アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : とりやまえり(とりやままさき)。

Reviewer:2nd. 110 名無しのエリー2002.07.24.

1.序章
6曲目の「似た月」のポエトリーリーディングバージョン。
ポエトリーリーディングで 他の情念系歌手との差別化を図っている人なので、好きとか嫌いじゃなく仕方ない。
2.やわらかな風 ★★★★☆ ストリング(打ち込みかも)を多用し、春らしい優しい感じに仕上がっている。
3.赤い靴 ★★★★☆ 鬼束ちひろが書きそうな詞。シンプルなドラムアレンジがいい感じ。
4.縛られた手足 ★★★★ 情念系らしいロックナンバー。いかにもこういうのを歌いそうな人なので ばっちりはまってる。
5.錆びた髪 ★★★☆
打ち込みの濁った音が意味不明。でもしゃがれた感じの歌い方とは相性いい。
7分近くあるトラックだが、5分ちょっとで曲自体は終わり。そのあとは「序章」のバックに流れてたピアノ曲がもう一度流れる。
6.似た月 ★★★★ ピアノとストリングスのみ。このくらいシンプルなアレンジのほうが声が映える。
総評.★★★★☆
太くて心地よい声の持ち主。
モデル出身ということもあり期待していなかったが(hitomiとか佐田真由美とかひどいもん)意外にいい声です。
詞の世界は情念系・・・。Coccoをまねした感じ、です。本人もファンだってことを公言してるのでまあいいか・・・。
曲は作曲家がバラバラなこともあり一曲一曲が立ってて濃い感じ。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1は星評価なし。)

Reviewer:7th. 557-558 名無しのエリー2004.03.08.

1.乾いた胸 ★★★★☆
恋の終わりの満ち足らぬ思いに揺れる歌。情念的なのにべたべたとしていないところが良点。
バンドの雪崩れ込むような音も歌詞の情景を体現している
2.君へ ★★★☆☆
「僕」の新たな一歩を踏み出すためらいや、別れを歌った曲。
自分の悪さや弱さに目を向けているのに前曲と同じく暗さを感じさせず、また言葉の使い方が綺麗である
3.ひとつずつ ★★★★★
♪生まれ変わるから~いつでも変わっていけるから
♪くだらない毎日に脅えるのはやめなどなど本人もリラックスした調子で書けたのではないだろうか。
これまでにないくらい彼女の歌の中では前向きである。シングルカット候補にも選ばれた春めいた一曲。
4.すてきな夢を ★★★☆☆
ここからこのアルバムは情念の渦へ突入してゆく。
一歩間違えたらかなり危ない女性の壊れそうな日常を描き、歌い方も冷たい狂気を感じさせ鳥肌が立つ。
エンディングの叫びは本人いわくポーラ・コールを意識したとのこと。好き嫌いが分かれそうな強烈さが持ち味となる。
5.悪い女 ★★☆☆☆
異色作。悪い女に振り回されてもこのまま一緒にいたいと願う男の歌。
このアルバムの流れではいい位置にきていると思うが、単体で余り聴く気にはならない長い曲
6.干からびた心 ★★★★☆
ほぼピアノ一本の状態で歌われる、(多分戻ってこないと思われる)「あなた」の帰りを待つ曲。
際立って美しい旋律に乗せた酷な状況に自分の思いを持っていく歌詞が辛い。苦手な人にとっては「手首を切りそう」な歌と揶揄されそう
7.あなたとわたし ★★★☆☆
幼い頃の恋心、可愛げな生意気さを振り返る歌。
幼馴染のこと好きだったっけ・・・と懐かしみを覚える人もいるかも。ゆったりとした3連曲
8.月に叢雲 花に風 ★★★★★
恋人に対して冷めてゆく思いを書いた一曲。「和」のテイスト強し。
いいタイミングで楽器が鳴らされるので歌詞との相乗効果抜群である。力の入れ具合が感じられる
9.忘れない ★★★★★
どれだけ失うものがあっても追い風を味方につけて進むけど、たとえ自分がいなくなっても忘れないでいてと願う信念がさらっと心地よく響く一曲。
Bonus tracks(GREAT 3 片寄明人プロデュース作品の初期シングル曲2曲)
10.願い ★★★☆☆
「わたし」の恋人への苛立ちを書いた曲。クールで突き放したリズムと歌が印象的。
少し短くて物足りない気もする。いい曲だけに残念
11.三日月 ★★★☆☆
こちらも前曲と同じく盛り上がり箇所のないところが惜しい。
よく聴けば良さもわかるが、初めて聴く場合はだらだらした部分しか残らない
Sec.恋におちたふたり(詩の朗読)
このアルバムの締めくくり。アルバムのテーマとなる部分を考えて詩にしたもの
総評.★★★☆☆(3.5/5)
一時期有名になったときには情念系の楽曲が中心となっていたが、今回入っている新曲はそれだけではない穏やかな曲もある。
特に「ひとつずつ」や「忘れない」はぜひ聴いてもらいたい。
鳳山雅姫自身の成長がうかがえるし、イメージだけで捉えていた人も驚くだろう。
アルバム全体でいえば濃さを多少意識して薄めているためにもっとパンチを効かせてくれれば、と思うかもしれない。
良くも悪くもデビュー時よりは一個人に戻った作品
(★:1点,☆:0点の計5点満点。)