アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : ねはんべーす。

Reviewer:23rd. 37-39 名無しのエリー2010.01.28.

1.波紋クロス ★★★
線の細いギターから始まる三拍子の曲。ボーカルのマモルも声質が細めで、全体にスリムな印象を受ける。
特筆すべきはドラムパターン。時折ヘミオラ(2小節を大きな塊として捉えること)を利用して不安感を覚える箇所を作っている。
あまりポップシーンでは見ない出来。
2.ひだまりのうた ★★★★★
なんと5/8と6/8をごちゃまぜにして曲を作ってきた。
5/8は基本的に3/8+2/8での構成だが、そこにドラムが大きく5/4のビートを乗っけてきたりする。もはや意味不明。
メロディラインやコード進行も一筋縄ではいかない作りをしていて、飽きるということを感じさせない。
2番まで曲が終わった後のギターソロは曲が始まって以来初の♭系の調性になり、疲れた頭を癒すような気になる。
3.無題 ★★
また3拍子。好きだな3拍子。
前までの曲に比べギミックが少なくメロディラインも抑揚に欠けるため少し見劣りはするか。
とはいえ6/8と3/4を混ぜてきたりはするが。この手法はTr.1と同じ。
4.蜻蛉日記 ★★★★★
17/8。どこのプログレだ一体。
3+3+2+3+3+3で構成しているため、なんちゃってプログレにありがちな変な字余り感が少ない。
マモルの高音ボーカルが一つのアクセントとなり、三分間の曲を疾走感たっぷりに仕上げている。
ドラムのリズム感が安定しすぎててキモい。
5.パラソルライフ ★★☆
急にオーソドックスっぽくなる遅めの曲。
全体に音が薄めになる分ボーカルに意識が行きやすくなるが、となると母音崩しまくりの歌詞は聞き取れないし、というかまず歌詞見ても意味わかんないし。
やっぱり技巧的なコード進行が一番の売りなので(と筆者は思っている)、そこで勝負できないときついかなぁ。Bメロはとても特徴的だが。
6.フラット ★☆
ギミックはそれなりに多い。
だが、初めの拍子が不自然だったり読める展開を持ってきたり同じようなセットを2回繰り返したりと、ポストロックな割に面白くない曲。
7.コインゲーム ★★★☆
ストレートな4拍子!今までほとんど妙な拍子しか使ってなかったのですごく癒される。
全体で2分半という短さ(なんとAメロ+Bメロが2回で終わり)に加え、音数も全体にすくなく聞き疲れしにくい。
途中9+9+9+5で32拍を取るBメロがちょっと邪魔。上手くメロディを乗っけてるのでいうほど苦にならないかもしれないが。
明快にして軽快な、単純にノレる数少ない曲。
8.残像s ★★★
再び音数が減った暗いイントロから少しずつ明るいコードを混ぜていく構成の勝利な曲。
実際に少しずつキーが上がってる?そんなの判別出来ないほど転調してるけど。
三回くらい同じメロディを繰り返すのが少しだれるか。
9.Oint60 ★★
迷曲。歌詞が血迷ってる。ヘビーな曲がきたと思ったらこれだ。短いし。まぁ次の曲長いからよし。
10.フライト前戯 ★
割と普通な曲が事実上のラストを飾る。普通というのはアルバムの中でですよ。
要は山がない。6分もあるのに。一応4分くらいが山場?
長いからといってのあのわ的盛り上がりを期待してはいけない。
最後はTr.1の歌詞を歌い、メインフレーズを反復して終わる。
11.波紋クロス(本編)
前曲からアタッカで突入。
本編と名がつく割に1ケタ小節で曲が終わる。前戯に時間かけすぎ。
総評.★★☆
ポストロックバンドnhhmbaseの1st。
Tr.1で少し触れたが、ボーカル・ギター・ドラム・ベースの全部が全部音がシャープでクリアなので、なんか野菜ばっかり食べてるみたいになる。
基本的に単曲のアイディアに目を見張るものはあるものの、曲を作らせると魅力が割と減ってくる。
アイディアの寄せ集めでごり押ししてる結果全体に盛り上がりが均一化してる感じ。
でアルバム通して聞くとだいぶ疲れる。この辺はポストロック系の宿命だとは思うが。
要はフルコース頼んだのに11品の野菜創作料理を出された感じのアルバム。自分でも何言ってるかよくわからん。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.11は星評価なし。)