名無しのエリー2008.06.08.

1.魂の本 ★★★☆
6thシングル。中村一義らしい、60年代の古き良きロックを彷彿とさせるブルージーなナンバー。シングルにしてはちょっとキャッチーさに欠けるか
宅録系アーティストの彼のイメージとは少し違い、音に生のバンドな感じが良く出てる。
良くも悪くも正統的でこれといった面白みはなし
2.あえてこそ ★★★
基本的には前曲を引き継ぐ懐かしい感じの曲。
こっちの方が少しマイナーで暗い感じ。演奏が少しのっぺりしていて単調と言ったら単調。
後半のメロディ展開はどことなくV系バンドみたいな耽美さを感じたりするが、終わり方はビートルズ。アビーロードの雰囲気を思い出す
3.春
10秒ほどのインスト。割愛
4.再会 ★★★★
耳障りのいい非常にキャッチーなメロディに、人生について謳った歌詞を載せた彼の十八番とも言える曲。
展開は単調ながら広がりを感じたり、楽器隊の牧歌的な音も明るく懐かしいメロディに凄い良くマッチしてる。
メロディにはクラシックの影響を感じたり。
5.ゆうなぎ ★★★☆
ピアノ主体のバラード。ベタベタな展開とアレンジをしており、聴きやすい。
ただ全体をファルセットで歌っているが歌唱力に疑問を感じる面も。
それでもどこか後ろ向きで暖かなメロディは心に沁みわたる、こういうまっすぐな曲ってちょっとイメージと違うかもしれん
6.日の出の日 ★★★☆
キレの良いブルースギターに載せて、しっとりながらもはっきりと歌い上げるミドルテンポ。
小さなカフェとかで流しのミュージシャンが弾いてそう。
これもこれと言った面白いことは無いんだが、メロディが良い。
歌詞も日の出というイメージを上手く活かしてて流石と言わざるを得ない
7.夏
30秒程度のつなぎ、変な台詞。割愛
8.そこへゆけ ★★★★★
7thシングル。これはもう名曲。
キャッチーでテンポの良いメロディがまず聴き手に良い印象を与えるけど、その後歌詞を改めて読むと感動する。
人間なんて小さな存在であるということを受け入れ、それでも前を向いしっかりと生きていくことを高らかに謳い上げた、どこまでもポジティブな曲。
小沢健二の「愛し愛されて生きるのさ」のように、絶対的な生の肯定は逆に唄い手の悲しさを感じさせるものでもあるが、これもそう。
聴いてて何故だか泣けてきてしまうのは、あまりにもまっすぐだからか。巷に溢れてる安易な応援歌とは訳が違う
9.晴れたり、曇ったり ★★★
疾走感も感じる前曲とは打って変わって、こじんまりとした曲。こういう曲をさらっと入れてくるのは結構好きだったり。
アレンジも牧歌的で3分弱ながら一つの世界観を確立している。でもちょっと地味と言ったら地味かもしれない
10.秋
40秒のインスト。割愛
11.歌 ★★★☆
ここにきて一転ちょっと暗く、民謡的なメロディがこちら側の予想を良い意味で裏切る。
でもサビでは相変わらず美しいメロディに心打たれる。
テーマはありがちな歌を歌うことについてのもんだけど、でもこういう弱さを深く歌えるのは中々いない気がする
12.笑顔 ★★★★
8thシングル。最初流れてきたとき、海援隊の曲かよというつっこみをいれたくなってしまった。それくらい歌謡調でしかも古い。
でもサビのコーラス何かは、しっかり渋谷系っぽいソフトロックさをもってたり、それに圧倒的なメロディセンスはやはり凄い。
ギターソロもフォーク的でギターが泣いているが、それも曲の雰囲気にマッチしてて良い
13.生きている ★★★★★
これはもう名曲。
ひたすらに耳触りのよいメロディと、ゴージャスながらもどこか広がりきれてないアレンジだけでも最高なんだが、これも歌詞が良い。
決まりきった人生を列車に例え、そこから抜け出し生きていくことを決意した曲。
安易にネガティブにならずポジティブなのが良い。
「生きている」というフレーズの後に、それを肯定するかのような楽器の音が入ってくるところには感動。
これがのちに傑作「ジュビリー」「君の声」へと進化していくであろう曲
14.冬
雨戸を開ける音、割愛
15.いつも二人で ★★★★
タイトルがミスチルっぽいと思ったら、イントロのピアノなんかもろコバタケのそれ。だがメロディはミスチルのような日本的なものでは無い。
どちらかと言えばこれは恐らくサザンを意識した曲なのかもしれない、「心をこめて花束を」という曲にかなり近いものを感じる。
ラストに相応しいしっとりとしたバラード。「いつも二人で」これを歌えるようになるまでどれほどの葛藤があっとのだろうか
総評.★★★★★
天才と名高い中村一義の2ndアルバム。エイべの数少ない良心ではないだろうか(と思ってたけど結構エイべには色んな人がいた)。
雑誌や2ch何かだと1stの「金字塔」か3rdの「ERA」が評価高く、この作品は見過ごされがちなことが多いのだが、むしろ個人的にはこれが最高傑作。
確かに金字塔のような革命的な詞やERAのようなサンプリングを使った面白いアレンジがあるわけではないんだが、とにかくメロディと歌詞が良い。
ひねくれるところ無くまっすぐと心に響く曲はやはり聴いてて気持ち良いし、本人をして0から1へ向かうアルバムと言わせた今作は歌詞もポジティブ。
生きていくことの絶対的な肯定という意味では小沢健二の「LIFE」なんかに近いものも感じる。
また、中村一義と言えば桑田佳佑→奥田民生と来た、古き良きロックを尊敬する男性アーティストの系譜の一人でだが、
今回のアルバムのアレンジも60年代のビートルズなんかを意識したものであり、わざとチープにしてる音からもそれが伺える。
そんな懐かしさがまたいっそうこのアルバムの味として機能しているのかもしれない。
何はともあれ名盤なので、是非聴いてみてください。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.3,7,10,14は星評価なし。)

Reviewer:1st. 86 名無し2002.07.04.

1.イーラ
2.1,2,3 ★★★★☆ 力強い曲。最初のギターの音からもこのアルバムにかける思いを感じる。
3.ロザリオ ★★ くどい…。
4.メロウ ★ だるい。正直ロザリオ、メロウがこのアルバムのわずかな欠点だと思う。
5.スヌーズ・ラグ
6.ピーナッツ ★★★★ 派手さはないがモコモコした良い曲。細野さんのベースがうねる。
7.ショートホープ ★★★★☆ いいと思う。中村一義だから説得力がでる曲かも。
8.威風堂々(part1)
9.威風堂々(part2)★★★★★ タイトルからは考えられない静かないらだちに溢れる超名曲。
10.虹の戦士 ★★★ ブルースを感じる。嫌いじゃないがいつも存在を忘れる
11.ジュビリー・ジャム
12.ジュビリー ★★★☆ メロディ歌詞よりもアレンジが好きな曲。スクラッチサンプリングが効果的。
13.ゲルニカ ★★★★★ メロディ詞ともに強いメッセージがある。ストリングス→スクラッチ→ギターのイントロからもうやられます。重い名曲。
14.グレゴリオ ★★★★★ 短いけど絶対捨てられない曲。歌詞メロディ共に最高。
15.君の声 ★★★★★
中村氏がメロディメイカーとしての才能を遺憾なく発揮している曲。とにかく涙腺緩ませるメロディ。
ゲルニカ→グレゴリオ→君ノ声の三連打がある時点でこのアルバムは名盤だと思う。
16.ハレルヤ ★★★ ここまでくるとでかすぎる。宗教がかってくるというか。
17.バイ・CDJ
18.ロックンロール ★★★ つきぬけた明るさを感じる。ロックではなくロックンロールな曲。
19.21秒間の沈黙
20.素晴らしき世界 ★★★☆ こういう皮肉は使い古されてる気が・・。この手の曲なら真心ブラザーズの素晴らしきこの世界のが好き。
総評.★★★★★
文句なしの名盤、アルバム一枚で一つの曲という感じ。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1,5,8,11,17,19はレビューなし。)

Reviewer:6th. 98-99 名無しのエリー2003.11.11.

1.イーラ 前フリです。「ドーゾ」が彼らしくて良い。
2.1,2,3 ★★★★★ 名曲。イントロのハーモニカから強引に掴んでくる威力がある。
3.ロザリオ ★★★★
「気付いて」のところが彼の詩にめづらしくメロディーにかみ合っていない。が、そこに味を感じる良作。まあメロディー二つしかないし。
4.メロウ ★★★ ベック風。なんか他の曲に対して音の密度が濃すぎて少し浮いてしまっている。詩が攻撃的
5.スヌーズ・ラグ 立て直し。
6.ピーナッツ ★★★★☆ 彼のひたむきさを感じられる名曲。間奏で減点。これがなければこじんまりとした小曲としては完璧
7.ショートホープ ★★★☆ アッパーな曲。だが落差をつけるための弾き語りが三十秒は長すぎ。だれてしまう。
8.威風堂々(part1) ★★★ まあ他人の曲だし。ただこういうアレンジは好き。
9.威風堂々(part2) ★★★★ ちっとも威風堂々としてねえ!弾き語りベースで、彼のソングライター、シンガーとしての実力が確認できる
10.虹の戦士 ★★★☆ まあまあ、としかいえない。演奏は素晴らしいです
11.ジュビリー・ジャム 前フリ。
12.ジュビリー ★★★★★ 名曲。もう素晴らしいの一言。この曲は金字塔のころにあった音の中の余裕や隙間を感じる。
13.ゲルニカ ★★★★★
この対極の名曲をここに置くとは恐れいった!
12,13の曲の凄いところは「平和」と「悲劇」の映像が恐ろしく喚起されるところ。とくにこの曲はエグイ位凄い。
14.グレゴリオ ★★☆ 2分の曲にこれ以上やったらいかんでしょ。13のインパクトを消化しきれていない。
15.君の声 ★★★★★ いや名曲ですよ、ほんと。はじめて彼が他者に歌っているように感じる。
16.ハレルヤ ★★★ なんかすきになれない。スケールが後付に感じるんだよね。
17.バイ・CDJ つなぎ
18.ロックンロール ★★★ 突然厳しくなったな(w、 なんかもうハレルヤ以降は消化に聞えてしまう。まあライブ向けだし。
19.21秒間の沈黙 まんま
20.素晴らしき世界 ★★★☆ アルバムの最後の曲。それ以上でもそれ以下でもない。
おまけ 好き
総評.★★★★
かなり音一つ一つに気合が入っているのがわかる出来。
一曲一曲の完成度はべらぼうに高く、さらに個々のメロディーを取り出せば舌を巻く素晴らしさ。
ただ、15以降からだんだんだれていってしまうのが残念。「君の声」で言いたいことが終わったように感じてしまうのだ。
まあ、さすがに「金字塔」と比べるような野暮なことはしないし、
あれは「類稀な人間」が人生の最も貴重な時間を記録したアルバムであると考えるのでさすがに比べるのはあまりに可愛そうだ
しかし、このアルバムによってその呪縛からも解放されたように感じる。今後もがんばって下さい
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1,5,11,17,19は星評価なし。)

Reviewer:14th. 675-680 名無しのエリー2007.05.15.

1.イーラ ★☆
9,8,7,6,5,4,3,2,1,ドゾー
2.1,2,3 ★★★☆
宇宙船のアナウンスチックにカウントダウンするだけの「イーラ」が抱かせる浮遊感と期待感。
果たして鳴り響くのは「大気圏突破しました!」って感じに刻むコードストローク。
サビの「1!」で、それまでの横揺れが縦に、「1,2!」で2度首を振れ。シャドウボクシングのようなリズムを楽しむ曲。
3.ロザリオ ★★
目ぇ ひらいて現状に
ねぇ 気づいてょ愛情に
いたるところで韻を踏む歌詞と、誰も気づかない位置で一生懸命振られてるマラカス。
正直マラカスは頑張れば頑張るほど邪魔になってるけど、中村の高音ボイスとポップな曲調がマッチしているってだけではこの曲のよさは語れない。
ラストにやっと俺の出番が来たって踊り狂うマラカスが涙を誘うが、アウトロは唐突に途切れる。
4.メロウ ★★★
シャンシャン響くイントロのアコギから、ふわふわと広がっていく展開はオーケストラのようでまさに豊潤。
メロでは声を低く攻撃的に「割って入んなよメロウ」、サビでは天まで届くように「奴の中心におまえの場所は無い」
割って入んなって言うくせに、甘美。この敵意が気持ちいい。
5.スヌーズ・ラグ ★★
テープが途切れたかのように終わるメロウ、そこから壊れたレコードのようにチャップリン風の音楽が流れてきて、フェードアウト。
この31秒足らずの遊びが、20曲にも及ぶ「ERA」には必須。
6.ピーナッツ ★★★
「今、こうして、まいたタネも、全部、つぶされんのかなぁ」
「『オレ、バカでも、ミがなるなら…』って思う奴もいるんだぜ」
前作を髣髴とさせる、中村節全開のポップ。
「殴られても、潰されても、絶対に歌を止めない」
♯5で完全にアルバムとしての意識のつながりを断たれているため、似たようなテンポを飽きさせない。
「ダメだって、なんだって、歩こうぜ」
当時の中村君がレーベルを移籍していることを踏まえて聴くも聴かないも自由。
「願いが実るその日まで」
7.ショートホープ ★★★★☆
0:35からの急激なシフトアップと、3:25でのシフトダウンがキマり過ぎてる。
今までの中村一義の引き出しに無いロック、他のアーティストがカヴァーしたがるであろう佳曲。誰がやってもかっこよくアレンジされそう。
「つまらねぇ」そんな気分に呑まれちゃう奴が「つまらない」、「変わらねぇ」そればっか言う奴が「変わらない」
このフレーズにハッとさせられた人は多いはず。
8.威風堂々(Part1) ★★☆
エルガーの行進曲。いきなりクラシックが流れるので聴いてる側の戸惑いは半端じゃない。
ミスマッチなようで、一瞬で威風堂々の世界に持っていくのは流石クラシックの名曲と言わざるを得ない。
9.威風堂々(Part2) ★★★★
マイナーなアコギをバックに愚痴るように歌い出す声が、少しずつ胸を張っていく。
雨にも負け、風にも負け、でも晴れた日には歩ける生き物ならば、と上を向いていく様はまさに威風堂々。
ギターソロはエルガーの威風堂々をマイナースケールでアレンジ。
♯8が始まった時の違和感は、この曲が終わる頃、恍惚に変わっているはず。
10.虹の戦士 ★★★
洋楽チックなミディアムテンポの曲。
「いつもどおりの水面の鳥かと思った」「よく見たらペットボトルか」って出だしが印象的。
「ねぇ」を多用する中村が最後のサビで吐く、「もし君の声が枯れ果てたら、俺が歌で叫んでやる。」この台詞は意外。
この部分を全てファルセットでやってしまうのは照れ隠しか。
11.ジュビリー・ジャム ★☆
ジュビリーのための下準備。カビルンルンのようなわめきをバックに聞こえる台詞が「うざいよ、お前」に聞こえるんだが。
12.ジュビリー ★★★
新生中村一義第一弾となったシングル曲。
 息を吸え
正直シングルとしては謎なレベル、それだけこのアルバムの中にぴったり収まっている。
 息を吸え、日々
途中でやっぱりカビルンルンが入ってくるのがギャップとなっていて、最後の奇麗な一言がコトリとはまる。
 息を吸え(まっすぐに) 息を吸え(今すぐに)
 声を出せ
13.ゲルニカ ★★★★★
間奏の部分で左右交互に流れてくる擬音と、後ろで流れる壊れたラジオのようなスクラッチ。
「真っ白と黒のゲルニカに、たくさん色塗れたら」と祈るように繰り返される歌詞。時折時計が巻き戻されるように刻むハイハット。重くのしかかる弦楽器達。
奇麗な高音を放つ中村の声を合わさることでここまで毒々しい化学反応を起こせるのか。
14.グレゴリオ ★★☆
ゲルニカのように、曲調的にもテーマ的にも重い曲の後に据えるはグレゴリオ。周知のように聖歌であるが、これも単品で置いてあったら十分重いと思う。
1分半も無いこの曲が、ゲルニカと真逆のベクトルとなってプラマイゼロ…にはなってない。
気づかないうちに疲れている。けれどここでCDを止めるな。
15.君ノ声 ★★★★★
「月々4,500円」のおかっぱ頭の彼が、ロック界のカリスマ的存在だったと何人が知っていただろう。心地よい疲れの中、中村一義の声が聞こえてくる。
「君ノ声」は彼の声だ。一度聴いて下さい。
16.ハレルヤ ★★★★☆
中東っぽいイントロ(タイトルがタイトルだし)から、砂漠の上をラクダで行くようなマッタリした流れ。
それがサビの「さぁ舞い上がれ」で空から世界を見渡しているような感覚に陥る壮大なミディアムテンポバラード。
「さぁまぁいあがれ」の「まぁい」の高音部分は中村の真骨頂。
17.バイ・CDJ ★
昔のひねるタイプのラジオで目当ての局を探してしているような。
18.ロックンロール ★★★★
豪快なコードストロークで疲れた脳みそが一気に目覚めるアッパーチューン。「なんだ寝てたの?」で始まる歌詞は狙いとしては大成功。
タイトルもタイトルだが、音がくるりっぽいぞと思ってたらこのギター、なんとマーシー。(岸田はショートホープに参加しているらしい)
「どうもありがとう ここにいない人へ」「どうもありがとう 今日もここにいる人へ」
ブルハのことを歌ったのだったら素敵だ。
19.21秒間の沈黙 ★★
20.素晴らしき世界 ★★★☆
ハレルヤの時点で「ここで終わっておけば…」と思ったのは本当にごめんなさい。
犯罪者であってもすやすや眠る“素晴らしき世界”は子守唄のようにこのアルバムを閉じる。
「さようなら。ここで降ろしてくれ」
「この両足でね…ここで歩きたいんだ…わかるかなぁ…」
67分の旅の終着点としてこれほどふさわしい曲は無い。
リピートせずにCDを止めよう。そういう風にできている。
総評.★★★★☆
一曲一曲の質だけでなく、各曲のつながりが狡猾なまでに考えられていて、アルバムとしての完成度が極めて高い。
例えば♯19「21秒間の沈黙」は21秒間何も流れない。それだけなのに、ここにこれがなければおかしいと断言できる。
歌詞には宗教色や攻撃性の含有率が高いが、個人的には光ばかり歌う中村一義よりも魅力がある。
「ポップなロック」という言葉をピュアな善意で使って評せるアルバム。この時期の中村一義でなければ生み出せなかったマスターピース。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.19はコメントなし。)

Reviewer:3rd. 308-309 (名無しのエリー)2002.10.05.

1.ロード中・・・ ☆☆☆☆☆ 短いイントロ。
2.キャノンボール ★★★★☆ シングル。気恥ずかしいくらい陽気な曲
3.グッデイ ★★★★★ 重たいリズムが刻まれ 意外なくらい骨太なファンキーチューン
4.いつだってそうさ ★★★★☆ サンフラワーのころのビーチボーイズ に似て明るくても少し影がある雰囲気。
5.♪ ☆☆☆☆☆ 短いインタルード。
6.Yes ★★★☆☆ ビートルズ(ポール)を彷佛とさせるポップソング。ミスチル好きにも受けそう
7.〈DAS〉in ☆☆☆☆☆ 再びインタールード
8.ラッタッタ ★★★☆☆ レディヘか?と思うギターのイントロからやはり中期ビートルズへ。オアシス風でもある。
9.セブンスター ★★★☆☆ これもギタポ。どこかで聴いたようなメロはちょっとなあー
10.スノーキング ★★★☆☆ なんだかスタカン風。いや好きなんですけど(w
11.sui ★☆☆☆☆ sui=水なのか?インスト。
12.ZEN ★★★★★ めっちゃ好きです。が、なんだがスピリチュアライズドの感じがするんだが。ゴスペルぽいところとか。
13.〈DAS〉out ☆☆☆☆☆ 締め?のインタルード。ブルースがながれる・・・ 英国からアメリカ大陸に渡ったという意味か?
14.メキシコ ★★★★☆ そしてなぜかメキシコ。案の定ブルースっぽいっす。
15.新世界 ★★★★☆ うわーアメリカンハードロックしている。シングルで聴いたときは気付かんかった。
16.ひとつだけ ★★★★☆ おちゃめなカントリーロック。アメリカの地平線とか似合いそうだね。ザ・バンドを想った。(そんなに似てないけど)
17.シークレットトラック ★☆☆☆☆ ホントにレコーディングが楽しかったんだろうなと思わせるシークレットトラック。ファンサービス(自己満足?)
総評.★★★★☆
肩の力抜けてます。ERA以前の哲学的、密室的アルバム作りの反動がきたか? 元ネタバレてもかまうもんかという勢いが感じられます。
聴いてる方もうきうきしてくるバンドサウンド。ERAが好きな人には軽すぎるかもしれないが、個人的には圧倒的にこっちが好き。
ちなみにイントロ、インタルードは曲単位では評価していません。
(★:1点,☆:0点の計5点満点。)