アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : ぱら。

Reviewer:20th. 254-255 名無しのエリー2008.12.19.

1.Jack ★★★
パルスのような単調な和音の刻みから始まり徐々にポリリズムが形成されいく。
一転全パートのリズムがカチリと揃ったかと思うと、同じフレーズがいつまでもいつまでも反復される。
ずっと同じ事を繰り返しているようで、でも重箱の隅をつつくようにちょっとずつ和音が変化していく、
単調さと複雑さを兼ね備えたシンプルだけど色鮮やかな音楽。要はミニマル。
2.Corinto ★★★
曲が変わりフレーズも変わるが、それをねちねちと反復させることに変わりなし。音の重なりに重点を置いているたぶん一番メロディアスな曲。
順番に音が乗っかっていき、ブレイクを境に各パートの位相がずれたり重なったり。
3.M/O ★★★
いつもどおり夢中でフレーズを反復させる。和音や音色の変化はシンプル。
でも繰り返されるばびに休符の入る位置がグリングリン変化するえぐいリズム。
4.Palmet ★★★
とりあえずフレーズを反復させる。
中盤でサイケデリックな雰囲気に一変したり、最後に派手なフィナーレをむかえたりと展開が比較的派手なアルバムのハイライト。
軽快なリズムが心地良くて個人的には一番好きかな。
5.Eura ★★★
最後までフレーズを反復させる。ミニマルを土台にしているんだから当たり前か。
ずっとリズミカルな曲が続いていたが最後はだらだらねちねちと、海の底へ沈んでいくように。
総評.★★★
山本精一関係。氏が関わっているグループの中ではROVOが一番近いと思う。
ギター×2、キーボード×2、ドラムの編成でバンドサウンド主体のミニマルなダンスミュージック。
とりあえずフレーズを一つ作る。できたフレーズをあの手この手で使い倒して10分消費。これを5セット繰り返したらアルバムのできあがり。
踊れる音楽である事にこだわりを持っているらしく、ポリリズムや変拍子は多いが聴き手を混乱させてやろうという嫌らしいことはしていない。
そのうえ要所に四つ打ちキックを入れたりしてくれる親切設計。
ミニマルテクノの系列ではなく、古典的なミニマルミュージックから直接的に影響を受けている印象。
適当にブレイクを挟んで一休みしたりキーボードの音色が豊かだったり10分程度で曲が終わって雰囲気がガラリと変わったりと、
適当なぬるさとほどよいポップさを持っていてストイックな印象も無く、ロックバンドがライヒやライリーをなんちゃってカバーしてみました、
みたいな感じでとってもキャッチー。
反面、本格的なトリップミュージックを期待するとちょっと肩透かしかも。
(★5個が満点?。)