アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : むーん・ちゃいるど。

Reviewer:14th. 227-229 (・(∀)・) ◆kumaE6IGDE2007.03.02.

1.タンバリン ★☆
カチャカチャ音をさせた疾走感溢れるギターロック。CDのオープニングを意識して作ったんだろうと思われる1分34秒の曲。
若さ故のかっこつけ精神溢れる曲調。かっこいいけどまあそれだけだなと。
勢いだけで作ってみました的感じは否めない。可もなく不可もなく。
2.ラヴソング ★★☆
01のかっこよさ「だけ」に、意思のあるメロディーを組み込んだ曲。
優秀なB面シングルといった感じ。
3.Brandnew Gear ★★★☆
Moon Childのポップセンスが一番感じられる曲かな。
夏の陽射しの強い日に心地良い涼しい風が吹いたって感じの曲。
4.Over the rainbow ★★★
これまたポップ色の強いミディアムテンポの曲。
昔の恋愛を思い起こすと切なかったり気恥ずかしかったりするけど、そういうのを心地良く感じられるよう成長したいと前向きになろうとするイメージの曲。
5.記念日 ★☆
午後の昼下がりにゆっくり紅茶を。というイメージがぴったりの曲。
6.Everything to love, Everything to lose ★★★
必要以上に転調を繰り返してるマニアックな曲で掴み所がないんだけど、よく曲としてうまく完結できたなと感心する。
どこがいいとかうまく表現出来ないけど、なかなか素晴らしい曲。
7.PiPi ★★☆
ありがちなコード進行で無難な曲。と思いきやサビに近付くにつれ捻じ曲げてる。性格の悪さ(笑。褒め言葉です)が曲に滲み出ている。
温かみがあって優しさを感じると同時に、大事なものを守る強さも少し感じる曲。
8.Just Made Love ★☆
ものすごく軽い曲。適当に作ったんだろうなと思わずにはいられない。音の厚みも全然なくスッカスカ。
9.Sweet R&R Music ★☆
タイトルはロックンロールとなっているがそれほどロック色が強いとは思わない。軽薄なロック風音楽といったところか。
10.瞳とじれば ★
ザ・歌謡曲的な一曲。正直何がいいのかよく分からず。
11.ある朝 ★★☆
アコギ一本にボーカルをのせた澄んだ落ち着いた曲。シンプルながらも綺麗でうまくまとめてある作品。
12.Blue Suede Shooting Star ★★★★☆
Moon Childの曲の中で好きなのを1曲挙げよと言われたらこれを迷わず挙げる。最も優れた曲だと思う。
サビのメロディーも素晴らしいけど、そこに辿り着くまでいろんな展開を繰り広げていてワクワクするような曲。ポップ色強し。
13.グッド・バイ・バイ ★★★
サビが存在しないんじゃないかってくらい、サビの部分が弱いんだけど、全体としてのまとまりはとてもいい。
爽やかで心地よいリズムに乗った曲。
総評.★★★
Moon Childの1stアルバム。いわゆるescapeでブレイクする前の彼ら。
個人的にはMoon Childは1stがベストでそれ以降どんどんダメになっていく。
しかしその1stもシングルである3、4、12のためのアルバムであることは間違いなく、それ以外の曲にそれほど目を見張るものはない。
良くも悪くもescapeという曲が全てを変えてしてしまったバンドだと思う。
これまでと全然毛色の違うロック色の強いescapeがタイアップを獲得してブレイクしてしまったため、
本人たち、レコード会社サイドもそっちで行こうという戦略にしたんだろう。
せっかく持っていたポップセンスをこの1st以降はほとんど感じることが出来なくなってしまう。
escapeも確かにいい曲だけどあれはあくまでも純ロック。ロックというジャンルで考えれば、Moon Childは十人並なバンド。
彼らの光るところはポップセンスにあったと思う。
そのポップセンスがロックと融合することによって、他のバンドには出せない特別なものを感じました。
所属がavexでなければもっとたくさん名曲を生み出したんだろうなと残念に思わずにはいられないバンドです。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:14th. 216-219 名無しのエリー2007.03.01.

1.WILD CHERRY ★★☆
力強さを感じさせる演奏とヴォーカルのフェイクが格好良い疾走感のあるナンバー。
サビで畳み掛けてくるように歌うメロディーはやや使い古された手法の気もするけど、まぁ格好良いから良いかな。
2分程度で終わるのでアルバムの幕開けには調度良いし聴きやすい。
2.選ばれた場所 ★★
最近のバンドが演奏してそうな若々しいエネルギーが伝わってくるポップな曲。
イントロでのギターのフレーズからすでにキャッチーでサビもやや平坦ながらもちゃんと耳には引っかかる。
ただサビのラストの音が完璧にとれていないように感じるメロディーには首を傾げてしまう。
3.アネモネ ★★★★
晴天の中サイクリングしているような光景が思い浮かぶような爽やかポップス。
イントロのギターのカッティングから胸がスカッと浮き立つようなイントロまでの流れ、
地声とファルセットを軽やかに行き来するフェイク、そして何より明るいけれど切なさも含んだメロディーが秀逸。
イントロとかで微かに鳴っているビブラフォンの音が良い味を出している。ちょっと90年代のビーイングっぽい。
4.ストロベリーアイスクリームソーダ ★★★☆
スキップをしているみたいに跳ねるようなリズムの心地よく体が揺れ動くロック。高校生とかがコピーしそう。
ちょっと背伸びしていた中学生を描いた中二病っぽい歌詞とメロディーのマッチ具合が絶妙。
「I scream,How do you scream?」といった歌詞の乗せ方も割りと上手いんじゃないかと思う。アルバム曲ならではの軽いノリを楽しみましょう。
5.ポータブルロック ★
うーん…何度聴いても始終平坦で特に面白い展開も見せない曲、としか自分は思えない。
前曲みたいな青春バンドっぽいノリを出したかったんだろうけど失敗してる印象を受ける。
とにかくメロディーがやる気なさそうに聞こえて仕方がないんだよなぁ。
あ、でもギターソロは割りと格好良い。正直に言っちゃうと捨て曲。
6.ララバイ ★★★
歌詞の通り夕焼けの切なさのようなイメージを喚起させる曲。
切なさと言っても胸が締め付けられるような切なさじゃなくて、こうキュンとくるような…まさに青春って感じの切なさ。
ギターのフレーズ、ほのかに甘酸っぱいメロディー、随所にアクセントとして使われるファルセットが絶妙。
パッと聴いた感じ地味な印象だけど、ツボはきちんと抑えている良い曲。
7.prelude ★☆
次の曲へつなぐためのピアノのみのインスト。フレーズを所々次の曲から拝借している。
ジャジーな雰囲気で、ひっそりとしたバーとかで流れてそう。
ここから第2部、と勝手に自分は思っている。
8.ESCAPE ★★★★★
彼らの大ヒット曲、そして代表曲。確か土曜9時のドラマで使われていたはず。FiVEだっけ?
ややダークで格好良く、しかもキャッチーなのでヒット性バッチリといった感じ。
いやぁ、とにかくタイトル通り暗闇の中を疾走しているようなイントロからすでに自分はノックアウト。
Bメロからサビへの入り方、サビのラストでの「I love you×4」、半音とファルセットを織り交ぜたメロディーなんかもう最高でしょ。
アレンジも音が多すぎず少なすぎず絶妙で、今聴いても全然アリな名曲。ちょっとギターソロ前にベンチャーズっぽい部分も。
9.微熱(album mix) ★★★★
初っ端から聴こえるスリリングなアコギのカッティングが印象的なシリアスな雰囲気漂う一曲。
アコギが目立ってるけど全然フォーク臭くないし、疾走感や焦燥感を感じられて良いと思う。
ラストでフェイクがあって、なかなか格好良いけどちょっと中途半端。ちょっと短すぎる気がした。
後は声の調子があまり良くないのかファルセットがかすれているのが気になるくらいで、楽曲全体としての完成度は高い。
10.ひぐらしと少年 ★★★★☆
タイトルから何となく想像はつくと思うけど夏を描いた叙情性溢れるシンプルなバラード。
ギターとヴォーカルのみから始まって徐々に盛り上がっていく構成はベタながらも良い。
最後の「ライ ラライ ラライ…」の部分ではなにかこう胸にグッとこみ上げてくるものがある。
歌詞はとても断片的だけど、頭の中にその光景が鮮明に浮かんできてメロディーとの相性が物凄く良いんだなぁとひしひしと思う。
11.Hallelujah in the snow(album version) ★★★★☆
夏の曲からいきなり冬の曲ですか…まぁこの曲の居場所と言ったらここしかないんだろうけど。
タイトル通り幸福感溢れるウィンターソング。サッポロビール「冬物語」のCMに使われていた。
ベルの使い方なんかウィンターソングの王道といった感じで、意外性はないけど雰囲気を作るのに大きく貢献している。
最後のコーラスの部分なんかは、聞き手を温かく包んでくれる包容力に満ちていて心地良い。
聴き終わった時の余韻も最高だし、安心して聴ける良質のポップソング。
12.WILD CHERRY(reprise) ☆
いやあのさぁ、前曲ですごく気持ち良い余韻に浸ってたのになんでわざわざリプライズをおくかなぁ…。
正直必要ないです。余韻ぶち壊し。
総評.★★★
08の「ESCAPE」がドラマのタイアップがついて大ヒットを飛ばしたMOON CHILDの2ndアルバム。
それ以降は大きなヒットも無く世間的には「ドラマの主題歌を歌ってた一発屋」で通ってるはず。
で、このアルバムはと言うとやっぱり08が突出してるかなといった印象。
その他シングル曲の03,9,11も負けず劣らずなかなか良い出来だけどね。けどアルバム曲の出来、不出来の差が大きい。
04,06,10なんかは比較的良く出来ていると思うけど、それ以外は凡曲~それ以下といった感じ。
それと何度か途中でも触れたけど、歌詞とメロディー、アレンジのマッチ具合が凄く良い。
今なら大分安く買えるアルバムなんで「あのドラマの曲久々に聴きてぇなぁ」とか思ったら買って良いかも。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:14th. 828-832 名無しのエリー2007.05.27.

1.joy of life ★★★
アルバムの幕開けにしてはあまりに濃すぎるし、このアルバム内でも特に異彩を放ってる曲。
「人生の喜び」っていうタイトルにしては全く喜びも希望も糞もないような雰囲気でとにかくカオス。
ヴォーカルがリスペクトしている岡村靖幸の影響が途中の語り、歌いまわしなど楽曲全体から感じられて、
多分岡村靖幸のファンならにやりとできるんじゃないかな。
混沌とした音世界の中で途中で挿入されるうねうねしたストリングス、底抜けに明るいブラスから狂気を感じて、
間違いなくこのアルバムが普通じゃないってことが本能で分かる。
2.快適な生活 ★★
カオスな前曲から一変して、女性コーラスが入った可愛らしい曲。
前曲とあまりに雰囲気が違いすぎて驚くけど、楽曲自体は割りと普通でさらっと流れていく。
なんていうか間奏のドリーミーな女性コーラスの方が耳に残って肝心のメロディーがあんまり引っかからないんだよなぁ。
曲は爽やかなんだけど歌い方が岡村靖幸っぽすぎて合ってないのも原因かも。
3.フリスビー ★★★
CDTVのエンディングテーマだった、早口なメロと爽快に突き抜けたサビが耳に残るシングル曲。
どこか気持ち悪い歪み方をしたギターのリフから始まり、やや重たい調子で楽曲は進んでいく。
そのせいか、本来爽快なはずのサビが突き抜けきれていないように感じてしまって残念。
クレジットを見たらこの曲だけ自分達でアレンジしたみたいで他のアレンジャーが関わってないみたい。そのせいか。
4.ミスター・スプラッシュマン ★★☆
前作(2ndアルバム)にも通じるような痛快ギターロックナンバー。多分このアルバム内で一番シンプルな楽曲かな。
語りともメロディーとも区別が付かないようなブリッジが既聴感があるけど面白い。けど全体的に起伏が少ないのでやや退屈。
CDだとやっぱりメロディーが単調だなぁ…とか何歌ってんのか分かんねぇよ…とか色々考えてしまうので、ライヴ向けの曲だと思う。
生で聴きたい。もう無理だけど。
5.ドンファンの食卓 ★
「やるせないんだ ささくれてんだ バーボンソーダ握ってブーガルー」
と最後に繰り返されるサビがとにかく耳に残って離れなくなる不思議な一曲。
極力無駄な音をそぎ落としたサウンドが印象的で、一般受けする要素は全くといってないんだけど
前述したフレーズが特別キャッチーでもないのにとにかく印象的。けどそれだけ。
6.ケ・セ・ラ・セ・ラ・(ラ)・バ・イ ★☆
なんだこれwと印象に残る事間違いなしのタイトル。肝心の楽曲はというと…なんとも言いがたい…。
ファルセットで歌われるサビの「woo ケ・セ・ラ・セ・ラ・ラ・バ・イ」のフレーズは、やっぱり歌詞が印象的なので耳に残る。
華やかさより柔らかさを前面に出したブラスとBメロが妙に切なくて自分は好き。…やっぱり評価がしづらい。
7.マリーのコーヒーカップ ★★★★
ストリングスを前面に押し出したアレンジで、昼下がりの情景がよく合いそうな素敵な一曲。
メロディーも優しさとか切なさがにじみ出ていて、人間味溢れるアレンジと合わさってとても上品な印象。
マニアックな曲が多いアルバム曲の中、唯一分かりやすいアルバム曲の一つで誰でも聴けるんじゃないかな。
いわゆる隠れた傑曲。
8.サン サン サン ★★★
一聴するとカラッとした太陽の下を思わせる比較的明るめのサウンドと軽快なメロディーが心地良い一曲。
けどメロで低音コーラスで「...ソソイデ...タップリ」といった歌詞を歌ったり、
曲の終盤ではサビを繰り返して徐々に演奏が盛り上がっていくんだけど狂気が出そうな一歩手前って感じでなんか怖い。
なんか笑顔で刃物向けてこっちへ向かってきているようなそんな印象を受けて仕方ない。
9.requiem for the man of nomad ★★★★★
HEY!HEY!HEY!のエンディングテーマだったシングル曲で、ファンからの人気も高い一曲。
最初と最後のメロではギターとピアノとヴォーカルのメロディアスなメロディーを歌い、Aメロでは早口、Bメロでは突如7拍子に、
サビでは細かな転調を行なうなど、とにかくジェットコースターのように様々な展開を見せる。
ベースラインや壊れたようなピアノなんかすげぇ格好良いです。
このなんか吹っ切れたような脳内麻薬が大量分泌されそうな疾走感は癖になる。MOON CHILDで3本の指に入る名曲。
10.自称ルースター男の懺悔 ★★★
ギターと生々しいストリングスとヴォーカルのみのバラード。
いわゆるJ-POP的な聴き手の共感を誘うようなバラードとは違って、美術館の絵みたいに鑑賞するための音楽みたいな感じ。
凄く荘厳かつスケールがでかい感じがしてうかつに近寄れないような雰囲気。そのせいかいまいち曲世界に入り込めない。
それでもメロディーの美しさならこのアルバム内でもトップクラスだと思う。
11.太陽とシーツ ★★★★☆
このアルバム「POP AND DECADENCE」の「DECADENCE(退廃)」の要素を凝縮させたようなダークなロック。
低音を這うように歌うAメロや虚無感、悲壮感、絶望感などが漂う歌詞、他人事のように淡々となっているピアノなんかまさにそれ。
それでもメロディーはどこか聴きやすく、まさに「POP AND DECADENCE」。
マニアックな要素と万人受けする要素が絶妙に融合されているんでアルバム曲ではトップクラスの出来かな。
12.朝焼けの唄 ★★★★
これから何が始まるんだろうと思わせるような幻想的なイントロから静かにAメロに入り、
ブラス全開のBメロ、やるせなさや切なさが詰め込まれたようなサビへと歌詞とともにストーリー性のある展開を見せる曲。
聞き終わったときには映画のエンドロールを観た後のような余韻に浸れる。
自分はバンプの車輪の唄っぽいなぁというイメージが曲を聴き終わるまで離れなかった。なんでだろう。
ラストのサビの歌詞は自分と被る訳ではないのにメロディーに乗って耳に届いた時凄く胸に響く。なんでだろう。
まぁとりあえずこれもアルバム曲ではトップクラスの出来です。
13.グロリア ★★★☆
「え?朝焼けの唄?ナニソレ?」とでも言いたげな、前曲の余韻も何もかも吹き飛ばしてくれるポップなロックナンバー。
アルバム内ではだんとつでメロディーがポップ。サビなんか凄い即効性を持っててずっと頭の中を駆け巡るし。
もうアホみたいに弾けてるのが最高に聴いてて爽快。
「ちっちゃな頃から目がねっ子 ハァイ!」なんて気持ちよすぎる。
とにかく頭を空っぽにして聴くのが吉。ちなみにコーラックのCMソングだったらしい。
14.INTERLUDE ★★
その名の通り、ギター一本の次曲へのインタールード。この曲のみギターの人が作曲。
特に評価するものではないけど、前曲からいきなり次曲っていうのはさすがにどうかと思うので必要性は感じる。
15.STAR TOURS ★★★★★
彼らの原点である爽やかポップスで、MOON CHILDのラストシングルとなった曲。
そのせいかどうか知らないけど、力の入った素晴らしい出来。
ポップで軽快なAメロから、Bメロで急に転調、早口になってサビへ入るんだけど、よく綺麗にまとめたなと思う。
サビの「今夜誰も手に入れらんない」のフレーズなんか高揚感溢れてて何回聴いても胸が浮き立つ。
アルバムの終わりとしてもぴったりで、心地良い余韻を残して終われます。
総評.★★★★
多分彼らのヒット曲「ESCAPE」くらいしか知らない人が聞いたら驚くんじゃないかなぁと思うようなアルバム。
何回も途中で触れたけど、岡村靖幸をルーツとした歌詞や歌いまわし、ひねくれた楽曲が濃すぎる。
メインソングライターのヴォーカルが岡村靖幸の影響を受けているので、好きなようにやったらこうなったんだろうなぁ。
もうバンドである必然性があんまり感じられないけど、これはこれで名盤だと思う。
変に小難しいものが名盤だとは思っていないし、分かりやすいものの方が自分も好きだけど、
その小難しい物を比較的分かりやすい形で収めたこのアルバムは彼らの作り上げた名盤だと自分は思うな。
後アレンジしてる人がほとんど井上鑑っていう人で、この人についてはよく知らないけどほんと良い仕事してる。
彼らの「POP」な楽曲にこの人の「DECADENCE」なアレンジが加わってまさに「POP AND DECADENCE」。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:20th. 171-173 名無しのエリー2008.12.08.

1.joy of life ★★★
幕開けから変化球。
タイトルに反し、ダウナーな打ち込みサウンドに乗せて「世知辛い/情けない/ねむれない/苦情係は僕じゃない」とエフェクトがかった声で歌う混沌とした曲。
2.快適な生活 ★★★☆
一転して明るい曲に。メロディ自体は平凡だけど独特な伸びのある歌唱法と声質の良さが相まってとにかく聴き心地が良い。
女性コーラスも良い味を出している。
3.フリスビー ★★★☆
爽やかなギターポップ。タイトルに商品名を使ったせいでシングルにする時に少し揉めたらしい。
メロディが良い。
4.ミスター・スプラッシュマン ★★★★
聞き取れないほど早口でまくし立てた勢いそのままサビに突入する軽快なポップロック。
ややもすると単調になるんだけどとにかく疾走感があって気持ちいい。
5.ドンファンの食卓 ★★
前作に収録されてそうなリラックスした雰囲気の小品。
曲自体はなんてことないけどサビの「缶コーラ飲んで let's go」はとにかく印象に残る。
6.ケ・セ・ラ・セ・(ラ)・ラ・バ・イ ★★
前曲に続きサビだけ印象的な曲シリーズ第二弾。
ファルセット全開の「woo ケ・セ・ラ・セ・ラ・ラ・バ・イ」はインパクトあるが良い曲かと問われると微妙か。
7.マリーのコーヒーカップ ★★★
やさしいメロディとボーカル、落ち着いたアレンジが心地良い「地味だけど良いよね」的な曲。
8.サン サン サン ★★★
全編でジャカジャカ鳴るギターが夏のカラッと晴れた日を思わせるサウンド。
地味なサビより、やたらキーが高いひねくれたAメロが聴き所。
9.requiem for the man of nomad ★★★☆
アップテンポかつキャッチーで「いかにも」なシングル曲。
この方向性の曲では代表曲「ESCAPE」にも劣らない出来。
10.自称ルースター男の懺悔 ★★
ストリングスに乗せてしっとりと歌い上げる静かなバラード。美メロだが曲順的にだれる可能性も。
11.太陽とシーツ ★★★★☆
前曲の荘厳な余韻をイントロから吹っ飛ばす濃いサイケロック。
ボーカルも曲調もとことんダークだがパート一つ一つはメロディアスで完成度が高い。個人的に今作のベストトラック。
12.朝焼けの唄 ★★★★
静かなAメロから急に軽やかなサビに入ったと思いきやそれはBメロで、それよりも地味なサビに突入するというドラマチックな展開を見せる曲。
叙情的な詞が曲にとてもマッチしている。
13.グロリア ★★★
マニアックな曲もある中ふっ切れたようにわかりやすいポップナンバー。
とはいえこんな曲に乗せて「人並みに生きるより陽気なsuicide」なんて歌ってたりする。
14.INTERLUDE ★★
ギターのみの短いインスト。ラストへの繋ぎとしては悪くない出来。
15.STAR TOURS ★★★
最後にしっかり良い曲を持ってくる。メロディセンスの良さが光る叙情的なポップナンバー。
総評.★★★★
世間的には「ESCAPE」の一発屋バンドMOON CHILDのラストアルバム。
ポップな曲からロックナンバー、バラード、退廃的な曲まで幅広く含むかなりごった煮な印象だが、
ひねくれた濃い曲が多い中どれもある程度ポップに聴かせることに成功しているのが美点。
一曲一曲が多彩かつ粒が揃っていて彼らの作品では一番聴き応えがあり飽きが来ない。
詞については、曲もそうだが、鬱な要素を含むものが多く、特に1.等は(14.以外の)全作詞・作曲の手掛けたボーカル佐々木の当時の精神状態が心配される。
ただの一発屋じゃないんだぜ、と見せつけるかのように力の入った一枚。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)