アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : みさにじゅうろくじ。

Reviewer:22nd. 603-605 名無しのエリー2009.12.17.

1.ロマンス(PENICILLIN) ★★★
元々が電子音を散りばめた曲だったので違和感もなくすんなり入ってくる。
あまりに綺麗に消化してしまっている為、やっぱり清春の影響丸出しの気持ち悪いVoは必要だったかもと思う。
あの気持ち悪さがひとつの特徴だし。
2.1/3の純情な感情(SIAM SHADE) ★★★
SIAM SHDEからDAITAのギターも淳士のドラムも無くなったらどうなるのかと。
結果、予想以上にメロディのハマりが良い。なんか着うたでヒットしてそうな仕上がり。
こう聞くと、歌詞もどことなく最近の着うたっぽく聞こえてしまう。
3.JUST ONE MORE KISS(BUCK-TICK) ★★★★
今井寿もびっくりだと思うよ。つーか今井より狂ってるよ。
キーが一緒なのもあってか、そこから狙ってるのか、PerfumeのBaby Crusing Loveっぽい。
地味にキメのリズムは原曲のままだったりしてるのも憎たらしい。
4.ROSIER(LUNA SEA) ★★
ハウスの落ち着いたアレンジで「腐った野望の吹き溜まり」とか、何考えてるんだろうか。
原曲の高速シンコペーションも無し。あんまり面白くなく、無駄に長い。
この曲は本当にロクなカバーが無い。馬鹿みたいに遊ばれる訳でもなく、丁寧なリアレンジを施される訳でもなく。Jはいいのか、それで。
5.月下の夜想曲(MALICE MIZER) ★★☆
そろそろ飽きてきたところで、こういう企画モノには外せない確実なバンドを。
ただ、このバンドの曲はどういじられても「まぁいいか」で許せてしまうからそんなに興奮しない。転調もちょっと無理やり。
6.少年(黒夢) ★★★
誰の曲だか理解するのにちょっと時間がかかった。それだけ清春の声は印象的だったと。
「この狭い地下室では何か狂っている」ってのはまさに仰る通りだと思います。どちらが本当のパンクかは分からない。
7.MAD SKY -鋼鉄の救世主-(Pierrot) ★★★
ギターの人が現ユニットでこんなことやってたなー。前曲とこの曲は歌詞で選んでんじゃないのかと思えてきた。
自嘲してるようにしか聞こえない。
8.-I'll-(Dir en grey) ★★★★★
このアルバムでベストトラックだと思う。というのも、このバンドでこの曲を選択したのが素晴らしい。
いまや世界を股にかけ、重低音リフをかき鳴らしシャウトを喚き散らす硬派なバンドとなった彼らだが、
この曲はインディーズ時代に浦安鉄筋家族のタイアップでチャート記録を塗り替えた、(黒)歴史的な名曲。
9. Melty Love(SHAZNA) ★★★☆
このバンドも企画モノにはうってつけ。
どちらかと言えばニューウェーブ的なバンドだったし、こういったカバーで、歌唱力にも演奏にも問題が無いものだと簡単に原曲を越えしてしまう。
総評.★★★★
90年代後半のブーム期のV系曲をハウスアレンジ。カプセルやPerfumeなんかのおしゃれなポップスを想像してもらうと分かりやすい。
肝心の中身だが、企画盤とは思えない高品質。
まず選曲が、安易にXやGLAYなどを持ってくることなくちょっとマイナー気味であるので、V系ファンのツボをついている。
次にアレンジの面で、中途半端に原曲を残すことなく徹底的に破壊。
ポップなメロディで反抗心を燃やすV系特有のいびつさに加えて、おしゃれなアレンジをしたことでさらにいびつに。
そしてそれを可愛い声の女性Voが歌う。馬鹿だと思う。
さらにずるいのが、このアルバムでは「曲は良いけど歌が…」「演奏が…」といった曲が多いので、原曲よりも「こっちのが正解なんじゃないの?」とすら思える。
散々暴れた中身だが、頭とトリは違和感のない確実な曲を置いているためバランスも良い。
数少ない、本気で馬鹿をやったアルバム。2000円で買えるのでおすすめします。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)