Reviewer:避1st. 55-58 名無しさん2009.03.27.
1.恋は戦争 ★★
歪んだギターが印象的なミドルテンポのロック。
曲はへヴィな感じを狙っているがドラムの音が軽く、節々で理解に苦しむドッコラショなリズムが登場するため、何だか変。
曲自体は悪くないが、全体的にアレンジに失敗していて何かのモドキっぽい出来になっており、
せいぜいアイドルが「こんなハードな曲も歌うのよ」的に新境地開拓をアピールする曲という印象。
曲はへヴィな感じを狙っているがドラムの音が軽く、節々で理解に苦しむドッコラショなリズムが登場するため、何だか変。
曲自体は悪くないが、全体的にアレンジに失敗していて何かのモドキっぽい出来になっており、
せいぜいアイドルが「こんなハードな曲も歌うのよ」的に新境地開拓をアピールする曲という印象。
2.ハートブレイカー ★
80年代後半のバンドブーム期みたいなアレンジが今更感プンプンのロック。
ベタベタなキメの設け方や無意味に小節数の半端な構成もどうかと思うが、サビメロはギターポップバンドの平均水準の出来か。
そこに絡むギターリフとかはすんごいベタだが。
アレンジ全部を自分で決められる打ち込みの利点を活かして細部までこだわり抜いている、という感じではない。
むしろメロディを先に作った後、面倒臭そうにアレンジを付け足してるような印象。
詞は前曲同様、女の子が男を一方的に好き好きな内容。
ベタベタなキメの設け方や無意味に小節数の半端な構成もどうかと思うが、サビメロはギターポップバンドの平均水準の出来か。
そこに絡むギターリフとかはすんごいベタだが。
アレンジ全部を自分で決められる打ち込みの利点を活かして細部までこだわり抜いている、という感じではない。
むしろメロディを先に作った後、面倒臭そうにアレンジを付け足してるような印象。
詞は前曲同様、女の子が男を一方的に好き好きな内容。
3.メルト ★★★
昇ったり降りたりしながらサビへ向けて盛り上がっていくメロディがヒステリックブルーみたいな爽やかな印象を与えてくる、アッパーなロック。
一聴した印象では邦楽的なポップさが心地良いのだが、聴けば聴くほどアレンジが変。
まずAメロから、ルート8分弾きのベースの音量が異常にデカイ。
ドラムも意味不明な細かい手数が入り、しかもベースと掛け合いがある訳でもない。メロがまだ抑えてるうちから随分派手。
結果的にメロディは起伏があるがバックはほぼ全編はしゃぎっ放しという、なんだか幼稚な感じに。
歌詞もヒドイ。
接続詞の使い方がおかしかったり、1番から好き好き言ってるのに実は恋に落ちるのは2番の途中という設定で整合性がなかったり、
照れ隠しの「なんてね」の位置がおかしくて詞中で「溶けてしまいそう」とか
色々言ってた恋心を最後にまるまる否定してるように聞こえたり(そのつもりなのかもしれんが)、散々。
「しょうがないから入ってやる」で相合傘というのも、男が作詞してることを考えるとキモイ。
ちなみに「火の鳥 復活編」には、人間とロボットが恋に落ちて、別のロボットの体に二人の意識を取り込み、
溶けて混ざり合って一つになるというエピソードがある。メルト。
さらにその後、そのロボットは量産されて普及するが、ある事件をきっかけにそのほとんどが溶鉱炉に身投げして溶けてしまう。メルト。
一聴した印象では邦楽的なポップさが心地良いのだが、聴けば聴くほどアレンジが変。
まずAメロから、ルート8分弾きのベースの音量が異常にデカイ。
ドラムも意味不明な細かい手数が入り、しかもベースと掛け合いがある訳でもない。メロがまだ抑えてるうちから随分派手。
結果的にメロディは起伏があるがバックはほぼ全編はしゃぎっ放しという、なんだか幼稚な感じに。
歌詞もヒドイ。
接続詞の使い方がおかしかったり、1番から好き好き言ってるのに実は恋に落ちるのは2番の途中という設定で整合性がなかったり、
照れ隠しの「なんてね」の位置がおかしくて詞中で「溶けてしまいそう」とか
色々言ってた恋心を最後にまるまる否定してるように聞こえたり(そのつもりなのかもしれんが)、散々。
「しょうがないから入ってやる」で相合傘というのも、男が作詞してることを考えるとキモイ。
ちなみに「火の鳥 復活編」には、人間とロボットが恋に落ちて、別のロボットの体に二人の意識を取り込み、
溶けて混ざり合って一つになるというエピソードがある。メルト。
さらにその後、そのロボットは量産されて普及するが、ある事件をきっかけにそのほとんどが溶鉱炉に身投げして溶けてしまう。メルト。
4.ブラック★ロックシューター ★
ここでラブソングを脱するが、今度は言ってることが抽象的すぎてよく分からない感じになる。
絶望から希望への心の変遷を雰囲気だけで表したような詞。
バレバレなポジティヴ詞がカッコ悪いから輪郭をぼかして本人なりにカッコつけた結果メッセージ性が薄まってしまった、という所だろうか。
ブラック★ロックシューターが何なのか全然イメージが浮かばない。
曲はアニメのオープニングに使われそうなアップテンポなロックで、曲自体に何ら見所は無い。
ドラムはやはり必然性のない派手さだが、本人的にこういうのがカッコいいんだろうか。
フィルがそこそこ自由に叩けるようになりたてで、それを誇示したくて仕方ないドラマーみたい。
長い音符や休符をほとんど使わないベースも起伏がなく暑苦しい。
絶望から希望への心の変遷を雰囲気だけで表したような詞。
バレバレなポジティヴ詞がカッコ悪いから輪郭をぼかして本人なりにカッコつけた結果メッセージ性が薄まってしまった、という所だろうか。
ブラック★ロックシューターが何なのか全然イメージが浮かばない。
曲はアニメのオープニングに使われそうなアップテンポなロックで、曲自体に何ら見所は無い。
ドラムはやはり必然性のない派手さだが、本人的にこういうのがカッコいいんだろうか。
フィルがそこそこ自由に叩けるようになりたてで、それを誇示したくて仕方ないドラマーみたい。
長い音符や休符をほとんど使わないベースも起伏がなく暑苦しい。
5.くるくるまーくのすごいやつ ★★
ここで4つ打ちダンスポップ。
打ち込みで作曲する人は基本的にロックよりこういう路線のほうが得意な気がするが、
この人の場合は意外と細部へのこだわりが無く、むしろサビは細かいアレンジを面倒臭がってギターを歪ませて誤魔化したような印象。
曲を作りたいけど歌い手がいないからボーカロイドに歌わせてる、というより、
ボーカロイドに歌わせる事こそが目的で、歌以外のパートはむしろ適当でいい、という作り手の意志を感じる。
詞もついにそのボーカロイド、「初音ミク」のテーマ曲に。擬似的にしゃべらせたりもしている。
よく分からないが本来はしゃべる仕様ではないらしいので多分かなり苦労して作ってるのだろう。エジソン電。
打ち込みで作曲する人は基本的にロックよりこういう路線のほうが得意な気がするが、
この人の場合は意外と細部へのこだわりが無く、むしろサビは細かいアレンジを面倒臭がってギターを歪ませて誤魔化したような印象。
曲を作りたいけど歌い手がいないからボーカロイドに歌わせてる、というより、
ボーカロイドに歌わせる事こそが目的で、歌以外のパートはむしろ適当でいい、という作り手の意志を感じる。
詞もついにそのボーカロイド、「初音ミク」のテーマ曲に。擬似的にしゃべらせたりもしている。
よく分からないが本来はしゃべる仕様ではないらしいので多分かなり苦労して作ってるのだろう。エジソン電。
6.ライン ★★★
やっと詞もアレンジも普通になってホッとする、ミドルテンポのポップス。
さして珍しいメロディでもないが、半端な小節数をまたいで滑らかに展開する感じが心地良い。ドラムもでしゃばりな手数がなくなってスッキリしている。
それにしてもラブソングを書くと常に女の子が男を追っかけるパターンな気が。
例えばお互いが付き合ってる設定とかで、男女が対等な立場で駆け引きする曲はNGなんだろうか。
さして珍しいメロディでもないが、半端な小節数をまたいで滑らかに展開する感じが心地良い。ドラムもでしゃばりな手数がなくなってスッキリしている。
それにしてもラブソングを書くと常に女の子が男を追っかけるパターンな気が。
例えばお互いが付き合ってる設定とかで、男女が対等な立場で駆け引きする曲はNGなんだろうか。
7.ワールドイズマイン ☆
と思ったら極端に女性優位な曲。
男に色々わがままを言う露骨に女王様な詞が新鮮。と思って聴き進めたら、実は女の子が男にメロメロで、最終的にツンがデレになる。
もう完全に現実と隔離された世界。お前の妄想じゃねーか!!
実体験を下敷きにとは言わないまでも、現実的な女心を描写する努力をしてたらこうはならないと思う。GNDの妄想核弾頭、千紗に近い。
序盤のわがままにしても方向性が非現実的すぎる。
ブランドバッグやら海外旅行やら予約待ちの超人気店でネイルアートやらの、いわゆる男が面倒臭がる俗物的なわがままではない。
白いお馬さんに乗ってきて、とか言ってる。ていうか言わされてる。いくら相手が機材とはいえ、歌わされる身にもなったほうが。
そこまで狙いすぎなキャラはアイドルでも断ってくるのでは。
ただ、元々彼らはツンデレ好きとかが集まりやすそうな場で楽曲を発表していたわけで、この曲自体の存在意義は然るべき場所では絶大なんだと思う。
メジャーになると冷めた目で見られる事が増えるだけ。
男に色々わがままを言う露骨に女王様な詞が新鮮。と思って聴き進めたら、実は女の子が男にメロメロで、最終的にツンがデレになる。
もう完全に現実と隔離された世界。お前の妄想じゃねーか!!
実体験を下敷きにとは言わないまでも、現実的な女心を描写する努力をしてたらこうはならないと思う。GNDの妄想核弾頭、千紗に近い。
序盤のわがままにしても方向性が非現実的すぎる。
ブランドバッグやら海外旅行やら予約待ちの超人気店でネイルアートやらの、いわゆる男が面倒臭がる俗物的なわがままではない。
白いお馬さんに乗ってきて、とか言ってる。ていうか言わされてる。いくら相手が機材とはいえ、歌わされる身にもなったほうが。
そこまで狙いすぎなキャラはアイドルでも断ってくるのでは。
ただ、元々彼らはツンデレ好きとかが集まりやすそうな場で楽曲を発表していたわけで、この曲自体の存在意義は然るべき場所では絶大なんだと思う。
メジャーになると冷めた目で見られる事が増えるだけ。
8.初めての恋が終わる時 ★★★
サビのバスドラ4つ打ちと裏打ちハイハットが印象的な、アップテンポなロック。
今作中にはドラムが何をしようがベースはリズムいじらずに8分弾きのままフレーズだけいじってる曲が多いが、この曲ではより現実的なプレイ。
ムラマサとかその辺のバンドっぽい爽やかなメロディで、プラットホームでの別れを何故か疾走感たっぷりに描いている。
普通ゆったりしたテンポで名残を惜しむように展開させるもんでは。
テンポよくやりとりが進んでサクサク別れるため、詞の内容ほどのしんみり感のない異色曲。
今作中にはドラムが何をしようがベースはリズムいじらずに8分弾きのままフレーズだけいじってる曲が多いが、この曲ではより現実的なプレイ。
ムラマサとかその辺のバンドっぽい爽やかなメロディで、プラットホームでの別れを何故か疾走感たっぷりに描いている。
普通ゆったりしたテンポで名残を惜しむように展開させるもんでは。
テンポよくやりとりが進んでサクサク別れるため、詞の内容ほどのしんみり感のない異色曲。
9.嘘つきのパレード ★
若干ありがちなギターリフで始まるHR風のアッパーな曲。
しかしメロディも展開もベタでキメも古臭く、これといった聴き所のない曲という印象。
そもそもHRやる人達は普通歌も演奏も上手いのだが、この曲では歌は仕方ないにしてもギターソロまでもえらくミエミエな気が。
しかしメロディも展開もベタでキメも古臭く、これといった聴き所のない曲という印象。
そもそもHRやる人達は普通歌も演奏も上手いのだが、この曲では歌は仕方ないにしてもギターソロまでもえらくミエミエな気が。
10.その一秒 スローモーション ★
やたらブレイクが入るバタバタしたアレンジが聞き心地の悪い、アッパーなロック。
曲調もメロディもここまでの他曲と被り気味で、分ける必然性があまり無い気がするのだが、詞を見て納得。
やはり外せないのか、通学路で男にぶつかって恋に落ちるドジッ娘路線登場。
人を愛する気持ちの大切さを訴えよう、とかのラブソングの大義名分を微塵も果たす気なし。完全に「初音ミク」を立体化するためのキャラソン。
つれない感じの男の台詞も凄い。ときめきトゥナイトとかその辺の世代の少女漫画の世界。だいぶ潔癖。気持ちはいつも初恋。
実際、曲中で学生とは一言も言ってないが、「初音ミク」の年齢設定が16歳という事なので、キャバ嬢設定とかの線は薄いと思う。
ちなみにここまでケータイとか全く出てきてない。Lil'Bファンの十代女子には微塵も共感されそうにないが、ここまでくるともはや潔い。
曲調もメロディもここまでの他曲と被り気味で、分ける必然性があまり無い気がするのだが、詞を見て納得。
やはり外せないのか、通学路で男にぶつかって恋に落ちるドジッ娘路線登場。
人を愛する気持ちの大切さを訴えよう、とかのラブソングの大義名分を微塵も果たす気なし。完全に「初音ミク」を立体化するためのキャラソン。
つれない感じの男の台詞も凄い。ときめきトゥナイトとかその辺の世代の少女漫画の世界。だいぶ潔癖。気持ちはいつも初恋。
実際、曲中で学生とは一言も言ってないが、「初音ミク」の年齢設定が16歳という事なので、キャバ嬢設定とかの線は薄いと思う。
ちなみにここまでケータイとか全く出てきてない。Lil'Bファンの十代女子には微塵も共感されそうにないが、ここまでくるともはや潔い。
11.ひねくれ者 ★★
最後まで女の子側(というより「初音ミク」そのもの)は好き好き、男側はまあ余裕ありみたいな設定を貫いて迎える、実質的なラストナンバー。
詞曲とも悪くはないが、わざわざ発表するほどの個性が出ている訳ではなく、既存のヒット曲をそこそこ再現できてるかなあといったレベル。
特に埋もれてた才能ということもないような…。
ゆったり落ち着いた曲中でバシャーンとデカくクラッシュシンバルを鳴らす意図もよく分からない。
詞曲とも悪くはないが、わざわざ発表するほどの個性が出ている訳ではなく、既存のヒット曲をそこそこ再現できてるかなあといったレベル。
特に埋もれてた才能ということもないような…。
ゆったり落ち着いた曲中でバシャーンとデカくクラッシュシンバルを鳴らす意図もよく分からない。
12.またね ☆
40秒ほどのエピローグ。「生まれ変わったら 君のように歌いたい」と、最後の最後でメカ設定を引っ張り出してきて感動を狙ってくる。
今まで散々擬人化して、しかも学生設定とかでラブソング歌ってたような…。むしろメカ設定なんて全く出てこなかったのでは…。
冷静に考えると、電気グルーヴの「メカニカル娘」みたいな詞が出てこないほうがおかしいのでは、と最後に我に帰る曲。
今まで散々擬人化して、しかも学生設定とかでラブソング歌ってたような…。むしろメカ設定なんて全く出てこなかったのでは…。
冷静に考えると、電気グルーヴの「メカニカル娘」みたいな詞が出てこないほうがおかしいのでは、と最後に我に帰る曲。
総評.★~★★くらい?どう思う?
芸術家集団supercellが音声合成ソフト「初音ミク」を使って作った曲を集めた、擬似歌モノ的なインスト集。
feat.と言っても相手はDTMソフトなので、相手がコラボのメリットを考えた上で共作に至った、といった経緯は当然無く、
嫌でも入力された通りに歌わざるを得ないという一般的な人間と機材の関係となっている。
このソフトの声を担当している声優・藤田咲に歌わせて、「feat.初音ミクstarring藤田咲」という手もあったと思うし、
曲中に台詞まで入れてる以上その方が作品としての出来が良くなった気がするが、彼らはそれを避けている。
この辺がこの作品を好意的に受け入れられるか否かの分かれ道になってるのでは。
自分の印象では、今作はいい音楽を作ることが目的ではなく、「初音ミク」の性能を引き出してより人間的に聞かせること、
「初音ミク」をより彼ら好みのキャラに設定することが目的になっているように感じる。
その姿勢は曲もそこそこにやたらアンバランスな設定に作り込んだ詞から伺える。
とにかく「初音ミク」が無条件に男を好きな設定だらけ。放っておいても卒業式でコクってきそうなベタ惚れ具合。馴れ合い的な好都合妄想爆発。
今作には、聴いたら恋をしたくなるとか、今一緒にいる相手への気持ちを思い返したくなるとかの要素はあまり無い。「初音ミク」が好きになるだけ。
あるいは「初音ミク」というアニメ調の美少女キャラを媒体として、
向こう側にいる作者が「こんな娘最高に萌えるよね!!」と同意を求めてくる姿のほうが浮かんでしまうかもしれんが。
なんかサンデーの執事マンガみたいな、好き嫌いスッパリな感じ。
まあ詞は実際にはかなり聞き取りにくいので、曲に力が入ってれば気にならなかったのかもしれないが、
彼らの曲は既存の邦楽歌謡ポップスと何ら変わる点がなく、アレンジまで含めると劣る印象。
プロの中でそこまで極端に見劣りする訳ではないし、彼らの下もまだ居るが、結局は素人に混ざってこそ注目される存在では。
擬似歌モノというジャンル自体は面白いが、結局は歌モノではなくインストなのでもう少し作り込みが欲しいところ。
「初音ミク」を扱うことにかけては彼らは相当な技術があるのかもしれないが、本気で表現力を求めるならやはり生身の歌手だと思う。個人的には。
狙いは明確なので、「初音ミクが歌っている歌モノ」という捉え方が自然にできる人なら正当な価値を理解し得るのでは。
「初音ミク」のキャラ立てに功績を残したと同時に、苦手な人に決定的に敬遠される要素も作った気がする、有難いんだか迷惑なんだかの1枚。
feat.と言っても相手はDTMソフトなので、相手がコラボのメリットを考えた上で共作に至った、といった経緯は当然無く、
嫌でも入力された通りに歌わざるを得ないという一般的な人間と機材の関係となっている。
このソフトの声を担当している声優・藤田咲に歌わせて、「feat.初音ミクstarring藤田咲」という手もあったと思うし、
曲中に台詞まで入れてる以上その方が作品としての出来が良くなった気がするが、彼らはそれを避けている。
この辺がこの作品を好意的に受け入れられるか否かの分かれ道になってるのでは。
自分の印象では、今作はいい音楽を作ることが目的ではなく、「初音ミク」の性能を引き出してより人間的に聞かせること、
「初音ミク」をより彼ら好みのキャラに設定することが目的になっているように感じる。
その姿勢は曲もそこそこにやたらアンバランスな設定に作り込んだ詞から伺える。
とにかく「初音ミク」が無条件に男を好きな設定だらけ。放っておいても卒業式でコクってきそうなベタ惚れ具合。馴れ合い的な好都合妄想爆発。
今作には、聴いたら恋をしたくなるとか、今一緒にいる相手への気持ちを思い返したくなるとかの要素はあまり無い。「初音ミク」が好きになるだけ。
あるいは「初音ミク」というアニメ調の美少女キャラを媒体として、
向こう側にいる作者が「こんな娘最高に萌えるよね!!」と同意を求めてくる姿のほうが浮かんでしまうかもしれんが。
なんかサンデーの執事マンガみたいな、好き嫌いスッパリな感じ。
まあ詞は実際にはかなり聞き取りにくいので、曲に力が入ってれば気にならなかったのかもしれないが、
彼らの曲は既存の邦楽歌謡ポップスと何ら変わる点がなく、アレンジまで含めると劣る印象。
プロの中でそこまで極端に見劣りする訳ではないし、彼らの下もまだ居るが、結局は素人に混ざってこそ注目される存在では。
擬似歌モノというジャンル自体は面白いが、結局は歌モノではなくインストなのでもう少し作り込みが欲しいところ。
「初音ミク」を扱うことにかけては彼らは相当な技術があるのかもしれないが、本気で表現力を求めるならやはり生身の歌手だと思う。個人的には。
狙いは明確なので、「初音ミクが歌っている歌モノ」という捉え方が自然にできる人なら正当な価値を理解し得るのでは。
「初音ミク」のキャラ立てに功績を残したと同時に、苦手な人に決定的に敬遠される要素も作った気がする、有難いんだか迷惑なんだかの1枚。
(★5個が満点。☆は0.5点評価(?))