アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : どうもとつよし(つよし・えんどりっくす / えんどりけりー・えんどりけりー)。

Reviewer:避1st. 16-17 名無しのエリー2006.05.23.

1.さよならアンジェリーナ ★
どこかウエスタンな空気の漂う、ブラス・ギターの生音満載のゆっくりとしたテンポのブルース。
ハイレベルな演奏陣がそれぞれ好き勝手に弾き倒している、という印象。
しかし曲自体は盛り上がりに欠ける平坦な構成で、正直言ってかなり冗長。ぐだぐだである。
また、バッキングのレベルに見合わない、ムードばかりのがなりたてボーカルが聞き苦しい。
無くても良いとは言わないが、半分以下の長さでいい。なんとも始まりを感じないオープニングである。
2.Purity ★★
一曲目で溶けた脳が、キリッとしたイントロで研ぎ澄まされる二曲目。
唸るようなエフェクトをかけたギターが駆けずり回る、ロックテイストの曲。ボーカルは音域が低く、やはりがなりたてるように歌う。
聴きやすい構成なのでぐだぐだにはならないが、やはり耳に心地よいボーカルではない。
子供の頃の夢と大人になってからの現実の相違を、関西弁を織り交ぜた歌詞で歌うあざとい歌。
完成度は低くないが、好き嫌いはかなりはっきりと分かれるだろう。
3.GIRASOLE ★★☆
三曲目は非常にシンプルなアレンジのロックナンバー。ボーカルは勢いに任せた荒削りなものだが、前二曲と比べればぐっと聴きやすい。
ごみごみとした焦らしのようなものが無く、構成もさっぱりとしている。
しかしその簡潔さがどうにもこうにも頭に残らない、印象の弱い曲でもある。
失礼な話だが、次曲のアルバムの中での位置を調整するための噛ませ犬のようなイメージがある。
(多分何処に入っていても次曲への橋渡しに思えるのだろう。一曲目からラストでもない限り。
もちろんそれらの位置にはまったくもって相応しくない曲である)
4.歩き出した夏 ★★★
ピアノのイントロから始まるバラード。
少しづつ楽器が増えて行き、最後にはストリングスを交えた壮大なアレンジとなる起承転結のはっきりとした曲。
メロディ自体はどちらかといえば淡々としているのだが、
それを見事な構成でカバーしていて飽きを感じさせない、良質のバラードと言えるだろう。
此処に来てやっと、ボーカルのテクニックを感じた。(例によって音域は低いのだが)
ただ一つの不満を挙げるなら、アルバム前半に置くには少々重過ぎる気がする。
5.We never know ★★★
バラードを挟んだ後は、軽快なギターポップが登場。
『GIRASOLE』同様ボーカルは荒削りだがメロからサビまでの流れは非常にテンポがよく、流れで聴けてしまう。
サビは高音のコーラスが心地よい。
アルバム全体で見るとやや浮き気味の曲ではあるが、それがうまく箸休めとして生きているように思える。
6.街 ★★★★
ダブルA面シングル収録のシングル曲。ドラマ『夢のカリフォルニア』の主題歌。
暑苦しすぎず、適度にポップのラインを守ったバランスの良いバラード。
個人的に、堂本剛のボーカルは丁度この曲のサビくらいの音域とテンポでもっとも生きると思う。
単体での質もアルバム内でのポジションも申し分ない。
7.花 ★★★★
アコースティックギターに電子オルガン、パーカッションのみによって演奏される温かみのあるフォークテイストのポップソング。
歩き出した夏、街と色の濃いバラードの後で聴くと、その素朴さが上手に頭をほぐしてくれる。
このアルバムを二つに分けるとすれば、おそらくこの曲で一区切り、次曲からが第二部という形になるだろう。
個人的な間奏になるが、このアルバムのボーカル最優秀曲はこの曲だと思う。
基本的な出来も悪くなく、間違いのないポジショニングとボーカルのクオリティで+★1。計★4。
間奏の電子オルガンが心地よく耳に残る。
8.Panic Disorder ★★☆
中間点も過ぎた8曲目に登場するのは、重厚なスローテンポのギターポップ。
長く分厚いギターリフのイントロ後、ギターアルペジオを背にしたボーカルが入る。
こういった曲になるとやはりボーカルが気になる。『Purity』同様に音程が低く、唸るように歌うためいかにも喉が痛そうで聞き苦しい。
それを除けば、曲全体を包み込む重々しく歪んだギターが歌詞にもある迷いや苦悩を上手く表現している、叙情的な完成度の高い楽曲。
9.溺愛ロジック(New Mix) ★★
ダブルA面シングル収録の曲のリミックスバージョン。
さよならアンジェリーナに似た編成で織り成される、ハイテンポなロックテイストの曲。
『GIRASOLE』のように勢いで歌い倒す荒削りなボーカルに、『Purity』のような「がなり」の流れが混じっている。
メロディにはセンスを感じるし、曲も独創的で悪くないのだがいまひとつ歌いこなせていない感が拭えずこの点数。
ちなみにシングルバージョンは聞いた事がないので、そちらとの違いは申し訳ないが分からない。
10.Luna ★★★
ブラスを前面に出した、ブルース調のハイスピードチューン。曲全体を通して勢いがあり、何か有無を言わせない不思議な説得力を感じる。
ボーカルはやはり荒々しいが、メロディと歌唱法の相性が良いのか他の曲に感じた雑な印象はあまりなく、そう違和感なく歌いこなせている。
ここまでの流れをきゅっと引き締め、エンディングの二曲へと流れ込ませてくれる不思議な一曲。
11.あなた ★★★☆
まるで黄昏を眺めているかのような、『終わり際』の匂いの漂うミディアムバラード。
暖かみのあるピアノの音が曲全体を上手く包み込んでおり、何とも言えない優しさを感じる。
ボーカルも基本的には問題ないのだが、やはり盛り上がる部分などで荒っぽさがチラつくのが残念。
アルバムの終盤の一曲としては良質。
余談だが、邦楽板のとあるスレッドで『歌詞が萌える』というレッテルを貼られていた。確かに萌える。
12.心の恋人 ★☆
最後の一曲は、分厚く泳ぎ回るピアノの音が前面に押し出されたアコースティックなバラード。
『アンジェリーナ』同様、それぞれの楽器が好きに演奏している印象があり曲の端々で演奏者のテクニックが輝いているのを感じる。曲の構成も悪くない。
しかしながら、ボーカルは低く曖昧なメロディを歌うばかりで『アンジェリーナ』に負けず劣らずのぐだぐだなのが残念。
前曲で終ってくれたほうが色々と締まったと思う。
総評.★★★
ENDLICHERI☆ENDLICHERIの原型、KinKi Kidsの堂本剛のソロ・アルバムの第一作。
このアルバムの発売当時はそう違和感を感じなかったのだが、
今改めて耳をすまして聴いてみると全体的に見て歌い手にマッチしていない楽曲が多く、当時の未熟さをひしひしと感じる。
しかしながら曲のアレンジや構成はなかなかのもので、あまり細かいクオリティにこだわらず垂れ流しのBGMとして聴くには
なかなか聴こえの良いギター・ポップス・アルバムではないだろうかと考え、この点数。
あまり難しく考えず右から左に流すか、今と比べてみてしみじみするかすると楽しい。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:14th. 40-42 名無しのエリー2007.02.05.

1.pencil ★★
インスト、ジャンル的にはジャズになるのかな。
まぁなかなかまとまりが取れてるけど1曲目に持ってくるべきじゃない気がする
2.恋のカマイタチ ★★☆
シングル曲、ピアノのイントロからはおとなしめな曲を連想するがサビは意外とアップテンポ。1曲目とのつながりが中々良い
最後のサビ連発が少しくどいかも
3.誰かさん ★★★
ファンキーなナンバー、わりかしポップで聴きやすいと思う。途中のフェイクは中々彼の声の魅力が出てる
全体的に少しまとまりが悪いのが難点
4.リュウグウノツカイ ★★★☆
アップテンポな曲、バンドサウンドだけのこのアルバムの中ではシンプルな構成。
歌詞が意味不明だが、メロディ自体は中々良く出来てる。悪く言えば教科書通り
5.海を渡って ★★★★
これも教科書通りの聴きやすいポップソング。声とメロディが良くマッチしている
このアルバムの中では比較的明るめな曲
6.ココロノブラインド ★★☆
シングル曲、前曲までの浮遊感漂う感じを断ち切る重いイントロから始まる。相変わらず歌詞は意味不明、
途中からアップテンポで軽やかなメロディになっていくがそのわりにギターの音が重すぎなのが合ってない
7.ナイトドライブ ★★★
歌い方が語りかけるようで聴いてて少しくどい印象を受ける。
これもギターが利きすぎており、間奏は音がありすぎてまとまりきれてない
「赤から青に変わる瞬間にキスをしよう」の部分のメロディだけは凄い秀逸。そこだけのために聴く価値あり
8.very sleepy!! ★★
インスト、ここでもってくる意味が分からん。
サウンド自体は結構重いHRな感じ、ギターがうねってる
9.くるくる ★★★★
一転して大人しい曲、どことなく既に聴いた事があるような気がするのは気のせいではないはず。
このアルバムの中では比較的キャッチーな方なので、初めて聴く人には一番良いと思う。
歌詞も分かりやすくて良いんじゃないかな
10.ORIGINAL COLOR -version [si:]- ★★★★☆
シングル曲、オリジナルを聴いたこと無いから何がバージョンsi:なのかは分からない。
構成が凄く良く出来た曲、盛り上がるべきとこは盛り上がって下げるべきとこは下がってる。
声にも一番合ってるし、演奏も無駄が無い、個人的にはこのアルバムで一番好き
11.Saturday ★☆
弦楽器中心のアップテンポな曲。メロディにまとまりが無さ過ぎ
12.See You In My Dream ★
ドラムが軽快に響いてる曲。
堂本剛はアップテンポな曲は作らないほうが良い。とにかくまとまりが悪い、音が余りすぎ
逆にそれを狙っているのかもしれないが、だとしたらやめたほうが良いと思う
13.PINK ★★
一転してスローな曲、ピアノを中心とした大人しいAメロBメロとストリングスを多用した壮大なサビのギャップが活かしきれてない。
歌詞にミスチルの影響が色濃く見れて面白い、ていうかそのまんま。結局はこの曲の歌詞みたいなことが一番言いたいんだろう
14.DEVIL ★★☆
7分半近くある壮大なバラード。その割りに歌詞は凄く少なく、間延びしてる
これをラストにもってきても良かったんじゃないかな
15.ビーフシチュー ★★★★
ピアノを中心としたミドルテンポな曲。 暖かいメロディで、わりかし世間が思っている堂本剛のイメージに近い曲なんだろう。
歌詞もメロディもミスチルそのままなのはご愛嬌
16.50 past 12(AM) ★★
インスト曲。
多分このアルバムは一つの劇みたいなもので、最初と最後のインストはその開演と終演の合図だと個人的には思ってる
最後なのに何故か繋がりがあるような終わり方をするのは頂けない
総評.★★★
堂本剛の2ndアルバムで本人名義としては最後のアルバム
全体的におとなしめな楽曲が多く、似た構成になっているので聴いてて途中で飽きてしまうかもしれない
ただ曲自体は中々良く出来ていて、アイドルだからといって馬鹿には出来ない作りになってる
前作のROSSO E AZZURROではイマイチ自分の声を活かしきれて無かったが、今作では上手く活かせていて聴きやすい
ミスチルと椎名林檎の影響を物凄く受けてることが分かる作品でもある
まぁレンタルするぐらいなら損はしないと思うので興味持ったら聴いてみてください
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:11th. 831-833 名無しのエリー2006.03.13.

1.ENDLICHERI☆ENDLICHERI
インストから始まる。予想に反して、ロック調のエフェクト。
カッコいいんだが、出だしに4分半強は長すぎる。
2.故意 ★★★
キラキラした曲調に、明るいサビという剛らしかぬアップテンポなミディアムナンバー。
彼独特の恋愛感を歌い上げるのは相変わらずだが、曲自体は分かりやすい。
ようやく万人受けする曲を書けるようになったか、という印象。だがやっぱり長い。
3.雄 ★☆
初っ端の「雄なんだけど妊娠するんじゃないか」が気持ち悪いが、サビの歌詞は良い。
しかしメロディはただただ地味で、印象に残りにくい。[si:]の頃の曲に肉付けした感じ。
4.闇喰いWind ★★
エレギを前面に押し出した曲。シンプルな進行は敬愛するドリカムを意識した感じ。
サビがないに近いので弱いが、疾走感はある。
5.a happy love word ★
今度はミスチルの桜井が唸るときのような歌い方だ。リズム隊は力強い演奏を見せてくれるが、メロディが弱い。
6.16 ★★
溺愛ロジックを思い出す女言葉を使用した曲。
大サビでコーラスと「yeah yeah yeah yeah」と連呼する。洗脳されそうだ。
7.Chance Comes Knocking
インスト。ここからアルバムの流れがガラッと変わる。
8.御伽噺 ★★★
このアルバムの胆となる曲だと思われる。
堂本剛の正と負の感情を詰め込んだような曲で、終幕に向けて慌しく曲調が二転三転していく。
間奏でのオーケストラアレンジは見事の一言。
クセが強いが、それだけに一際印象に残る。それまでの曲がパッとしないから尚更だ。
9.Six Pack ★★★☆
「6つに割れた腹筋」。性行為を暗示した単語か?
前曲の煌びやかな雰囲気を受け継ぎつつ、珍しく聴き心地の良い爽やかでキャッチーなナンバーとなっている。
Mステで披露されたのもこの曲で、「今のオリコンTOP10チャート」に並んでるような曲だ。
だがアルバムの中で異色を発しているかというと、そうでもない。
10.ソメイヨシノ(Album Version) ★★★
先行。でも剛はこういうのをシングルで切りたがるんだよな。
桜の花びらの散り様を別れに見立てた、というよくあるテーマでどことん暗く歌い上げる。
綺麗なメロディラインが特徴だ。Album Versionとして尺が長くなり最後の大サビが追加され、きっかり7分の長編となった。
11.Coward
インスト。タイトル曲だがへんてこりんな曲だ。
紫がかった変な世界に連れてこられた感じで気味が悪い。
12.これだけの日を跨いで来たのだから ★★☆
最後はまた女言葉でミディアムバラード。短いフレーズを繰り返し平和を歌う。女性のコーラスが綺麗。
総評.★★☆
堂本剛が新たに立ち上げたソロ・プロジェクト「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」。
「剛の脳の中の覗いているかのような企画」という表題通り、過去2枚のソロアルバムの世界をさらに一歩踏み込んだ一枚となっている。
彼自身も参加している編曲・アレンジが最大の特徴で、とにかく色んな音がピーピーパーパーそこら中から聴こえてくる。
知識が無いので、最大の特徴なのに全く説明できなくて本当にごめんなさい。
そのおかげで楽曲全体的にメロディ自体は地味とはいえ、前作[si:]のようにただただ暗い、という印象はあまり感じない。
むしろその点においてが進化した一枚といえるので、前作が受け入れられた人には聴きやすいかも。
ただどうしてもアクが強すぎるのが欠点で、これを他人に胸をはって進められる一品かというと…うーん。
先行シングルから考えると、思ったよりもPopな楽曲が大半でいい意味で裏切られたのだが。
ENDLICHERI☆ENDLICHERIというアーティストとしてはまだ一枚目でまだ荒削りな感は否めないが、
剛自身は前作から大きく成長したと見受けられるので今後に期待というところだろう。
ゆくゆくはaikoみたいな存在にもなれるんじゃないかな。

※このレビューは初回限定版で作成したが、通常版にはもう一曲「美しくあるために」追加されている。
 せっかく脱アイドルの為にアーティスト名まで変えたんなら、この詐欺まがいなリリースもいい加減やめてはどうだろうか?
(初回限定盤。★:2点,☆:1点の計10点満点。tr.1,7,11は星評価なし。)

Reviewer:14th. 452-454 名無しのエリー2007.04.22.

1.ENDLICHERI☆ENDLICHERI ★
V系がやりそうなデジロック・インスト。M-AGEを思い出す…。
今更な感はあるが、ここから数曲はこの「今更感」がテーマになってるっぽい。その導入としては相応しいか。
2.故意 ★★★★
非常に綺麗なイントロで始まる。メロディの出来はアルバム中最高クラスか。Aメロちゃんと歌えてないけど…。
そろそろ曲も終わりかと思った5分目頃、盛り上げたいのか盛り下げたいのか謎の間奏が入ってもう一度サビへ。長すぎるのでは。
悪い時のSoul'd Outみたいな電子音も今更感が。
3.雄 ★★★
アルバムを通しても言えるが、イントロの出来が非常に良い。
4つ打ちのリズムのダンサブルなサビで、拍のアタマをあまり強調せずにねっとり歌うボーカルに違和感が。
トミフェブみたいに割り切って機械的に歌っても良いような。
4.闇食いWind ★
ブレイクを作りすぎていちいち流れが止まる曲。ケリーの過剰アレンジ?スカスカのAメロも勿体無い。
キメを入れないとこには歌入れても良いような。
5.a happy love word ★
曲自体は悪くない。
歌乗せのリズムをカッチリ取らずに敢えてずらす実験をしているが、リスクが大きすぎて曲以前のものになってしまった感が。
歌い尻がやたら「あ~~ヒ」とか「お~~フ」とか息漏れ気味になるのは持ち味だろうか。
6.16 ★★
節々でリズム合わせすぎ感はあるが、ギターの刻みがうまく機能してリズムが引っかかりなく流れている。
Bメロ的なラインのサビが微妙。終わらせ方は良い。
7.Chance Comes Knocking ★
いい感じのギターリフから入る。Bメロずいぶん引っ張るな、と思ったらサビかコレ?
サビ無し構成なのかBメロ抜き構成なのか。どっちにしろ不自然。
8.御伽噺 ★★
いい感じかな、と思ってたらやはり来た、俺は一味違うぜ的ギミック。
展開がいちいち唐突で流れに無理を感じるが、聴いてるうちに馴染む。
曲が長すぎるのはどうか。
9.Six Pack ★★★★
歌メロの無駄が少なく、抵抗なくすんなり聴ける。色々試して結果外してる感の強いアルバム中、最もまとまった出来か。
ベタベタにキャッチ-な歌メロを避けた作曲スタイルのひとつめの結実。美久月のベースもバッチリ。
10.ソメイヨシノ ★★★
メロは綺麗だが、4小節のメロのサイクルでいう4小節目がいつも伸ばす音ばかりで単調。
コンパクトな曲を作るためには今の勿体無い歌メロ運びは足かせになりそう。この曲も7分聴かせる曲かというと…。
演奏面では潔く音数を絞っており、緊張感のあるバラードに仕上げている。
特にドラムはミスチル的シンプルさ。メレンゲにも近い?
11.Coward ★
変なアコギをフィーチャーしたトリッキーなインスト。アコギは本人。渡辺等のベースが結果的においしく聴こえる。
ぱらっぱっぱっぱ~I'm Loving' Itってやつが浮かぶ。
12.美しく在る為に ★★
悪い曲ではないが、他の曲とかぶる上、長い。配置が悪い?
13.これだけの日を跨いで来たのだから ★★
ナイスイントロ。歌の技術としてリズム感が足りてない。
本人は許容範囲かもしれないが気になる人は気になりそう。美久月がまたしてもナイスプレイ。
総評.★★
西川進、美久月千晴、江口信夫と大御所が並ぶ演奏陣は磐石。かと思ったらそれほど安心して聴ける内容でもない。アレンジが微妙すぎる。
そもそもスターは栄光の裏にある虚無を隠すものだが、そんな虚脱感をてらいもなくカメラの向こうに放ってくるのが奇人・しんどいケリー。
アレンジにも、次から次へアイデアを詰め込んで、いつまでもまとめに入れない的なだらしなさが垣間見られる。
アレンジで鼻につくやりすぎ感が目立つ一方、歌の表情が一辺倒でさほど歌い分けがみられないのも気になる。
69分もあるアルバムで歌い方がお決まりなのはキツイ。
傑出しているのはイントロ。宅録系の小洒落たものが多い。
売れ線を嫌った憂いのあるメロディにはこだわりが感じられるが、GRAPEVINE辺りのファンに薦められるかというと…。
元ピロウズの上田ケンジが数曲参加しているが、ケリーのやりたい音楽は今のピロウズのちょうど真逆なので、ピロウズファンにもちょっと…。
単なるジャニファンを音楽ファンに変える魔力と、単なるジャニファンをより盲目的なファンに変えてしまう魔力の両方を兼ね備えた魔性の1枚。
(通常盤。★5個が満点。)

Reviewer:14th. 517-519 名無しのエリー2007.04.29.

1.Endlicheri☆Endlicheri2 ★★★
この曲のみベースがファンクの生き証人にしてスラップの伝道師、ラリー・グラハム。
憧れの人なので呼んだらしいが分不相応にも程がある。
例えばB'zがミュージシャンを志してから憧れのエアロスミスと共演するまでの道のりはそんなに楽なものではなかったと思うのだが。
おかげさまで曲の出来は上々だが。グラハムでなくても、ほーじんとか色々いるんじゃ…。
2.White Dragon ★★★★★
アルバム中最速ファンク。めくるめく展開に振り落とされそうになる。
正直歌などどうでもいい位、リズム体、オルガン、ワウギターが格好いい。
間奏の歪ませすぎなギターソロ要るか?ペンタ一発っぽいし。もしやケリー?
アウトロの変な細工もなあ。
3.傷の上には赤いblood ★★★★
ギターのファンキーなカッティングでスタート。エキゾチックなアレンジとホーンの掛け合いが面白い。
展開は慌ただしいが、前作の曲と違い、続きが楽しみになる出来。
4.Sparkling ★★★
インスト。切れのあるギターに「ケリー巧いな」と思ってたら、もっと歪んだギターが途中から入ってきた。こっちがケリー?
ジミヘンを意識したギターソロは悪くないが、2パートに分けてやられても食傷気味。と思ってたら4分半すぎに3回目が。ああ…。
バランス考えたらオルガン、ベース、ドラムにソロ回すべきでは?正直そっちが本命。
5.Fish Dance ★★★★★
ジャミロクワイばりのグルーヴィな曲。歌詞は好み分かれそう。実際、嫌。
曲の出来は文句なし。
アルバム通して節々でナラ、ナラ言ってる気がするが、サブリミナル効果というやつだろうか。
6.Darlin' ★★★
オルガン良いね。変なスペーシー効果音は絶対に不要だった。誰か止めろよ…。
曲は良いのに。歌唱力も上がってるし。サビくどいけど。
7.宇宙の雨はね 二人で ★★★★★
スライ直球の曲。バスドラの音イイ。ベースの休符の取り方も格好いい。
宇宙とか歌い出すのが嫌だがメロディも綺麗。
8.Nara ★
朗読。
9.空が泣くから ★★★★
泣きのギターで入るイントロが斬新なファンキー演歌。やはりベースの休符の取り方に尽きる。いい曲。
なんか大宇宙とか言ってる。やめて下さい太子。
10.脳 ★★★★★
ベースとオルガンがメロディアスなラインをぶつけ合う所が聴き所。
ベースVS管も出てきて2度おいしい。巧いったらない。ケリーもあんま邪魔しないし。
11.Take U 2 The Rainbow Star ★★★★
ここでロックテイストを強めてきたが、またコレが良い出来。これでボーカルがジャニス級なら文句なしだが。
The 99 1/2にこんな雰囲気の曲あったなあ。
土屋公平がギターの師匠ということらしいので妥当か。
12.Blue Berry ★★★★
2曲目と被り気味だが良いモノは良い。クラビネットが効果的。とにかくファンキー。
こればっかりになるが、とにかく演奏については書き尽くせるような深さじゃない。
13.Rainbow Wing ★★★
6/8拍子のバラード。基本的にスライ的ファンクアレンジだが、ギターとボーカルはブルージー。
引っ張りすぎなければもっと良かった。そこが良い、という声もありそうだが。
14.The Voice In My Heart ★★
ファズの効いたギターでジミヘンを狙ったインスト。
基本的にケリーのプレイはペンタトニック一発だし、リズムもワガママなので、何度も聴きたいほどでも…。
総評.★★★★
まず白黒つけてしまうと、いわゆる巷の売れ線に比べてレベルが高い。
だからといってケリー本人のレベルがそこらのアーティスト以上なのかといえば、そうでもない。
歌とギターでは全般的にお荷物。だが変なアレンジが格段に減っただけでも大収穫。
前作が何の布石にもなっていないのが腑に落ちないが、とにかく今回は贅肉を削いだ直球のファンク・アルバム。
確実にジャニファンを音楽ファンに変える力が備わっており、一部のV系やロキノン系よりよほど健全な役割を果たし得る。
聴かれもせずに偏見で見くびられるジャニの宿命は気の毒だが、
キンキやりながらグラハム呼ぶような虫のいいことをする以上当然のリスクか。野村義男はアイドルより音楽を選んだのに。
とにかく本人はそこまで凄くないがトータルの作品自体は良い。
例えるならロックの木村カエラ、ポップスの中島美嘉、ファンクのエンドリケリーといったところか。
(★5個が満点。)

Reviewer:19th. 427-432 名無しのエリー2008.09.08.

1.朽ち果て ★★
変なスペーシー電子音でスタート。エンドリ1stに逆戻り?そこからピアノ主体のシンプルなポップスへ。
真実やら愛やら時代やら、テーマがやたら大きいのは相変わらず。
「もう演じたくない」というメッセージに、俳優業よりもアーティストとしての自己表現の道を望む当時の244の心理が表れている。
そして時は流れ、今まさにドラマ出演中。まあ当時は当時。
2.Let's Get FUNKASY!!! ★★
FUNKASYってスーパーバタードッグが提唱してた造語のような…と思ったら今作はバタードッグのギタリスト、竹内が参加している。
冒頭で「マイネームイズ ツヨシ・エンドリックス」と名乗る自己紹介曲、かと思いきや途中で「E・N・D・L・I・C・H・E・R・I エンドリケリー」とか言い出す。
それは前回で終わったんじゃ…。どういうキャラ分けなんだろう。
日本人が何となくイメージするアジア音楽という感じのケバケバしい打ち込みにロックなギターが絡むが、今ひとつ退屈な曲。
ハイハットの抑揚のつけ方が有り得ない感じなので最初は耳を疑った。244のしわざじゃ…。
3.深紅なSEPPUN ★★
壮大なテクノインストからP-MODEL路線を連想したが、Aメロの出来がひどく単調なので序盤から聴く気が失せてくる曲。
エンドリの1stにほとんど同じようなAメロの曲があったような…。ポップで高揚感のあるサビはいい感じだが、構成に難がありすぎる。
テンポの速い曲だが、曲も3分を過ぎた頃にまだAメロに戻る展開が回ってくるとは思わなかった。
最後のサビも、ボーカルをいじりながら7コーラスやった後、ブレイクを挟んでさらに2コーラスやる。どう考えても244編曲。
4.Yellow ★★
どうもどの辺を狙ってるんだか分からない打ち込み路線が続く。
ギターの絡み方とかは良いのだが、よくクレジットを見ると244は弾いてなかったりするので油断ならない。
歌詞も何言ってんだか聞き取りにくく、聞き取れても文が飛び飛びな感じで意味が分からない。
本人にそう言ったら「ああ、こういう詞は分からない人?」とか言い返されそうだが、間に合ってるので自分は分からない人でいい。
「オイローービュ~~~(裏声)」という発声は愛が伝わるんだろうか。
5.Gotta find the way to go! ★★★
ここでやっとジミヘンっぽい#9thコードを使ったロック曲登場。ケリー2ndの延長上の、生バンド主体の準インスト曲。
今作は全詞曲が244作だが(詞は共作もあるが)、割とメロディの作りが単調なものが多いので、生演奏を活かした曲のほうが聴ける印象。
ちなみにこの曲では244がベースを弾いているが、1人で1曲任されるには至らなかったようで、上田ケンジもベースにクレジットされている。
マーカス・ミラーやビクター・ウッデンのアレみたいに同時に複数のベースを鳴らしてる訳でもないので、弾けるとこだけ弾かせてもらったという事なのだろう。
プリンスみたいに何でも弾けるっぽい感じをアピールしたかったんだろうか。
6.Love is the key ★★★
この曲のみ参加しているベースのTOKIEがギターばりにワイルドに弾き倒すワンコードのロック曲。
スネアのタイミングをかなり引きつけているので非常に粘り気のあるノリが出ている。
ギタリスト同士の絡みも格好良く、演奏の聴き応えはあるのだが、シンプルなフレーズを繰り返すボーカルの表情の変化にはやや不満が。
同じフレーズを連呼してまくし立てる部分で徐々に息切れして声が小さくなってしまったり、
高音に力強く抜けたい部分で今ひとつ頼りない声を出してしまったりと、どうもアドリブに弱い印象。
ポップスの方が向いてるのかも。
7.Help Me Help Me… ★★★★
大きなテーマがありそうだが抽象的なことしか言わないため思わせぶり感が強い曲。
「逃げる気なんてないさ 戦うさ」と「Help Me」を並立させた詞世界は混沌とした心理を表現したものか。
曲の作り自体は丁寧。「doubt」時のL⇔Rのようなインドチックなアレンジも怪しい詞世界に合っており、途中から入る空間を歪めるようなサイケなシンセは心地良い。
PVでは244がピアノを弾いているが、まさかCDで弾いてるのが別人とは思わなかった。
アイドルならアテブリでいいと思うが、これはアーティストとしてのプロジェクトじゃなかったんだろうか。
ケリーとエンドリックスとキンキ剛の住み分けが分からない。プリンス的万能アピールの為にやったんなら逆効果だったのでは。
8.春涙 ★★★★★
Bank Bandのイメージに近いメロディアスなバラード。
声の立ち上がりが柔らかく、徐々に膨らみを持たせてくるような244の歌唱は、やはりテンポのゆったりした曲で力を発揮する印象。
今作全般で過剰な電子音もなりを潜め、演奏の質も高い。サビ後のストリングスもおいしい。
このアレンジ込みなら作曲者として中島美嘉あたりに楽曲提供できるくらいのレベルの曲では。
9.SPACE kiss ★
ここでお待ちかねのゲストボーカル、sankaku登場。誰だよ…。
要は1オクターブほどピッチを上げた声で244が歌ってる訳だが、曲自体がバブリーなダンストラックでメロディもショボイうえ、
4分半もある曲を丸々この声で歌うためネタにしても飽きる。もっと構成のしようがあるような。
一応セガサターンのピッチチェンジ機能を使って小細工前の素の状態に戻して聴いてみたらさすがにおマヌケな感じだった。
また、ピッチをいじれば発音は当然不明瞭になるので、普段よりはっきり発声するよう心掛けるのは大前提な気が。
ただでさえ逆小田和正とでも言うべきこもった発声の244だけに、キテレツのアレと違い何言ってんのか全然分からない。
10.Silent love ★★★★
2本のギターとクラビネットの駆け引きがファンキーなロックナンバー。
メロディはやや淡白だが、その分ベースが耳に入りやすくなっているのでこれで正解だろう。
ギタマガで244は自分のバンドの2人のギタリストについて
「機械のように正確な名越と若干リズムのズレのある竹内、2人が同時に弾く時に出るグルーヴが良い」といった内容のことを言っていたが、
ジャニでそんな話ができるのは244くらいだろう。
ケリー2ndの時点ではそんなグルーヴの機微について語れるとは到底思えないリズム感だった244だけに、今回どれほど伸びてるのか期待したが、
そもそもあんまりギター弾いてない。この曲でお休みとは…。
11.H/A/P/P/Y ★★★
イントロが気持ち悪いのと、どうでもいい効果音的なピコピコがいくらか耳障りなのは気になるが、
全体的には気だるいメロディと太いベースが怪しいムードを出した面白い曲。つんのめるようなAメロのリズムも味がある。
244の発音自体、ア段を発音してもウ段やオ段が混ざる感じの癖の強いものなので、胡散臭いことをさせたら人より秀でている印象。
12.arco iris ★
そして胡散臭いという1点については他の追随を許さないレベルで仕上げてきた曲。
打ち込み高速タンゴ+スパニッシュといった骨格に過剰なエフェクトをかけながら色々乗っけてる感じで、奇抜であるということ以外の価値が分からない。
と言ったら本人には「うん?この手の音は分からない人?」とか言われそうだが、間に合ってるので無知でいい。
むしろ本人的には「凡人には理解できない」という評価にご満悦なんじゃ…。「伝えたい」という普通のアーティストと一線を画す感じが彼の個性という事だろうか。
「もう演じたくない」割にはあんまり素直じゃない気が。
13.愛 get 暴動 世界!!! ★★★
曲名の派手さに反し、今作中ではかなり聴き易いポップな曲。
オーソドックスなメロディにベースのスラップとSoul'd Outのようなポップな電子音が組み合わさった曲だが、
詞のほうは、愛は死んだとかテロがどうとか、単発の言葉は派手だが、通して聴くとよく分からない。
「暴動」はスライ&ザ・ファミリーストーンから引っ張ってきたんだろうか。
14.Now's the time to change the world! ★★★
渋めのファンク・ロック。今作のこの手の曲はほぼワウかファズを使っており、この曲も例に漏れない。
基本的に生演奏の部分のクオリティは高いが、間奏で変にスぺーシーな音を入れてきたり、シンプルな曲なのに5分半も引っ張る構成の悪さがあったりで、
結果的には通して聴く気になれない勿体無い曲。曲名の割に今作中ではオーソドックスな出来なのも違和感が。
全般的に凄い曲名が揃ってる割には伝わるものが無いような。
15.Say Anything ★★★★
ブルージーなファンカバラード。得意の吐息まみれのボーカルでセクシーに歌い上げる。何気ないワウギターの刻みが妙に格好良い。
基本的には244はAメロ作るのが苦手なイメージなのだが、これは渋くていい感じ。
途中からよく音程の分からないベル音が入るが、多分ガムランで使うやつなんだろう。
ガムランの音階は西洋式のドレミじゃなくて1オクターブをきっちり5等分する独特の音階らしいし。
そして曲が終わると7曲目のフレーズがリプリーズし、「Help Me 僕の愛が死んでいく」と歌って終わる。
そういうメッセージの作品だったのか。分からんかった。きっと分かってる人もいるんだろうけど。
総評.★★★
ENDLICHERI☆ENDLICHERIから改名し、伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの名を模して244 ENDLI-xと名乗った堂本剛の作品。
比較的ストレートなファンクだったケリー2ndに、1st時の変な打ち込みを足し、さらに得体の知れないジャンルを追加してきた印象で、
およそジャニ関連とは思えない聴きにくい作品に仕上がっている。70分以上もあるので、慣れるまで通しでは聴けそうもない。
大体エンドリックスとまで名乗っておきながら本人が5曲しかギター弾いてない。
ギターが2本入ってる曲で「どっちが244だとしても上手いなコレ」と思ってクレジットを見ると名越と竹内だったりする。
お前が弾いてると思うじゃねーか!!とはいえ今作は244単独名義のセルフプロデュース作。
編曲にも共同名義で全曲参加している。多用されている電子音関係は244の手によるものなのだろう。
と思ったらプログラミングは全て上田と十川が手掛けていて244ノータッチ。
お前が打ち込んでると思うじゃねーか!!上田と十川が作ったものを監修するだけ?レンジの逆?
どうも244の編曲家としての仕事は、変なエフェクト足したり、構成をくどくしたりの負の部分な気がする。
とにかくクレジットを見る前と見た後で印象が違いすぎるので、純粋な気持ちで244を評価しにくい。
244自身、癖が強いとはいえ歌自体は上手いし、ギターも問題ないレベルとは思うが、
自分をそれ以上のものに見せたいという背伸び意欲が強すぎて露骨にイメージ悪い。
いい曲も書くと思うし、バックの面子も、コーラスの浦島(元FUNK THE PEANUTS)をメインボーカルにしてしまえば
死角がないほどのメンバーが揃っているので聴き所も多いが、やはりケリー2ndに比べると剛がジャマ。
よく知らないが、剛もソロやり始めの頃の身の丈に合った普通っぽい曲のほうが、きっちり地に足が着いた良い音楽やってた気が。
その辺は今の244のレベルが高すぎて自分には理解できないだけかもしれないが。
凡人には理解できない244のセンスについていけるか、単にいきがってるだけの2chの流行り病の産物とみるかで評価真っ二つの作品。
(★5個が満点。)

Reviewer:23rd. 215-220 名無しのエリー2010.03.19.

1.美我空 ★
和風な琴のフレーズをメインに据え、そこにスぺーシーな打ち込みとかを足したインスト。途中からテンポアップしてロック調に。
琴の単調なフレーズを曲中延々と引っ張るので、ファミコンのクソゲーの、しかも音楽だけをわざわざ聴いてるような残念な気分になる。
尺八とかはいいと思うが、打ち込みもまた陳腐だし、ベースは全体のノリと無関係なハンマリングが多用されてて、自己満足なプレイがウザイ。
ギターもちゃんと作り込まずに適当に弾いたような苦し紛れの手癖フレーズが多い。
今作はギターやベースを本人が弾く割合が高まってるが、昔のサポート陣のほうが遥かにいい仕事してたのに、彼らをお払い箱にした意味が分からない。
剛紫の地力を見た曲。
2.TALK TO MYSELF ★★
ベースの和音弾きで始まる、グッと音数の絞れた静かな曲。
取り敢えず本人の技術の中で最も期待できるのは歌唱力なので、歌をメインに据えた判断は正しいのでは。
本人が弾いてると思われるベースはまたもや自己主張が強く、曲のテンポにだけは一応合わせて勝手に動き回ってる感じ。
ギターとベースの役割をイマイチ区別できてないのでは。まあ曲が静かなのでベースが隙間を埋めて回ったのは正解かも。
何より歌詞が気持ち悪すぎるので、まともなミュージシャンを大勢巻き添えにするよりは自作自演で自爆してくれたほうが筋を通してる気もする。
僕の願いは愛と云う名の光りを話すこと。だけど時代はそうさせないかもしれないなあ…とかいう感じの詞。何だこの「時代」との対立構図。
「時代」に抹殺されるような特殊な思想を持ってるんだろうか。ガリレオとかみたいな。普通のことをわざわざ痛い感じに言うだけの人に思えるが。
実際に人気アイドルだったせいなのか、自意識過剰レベルが並ではない。三十路になった彼は多くの人にとって既にどうでもいい存在なのでは。
3.愛詩雨 ★★
引き続きシンプルで引き締まった曲。ベースが一気に良さげな感じになる。と思ったら高音弾く時は音がペラペラで素人臭くなる。
コード進行とかはキレイだし、アコギも良い感じなのに勿体無い。ていうか剛紫が弾いてるのは、途中から入るワウかけたギターのほうかも。
そして歌詞は気持ち悪すぎる。
「愛は優しいから 僕に黙って死んだよ」もう前作くらいから愛は死んだ、愛は死んだと連呼しているが、
もう三十路なのでそろそろ「僕を本当に愛している人など一人もいないのさ、いやむしろ愛など世にない」的なシンドロームから抜け出した方が。
お前に構ってくれてる周囲の人の愛に素直に感謝しろ。とか思ってたら終盤で「いつも死ねないで朝日を迎えて泣いた」とか歌っちゃった。
そういう人って十代のうちに死んでしまうか、生き残る場合は三十路までには考え方が変わってて、そういうことを言わなくなるものなのでは。
ちなみに説明しないと誰にも分からないと思うので補足すると、曲名は「あいうたう」と読む。絶対自分の子供に凄まじい名前付けそう。
4.素敵な詩 孤独な詩 ★★★★
どういう風の吹き回しか、この曲もゆったりしたテンポで音数の絞れた曲となっている。
1曲目だけはいかにもエンドリって感じだったが、それ以降は落ち着いたアンビエントな曲調。
特にこの曲は上品なピアノと実験的なギターの組合せがいい感じ。ベースもいきなり上手くなる。
クレジットが手元にないが、まず剛紫が弾いたベースじゃないと思う。歌詞が今までに比べキモくないので安心してカーステレオとかで流せる。
でもしれっと「生きてるって素晴らしい」とか言ってるが。さっき死にたがってたのに。単なる心配されたがりの構ってちゃんなのだろうか。
5.ku ☆
単調なハンマリングがくどい偽スラップベースで始まるインスト曲。剛紫…。
スラップなのに低音弦をパーカッシブに叩くプレイがあまり無いが、こんなに低音がお留守でいいものなんだろうか。
ギターも全体的に曖昧で雰囲気重視だし、カッティングのリズムも露骨にモタついている。
そして例によってきっちりとしたフレーズを構成する意欲を感じない不思議系の打ち込みと、アナログシンセっぽいミュンミュンした音。
極めつけは基本的なリズムパターンもまともに刻めないのに複雑なパターンや派手なフィルに色気を出して、
当然のように散々な出来になった、技術的にも精神的にも初心者丸出しのドラム。剛紫…。
初めてお前が全部弾いたという噂の曲がコレなのか。
下手なのは予想できたが、何故それをヘタウマに仕上げられずに「まあベース弾くときは大体スラップかな」
「ドラムは24分音符とかの3連系フィルを好んで叩くかな」的な見栄を張りたいがためだけのような背伸びプレイで埋めた。
特にドラムはセンス云々抜きで技術的にモンテビより下手だが、これ聴いて「剛紫すごーい!!マルチな才能!!」とか騙されてくれる人いるんだろうか。
ファンだって前作まで散々プロドラマーの演奏聴いてるのに。
6.NIPPON ★★★
ここでエンドリ2ndのようなファンキーチューン登場。何故かニッポン連呼の国家応援ソング。
よく分からんが、せっかくエンドリケリーでもエンドリックスでもなく「剛紫」という和風な名前を名乗ってるんだから、
和風な曲にそういう詞を乗せたらいいのでは。ファンクに乗せて「アォ!」とか叫びながらニッポンニッポン言われても。
本人があまり関わってないと思われる演奏はカッコイイのに勿体無い。
7.叶え Key ★★★★
何故か中盤にファンク固め打ち。歌詞は今度は日本人賛美。
曲名は意味不明だが、そのフレーズが詞中に出てくるとこを聴いてもなお意味不明。
演奏は普通にカッコイイ。前曲同様、楽曲自体はシンプルで、演奏での埋め立てがメインというエンドリ2nd路線。安心して聴ける。
演奏が良いと、何というか歌詞が変でも気にせず聴ける。頑張ってもっと剛紫を薄めて欲しい。
8.綴る ★★★
ピアノ弾き語りのしっとりした曲。そういえば今作ではピアノも弾いてるらしい。何曲弾いてるのか知らないがこの曲は多分本人だろう。
彼の詞には珍しく、女性のふとした仕草を愛おしんだりする一節もあり、わりと普通のラブソング。
例によって時代がどうとか話を大きくして虚勢を張る傾向もあるものの、純粋に歌唱を堪能しやすい曲ではある。
以前のような誰得の癖が無くなり、かなり聴き易くなってる。
9.歴史 ★★
今度は何故かピアノ弾き語りを固め打ち。また時代について歌ってるが、自分でダメな時代を妄想してそれを仮想敵にしてるだけ。よく分からん。
僕達が教えられた歴史が嘘だとしても2人の赤い糸は引き裂けない、という内容の詞も、「だとしても」の例えがどうもピンと来ない。歴史?
どういう恋愛観なんだろう。
相手が歴史上抹殺された一族の末裔かもしれないとか、2人の祖先は神話の時代に対立した神同士だったとか、そういう心配だろうか。壮大だ。
偏った反日教育で歴史を歪曲して教えてる国が頭に浮かんだが、多分その国の話ではない。壮大にしたいだけ。
10.Raindrop Funky ★★★
「レインドロップでファンキー」という言葉の響きに酔って、そのまま1曲貫徹したようなミドルテンポのファンク。
今作のファンク曲はエンドリ期に比べて編成がシンプルで個々のパートが目立つのだが、
この曲は他のファンク曲に比べてベースが冴えないので今一つな印象。
半分キメみたいになってるとこを何故か弱い音で弾いたり、低音弦だけ弦高下げすぎた時みたいなビリビリした音だったりで違和感がある。
まあ剛紫が弾いてるんだとしたら彼が弾いた今作中のベースプレイではいいほうに入ると思うが。
11.FUNKAFULL FUNKAFULL ★★★★★
もはや剛紫とエンドリって何が違うんだろうと思わずにはいられない、エンドリ2nd路線のファンクロック。
ベースも鍵盤もカッコイイが、アウトロのムニュムニュしたアナログシンセっぽい音は蛇足。果たしてどれが剛紫の演奏だろうか。
女性コーラスを被せたディスコっぽいメロはかなり良く、これをイチオシして反復した構成も堂々としててファンクっぽい。
歌も力任せでなく、所々ソフトな歌い口になってたりしてセクシー。バラードばっか上手い印象だったが、これは今後に期待できるのでは。
12.Purple Stage ★★★
ラストは短調のファンクバラード。前作の締めもこんな感じだったような。
作中でかさばってるワウギターがまたも登場するが、これは今までのロック調と一味違い、黒っぽいリズムでカッコよく絡ませている。
土屋公平かもしれんが、剛紫の可能性もあるかも。
ダイナミクスよりもフレーズ重視なベースは剛紫の演奏っぽいが、アドリブで色々動き回っており、
ドラムがそれにレスポンスして盛り上げたりしてるので、充分べースとして機能している。
終盤のギターが怪しい盛り上がりをみせてお終い。
総評.★★★
ジャニーズアイドル・キンキキッズの堂本剛がENDLICHERI☆ENDLICHERI、244 ENDLI-xと名前を変えてソロ活動を行うなかで、
さらに改名して剛紫(つよし)と名乗ってりリースした1st。なんかもう氣志團の綾小路翔みたいなネタっぽい経歴だが。
今までより良くなっている点として、歌唱の変な癖がかなり弱まり、かつてない爽やかさになった。
ジャニの中ではという話でなく、もはやチャート上位のアーティスト達の中でも普通に上手い部類に入るのでは。昔に比べ明らかに上手くなってきてる。
そしてもう1点、前作で勢力を盛り返していたギラギラした打ち込みが今作ではほぼ死滅し、非常にスッキリしている。
打ち込みそのものを敵視する訳ではないが、彼の前作にあったような暴走した意味不明曲なら確実に無くなったほうがいい。
この辺は歌詞がストレートになったこととも関連してるのかも。
今まで狙って分かりにくくすることで悦に入るような詞だったが、今回だいぶ心を開いたように感じる。
結果的に、意味を知らずにいた方が良かったと思える程キモイ事を考えてるのが明るみに出たが。
曲調含め胡散臭いのと、明確にキモイののどちらがいいかは個人の好みによるだろうが、こんな二面性があってもなあ…。
とにかく皆が自分に注目していること前提でネガティブな発言をしたり時代に異を唱えたりして気を引いてる感じがキモイ。
ガチのファンから見たら違和感ないと思うが、ちょっと遠巻きにみたら何と戦ってんだこの人って思うのでは。
色んな楽器の演奏に意欲を見せてもいるが、ことごとく地味な基礎をすっとばして派手なことをしようとしてるのでイラつく。
本人的には自分で弾いた分だけ独自色が強まったと思ってるかもしれないが、単によくいるアマバンみたいな演奏が増えただけという印象。
意味不明な構成とかが減って曲自体を聴けるようになった分まだ何とかなったが、これ以上サポートメンバーを切るのは自殺行為では。
総じて今まで以上に堂本剛個人に愛着がないと入りにくくなった作品。ネタ盤としてはそこそこ優秀。サポメンなしの彼の曲を聴いてみたいなら。
ちなみに初回版と通常版で1曲だけ曲が違う(M5)というえげつない仕様なので注意。そんな時代になったことは彼は肯定するんだろうか。
(★5個が満点。☆は0.5点評価?。)