Reviewer:避1st. 12-14 名無しのエリー2006.05.22.
1.overture ★☆
特にどうと言う事はないアカペラのオープニング。
2.Old Fashioned Love Song(Album Ver.) ★★☆
ギタリストの押尾コータローとのコラボレーションシングルのアルバムバージョン。
アルバムバージョンと言っても、イントロのギターのフレーズがシングル版よりやや長いだけ。
しかしそのやや長い部分がオープニング曲とこの曲との間を上手く繋げている。
キャッチーな詞、曲がいかにもウケの良さそうなミドルテンポの曲だが
リードボーカル・土屋礼央のナルシスティックな歌声も含めて、それがむしろ鼻につくという人も多そう。
3.Dip!Dip!Dip! ★★
本人達の出演していたマクドナルドのCMで使われた曲。リードを取るは前曲から引き続きテナーの土屋礼央。作曲も彼。
前曲とは打って変わってテンポの速い曲で、土屋の自由自在に遊びまわるかのような歌声がよく生きた曲。
最後のサビ繰り返し部分で、和音を無視した遊びのような部分があるが、どうも必要ない気がする。
4.Seeds of Love ★★★☆
リードはテナーの土屋礼央と、トップテナーの加藤慶之。
サビはリードの二名の合唱になるが、土屋の声が強い。加藤の声が前に出たサビも聴きたかった。
ボーカルの間に入る電子ピアノの音が心地よい、重厚で完成度の高い曲。
しかし、個人的に軽い雰囲気の前曲からの流れとしては微妙な気がした。
5.Drive me blue ★★
詞と良いメロディといい、90年代前半を髣髴とさせるノスタルジックなナンバー。リード及び作詞はバリトンを務めるリーダーの引地洋輔。
イントロ及び間奏の『ナナナナーナナナーナナナ』『パヤパパ』というコーラスが耳に残る。
古臭さがアルバムの雰囲気に今ひとつマッチしていない。淡々としすぎていてあきやすいかも。
6.昼寝 ★★★
ピアノとアカペラによる温かみのあるバラード。リードボーカルはトップテナーの加藤慶之。
気を抜くと冗長になりがちな曲調だが、分厚すぎないコーラスと表情のあるボーカルで上手くまとめていて、気を張らずに聴ける。
作曲は加藤慶之で、作詞はボイスパーカッションの奥村政佳。
7.A.MAZE ★★
ここで登場、おっくんことボイスパーカッションの奥村政佳。彼のボイスパーカッションを基盤に、メンバーたちが花を添える短めの曲。
とりあえず、純粋によくこんなことが出来るものだと感心してしまう。
ショートしては非常に面白いが、聴くものとしてはまあこのくらいだろうか。
8.HANA ★★★★
シングル曲。前方から吹く風と陽光を感じさせる、RAG FAIR王道のポップナンバー。
シングル恒例とも言える土屋礼央のリード。メロの一部を加藤が歌う。
アコースティックギターの音色が、前アルバム収録の『あさってはSunday』を思わせる。
後に発売されたベストアルバム収録のスペシャルメドレーのラストも飾った。
9.Happy Wedding ★
リードは加藤慶之。作詞は引地洋輔。ボイスパーカッションを含まないアカペラのみの曲。
正直言っていまいち必要性を感じない。結婚式で歌ってみる?
10.嘘をつかないで ★★☆
ストリングスのカルテットを迎えた曲。リードはテナーの荒井健一。
スモーキーで渇いた歌声がペシミスティックなメロディに見事に溶け込み、異国の冬を思わせる。
質は悪くない。が、Drive me blueとはまた違ったベクトルでアルバムの雰囲気を無視している。
しかしながらジャケットの雰囲気にはもっとも合っている気がする。なんだか色々と奇妙な曲。
11.GOOD LUCK! ~旅立ちのエール~ ★★☆
土屋、引地、加藤、荒井が代わる代わるリードを取る、バラエティ溢れた曲。作詞は奥村政佳。
メロよりサビよりイントロ及び間奏が耳に残る。というか、実質この部分がサビな気がする。
いかにも何かタイアップが付いていそうだが、特にタイアップはついていない。
12.君でなければ(Album Ver.) ★★★
作詞・作曲を財津和夫が手がけた曲。ドラマ『ミステリー民俗学者八雲樹』のED。
わずかにエレキピアノを織り交ぜながらの重厚なコーラス、土屋の澄んだリードボーカル。
まさにアカペラの真骨頂と言わんばかりのバラードだが、いかんせん何処か古臭い。間奏がシングルバージョンとは異なる。
13.at the circle ★★☆
作詞・作曲ともに奥村政佳と引地洋輔による共作。アルバムのタイトル曲。TBS全米オープンテニステーマソング。
加藤、土屋、引地がリードを務めるミディアムバラード。人類の愛を描くにあたり、生温くなりがちな奥村の詞を引地が上手くカバーしている。
サビでの盛り上がりも厚く、最後にはLA LA LAのリフレインとバラードの王道を進んでいるが逆にそれらがコテコテすぎてやや鼻に付くかもしれない。
アルバムのラストを飾る曲としては重々しくテーマが膨大すぎる気がした。
総評.★★☆
これまでと比べて楽器を加えたアレンジが目立ち、プロによる作詞作曲も多くなっている。
前作などと比べて音楽としてのクオリティは確かに上がっているのだが全体の空気が合っておらず、
曲と曲のつながりもところどころ首を傾げてしまう点がある。
そのため、『今日はこのアルバムが聴きたい!』という気分になりづらく、BGMとして聴くにはあまり向かないように思える。
テレビなどに見る『RAG FAIR』の持つ空気もいまいち感じられずありあわせの美味しいもので作られた出鱈目な料理のような印象を覚えてしまう。
BGMとしても、RAG FAIRの作品としても今ひとつ。音楽としては悪くないと思うんだけど。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)