アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : おりびあ。

Reviewer:23rd. 388-392 名無しのエリー2010.06.03.

1.solarhalfbreed ★★★
重いリフとけだるい歌唱が組み合わさったロックチューン。今のシューゲイザーに通ずるものがある感じ。
洋楽寄りのメロディがらしさを感じさせる。
2.walk on by ★★★★
海外のポストロックみたいなアレンジとなっている。いきなり加速したり、やたらゆったりとかなり奇抜。
今聞いてもそう思うんだから、当時はあまり評価されなかったんだろうな。
終盤はもはやカオティック。
3.Dear Angel ★★★★☆
初めて世間に公表された自作曲であり、3rdシングルの表題曲。
こちらは日本語バージョンなので、OLIVIAによる歌詞ではなく、プロの歌詞。
ゴシカルなアレンジを施しつつ、OLIVIAの高音を生かしたメロディとなっている。
しかし、当時は今以上に日本語が不慣れなんで、日本語歌詞を上手く歌えてない。
4.Color of your Spoon ★★★★
6thシングルの表題曲。タイトルはOLIVIAの子供時代に由来するとか。
そして、ようやく穏やかなサウンドが顔を出す。ギターが乾いているのが気になるけど。
メロディーがビョークっぽい気はするが、アレンジで菅野よう子っぽくもなっている。
こういう優しいメロディを聴くと凄くいい声質なんだと思う。小室が「天使の歌声」みたいなことを言うのも納得できる。
5.Escape the Flames ★★★☆
5thシングルカップリング。土着的なサウンドになっており、サビは儀式めいたエフェクトをかけられている。
2番から激しくなるが、怪しさは減っていないから恐れ入る。
6.Dress me Up(English Version) ★★★★★
4thシングル表題曲。こちらはシングルにも収録されている英語バージョン。
ようやくOLIVIAのダイレクトなメッセージが聴けるのだが、やはりアイドル時代を含めたプロデュースされている自分が凄く嫌だったんだなというのがわかる。
一見、シンプルなのだが、よく聴くとドラムやアコギからコアっぽいフレーズが...。
特に感想のギターソロなんてかなりコア。よくコレをシングル化したな(褒め言葉)。
7.soulmate ★★★
在日フランス詩人・Lotus Chameleonとのデュエット曲。
4曲目のポップさが帰ってきた...と思ったら相当沈んだアレンジとなっている。
なんともいえない、不思議な曲。
8.できない ★★★★☆
5thシングル。そして、この曲ではLUNA SEAの真矢がドラムを叩いている。
シンプルながらもコアさは相変わらずで、真矢のドラムが余計にそんな香りを助長させている。
歌詞はOLIVIAが「できない」という言葉に対してのアンチテーゼとなっている。
この種のアレンジは是枝プロデュース時代の醍醐味ではないかと。
9.Grapefruit Tea ★★★
6thシングルカップリング。またもシンプルながらもコアな香りがするアレンジ。
ウッドベースとOLIVIAのみという構成だが、これがまた怪しい小曲。
10.crystalline ★★★★
後のOLIVIAを連想させるアンビエントサウンド。
途中でリズムが激しくなるのはビョークへのリスペクトなんだろうか。
OLIVIAの歌声が凄く心地いい。ただ、音質がなぁ...。
11.liquid skies ★★★★☆
再びLotus Chameleonとのデュエット曲。この曲は海で製作したらしい。
Lotusをペガサス、OLIVIAを人魚に例えている、ドラマティックな歌詞が印象的。
こういうタイプの楽曲は流石にavexの十八番なんで、上手く作れているように思える。
そして、この曲の歌詞カードだけ特殊。非常に読みにくい。恐らく、OLIVIAはこの曲でフィニッシュを迎えたかったんだろうなぁ。曲がそんな感じだし。
12.re-ACT(Album Mix) ★☆
ここからはT2ya時代の楽曲が並ぶ。まずは2ndシングルから。
恐らく、次のソロデビューシングルと並んで聴いたことがある人も多いであろう曲。
たとえミックスを変えてもポップス臭は消えるわけがなく、物凄い違和感を感じさせる。
申し訳ないが、この曲は後の「The Cloudy Dreamer」に入ってた方が生きるんじゃないかな。曲字体は悪く無いんだけど、どうも違う気がする。
13.I.L.Y.~欲望~(Album Mix) ★★
そして、ソロデビューシングルである。この曲もT2yaが手がけている。
前よりはコアさが出ているが詰めが甘く、どちらかといえばブラックミュージックっぽい。
だが、順番は違ったかなぁ。是枝アレンジの合間に挟むといい具合になるんじゃないだろうか。
14.mint ★★★
初回盤ボーナストラック。ピアノとOLIVIAを中心に据えたバラード。アレンジはハッキリ言ってビョーク。モロにその影響が出てるなぁ。
曲自体は悪く無いんだが、もっと思い切ったアレンジもできるんじゃないかな、とも思った。
総評.★★★★
元D&DのメインシンガーであったOLIVIAのファーストソロアルバム。
楽曲の大半は彼女自身が手がけ、歌詞はOLIVIAの英語詞を元に、プロの作詞家が日本語詞を作成している。
アレンジャーに五十嵐淳一、是永巧一らを迎えた今作はオルタナティヴロックとも言えるサウンドで、当時の日本にはちょっと早い曲ばかりだった。
特に是枝がアレンジを手がけた曲はかなりコア。2ndシングルまでを手がけたT2yaとは真逆である。
とまぁ、曲は一定水準を超す曲ばかりなのだが、音質とT2ya曲が最大の障害となっている。
特に音質は本当に最大の難点で、コレが楽曲の良さを殺しているのが嘆かわしい。
T2ya曲は流石に3rd以降のコアさはほとんど無く、普通のアイドルロックになっている(かろうじて1stシングルはアルバム寄りだが)ため、
どうしても違和感がある。
それらを除けば名盤であるので、女性ヴォーカルファンは聴いてみて損は無いだろう。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:19th. 97-100 名無しのエリー2008.08.13.

1.If you only knew ★★★
ピアノと電子音、そしてOLIVIAの肉声で構成されているエレクトロニカ。共同コンポーサー兼アレンジャーに弟のJeffreyを迎えている。
元々、この姉弟は充電前までタッグを組んでいたのでOLIVIAが好むアレンジを熟知している。その為、洋楽色が強くなるのは当然となる。
Thom Yorkeのソロアルバムが苦手な人にはキツイかもしれない。
2.Stars shining out ★★★☆
共同作家陣に青木カレン(作詞)、rui(作編曲)、fadewのkansei(編曲)を迎えてのロック。
日本人と組むとポップスに近づくのがOLIVIA楽曲の特徴だが、その中でもこの曲は比較的、洋ロックの色合いが強い。
メッセージも星空を通じて、自分の気持ちに素直になる過程を描いており、OLIVIAの少女らしい一面が垣間見れる。
アレンジはやや激しいが。
3.Dream Catcher ★★★
共同作家はChazne(作詞)、rui(作編曲)、kansei(編曲)。
タイアップが地獄少女のせいか、和のテイストを取り入れられてるように思える。それと同時に、童謡のようにも聞こえるという不思議な曲。
まぁ、アルバムの流れとしてはいいと思う。タイアップ先としてはちょっと微妙。
余談だが、本人曰く「OLIVIA inspi' 地獄少女」として書いたらしい。
4.Who's gonna stop it? ★★☆
共同作家が多いw 作編曲はMurochin、Azuma Sakamoto、Yoshiyuki Watabe、そして、弟のJeffrey Lufkinと言ったメンバー。Jeffrey以外知らん。
メロ自体は初期のOLIVIAを連想させるUKロック。ケレン味の効いたリフがクール。
が、どう考えてもライブ向け楽曲。CDではちょっとラウドなロックでしかない。
この辺でノリのいい曲を持っていくという選択は正しいわけだが。
5.Cloudy world ★★★★
アレンジャーと共同作曲者に弟のJeffreyを召喚したロック。共同作詞は青木カレン。
曲は歌詞につられたのか(?)メジャーコードを使用している。
一見、浮いてそうだが、アルバムのコンセプトを語る上では外せないトラックなので外すことが出来ないというもどかしい楽曲。
6.Cut me free ★★★★★
Lufkin姉弟オンリーによるエレクトロニカ。サビの「Cut me free」が切ない。
「記録というモンスターから自由にしてよ」という内容で、ちょっとファンタジー。
シンプルなアレンジだからこそ、OLIVIAが得意としている泣きの歌唱が映える。
7.Wish(English ver.) ★★
レイラとして歌った「Wish」の英語版。予想通り、コッチの方が歌いやすいらしい。
しかし、どう考えてもこの曲はいらない子。なぜなら、普通のロックだから。
それならあえてこのアルバムでは収録せずに、OLIVIA inspi' REIRAのみにしとくべき。
楽曲自体は悪くないのだが、場違いだったという。
8.a little pain ★★★☆
むしろ、コイツを英語版で収録してくださいorz
おなじみ、アニメ版NANAのエンディング。ただし、作曲はOLIVIA+ゲストではなく、山口寛雄、アレンジもLufkin姉弟が関わらず、十川知司が手がけている。
ちなみに歌詞はOLIVIAと川村真澄が手がけている。
確かにOLIVIAが作曲した曲に比べればポップすぎるのだが、よく馴染ませたと思う。
これで弟がアレンジに参加してたらもっとよくなっただろうなぁ。
総評.★★★★
単独名義では3年ぶりとなるミニアルバム。
本人が紙面やネット上などで語っている通り、今回はポップ要素を取り入れるようにしたとか。
そのおかげで、前作では高い評価を得た刺々しいアレンジは奥に引っ込み、まろやかなミキシングを意識している。
「Wish」が無ければもう少し高い評価を得られたのだが、こいつのせいでアルバムの流れが一気に止まり、捻じ曲げようとしているのが痛い。
タイアップ曲も位置によっては落とし穴になるという悪い例になってしまった。
今後はレコード会社がレコード会社だけに、タイアップを意識した曲を作るだろうが、それを上手く流れに組み込めるかがかぎになると思う。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)