Reviewer:18th. 539-543 名無しのエリー2008.08.03.
1.creamsoda ★★☆
デビューシングル。いきなり始まる印象的なジュンジのギターが夏を感じさせる。
ひとまず挨拶代わりのような曲で、初期スーパーカーの音楽性が大体わかると思う。
その分、他の曲と比べて印象は薄め。妄想しすぎて意味不明になってる歌詞と、シングル版に無かったフルカワミキのコーラスがグッド。
2.(Am I)confusing you? ★★★
ここまで1stシングルの曲順と同じ、たぶん意図的。
スーパーカーというバンドで最初に作られたらしく、歌詞が極限まで恥ずかしいものの、
ナカコーの歌い方と曲のクールさでそんなことは全く感じさせない出来になっている。
この頃は、演奏の上手さ<楽しさでやっていたんだろう。
3.smart ★
ノイジーで重いギターサウンドが曲全体に響き渡る。それ以外はやや退屈。
4.DRIVE ★★★★☆
超シンプル。途中に入るギターソロとタンバリン?以外は全部アコギ。
そのアコギも2人で同じものを弾いており、コードも歌詞カードを見る限りは全部メジャーコード。それにフルカワミキの田舎娘丸出しの素朴な歌声が乗ってくる。
それなのに、曲の節々で切なくなったり、妙に楽しくなったりする。恐るべきナカコーのセンス。
普通に三ツ矢サイダーのCMで使われてもいい。絶対売れる、解散してるけど。
「悩んでなんかないのよね? 長い夜に飽きただけでしょ。」ハイライト。
5.Greenage ★★★
ここら辺から曲名で曲を思い出せなくなる。19曲は伊達じゃない。アウトロがいいね。
6.u ★★
本当に1発勝負のような録音、というか出オチ。
浮遊してるようなボーカル、狙いすぎの歌詞。オアシスをそのままパクったコード進行。最初は音量注意。
7.Autmatic Wing ★★★★
前曲と同じようなコードストロークから始まる、ゆったりした曲。
ちょっと歌詞の雰囲気が変わって、古いアルバムを掘り起こしたような感じになっている。
それでも相変わらずナルっぽさは変わらんが。だだっ広い草原を低空飛行してるような曲調が、サビのギターカッティングで一気に現実に戻される。
いい意味でサイケしてるのが良い。
「模型の飛行機 追い越せ 静かな土曜日。」
映画の1シーンのような歌詞を少しずつナカコーが頭から離れない。
8.Lucky ★★★★★
さっきの憂鬱な空気から一転、USインディ風の明るいギターポップの流れとなる。
「」で囲まれた歌詞を交互に歌うツインボーカル、冷めたカップルの心情を映し出している歌詞にはバービーボーイズを感じられる。
演奏も下手ながらメリハリがあり、隙がない。
言葉で説明するのは難しい、一度自分で聴いてみないとわかんない大名曲、と同時にスルメ曲。
ちなみにデープ・スペクター出演のPVも必見、ようつべで見れた気がする。
9.333 ★★★★☆
読み方は「さんさんさん」。アップテンポで短めのナンバー。
勢いだけじゃなく、シンプルながらも洗練された曲調で、3分満たないものの個人的にはこのアルバムで1番好き。
ハートマークなんかが使われている歌詞の内容は、受験シーズンを迎えたが一向に成績は良くならず、
吹っ切れて最後の夏を精一杯楽しむ団地暮らしのスイーツ(笑)に毒されてない中3女子の心境、といった感じ。
最近のバンドじゃ絶対作れないだろうな……ぶっちゃけ今のナカコーにもミキにも作れそうにない。迷曲。
これも三ツ矢サイダーのCMに使われてほしい。
10.TOP 10 ★★
10曲目でTOP 10とは意図的か、そうじゃないのか。
アウトロの「ラーラーラーララー」しか思い出せない、Dコードだけで突っ切るメロは良かった気はするが……。
まぁスーパーカーらしいと言っちゃ、らしいか。
11.My Way ★★★☆
たぶんこのアルバムで一番解りやすいメロディ。イントロで引き込まれたら後はずっとスパカのターン。
疾走感のある演奏に乗せて、童貞高校生が考えそうな「恋愛」が語られる、別の意味でサイケ。
そんな歌詞はやっぱりこのアルバムの中でも1番(というかスパカ史上最大に)恥ずかしい。
ラストライブでも演奏されたが、27歳のナカコーにはさすがに恥ずかしかったのだろうか、適当英語で歌っている(これもようつべで見れる)。
でも普通に良い曲。
12.Sea Girl ★★☆
ベースとギターがオクターブ違いで同じ単音を弾くという、遊び心溢れるというよりは、中学生が遊びで作りそうな曲。
それでもミキの透き通った歌声と音響効果により、そこそこ高い品質になっている。
歌詞は「もう普通の男にはうんざり、でもいつか白馬の王子様が迎えに~」といった内容、もちろんジュンジ作。
洋楽の歌詞を和訳したような文書は、一体どこから影響を受けたのだろうか。
13.Happy Talking ★★★
これもフルカワミキボーカル。なぞる様なイントロのアルペジオからずっとダウナーに曲が進む。
ひとまずボツになったアイディアをまとめてみた、といったところだが、結構好き。
14.Trash&Lemmon ★☆
ぶっちゃけ微妙、洋楽を変に意識して失敗してしまったという印象。それでも念仏のようなサビは必聴。
15.PLANET ★★★★
オアシス好きなんだな、というのがひしひし伝わってくるナンバー。
幻想的なイントロにナカコーのコードストロークが入ってくるのは感動もの。
歌詞はとある映画を意識して書いたらしいが、その映画とメンバーの故郷である青森を重ねているのが面白い。
が、ちょっと流れ的には浮いてるような気もする。普通に「JUMP UP」にも入っていても気付かないような曲調だからか。
16.Yes ★
スパカには珍しい3拍子、独特な歌詞以外特にコメントなし。
17.I need the sun ★★★
「アイニードザサン」という印象的な歌詞からサビへの流れに惹かれる曲。メンバーも気に入っていたようで、ラストライブでも演奏された。
が、曲単体で聴くと悪くないのかもしれないが、この流れだと眠気しか誘わない気が。
18.Hello ★★★★
久々のアップテンポ。ゴリゴリなイントロのベースから初期衝動に任せ最後まで突っ走るのが気持ちいい。
ナカコーの投げやりに歌うAメロから一転しサビで一気に爆発する所はピクシーズっぽい。
そんなサビでの、一通り歌ったら少し休んでまた歌う、という個性溢れるアイディアは評価が分かれるところ。
初期スパカを全く知らない人に最初に聴かせるのだったら、この曲か。
19.TRIP SKY ★★★★
いかにも映画のエンドロールといった曲。
歪みのない静かなコードストロークがサビで爆音になる、という流れはこのアルバムじゃ以外にも少ない。
一頻り歌い終わると、後は同じコードのまま同じ演奏を数分に渡って続ける、聴き手はものすごいトリップ感に襲われる。
そしてだんだんと崩れていく演奏、そして終わりは……
総評.★★★★☆
今はなきスーパーカーの1st。とにかく当時の自分達にできることをアルバム容量に無理やり詰め込んだという無茶苦茶なアルバム。
「あ、ども、はじめまして」といった感じで世に出されたアルバムは、さぞかし衝撃的だっただろう。
正直、アルバムとしてまとまってないし、曲順も微妙なところがあるが、今のバンドにはない物が詰まっているのも事実。
ただバンドをやってるだけの楽しさもあるが、詞か曲のどちらかが欠けたら崩れてしまう緊張感もある珍しいバンドだったと思う。
とりあえずチャットモンチー好きな女子とかに受けそうだが、全ての学生に聞いてほしい1枚。
ちなみに現ロキノン編集長の山崎洋一郎とSNOOZERのタナソーの書いた文が載ってます。いかに注目されてたかわかるかと。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)
Reviewer:24th. 169-173 名無しのエリー2010.10.22.
1.cream soda ★★★★☆
デビュー曲でこのクオリティはねーよな、と誰かに同意を求めたくなる、名曲中の名曲。
歌詞もメロディも素晴らしい。演奏の駄目っぽさが曲をより一層素晴らしいものにしている。
ちなみにシングルとこれで実はテイクが違うんですが、こっちの方が良いです。
2.(Am I)confusing you? ★★★
「cream soda」シングルのカップリング曲。歌詞は若さ丸出し。
その歌詞をよーく読むとどうやらクリスマスソングっぽい。曲調もそれっぽい。
結構良い曲だと思う。でも大した展開がないんでちょっと退屈。
3.smart ★★★
まとめサイトのレビューで言われているほど悪くない。情けないメロディがナイス。
歌詞が淳二の黒歴史になってないことを祈る。でも淳二の歌詞って本質的にはこの頃から全く変わってない気もする。
4.DRIVE ★★★★
他の曲で散々ノイズギターを掻き鳴らしてたのにこんな曲できるのかよ。
後にシングルカットされるが、それも納得のナイスメロディー、ナイスアレンジ。
フルカワミキの初々しい歌唱が愛らしい。そしてサビの歌詞は凄まじい。
5.Greenage ★★☆
結構良い曲なのだがだがここら辺からだれてくる。耐えましょう。
後半の展開とか凝ってていいと思う。歌詞がけっこう恥ずかしい。
6.u ★
すげーイントロ。そしてそのイントロから延々と同じような感じで曲が続く。
俺、oasis聴いたことないのに何故かoasisが見えてくる…。そして歌詞がもう最高に恥ずかしい。
これこそ淳治の黒歴史じゃないだろうか?ナカコーを黒歴史に巻き込むなよと言いたくなる。
7.Autmatic wing ★★★★
まず、メロディが最高に良い。ぼんやりとしたメロからサビへの展開が素晴らしい。
そしてこの曲の何が良いって、間奏とアウトロ。もう、これに尽きる。テンポ遅すぎなのがちょっと惜しい。
歌詞も若々しさが良い方向に転がっている。というか詞の完成度ではアルバムの中でも一、二を争うと思う。
8.Lucky ★★★★★
スーパーカー史上屈指の名曲。若々しさが成せる業の範疇を超えて軽い魔法が起こっている。
多少厨二臭い書き方だが、淳二も同じような事言ってたし、何よりこれを魔法と言わずになんと言う。必聴。
PVにデーヴ・スペクターが出演するが、今まで見た有名人出演PVの中で一番必要性を感じない出演だった。
9.333 ★★★☆
フルカワミキボーカル曲。若くないと絶対書けない歌詞が微笑ましくて良い。
スーパーカー史上、歌詞中にハートマークがでてくるのは恐らくこれが最初で最後。
曲も軽快で良い感じ。ところでタイトルの意味は一体…
10.TOP 10 ★★
この曲結構好きだし、別に悪くないと思うんですが、実は第二のだれポイントがここで襲ってきます。
耐えましょう。まだ9曲もある。
11.My Way ★★★★★
アルバム曲では一番良い。疾走感ある爽快なメロディが良い。
間奏やアウトロでの展開がアクセントになっていて、かなりテンポ良く進む。
歌詞は少々恥ずかしいが、そこはご愛嬌。
ラストライブでは歌詞は歌われずナカコーによるエセ英語仕様になっていたw
12.Sea Girl ★★
サーフロック風。まあ、繋ぎ曲。
作詞はミキちゃんっぽいなーと思ったら全然そんなことなく淳治だった。
13.Happy talking ★★★☆
これも繋ぎ曲っぽいし、音もスカスカだしドラムの音もなんか変なんだけれど何だか凄くいい。
褒めどころに凄く困るけれど、なんだかとにかく良い曲。
14.Trash&Lemmon ★★
イントロでおっ、と思うけれど正直だれます。
しかしナカコーの怨念が篭ってるようにしか聴こえないサビは聴いた方が良い。
15.PLANET ★★★★☆
通しで聴くと、まずイントロでストリングス、つまりバンドサウンド以外の音が鳴った時点でとりあえず無意味に感動すること必至。
曲自体はシンプルに良いメロディしているバラード。
若さ丸出しのバンドサウンドと崇高なストリングスとの相性の良さはちょっとした発見。
16.Yes, ☆
はい、ここから2曲は最後のだれポイントです。耐えましょう。
正直、ただのB面曲に過ぎないこの曲の収録意図が本気でわからない。
確かに前曲との流れはいいけどさ、それってシングルと同じ曲順だからじゃあ…
17.I need the sun ★★☆
というわけでだれポイント2曲目。実はかなり良いメロディしてると思う。スローテンポにしたのは正解。歌詞も悪くない。
しかしこの流れで聴かされるせいで曲の良さがかなり殺されてる。前曲さえなければ…
ちなみにラストライブでも演奏されている。ちょっと意外。
18.Hello ★★★★★
前2曲で溜まった倦怠感を一気に吹き飛ばすイントロが痛快!
とにかく若さと勢いだけで押して押して押しまくる飛び道具的な曲。考えるな、感じろ。
しかしよく考えたらラストナンバー一つ前の曲で「Hello」ってかなりひねくれてんなあ。
19.TRIP SKY ★★★★★
最初4分はスローテンポで紡がれる、「終わり」の空気感を漂わせた締めにぴったりの曲。
ギターのフレーズが良い。歌詞もさっきまであんな恥ずかしいこと書いてた人が書いたとは思えない叙情感。
…その後、長い長いアウトロが始まる。延々と同じフレーズが反復され、バンドの演奏が微妙にへたれていくだけなのだが、これが凄い。
ずっと聴いているとやがて飽きとか退屈とかを超えて、意味不明な感動と猛烈な酩酊感に襲われる。
そしてこの曲のラストはあなたの耳で実際に確かめてください。これだけは言葉で説明しても無意味だと思います、ホント。
総評.★★★★★
スーパーカーのメジャーファーストアルバム。最高傑作だと言われることも多い。
ぶっちゃけ歌詞はたまに聴く方が堪えられないレベルで恥ずかしいものがあるし、
アルバムとしては全然構成とかなってない部分もあるというかそれ以前に詰め込みすぎだし、
なんか疲れてるときとか眠い時とかに聴くと収録曲が全部同じに聴こえてきますが
なんか聴いているうちにそれら全てを「若いからまあいいでしょ」と許せてしまう究極の思考停止盤です。
冗談はさて置き、実はこのあとのセカンドで既に打ち込みや電子音主体のサウンドに手を出し始めてしまうため、
彼らが若さに任せて好き勝手にノイズギターを鳴らせたのは実質この作品が最初で最後だったのではないでしょうか。
このあと「OOKeah!!!」「OOYeah!!!」というロック路線志向の企画盤が2枚出たのですが、
それらは編曲などがこなれた感じになっていて、この作品にあった「若さ」「絢爛さ」「無責任さ」はなくなってしまいます。
まあ実はこんな書きかたしておいて自分「OOKeah!!!」「OOYeah!!!」2枚とも好きなんですけどね。「Flicker」最高。
ともかく、青森の若者が若さに任せて作り出したものを、そのまま無添加パッケージングした、ちょっと他にはない一枚。
その特性上、大人や大学生が聴くと「若いな~」てな感じでちょっと一歩引いた見方をしてしまうかもしれませんが、
中学生高校生ならもう絶対にイチコロになるであろう一枚です。自分もやられたクチです。
もしこのスレを見ている人の中に中高生がいたら、2ちゃんねるなんて見てないでこれ聴いとけ。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)