アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : しばさきこう。

Reviewer:7th. 342-343 名無しのエリー2004.02.15.

1.Fantasia ★★★★☆
ボサノヴァのリズムを踏む(と捉えてる)ポストモダン路線の曲。CHOKKAKUらしいのかもしれない。
このアルバム内ではかなり異質の曲。他の曲と比べてもテンポ早いし打ち込みもピチカートみたいな音使い。
2.浮雲 ★★★
明らかに月のしずくの路線を踏まえた曲。
あれにマリンバを足してストリングスを抑えてみたらなんかわかりにくいイメージになった感じ。
松井五郎のわかりにくい和風詩が謎を増す。聴き心地はいいけどなんか変な曲
3.輝石 ★★
特に引っかかりはない。他の本人詩と比べると比較的内容重視なとこを見るとそういう趣旨なのかもしれない。
4.眠レナイ夜ハ眠ラナイ夢ヲ ★★★★
わかりやすく子守唄風のメロディアスで静かな曲にちょっとアラビアン。Cメロのメロディーがちょっと張り過ぎかも。
このテの曲はギターがうるさくなりがちだが最後まで静かにちょうどよく奏でてくれて好感触。
ちゃんと曲を守りきってて落ち着いて聴ける。
5.祈り ★★★
何故か真っ当な方向のラテンジャズなアレンジ。メロディーはポップ。
ここは真っ当すぎて特に引っ掛かる点無し。綺麗なんだがなんか基礎を踏んでみてる感じ。
6.思い出だけではつらすぎる ★★☆
中島みゆき詩曲のバラード。思いっきり本人の色が出てる曲なのでこれは中島じゃないと良いトコ引き出せないと思う。
ライオンキングのOPのようなディズニー系のBGMを彷彿とさせる無闇に壮大なアレンジで力押ししようとしてるがやっぱり違和感が残る。
7.深愛 ★★★
多少ブラックっぽいリズムのバラード。メロディーはやっぱりポップ。
ホーンがちょっと鬱陶しいがアコーディオンはいいトコで入る。
8.忽忘草 ★★★★★
ムースポッキーのCM曲。ストリングスもアレンジャーもメロディーも作詞すらも気合の入りまくった一曲。
ストリングスやらハープやらのクラシカルな音とサビメロの追いすがるような感じとの掛け合いに良仕事っぷりを感じる。
安易にギターやらエレキベースやらを持ってこないでくれて安心。
9.忘却 ☆
何故この人・・・?と疑問を感じざるを得ない渡辺未来作詞作曲の退廃系ロック。
10.いくつかの空 ★★★★
壮大系なバラードのサビに流れ続けるドラムロールが印象的。いろいろと使われててケバケバしいバラードってイメージ。
曲は申し分ないのだが詩はやる気の無い方の秋本臭全開。
自分が書いた映画なんだからもうちょっと気合入れりゃいいのに・・・
11.冬空 ★★☆
2分弱で終わるピアノバラード。決して楽曲は悪くないがバラード多くて食傷気味&煮え切らない。
派手なコテコテ系のバラードを得意とする人の曲なのでなんか地味。
前後に豪華系のバラードが入ってるので余計印象薄。締め曲のつもりで作ったのかもしれんが。
12.月のしずく ★★★★★
何だかんだ言っても売れただけある出来の映画曲。
映画の表面上のイメージを抽出した(w)わかりやすい詩とわかりやすいアレンジ。
総評.★★★★
池袋の女優1stアルバム。
恐らく天然だろうが声質も良いしハッキリと発声出来てて良い感じ。ピッチ矯正の気配も無いしかなり歌えてる。
バラードやテンションの低めの曲が大半を占めるが一つ一つの曲の出来はかなり高いしちゃんとボーカルも答える事が出来ている。
いわゆる「ベタ」な曲も少ないし各曲の色もちゃんと出てる
自作詩も曲先なのか詩先なのかわからんが言葉の選び方もそこそこうまく曲に合わせる事が出来てる。
内容は単純気味な恋愛ソングなんだが何故か世界観は広め。いろいろあるのでしょうw
ただ自由にさせすぎてるせいか好みは分かれると思う。
松本良喜やCHOKKAKUが作るストリングス中心の幻想系ポップが引っ掛かった人なら買い。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:7th. 411-412 名無しのエリー2004.02.24.

1.Fantasista ★★★☆
タイトル通り最初はアルバムでは浮いた感じがするのだが聞けば聞くほどに柴咲の世界観にどっぷりはまってしまう不思議な曲。
★おまけ。
2.浮雲 ★★★
ミディアムテンポだがすんなり聞けてしまう構成がよい。メロもなかなかよさげ。
柴咲コウのイメージどおりの曲。
3.輝石 ★★★☆
イントロからキターという感じ。柴咲の世界観が堪能できる詞もいい。
全体的にキャッチーでよくまとまっている。
4.眠レナイ夜ハ眠ラナイ夢ヲ ★★
シングル曲。激しくまったりでだれる。特におもしろくもなく長々と続く構成に飽きが。メロも弱い。
5.祈り ★★★
ラテン系という感じ。ややダークだが疾走系のメロ。
前曲がああだっただけにいい。こっから再スタートやで~という感じ。
6.思い出だけではつらすぎる ★☆
と思ったらこれかw 中島みゆき詞曲のシングル。
普通の壮大なバラードといった感じでいまいち。長くてだれだれ。
7.深愛 ★★★
イントロはどっかで聞いたような。しかしなかなかのメロ。
壮大な感じは前曲と似ているが、こういう癖のあるほうがいい。
8.勿忘草 ★★★★
これは非常にキャッチーなメロ。だがそれだけでなく柴咲の詞がよくあっていて、深い世界観を生み出している。
このアルバムの中では一番の名曲。
9.忘却 ★★★
ハードロック調なアレンジ。声もいじったりしているが意外と合っているのが不思議。
10.いくつかの空 ★★☆
シングル曲。これまた面白みのない曲。ただまったりはしていないので、普通には聞ける。
11.冬空 ★★★☆
短い名曲。静かに聞かせるメロもさることながら2分強の間にどっさり詰まった世界観の濃さもよい。
12.月のしずく ★★★★☆
説明するまでもない、大ヒットしたシングル曲。これ以降の柴咲コウのイメージを良くも悪くも定着させた曲。
でも私はこういうベタで、分かりやすい曲が好きなんです。
総評.★★★☆
アルバム曲がなかなかの佳曲ぞろいで驚いた。歌詞を見ながらじっくり聞いてみるとじわじわくるするめアルバム。
月のしずくが好きな人は買って損はないと思われます。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:14th. 487-489 名無しのエリー2007.04.26.

1.嬉々 ★★★
JAZZテイストでポップな歌謡曲。軽快なリズムのピアノと打ち込み音が心地よい
柴咲の楽曲全般に言えることだが、90年代中期~後半の頃の雰囲気を持ったメロディ・アレンジなので、悪く言えば古臭い
そういうのが苦手な人には、柴咲自体をお薦めできない
2.at home ★★★☆
12thシングル。柴咲らしさ全開のしっとりとしたバラード
聴いてて心地よいメロディだが、確実にどこかで聴いたことがある気がする
3.regret ★★
1と同じくJAZZテイストだが、こっちの方がよりその色が強い
メロディがいまいち掴みどころが無く、どこが盛り上がりどころなのかわからない
結構歌いにくい曲だと思うけど、上手く歌いこなしてる
4.invitation ★★★★★
10thシングル。俺を柴咲ファンにするキッカケとなった曲
今までのイメージとは違う、かなり爽やかで軽快なアップテンポ。声も非常に可愛らしく曲に良く合っている
歌詞は明るいながらも、どこかしら別れを予感させるもので。タイアップ先となったドラマ『タイヨウのうた』にぴったりだった
5.-toi toi- ★
しっとりとしたメロディをバックに柴咲が語りかけてくるといった、変わった曲。内容が結構シュールで、悩んでいる人なんかには結構キツイかも
柴咲の声が語りにあってないので、正直微妙
6.甘いさきくさ ★★
おだやかなバラードだが、完璧に2の劣化版。ストリングスアレンジが同じ人らしいが、アレンジの幅が狭いと思う
単調なメロディなのに5分以上あるから、長く感じだるい
7.分身 ★★★★☆
一言で言えば不思議な感じのバラード曲
ほぼアコギだけのメロディ部分と、ストリングスをふんだんに使ったサビという構成
サビのメロディが非常に印象的で、一度聴いたら忘れられない。まさに名曲って雰囲気の曲
8.interference ★★☆
歌詞がほんの少しエロく、柴咲が書いたかと思うとちょっと興奮したり、しなかったり
アップテンポでアレンジも凝っているが、今一つパンチに欠ける
9.サカナカナ ★★★☆
これもアップテンポな曲。決して駄曲では無くむしろ中々良い曲だと思うが4と雰囲気がだだ被りなのが残念
途中で現代音楽みたいに意味不明な間奏が入る
10.ひと恋めぐり ★★★★
先行となった13thシングル。低迷していた売り上げを少し回復させた曲
まぁ売れ線ど真ん中なメロディなので、売れる理由は分かるけど、少し退屈な曲
歌詞が文学的で非常に秀逸だから★1個プラス
11.影 ★★★★★
9thシングル。個人的には柴咲の全曲の中でも1番好きな曲。
イントロから暗い雰囲気を持たせ、妖しげで異国情緒漂うAメロ、何か大きなものの到来を予感させる幻想的なBメロと来た後に壮大で聴くものを圧倒させるサビが来る
歌詞も凄く良く出来ており、本当に本人が作詞したのかと疑ってしまうような出来
12.うさぎ ★★
影の後のせいかは知らないが、印象の薄い曲。メロディも歌詞も特筆すべき点が無い
13.カレンダー ★★★
これも似たようなアップテンポなので食傷な感じがいなめない
サビの突き抜ける部分は良く歌いこなせていると感心する
総評.★★★
柴咲コウの3rdアルバム。1st,2ndと名盤だったので期待していたが、これは正直微妙・・・
全体的に似たような曲が多すぎる。
ストリングスをふんだんに使ったバラードか、打ち込みでJAZZテイストなアップテンポの2種類しか曲が無く、
アルバムとして通して聴くには途中で飽きがきてしまう
しかも柴咲の持ち味である和風テイストな曲も少なく、少し残念
曲の雰囲気は90年代中頃の感じなので、そういうのが好きな人は案外はまるかもしれない
歌詞は全曲本人の自作らしいか凄い良く出来ている。特にシングル曲はタイアップと完璧に合っていて凄い
また歌唱力も初期に比べると格段に上達している
そのようなプラスな点もあったので敢えて★3つにしてみた
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:17th. 237-239 名無しのエリー2008.03.18.

1.KISSして ★★★☆
福山雅治と組んだユニット、KOH+名義の曲。福山お得意のさわやかなポップチューン。
軽いタムに鈍いカッティングと、如何にもポップ然とした曲は90年代中期のCD黄金期を思い出させる。現に福山のHELLOにかなり酷似した構成。
柴咲のボーカルは結構鼻にかかる感じだから好き嫌いわかれるかも。しかし歌詞が恥ずかしい。ついでに途中のボーカルエフェクトはいらない
2.ひと恋めぐり ★★★☆
13thシングル。J-POPバラードのお手本とも言えるべき曲。
ピアノを中心に抑えたメロディ部分をサビで一気に豪華にさせる構成はユーミン以降のポップスが追及してきた一つの完成形なんだろう。
メロディ自体は良くも悪くもかなり耳馴染みが良い。
しかし柴咲コウは意外と作詞が上手い、心情の機微が良く表れてる。作詞でも食ってけるレベルでしょ
3.かたち あるもの ★★★★
6thシングル。これも前曲と同じような王道バラードだが、こちらの方がより和の匂いが濃いかもしれない。
サビの上がるとこまで上げてくメロディは歌謡曲の王道であり、分かっていても心が揺さぶられてしまう。
しかしこういう女優歌手みたいな人の曲って作りこまれてる。この曲もメロディ部分のバック音響派みたいだもん
4.影 ★★★★★
9thシングル。個人的には現時点で最高傑作。keyの幻想的かつ大陸的な連打をバックに淡々と歌うメロディ部分。
何か不穏な者の到来を予感させる不気味なサビ前、救いのなさを感じさせる悲哀のサビ。すべてが完璧。ハーブの使い方が実に上手い。
後半に向うにしたがってオーケストラが入っていき、どんどん豪華になっていくが安っぽくならず荘厳。こりゃもうゴシックの世界だわ
5.プリズム ★★★☆
14thシングル。ピアノだけをバックにやや抑えて歌うメロディ部分から、サビでは転調し一気にアップテンポになる。
良くも悪くも良質なポップソング、それ以上でもそれ以下でもない。でも、サビ後半の連譜は中々気持ちいいかも
6.at home ★★★★
12thシングル。大ヒットした3や13の二番煎じを完璧に狙った和風なバラード。
しかしかなり打ち込みを使っておりアンビエント的な要素も感じさせる。
メロディ部分のサンプリングなんかエイフィックスツイン顔負けですよ、言いすぎたか。
良い曲なんだけど全くヒットしなかった。やはりこういう曲は当たり外れがでかいんだろうな
7.invitation ★★★★★
10thシングル。それまでのイメージを一新させた、ポップな名曲。
軽快なピアノと爽やかなドラムに乗って流れるように歌うメロディ部分、アップテンポながらもどこか哀愁を感じさせるサビ。
時折で入る官能的でアダルトなアコギのアルベジオ。聴いてるものに付け入る隙を与えない。
これまた歌詞の表現が上手いね、夏の終りのやるせなさを凄い上手く表してる
8.眠レナイ夜ハ眠ラナイ夢ヲ ★★★★
3rdシングル。アコギとシタールのイントロがどこか70年代あたりのバンドを彷彿とさせる。
哀愁漂うマイナーバラードの多い彼女の曲の中ではわりかし正統的なポップバラード、作曲が多胡だけあって耳馴染みが良い。
アレンジを変えて男が歌えば、Oasisの曲って言っても信じるかも。UK的な雰囲気の曲
9.Glitter ★★★★☆
7thシングル。ゴージャスでジャジーなポップソング。それだけなんだけど、メロディがゆらゆらしてて面白い。
全編を通してブラスとストリングスと軽いドラムのタムがずっと続いてて、聴いてるものに圧倒的な世界観を与える。
初めて本人が全部作詞した曲だが、比喩がなかなか上手い。松本隆・・・とは言えないけどね
10.思い出だけではつらすぎる ★★★
4thシングル。中島みゆき提供なんだが、彼女の提供する曲は色が濃いほど歌い手に合わずにgdgdになることが多い。
たとえば、TOKIOなら宙船は良いけどその次の本日未熟者がくどすぎて駄目だったように。そしてこの曲もみゆき色が濃すぎる。
多分みゆきが歌えば凄い良い歌、糸とか銀龍のように。でも柴咲には合わない、まぁメロディは流石ですよ
11.いくつかの空 ★★☆
5thシングル。バラードだが、CHOKKAKUアレンジだけあって打ち込みとストリングのバランスが凄い良いが、サビのドラムロールはいらなかった。
メロディもいまいちパッとしないし、秋元さんの詞は見事にはずれな部類だし、捨て曲って言っちゃ捨て曲です
12.Trust my feelings ★★★☆
デビューシングル。イントロのカッティングを聴いたとき「へ、レディへ?」かと思ったが、すぐにJ-POPなストリングスが聞こえてきてがっかり。
まだこの頃は方向性もはっきりしてなかったのか、今のイメージと比べると何というか蒼い曲。ただデビュー曲の割に歌上手い
13.月のしずく ★★★★☆
RUI名義の2ndシングル。最大のヒット曲だけあって美メロ具合が凄い和バラード。松本良喜はこういう叙情的な曲が本当に上手い。
アレンジも凝ってて、打ち込みのリズムとストリングスとエフェクトのかかったボーカルの化学反応は素晴らしい。
歌詞は現代唯一のヒットメーカーSatomi、この人の詞は臭くて嫌いだがまぁ分かりやすくて曲にも合ってるのはプロの仕事
14.actuality ★★★☆
11thシングル。クリスマスソングだけあって、鈴の音を使ったりキラキラしたバラード。しかしメロディは和風。
何というかクリスマスという物を日本人的な感性で見ると、まさにこんな感じなんだろうって思わせる曲と詞。儚くも強い
15.Sweet Mom ★★★★
8thシングル。ラストにふさわしいあったかなバラード、ってここまでほとんどバラードだけどね。まぁ今まで出てきたバラードとあんま変わらんが。
しかしやっぱり聴かせるんだからメロディが良いんだろうな。出産を歌ったらしい詞はなかなか面白いというか、母じゃないのに良く書ける
総評.★★★★☆
神話まで作られてる負け知らずの女優、柴咲コウの6年に及ぶ歌手活動の総決算となるベストアルバム。
女優歌手とういのはともさかりえや中谷美紀などのように曲のクオリティが非常に高いことが多いが、この人も見事な曲ばかり。
全体的に和のテイスト強いバラードと、アップテンポながらも哀愁漂うポップソングの2種類しかないのだが、メロディが良く飽きさせない。
詞も本当に本人が書いてるのかと疑いたくなってしまうほどレベルが高いので、是非一度聴いてみてください
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)