アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : さりゅ。

Reviewer:10th. 528 名無しのエリー2005.08.28.

1.landmark ★★★ のっけから神秘的なコバタケサウンド&神秘的なサリュウファルセット炸裂。サビの入り方が良い。
2.アイアム ★ 淡々と進むのでダルイかも。声が少しビョークっぽく聴こえる所あり。リリィ時代の曲の雰囲気。
3.VALON-1 ★★★★ 1stシングル。すべてはここから始まった的な大事な位置付けの曲。
4.虹の先 ★★ 9のCW。次の曲への繋ぎっぽい。のんびりして優しい歌声が印象的。まあ眠くなるかもしれんけど。
5.Peaty ★★★ 幸福感溢れる3rdシングル。最後の転調するとこが最高だと思う。
6.体温 ★★★
10のCW。また眠くなる奴かとおもいきやサビでグッと目が覚める。
詩はサリュウさんが文章を書いてそれをコバタケ氏がアレンジしたもの。凄く上手いと思う。
7.ウエエ ★★
「上へ」って事です。これもどこかリリィ時代の雰囲気がある。サビが歌ってて楽しそう。
「こんな女になってはいけませんよ」って印象。
8.Dramatic Irony ★★★★ 珍しくアップテンポな曲でライブでも重宝される。ただサビのコバタケコーラスは正直いらない。
9.Dialogue ★★★ 2ndシングル。イントロのほら貝みたいな音聴いてコバタケはやっぱ凄えと思った。全体的に重いイメージ。
10.彗星 ★★★ 壮大に希望を歌い上げる4thシングル。スペシャのパワープッシュでハマッた人も多いはず。
11.Pop ★★ 最後は少し地味で淡々と独特の味わいがある曲。これもまたコバタケらしい。
総評.★★★★
とにかく、歌に体温を感じるアルバムだった。
リリィ時代の神秘的なイメージはそのままで、サリュウになってからは少し庶民的な明るさみたいな要素も加わり、とっつきやすくなった印象。
2、7、8が気に入ったひとはリリィシュシュの「呼吸」も聴いてほしい。
ただ既存曲が6曲で新曲が5曲しかないのはシングル買ってきた人にとっては何か物足りないかも。
(★5個が満点。)

Reviewer:14th. 522-524 名無しのエリー2007.04.30.

1.トビラ ★★★
C.C.R.のような古き良きロックを思わせる、シンプルで伸び伸びした曲。
音符の長さをたっぷり使ったSalyuの歌が、曲のテンポを実際より遅く感じさせる。
特に派手な 仕掛けもなく、無難な幕開け。
2.風に乗る船 ★★★★★
イントロの愚直な轟音ギターと、舞い上がりたいけれど上りきれないようなもどかしいキーボードのフレーズが印象的。
バックの演奏がいわゆるスマートな出来でなく、微妙に不器用なのが非常に効いている。
Salyuの持つ「未完成感」ストライクな曲。転調とともに視界が大きく開けるイメージが伝わる。転調の入りもギクシャクしてて良い。
聴き手の想像力に働きかけて画を描かせる、いわゆる立体系の曲。
3.鏡 ★★★
渋めのロック。音作りの丁寧さにプロデューサーのこだわりが感じられる。
それにしても無難な出来。
4.プラットホーム ★★★
少し意外な流れでサビに入る曲。彼女の声質にはギターよりピアノが合う気がする。
かなりスローな曲かと思っていたがそうでもなかった。
5.故に ★★★
バンジョーがスパイスとして効いた郷愁漂うロック。
特別に目新しいことをしている訳ではないが、さりげに完成度は高く、丁寧にまとまっている。
6.Tower ★★
基本的にテーマが大きくて日常と距離のあるSalyuが、こちらに向き直って「ねえ」と呼びかけてくる曲。
サビで最高音を出した直後の柔らかな切り返しが良い。
7.Apple Pie ★★
さらに日常に歩み寄ってくる曲。早口は予想通り不得意か。
瞬発的に欲しい声量、欲しい高さの音をパッと出すのは基本的に苦手なようだが、
アップテンポの少ない今作ではこういう曲も必要か。
8.I BELIEVE ★★★
Salyuの良さを出すのはやはりこの位のテンポか。
アルバム中最大のSalyuのエクスプロージョン曲。
9.夜の海 遠い出会いに ★★★
引き締まった重いムードの曲。良くも悪くも無難な楽曲の揃った今作中、最も実験要素の強い曲か。
不思議な美しさのあるSalyu独特のシャウトが聴き所。
10.name ★★★
楽曲の完成度は高い。
が、見えない格子があるかのように、ある一定の表現の枠を出ない似たりよったりの曲が続いてくるため飽きが…。
シングルで聴きたい曲。
11.be there ★★★
頭打ちのシャキシャキしたリズムの曲だが、サビの粘着度は今作中最強か。
Aメロが粘着質でサビで少し矯正する曲のほうが多いかも。
12、heartquake ★★★
静かな淡々とした曲調から、情熱的なサビのリフレインへの大きな展開が印象的な曲。
今作の殆どの曲がそうだが、シングル切っても違和感のない出来。
13.to U ★★★★★
オーバープロデュース気味の今作の最後に、Salyuがリズムの足かせを外されて、
解き放たれた状態で全く自由な自分のリズムで歌う。最後まで聴き届けたくなる曲。
時が止まったように錯覚する、いわゆる時間軸系の曲。
総評.★★★
独特の声質、独特のタメの聴いた歌唱法のSalyuだが、今作は彼女のありのままの声を最大限に尊重する作りになっている。
つまり、苦手な人に聴いてもらおうという外への働きかけよりも、好きな人により快適に聴いてもらうことを優先した作品、という印象。
プロデュース方針が一貫しており、色々なジャンルに挑戦しよう的なソロシンガーにありがちな試みは無い。
バックも勝手にバカテクなフレーズを弾いたりせず、必要最小限のプレイ。
とにかく細部に渡り管理されているので完成度は高いが、一聴した印象が基本的に全てで、
個々の奏者のプレイを聴き込むような二次的な楽しみ方をする余地はあまり残されていない。
典型的なオーバープロデュース作品だが、リスク覚悟で奔放にやらせるよりはこちらが正解だろう。
個人的には、オーバープロデュースだからこそ、最後に歌った自由な歌が感動的だった、という感想。
(★5個が満点。)