Reviewer:20th. 402-408 名無しのエリー2009.01.25.
(Disc.1)
1.BELIEVE ★★★☆
まず初めてLUNA SEAを聴いた人はボーカルRYUICHI(河村隆一)の声の違いにビビること間違いなし。一応同一人物です。
疾走感と幻想的な雰囲気を持って一気に聴かせてくれる。ギターSUGIZOのバイオリンも早速炸裂。
1stシングルで既にヴィジュアル系の指針ともなるべき、演奏の一体感が綺麗な曲。
2.IN MY DREAM(WITH SHIVER) ★★☆
異様にうねるJのベースが印象的な、LUNA SEAには珍しいメジャーキーのナンバー。
アルバム「EDEN」からのリカットシングルだが、やはり美しく、何ともいえない浮遊感が漂う。
歌詞は曲のイメージとは反対に結構暗い。シングルとしてはちょっとサビが弱いかな?
3.ROSIER ★★★★☆
Jロックの超名曲。
最初から飛ばしまくる真矢のドラムに、キメキメのJのベース。その上にLRキッチリ分かれるINORANとSUGIZOのギター、そして鋭いRYUICHIのボーカル。
所詮V系だと偏見を持って聴かない人もこの曲だけは聴いてみて。
薔薇のように危ない、でも美しく、情熱的で緊張感MAXなナンバー。構成も素晴らしい。
いくらでも語れることがあるので、とりあえずYoutubeでも何でもいいから一聴してほしい。
4.TRUE BLUE ★★★★
もの凄い単純な構成なんだけど、カッコいいんだよね。それがLUNA SEA最大の特徴。
極限まで体を苛め抜いたボクサーみたいというか。ギターの掛け合いは見事。カッコいい。
このころからRYUICHIの歌唱力、表現力が激増。それを存分に生かした歌メロ。甘く危なくナルシスティックな世界観。
5.MOTHER ★★★★☆
圧倒的なスケール感、美しさ、そして癒されるバラードナンバー。
バンドの心臓ともいえるドラム、やたら目立つベースにINORANの12弦ギターが映え、曲も中盤も迎えたところで真打登場、SUGIZOのバイオリンソロ!
RYUICHIは、母なる愛が欲しいと強く訴えかけている。
6.DESIRE ★★★☆
イントロの「ズダダダッ!!」 このドラムから痺れます。Jのベースが中毒性大。
むちゃ頑張ってるリズム隊の上に、繊細かつ大胆なギターがのってきて、エロ上手いボーカルが、一体感を作っている。
どのパートもかなりフリーダムなんだけど不思議と一体感があるのもLUNA SEA。女性をK.O.する気満々なRYUICHIのナルシストぶりもMAX(笑)
7.END OF SORROW ★★★★☆
めちゃくちゃ単純な歌謡曲メロなはずだけど飽きない。バックの構成力がすさまじい。ジャムセッションがなせる技。
Bメロなし、ギターソロ二回、一番と二番の静と動の対比。曲全体に無駄がなく、あっというまに四分間過ぎてしまう。「悲しみの果て」へのストーリー仕立ての名曲。
アルペジオとノイズに分かれるINORANとSUGIZO。やたら動くJのベース。そして真矢のやたら上手い変則ドラム。
シリアスな世界観を完璧に歌い上げるRYUICHIのボーカル、SUGIZOコーラスもいい。
8.IN SILENCE ★★★
まぁモロU2なんですけど、INORANのアコギとSUGIZOのディレイギターの構築美に尽きる。
Jも真矢ももちろん頑張ってる、RYUICHIの歌唱レベルも相変わらず高水準だが、この曲はまずギター。
新井昭乃の女性コーラスも見事。SUGIZOのギターソロで空にまで飛んで行けそうになってしまう。曲全体の展開がいい。
9.STORM ★★☆
活動再開後の一発目。SLAVEの皆さんからは落胆を、河村ファンからは驚きをもって迎えられたであろう。
楽器隊はいつも通り自己主張が激しい。「河村隆一」に負けないように息巻いたのか?
リズム隊はこの曲の聴き所ともいえる疾走感を生みだし、ギターも嵐を表現しきっている。
10.SHINE ★★★☆
マーチ調の曲調に乗せて、まるで応援歌のようにポジティブな歌詞が並ぶ。「今以上全てが輝けばいいね♪」とか(笑)
シングルの中でも異質。楽器隊とRYUICHIが正反対の方向に行ってしまっている。
しかし真矢のドラムは半端ないし、ギターの掛け合いにソロ、コーラスと相変わらず凝っている。もっと評価されるべき。
表現したいものの方向性が変わった、今までのLUNA SEAをぶち壊したいというメンバーの意思は尊敬に値する。
11.I for You ★☆
評価は低くならざるを得ないのは他が凄いからということにして下さい。バックサウンドもうちょっと目立って欲しかった。
ただ「河村隆一」を生かしきっているし、普通にJ-POPとして名曲。歌唱力、表現力は流石の一言。声量も半端ない。
目立ちたがり屋SUGIZOがちょっと自重してる。INORANのアルペジオが綺麗、Jは珍しく指弾き。
12.gravity ★★★★★
聴き所がありすぎるのに、何回もリピートしてしまう、LUNA SEA独特の世界観MAXな超名曲。
安定感抜群の真矢のドラム、完全にバックと一体となったRYUICHI、ノイジーかつ浮遊感あふれるSUGIZOのギター。
何より天才的なJのベースラインにINORANのアルペジオ。曲展開も極めて単純なのに、何故か飽きない。
幻想的で、浮遊感があって、単純かつ凝っていて、バランスが良い。そして静かなる狂気を宿している。
この曲を生み出せたということは、活動休止は間違いなく正解です。
オリコン一位とはいわないから、もう少しこの手の曲をヒットチャートでみたい。
13.TONIGHT ★★☆
バンド始めたばっかりの初期衝動というか、熱意を感じる。Jは「この曲聴いて何も感じなかったらいいや。」といってたらしい。
約3分をブッチぎる熱い曲。Vo.も何か吹っ切れている。ギターソロがないのもツボ。
評価がいまいちなのは、前曲が凄すぎたのと、「LUNACY」からシングルカットするなら別の曲でもいいな、と思ったから。
14.LOVE SONG ★★
解散前シングルだから仕方ないのかもしれないが、個人的にお涙頂戴的なのはいただけないのでこの評価。
本当はSLAVEとLUNA SEAに敬意を表して評価なしにしたかったが、そういうわけにもいかない。
(Disc.2)
1.LOVELESS ★★★★☆
全てのパートが輝いている。INORANの12弦ギターは美しい響きを、SUGIZOのトリプルネックは変幻自在の音を奏でる。
下支えをするのは、戦車の如きJのベースに真矢のドラム、ドラムソロもある。RYUICHIは低音もいいですね。
数々のLiveのオープニングを飾ってきた、LUNA SEAを一曲で語るならこの曲。
2.Dejavu ★★★☆
このアルバムに収録されているのは「IMAGE」Ver。だから別人のような荒々しいVo.が特徴的。
一番の聴きどころはリズム隊、とりわけJのベース。
「IMAGE」は、メジャーデビューアルバムだが、デビュー時にはLUNA SEA式ツインギターは完成していたのだから恐れ入る。
余談だが、上の「LOVELESS」から「Dejavu」の流れは07年の復活ライブの流れを踏襲してのものだろう。
3.SLAVE ★★★☆
LUNA SEAのファンのことを「SLAVE」という。そしてLUNA SEA六人目のメンバーらしい。
真矢のドラムには恐れ入る。ノイジーなギターもいい。そして狂気を纏い表現するRYUICHI。
歌詞世界は、神だとか奴隷だとかちょっと宗教チックなのだが、売れる前はこの手の歌詞が多かった。
4.Sweetest Coma Again(feat. DJ KRUSH) ★★★★☆
DJ KRUSHとのコラボ。この曲を一言で語るなら、グルーヴ感。病みつきになるノリ。
全パートやかましいくらい自己主張しているが、決してRYUICHIは埋もれない。
決して早い曲じゃないのに、ノれる。中毒性が高い。前曲と違い、V系っぽさは全然ない。
5.WITH LOVE ★☆
曲自体は悪くない。悪くないのだが、この曲は「STYLE」一曲目にあるからこそ輝くと思う。
このアルバムにこの曲があっても微妙なんです。入れるなら「G.」とか「RA-SE-N」じゃない?
オールディーな、ノイズの中でRYUICHIが気だるく歌っている。その気だるさが心地よい。
美と醜がギリギリのバランスを保っている。LUNA SEA曲の中でもマニア向け。
6.Be Awake ★★☆
おそらく詩もSUGIZOのこの曲を一言で語るなら「宇宙的」 演奏機会は少なかったが、Live向きでしょう。
河村ボイスにぴったり楽器隊があっている。観客の歓声から始まり、一体感ある演奏へ突入。
ただこのバンドは全員実力者なのだから、アレンジにもう少し彼らなりのセンスを見せてもよかったのでは?
LUNA SEAはライヴバンドである、というのを伝えたくての選曲なのか?
7.Crazy About You ★★★☆
ロックバラードの王道一直線、渾身の一曲。生音のみでシンセサイザーなしらしい。
顔を張り上げて苦しそうに歌う河村の姿が目に浮かぶ。さりげなくドラムが面倒そう、SUGIZOのギターも唄っている。
聴いていて赤面してしまう歌詞なのだが、歌唱力は流石に凄い、河村は良くも悪くも率直なラヴソングが似合う。
8.JESUS ★★★
歌詞世界はV系全開だが、全てのパートがカッコいい、LUNA SEAの曲は上手いとか凄いよりカッコいいが先にくる。
サビのところで掛け合いもあってLiveで盛り上がりそうな一曲。
最後の「Jesus,don't you love me?」はLiveだとJもやってくれるので、この曲もLiveVerをおすすめする。
9.Providence ★★★☆
ワルツのリズムに乗せて、SUGIZOがバイオリンを奏でる。神秘的な曲。
ドームのライヴでも映える代表曲であり、LUNA SEA色を決定づける佳曲。
初めて聴いた人には、ロックバンドがこれをやるか!?と思わせてくれるだろう。
10.BREATHE ★★☆
直球ど真ん中に「河村隆一」の歌唱力、表現力を思い知らされるアコースティックナンバー。
一音一音のこだわりはやっぱりLUNA SEAだが、この曲と「Crazy About You」はどちらかだけでよいでしょう。
ちょっとくどいから(笑)
11.UP TO YOU ★☆
この曲は一聴さんが聴くと普通のロックバラードにしか聞こえない…はず。
「WISH」の代わりだったLiveでのラストナンバーで、後期LUNA SEAにとっても、SLAVEの皆様にとっても重要な曲。
「夢を見続けて、走り続けた。」から始まる最後の盛り上がりは凄い。始まりの歌。
12.PRECIOUS… ★★★
インディーズアルバムに収録されている曲の、終幕時の再録盤。初期Verと比べ大不評らしい(笑)
初期の毒気、狂気、焦燥感みたいなのが皆無だから仕方ないか。しかしアレンジセンス、演奏のクオリティは保障できる。
全パートいいです。ただ個人的には、CDなので高速アルペジオは欲しかった。
13.MOON ★★★★
「月と海」の「月」。ちょっとDEAD ENDの某曲っぽいのだが、クオリティ高いからどっちでもいい。
曲全体に漂うダークな幻想性、狂気を含むRYUICHIのボーカル、浮遊感を持ったSUGIZOのディレイギター。
イントロからアウトロまで非の打ちどころがない。この手の曲もLUNA SEAはお手の物。
LUNA SEAには何曲かプログレチックな曲があるが、一曲選ぶならこれでしょうか。
14.WISH ★★★☆
苦悩や迷いもあるけど、願いをもって前に進む、初期の方向性を表している。
LUNA SEA曲の大半にいえるがいい意味でポップなメロディー。でも楽器隊は自分の持ち味を遺憾なく発揮している。
初期から終幕、一時的な再結成まで何度となく、ライブの終盤を飾ってきた。
個人的にラストナンバーはこういう勢いのあるほうが、しんみりしなくてよいと思う。
総評.★★☆
90年代に活躍し、今のネオヴィジュアル系にも多大な影響を与えたバンド、LUNA SEAの最新ベストアルバム。
08年時最新リマスタードなので、音も凄くいい。このバンドは楽器隊を聴かなきゃ始まらないから有難い。
Disc 1はシングルをリリース順にまとめただけなので、曲順とかについては評価のしようがないが、
Disc 2が「SLAVE専用」なのか、「LUNA SEA初心者用」なのかいまいちはっきりしない。そこが総評でのマイナス。
大体のアーティストでカップリング&アルバム集を出す場合、選曲はとても重要になると思う。
このアルバムは一夜限りの再結成後というリリースした時期を考えると、売りに走るなら初心者用にすべき。
売りに走らないでこれからの活動前の一区切りという意味ならSLAVE専用、とはっきりしてほしかった。
筆者が始めてLUNA SEAに手を出したのがこのアルバムで、後で一応オリジナルアルバムは全部聞いたけど、
個人的にLUNA SEAの真骨頂は、疾走系でもバラードでもなくダークなミディアムナンバーだと思っているので、その系統の曲をもっと入れてほしかった。
ベストアルバムだから一曲一曲はいい。だがベストとしては方向性が中途半端。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)