アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : おくだたみお。

Reviewer:22nd. 234-236 名無しのエリー2009.10.03.

1.674 ★★★★★
「茜の空がまるでお部屋を血に染めるのよ」
奥田民生のソロデビュー・アルバムは、そんなフレーズで幕を開ける。
アコギのみでのんびりと歌われるのは、夕刻にひとり部屋でたたずむダメ男の姿。
ユーモラスに描かれるだらしない生活の背後には、やるせなさと明日への恐怖が透けて見える。
何もしないうちに、今日も一日が終わってしまう…いっそすべてを諦めてしまえたら。
己を知ることで674(虚し)さを知ってしまった674(ロクデナシ)。
2.ルート2 ★★★
民生お得意のカー・ソング。後に編集盤『CAR SONGS OF THE YEAR』にも収録された。
車をモチーフにした曲は、恋人のメタファーだったり、バンド間の一体感を歌ってたりしてなかなか奥が深いものが多いのだが、この曲も例外ではない…か?
3.ハネムーン ★★★★
ストーカーの心情を綴った危ないラヴ・ソング。時代を先取りしていたといえるか。
「あなたが憎くて/欲しくてたまらない」「あなたをこの手で殺したい/犯したい」
シンプルかつ怖い歌詞と淡々とした語り口は、ユニコーン時代の「エレジー」(宮崎努を思わせる曲)にも似ている。
月に吠えるようなギターが胸を掻きむしる。
4.息子 ★★★★★
当時、社会問題になっていた「いじめ」を受け、民生はいじめられっ子の親が子供に向ける視点で、この名曲を産み落とした。
この世からいじめはなくならない。だけど世の中捨てたもんでもない。あからさまな表現こそ避けられているが、「死ぬなよ」というメッセージだ。
照れ隠しなし。ここまで真剣な曲も珍しい。歌い方はなんだか吉田拓郎っぽい。
5.これは歌だ ★★
歌についての歌。意味がなくても、歌っているからそれは歌だ。という民生の歌に対する実存主義的な姿勢を歌った歌。
まあ、本人にしてみれば深い意味はないのかも知れない。意味がなくても、歌は歌なのだから。
楽曲自体は魅力にやや欠けるが、バックバンドのアレンジにかなり助けられたか。
6.女になりたい ★★
男から女に性転換した旧友にひさしぶりに会った、という歌。
普段と声色の違う歌い方がなかなか面白い。結末が気になる人は多いと思う。
7.愛する人よ ★★★★
淡い失恋を綴った佳作。メロディーの控えめな抑揚が見事。
何気ない日常を歌いながらサビでふと彼女を思い出す、という構成も見事。
とぼけた顔でそつなく頑張ってはいるけど、結局は忘れられないでいる。
8.30才 ★★★
前曲からの流れが絶妙。ふとした感傷から、ノスタルジーへと沈み込んでいく。
カメラのシャッター音。ファニーなシンセに乗せた、幼少期のエロティシズム。
そして我に返り、今俺は30才。渋い。
9.BEEF ★★
地味でダウナーな楽曲が目立つアルバム中では、ゴキゲンなロックンロール・ナンバー。
歌詞の意味などないに等しいが、「外国産はすっこんでろ」の下りは洋楽に対する対向心か?
10.愛のために ★★★
100万枚売れただけあって、ポップスの王道を行くラブソング。
「結婚式でも歌えるような曲を作った」と本人は語っているが、どことなく世相に逆行せんとする姿勢が歌詞に表れているところが面白い。
11.人間 ★★★
「女になりたい」同様、この曲でも声色を普段と変えていて、なかなか味がある。
歌詞も曲調もかなり内省的。なんとなく始まってなんとなく終わる。独り言みたいなかんじ。
12.奥田民生愛のテーマ ★★
ギターもベースもドラムも何もかも民生が演奏した最終曲。
無愛想なアレンジと素朴だが混沌としたな心情の吐露は、なんだかこのアルバム全体の雰囲気を象徴しているかのようだ。
総評.★★★★★
個人的に思い入れが強いので、ずいぶん偏りのあるレビューになったかも知れない…
だが、これだけは言える。奥田民生を聴くなら、このアルバムから聴くべきである。
一番売れたアルバムのはずなのに、今ではなんだかイマイチ知名度に欠けるのが口惜しい。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:3rd. 340 名無しのエリー2002.10.07.

1.カヌー ★★★★☆ ティムポの歌。メロ良し
2.MILLEN BOX ★★★ 今までどおりのロックンロール。
3.野ばら ★★★★ ゆったり。名曲。
4.ロボッチ ★★★ ↑とは別の意味でゆったり。
5.陽 ★★★★★ 曲・歌ともに神がかり的。
6.それはなにかとたずねたら ★★★★☆ 淡々と始まり、淡々と終わる。歌詞が適当で○。
総評.★★★★★
曲数少なめだが、つめこまれたボリュームは満点。
暗めのイメージを受けるのは「陽」の圧倒的なものによる。ファンの間じゃ人気。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:3rd. 633-634 名無しのエリー2003.03.15.

1.あくまでドライブ ★★★☆
だらっとした民生らしい曲かと思いきや中盤永遠に続くようなジャムが入る。かっこいい。
俺の辞書に文字なんかないよ~。かっこいい。
2.ツアーメン ★★★☆
股旅ろいうアルバム全体が、ツアーをまわる自分達をモデルにしたロードムービーのような感じでこの曲はそれを象徴する一曲。
3.股旅をする ★★☆
私はこの曲と5曲めの股旅(ジョンと)はインスト的なものだととらえている。
ので駄曲ではあるが民生のアルバムに駄曲は必須なのである。
4.恋のかけら ★★★★★
なぜ売れなかったのか??ほんとうに疑問に思うシングル曲。
かなり耳に残る素敵なメロディーラインに、ちょっと切ない歌詞。イージューライダーのようにみんなの曲になれる要素があるすばらしい曲
なのに意外と知られていない。是非聞いて欲しい。
5.リーリーリー! ★★★★
アイディア勝ち。曲はもろ初期ビートルズ(もちろん確信犯です)
おっ英詞か?うん、はあ!?っていう驚き。
英詞が実は日本語っていうアイディアはよくある気がするけど、ここまで完成度が高く、馬鹿なのは聞いたことない、
6.股旅(ジョンと) ★★★
3の時も書いたがインスト的小曲。まんまローハイド。あほ。
7.遺言 ★★★★
テープの逆回転っぽい音を入れてるとこや、死を明るいポップなメロディーのせて歌うところなどから、
フォーククルセーダーズ「帰ってきたヨッパライ」を意識した曲と思われる。
短い曲だけどかわいらしくて良い曲。
8.海猫 ★★
しっとりした曲。個人的にこの曲がこのアルバムでどうしても好きになれない曲。
地味な感じ。次の曲が手紙という大名曲だけにかすむ。
9.手紙 ★★★★★
ヘビイなナンバー。名曲です。
イントロのギターリフの後のしぼりだすように絶叫するヴォーカルがイイ!正真正銘のかっこいい曲でだと思う。
ジャムりながらフェイドアウトしていくアウトロもいい。
10.さすらい ★★★
たしかにポップで良い曲。なんだけど個人的にはあまり好きではない。
さすらいってのが当時の民生の世間的イメージにあまりにはまりすぎてて気恥ずかしさを感じてしまう。
でも曲は普通に良いとい思うけど。
11.イージューライダー97 ★★★☆
シングルイージューライダーのアレンジ違い。
このアレンジもいいんだけどやっぱりここはシングルバージョンを持ってきて欲しかった・・。
個人的にイージューライダーは90年代を代表する1曲だと思ってるので。あれでしめて欲しかった。
おそらくシングルアレンジの方をラストに持ってくるのはあまりにも直球で感動的なのであえて避けたんだと思うけど。
総評.★★★★
個人的には「股旅」の前の3枚のアルバムのヘビイでダークな音の方が好み。
でもとてもポップで鬱陶しくなさでは全アルバムの中で1番ではないか。
スピッツでいえばハチミツ。灰汁のなさがよくもあり悪くもあり。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:21st. 310-313 名無しのエリー2009.04.18.

1.荒野を行く ★★★
男らしい力強さでもって始まる一曲目。このアルバムの前のアルバム『股旅』をストイックに継承した様な曲。
馬が駆ける様なビートが逞しい。こういうタイプの緊張感は凄く民生らしい。オヤジ的緊張感。
そして一旦演奏が終わってからまた始まる、2分くらいあるオルガンソロの緊張感が、「なんか今回はガチっぽい」って感じに思わせてくれる。
2.マシマロ ★★★★
これでもかというほどシンプルなロックンロールなシングル曲。短いリフのシャープさと滑らかでロックな演奏のギャップで聴かせる。
言葉遊び全開な歌詞も、平坦な歌唱も、なんかこのロックンロールに乗ると非常に頼もしく聞こえて不思議。
最後のオチにニヤリ。素晴らしい3分弱のロックンロール。これが売れたのはいいことですね。
3.彼が泣く ★★☆
また男らしい荒野感溢れるロック。ギターがギャンギャン鳴って合間にオルガンが鳴る。
間奏の盛り上がり方がカッコいい。三連で鳴るギターとか。全体ではやや単調だが。
詞世界も、民生らしいどこか乾いた哀愁と実直な叙述が冴えている。
4.羊の歩み ★★★★☆
昔なら『野ばら』、最近なら『フロンティアのパイオニア』なんかと同系統の、スピッツなんかにも通じるポップでゆったりした曲。すなわち名曲。
澄んだ音のアルペジオや軽快なドラム、コーラスなど、ポップソングとして非常に完成度が高い。民生の声もどこまでも伸びていく。
可愛らしい曲調だけど、詞はだらしない人の神様に向けての叫びだったりする。2分くらいですぐ終わる所も潔くて良い。
5.たったった ★★☆
アコースティックに始まり、途中から演奏が入っていくゆったり曲。
ギターとオルガンの絡みはどことなくアメリカン。アウトロの仕掛けできっちり終わるとこなんか好印象。
何気に歌うことの意味について歌っている。民生のスタンスが垣間見える。
6.ウアホ ★★★☆
穏やかなキーボードとボーカルが広がる後ろでなんかノイジーな演奏が鳴り続ける、変な曲。まったりもまったり。
途中ノイズが湧き出てきたりするが全体的に上品でスイートなイメージ。なのにアホウアホウ言うギャップか。遂にはアホー!って叫ぶし。
歌詞は社会批判?いやいやただ何でもアホウと言ってるだけか。自分含めみんなアホウと。この微妙なはぐらかし具合が民生。
7.GOLDENBALL ★★
イントロで『恋のかけら』?と思ったら、なんか濃厚な演奏に突入するインスト。
やはり今回のアルバムの要である、ギターとオルガンの濃厚な絡みを楽しむものであろう。いい緊張感出してます。大人です。
でも突然後半になんか言い出す。「ベースボール!」「ベーゴールデンボウル」。オチをつけないと気が済まないようで。
8.KING of KIN ★★★★
菌の素晴らしさ・偉大さについて歌う民生。完全にタイトル先行と思われる感じの適当さだが、これがいい曲だったりして。
アコギ主体のサウンドは牧歌的でいい感じだが、そこから突然間奏で壮大に盛り上がっていく。アウトロではピアノも入って軽やかに。
曲展開も含めた民生のユーモアを存分に感じることが出来る。コーラスとか「ヨロロロロロロロレイッヒ~」とか。
9.イオン ★★☆
菌の次はイオンかい!という、そういう流れ。
ピアノをバックにゆったり歌う曲。言葉少なくゆっくり歌う。伸びる声がとても気持ちよい。
ギターもどこか渋く、オールディーズな雰囲気も。
10.ときめきファンタジー3 ★★☆
パワフルなロックの後ろでなにやらスペーシーなキーボードがピヨピヨ鳴っている変な曲。っていうか何の歌だこれ?
分厚い音作りやタイトルのぶっ飛び具合がどことなくユニコーンを思わせる感じ。曲は民生ソロ的だが。
アウトロのトンでも感(速弾きまで飛び出す)が楽しい。フェードアウトして次の曲へ。
11.ふれあい ★★★
ピアノに導かれ入ってくる、今作でいちばんどっしりした曲。
ギターはもろ南部アメリカンなブルース。ピアノはなんかジャジー。どっしりの中でも、拍の取り方がちょっと不思議。
とりわけ言葉を伸ばしてふれあいについて歌う。音も歌うことも大人だ。
12.近未来 ★★★★☆
ストーンズ全開なイントロから入る、気持ちいいくらいいかにもなロックンロール。以降の民生のスタンダードな曲調。
静謐な前曲から一気に世界観が広がっていく。サビの盛り上がりはこのアルバムのハイライトか。泥臭くも気持ちのよい開放感。
ひょうひょうと時代の移り変わりや未来について歌う。さりげなく「愛と平和だけ 捨てないでね」とメッセージを入れる具合がかっこいい。
13.トロフィー ★★★★☆
アコギから一気に轟音に包まれ、そのまま進んでいくゆったりロックナンバー。前進していくことについての決意表明の様な歌。
シンプルな構成の曲なのに凄い高揚感。歌の単調さの裏で、実は絶妙なコード進行が曲の突き抜けていく感じを上手く表現している。
一旦終わって、アコギからまた入って盛り上がって、と思ったらすぐにフェードアウト。「続きはライブでね」ってか。
総評.★★★★☆
これの前作『股旅』からライブや一人股旅やシングル『月を超えろ』などを挟みながら、2年ぶりに出された21世紀初の彼のアルバム。
数ある奥田民生ソロのアルバムの中でも、圧倒的にバラエティに富んだ内容となっている。
この作品までに彼が何度も挑んできた60's~70'Sロックに、さらにジャズやブルースやカントリー、
あと持ち前のポップさに更にユニコーン的なユーモアセンスまでぶちまけた、彼の集大成的なアルバム。
まったりした曲が多く、中だるみ的な部分も無いことは無いが、どの曲も様々なアイディアを基礎体力の高い演奏で表現しており、質は高い。
全体的に成熟した大人な雰囲気があり、だらだらした民生というイメージは割と薄め。ジャケットの通りスーツでびしっと決めているイメージ。
遊び心と成熟とを高い次元で両立させたいいアルバムだと思う。次の『E』がストイック過ぎるだけになおさら。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:4th. 8-9 名無しのエリー2002.12.19.

1.俺は知ってるぜ ★★ ひとり演奏。1曲目にしては空回りの印象。
2.まんをじして ★★★★★ こっからスタート。ギターがかっこいい。名曲。
3.花になる ★★★ 歌詞も曲も良いけど、アルバムの位置的に不満。2が強すぎた。
4.花になる ~黄昏のテーマ~ ★★★ インスト。オルガンが心地良い。
5.E ★★★★ 淡々と遊ぶ、彼らしさがにじみ出てる曲。
6.モナムール ★★★ 最後が印象に残りがちだが、全体の雰囲気はよい。
7.鼻とフラワー ★★ いまいち乗り切れず。あっけなく終わるラストも?
8.鼻とフラワー三世 ★★★★ インストだが、良い。原曲を存分に活用。
9.御免ライダー ★★★★ 流れがいまいちだけど、曲が押し勝っている。
10.先週の月曜日 ★★ インスト。休憩モード。
11.みんな元気 ★★★★ 歌詞がひょうきん。この歌詞にこのタイトルで満足。
12.野球で言うと ★★ もともとダラダラだけど、ダラダラ過ぎ。残念な曲。
13.哀愁の金曜日 ★★★★ コーラスが耳に残る。メロディが流麗で乗れる。
14.来週の日曜日 ★★★ 10.の続き。オチが付いている分★1個プラス。
15.家に帰れば ★★ これもダラダラ。飛ばしても良いかな?って思う曲。
16.CUSTOM ★★★★ 後半のシャウトに近い歌が圧巻。でもまとまりに欠け満点ならず。
17.ヘヘヘイ ★★★★ 同じダラダラでも、ギターの緊張感が段違い。展開が微妙。
18.The STANDERD ★★★★★ 歌詞、メロディともに素晴らしい。大サビは歴史的。
19.ドースル? ★★★ ラストがこれか…。曲は良いけど、このアルバムの最後には弱い。
総評.★★★☆
19曲レビューは疲れた。良い曲も多いけど、いまいちな曲もあり。
というより曲順とかアルバムの全体の雰囲気といった点で、良い曲が生えていない印象有り(3,6,9,12.13.15.17.18あたり)。
構成やアレンジ次第では全体がさらに引き締まって名盤になっていたかも。
少なくとも★もう1個プラスしたい惜しいアルバム。
(★5個が満点。)

Reviewer:5th. 728 名無しのエリー2003.10.13.

1.俺は知ってるぜ ★★ スパイスにエロイ歌詞がきいてる。俺は知ってるぜ~と繰り返すのが味がある。
2.まんをじして ★★★★ とって付けたような詩がいい。軽くやる気になる歌
3.花になる ★★★★ 民生得意の曲調。いい曲にしようと狙いすぎ?空回り。
4.花になる ~黄昏のテーマ~ いらない。お腹一杯
5.E ★ ダルダルマータリしすぎはヨクナイ!
6.モナムール 捨て曲。眠くなる
7.鼻とフラワー ★ 何気にオモロい曲。
8.鼻とフラワー三世 もういい
9.御免ライダー ★★★★★ 疾走感あり力強いイガリ声もいい。
10.先週の月曜日 ★ この曜日シリーズは一体何だ?
11.みんな元気 ★★ 言葉遊びがいい。深く聞けばまたオツ。
12.野球で言うと ★★ ちょっと堅いと思うのは期のせいか?
13.哀愁の金曜日 ★★★ 耳に残る曲。お楽しみ感、突き抜けるようなワクワク感が残る
14.来週の日曜日 うーん。
15.家に帰れば ★ 脱力。無気力。眠い。
16.CUSTOM ★★★★ 静と動。力みなぎる曲。気合伝わってくる
17.ヘヘヘイ ★★★★★ カッコイイ!ロック調で力強いが力んでない歌詞がまたいい。
18.The STANDARD ★★★★ 初期衝動があった曲。どこか懐かしく切ない
19.ドースル? ★★★★ なんて事無い歌詞が深い。繰り返し聞くと精神病になりそう
(★5個が満点。総評なし。tr.4,6,8,14は0点評価。)

Reviewer:12th. 777-779 名無しのエリー2006.08.06.

1.俺は知ってるぜ ★★☆
エレキの弾き語りから始まり、ドラム、ベースと徐々に音が重なっていく曲。
演奏は全部民生、そこに暑苦しく、男臭い歌声で男と女の営みを歌う。
2.まんをじして ★★★☆
民生にしては珍しく言い切り型の歌詞を歌うアップテンポな曲。
後にシングルカットされ、フジのコメディードラマ「HR」の主題歌として使われ、民生本人もドラマでこの曲を熱唱。
3.花になる ★★☆
キャッチーで綺麗なシングル曲。しかし、民生色が滲み出るのは、だらだらとした歌声のせいか。
曲の展開がやや単調かも。
4.花になる ~黄昏のテーマ~ ★★
なぜか太陽にほえろ!風なアレンジの短いインスト。
5.E ★★★
タイトルナンバーはアコギ中心の淡々とした静かな曲。英語に引っ掛けた言葉遊びの歌詞が面白い。
ボーカルがダブルトラックで、両方のスピーカーから歌声が聞こえる。
6.モナムール ★★
ムーディーなエレキのリフが大人な雰囲気出してる、一応バラード風。
ちょっとだらだらしすぎかな?
7.鼻とフラワー ★★☆
タイトルからしてふざけてるミドルテンポの曲。Bメロの歌詞はもう完全に響き優先。
8.鼻とフラワー三世 ★☆
女性コーラスを使った短いインスト風味な曲。フルートの音色も妖しげでいい。
9.御免ライダー ★★★☆
タイトルどおり、仮面ライダー的なアレンジのアップテンポな曲。バイクに乗る走り屋の歌。
規則的なハイハットワークがいい。
10.先週の月曜日 ★☆
この後に出てくる曲のコミカルなキーボード中心のインスト。
11.みんな元気 ★★★
大の大人たちの深夜の居酒屋での馬鹿騒ぎを歌ってる曲。
12.野球で言うと ★★
いつも彼女に色々うるさく言われる、ならこっちも色々文句を言ってやる、と決心するのに
いざ彼女に会うと「なんだっけ 忘れた」って風になってしまう、オヤジ化する歌。
それを野球に例えて言ってしまうあたり、さらにオヤジ化加速。
13.哀愁の金曜日 ★★★☆
ノリのいいサウンドに乗せて歌われる生活苦の歌。まさに哀愁。
いきなり「生活の危険だ」とか歌いだして、曲的には真面目(?)なのに、シニカルな笑いがこみ上げてきてしまう。
14.来週の日曜日 ★☆
10曲目と同じインスト、こっちのほうが短い。
15.家に帰れば ★★★
タイトルどおり、仕事を終え疲れて家に帰ってきて、ぼーっとしてるような雰囲気のまったりとした歌。
16.CUSTOM(JPNバージョン) ★★★
18曲目と対になってる曲。民生的、ラブバラードといったところか。
前半の静かな雰囲気と後半の爆発力のギャップがすごい。
17.ヘヘヘイ ★★★☆
アコギのかっこいいリフから始まるヨコノリロック。
韻ふみの言葉遊び的な前半からじわじわ盛り上がっていって、終盤の「ヘヘヘイ」という呪術的な掛け声を連呼して終わる。
18.The STANDARD ★★☆
ゆったりとしたスケール感の大きいラブバラード。ちなみに、正式なタイトル表示は文字が逆立ちしてる。
19.ドースル? ★★★☆
人によって捉え方はさまざまだと思うけど、個人的にこの曲は「死」(自殺)を歌ってるように聞こえてしまった。
ちょっと問題を投げかけるような、(でも具体的な核心には触れない)歌詞を綴ったアップテンポで叙情的な展開を見せる曲。
色々歌った後の「でも 知らねぇ」という一節はインパクト大。
総評.★★★
もともと一発で気に入るようなキャッチーなものはあまり作らないタイプのミュージシャンなんで、初聞きは微妙。
しかし、聞き込んでくると味が出てくる作風。
しかし、お遊びのインストなどあるため、全19曲、62分とアルバムのトータルバランスが悪い。
もう「歌メロ」や「歌詞」とかそういうのじゃなくて「音」そのものを聞かせようとしているのが伝わってくる。
このEに限った話じゃなく、民生のCD全部に言えることだが音がとても太い。
この太い音作りのバンドサウンドは聞いてて心地よい。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:9th. 568-570 名無しのエリー2005.03.24.

1.ライオンはトラより美しい ★★★★
歌詞にあるようにライオンがのっしのっしと力強く歩いてる感じのスローで重厚なギターリフが良い。出だしの「ズッジャ~ン」で悶絶。
2.何と言う ★★★★
先行シングルその3。シングルと若干ミックスが違う?キレのあるアコギサウンドと変なリズムが気持ちイイ。
3.スカイウォーカー ★★★★☆
先行シングルその2。妙なコード進行が癖になる名ミディアムバラード。詞は人生哲学的。
4.線路は続かない ★★★☆
曲は単調だが民生の超低音と超高音のハモリがクセになる。サイケな間奏もグー。
5.アーリーサマー ★★★
弾き語りふうの序盤から後半熱い盛り上がりをみせる。が、個人的には普通。タイトルは駄洒落。
6.歯 ★★★
何つっていいいかわからん、嫌いじゃないけど。歌詞もサウンドもかなり実験的な曲。
演奏は全て民生、BlurのTHINK TANKに入ってそう。歌詞の最後にオチあり。
7.サプリメン ★★★★
こっから怒涛のロックンロール3連発。
歌詞はタイトル通りビタミンやらアミノ酸やらサプリのことを歌っているがちがうクスリともとれそう、ちょい危な目。
8.プライマル ★★★★
タイトルどおり初期衝動全開って感じのサプリメンよりさらに勢いを増した感じの曲。頭悪そうな歌詞がいい。アルバムのCMでかかってた曲。
9.サウンド・オブ・ミュージック ★★★★☆
この流れで聴くと改めてカッチョイイ、先行シングルその1。なんつったって「音楽の音」ですから。歌詞はCCCD批判を思わせる。
10.フェスティバル ★★★★★
夏フェス会場の空き地の近くに住むおっさんの気持ちを歌った曲。なのに名バラードとして成立しているのは流石。
やはりマイナーこそ民生の真骨頂。アーリーサマーもだが民生にしては珍しいピアノ(?)をフィーチャーしたアレンジが良い味を出してる。
11.コアラの街 ★★★
ほのぼのした、ハワイアンな曲。歌詞は「木に登って見てるよ」という部分がヒットチャートを離れた立場で見守っている民生自身を歌っているように思える。
12.青春 ★★★★☆
昨年のツアーで1曲目に披露されていた曲がラストを飾る。淡々としたリフに切ない歌詞がのり、やたら涙腺にクる。
ちょっと「青い山脈」「高校三年生」等の昭和初期の歌謡曲のようでもある。
総評.★★★★☆
「29」、「30」や「FAIL BOX」ほど暗くなく、「股旅」ほどまったりせず、「GOLDBLEND」ほどの中だるみも無く、「E」ほど増長でもない。
個人的に民生のソロの中では最高傑作。
1曲、1曲が今までの曲に比べるとシンプルかつ、驚くほどにキレのある音に仕上がっていると思う。
発売寸前までCCCDでのリリースを拒否し続けただけあって音はイイです。
アルバム単位ではなく曲単位で20曲以上レコーディングし、その中から直感的にチョイスしたという手法故か、
若干アルバムとしてのまとまり感は欠けているものの同じようなコンセプトでレコーディングされ、
アルバムらしさを出すためにインストを入れたりした結果、全19曲というボリュームになってしまった「E」に比べると格段に聴き易く、
本人が言っていたようにシャッフルしても楽しめると思う。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:16th. 469-472 名無しのエリー2008.01.31.

1.イナビカリ ★★★★★
ウェットなギターの音が古き良きUKロックを思わせるアップテンポな曲。
打ち込みのようなテケテケ音が曲中全般で16ビートを刻み、軽めの音で小気味よくフィルを叩くドラムと相性良く絡む。
繰り返されるギターリフと粘着質なギターソロ、シンプルなメロディ。もしかしたら髭のやりたい事ってこんな感じなのかも。
キラキラしたコーラスが初期ザ・フーを思わせる王道なロック。
2.スルドクサイナラ ★★★★
今作は手数が多くてもくどくならない軽やかなドラムが印象的なのだが、この曲でも一聴して重めなギターイントロを軽快にくるむスムーズなフィルインを披露。
オアシスの2代目ドラマーみたい…と思ったら湊氏。いつの間に。
未完のメロディとして投げかけたフレーズにオチメロをくっつけて完成型として再登場させる手法はセロファンやAPOGEE等も得意とする手法。
3.フロンティアのパイオニア ★★★★★
まったりと雄大なミドルテンポの曲。芯の太いメロディが中央を走り、その周囲をせわしなく変わるコードが彩る、程よい疾走感のある曲。
かなり長いサイクルを1セットとして捉えたAメロが面白い。まっすぐすぎて何だかくすぐったいギターソロも良い。
グレイトフル・デッドのような土臭いロック好きに。
4.愛のボート ★★★★
まさにボートを漕ぐかの如く、民生のギターリフを音頭に同じリズムパターンが繰り返される曲。モコモコしたベース音がいい感じ。
途中で強風に遭遇したかのように演奏が表情を変えるが、嵐というほどでもなかったらしく程なく元通りに漕ぎ出す。
と思ったらラストに再びソロが。
5.いつもそう ★★★★
ビートルズからの影響を素直に出した、ゆったりめの曲。
サスのないベースが雰囲気を出している。いやドラムも結構…。いやギターソロなんてまさに…。
要はまんまな訳だが、「ビートルズをこんな意外なアレンジでやったら格好いいかも」的な冒涜のない、敬意を感じる曲ではある。
6.アドレナリン ★★★★★
民生ってこういう曲も書くのか、と個人的に感動したオールディーな曲。
バディ・ホリーのような50年代のムーディテイストを前面に出した楽曲に、
知らない単語も洒落た言い回しも全く登場しないシンプルな民生詞が異常にマッチしている。
何やら凄い。遥か上の年代層も直撃し得る、恐るべきノスタルジーを秘めた曲。
7.3人はもりあがる(JとGとA) ★★★
引き続きオールディー路線。
JとAがモメたらGが間に入ってJとAの言い分を聞いて…どうでもいいよ!しかも長いよ!何かだんだんHとかSとか増えてるし…。
田辺マモルの「俺とシュアーとマーチンと」を更にどうでもよくした感じ。
ジョー・ブレイニー?アンディ・スターマー?手掛りなさ過ぎて分からん。曲が進んでも別段何も起こらないピースフルな曲。
バンプファンなら「話を進めろよ!」と苛つくことうけあい。
8.カイモクブギー ★★★
オルガンの音色が印象的なストレートなロック。
イントロ聴いた時は「ここからバトルズみたいな展開になったらどうしよう」とか思ったが、民生は前衛的な音にはあまり興味がない様子。
こういうシンプルなのをやる人は実はあんまりいないので、結構聴きたくなったりする時もある曲。
9.ちばしって ★★★
スパゴーみたいなルーズなオープンハットのドラムで入る。スペーシーなキーボードがスパイスとして効いた王道UKロック。
小原の渋いベースがAメロを牽引する。やや印象薄。
10.今から海を ★★★★★
いきなり緊張感の増すスローナンバー。
ベースレスで、ドラムもパターンは叩かず、ギターとパーカッションをメインに幾つかの楽器を足して仕上げたシリアスな曲。
海を目指して歩く前半から、綺麗なコーラスワークを経てギターとボーカルだけになり「今から海を背にして君を目指してまた歩いて」と歌い出す後半へ。
そのささいな往路と復路をゆっくりと踏みしめるように歌う民生に妙にアダルトな魅力を感じる曲。
11.鈴の雨 ★★★★
泥臭い60~70年代的ロック。案外シャッキリした曲の多い今作では珍しい、民生らしいダルさの出たサイケな曲。
音選びは珍しくないがギター自体は意外に上手く、聴き応えのあるソロを聴かせてくれる。なぜか音量控えめな気がするが。
12.なんでもっと ★★★★
「なんでもっと~」の繰り返しを意外な形で締める、癖のあるメロディが印象的な曲。
狙ってモッサリ感を出していたDSL時代と違い、今作は湊のシャキシャキしてダイナミクスのはっきりしたドラムが際立っており、
全体的にスマートな印象になったような。
13.無限の風 ★★★★
アルペジオから始まるイントロからAメロ辺りまでは吉井風。サビは珍しく長いサイクルのメロディで組んでいる。
サビ後のギターソロを経て静かなAメロへ戻る流れが良い。
根こそぎ持っていくようなインパクトはないが、無難にまとまった曲。
14.明日はどうだ ★★★★
最後はドラムの乾いた音と躍動感溢れるベースが心地良い、モッズ風のアッパーな曲。間奏のギターの余らせ具合がらしくなくて面白い。
シンプルなメロディに「愛を 夢を」とポジティヴな言葉を盛り込んで開放感に満ちた出来に仕上げ、明るくアルバムを締めている。
今の彼の年齢相応に生まれ変わった「人の息子」といった印象。
総評.★★★★★
50~70年代の洋ロックの、音の良いリマスター盤を聴いているような感覚に陥る、捨て曲なしの王道ロックな作品。
日本語で歌っていること以外に邦楽らしさは皆無。シャレでも懐メロっぽい曲をやらない徹底ぶり。
自身の理想をひたすら掘り下げているようで、近年の他アーティストの音から影響を受けているような様子もなく、純度は高いが頑固で懐古主義的すぎる印象。
そして半端に懐古主義な洋アーティストよりよほど当てになる実力の持ち主とも思える。
楽曲の完成度は総じて高く、古めのロックが好きならムラなく楽しめる出来では。
ロックと聞いて真っ先にテンポの速いビートロックが浮かぶ人には不向きかもしれないが。
作詞については何とも言い難い。特にこだわって表現したい事があるというより、曲がギリギリ成立する底のラインを模索しているように思えた。
民生の詞はいつもこんな感じだから…とうまい事世間に認識を植え付けて、何となく手抜きが許される環境を作る事で楽してるような。
その辺は偶然にも自分にとってはプラスに転じたが。
佐野元春や中村一義等の、1枚のアルバムトータルの流れを強く意識した作品というのは、じっくり聴き入るには良いが捕まると長い為、
なんとなく流すには重い印象があるのだが、民生の今作はメッセージ性が薄い分BGM適性が高く、何をする時にも取り敢えず流しておける。
ながら最強、という特異なポジションで、いつの間にかやたら回転していた1枚。
(★5個が満点。)

Reviewer:24th. 86-87 名無しのエリー2010.09.17.

1.最強のこれから ★★★☆
攻撃的なリズムギターで心地良く始まる。途中で突然静かになり別のメロが始める、という中期ビートルズのようなことをしている。
オープニングにはちょうどいい。
2.わかります ★★★★
これもまたリズムギターのリフが心地良い。前曲と違いハッキリとしたサビがあり、ポップ。
歌詞は春が来てキレイになった君について歌っている。大人の階段も登る。
ドラムが重要そうだが、自分が聞いた限りでは乱れはなかった。
3.えんえんととんでいく ★★★★
これはお気に入り。まったりとしたリズムにグッドメロディが乗る。
歌詞はほとんど同じフレーズにもかかわらず情景が浮かぶ。アレンジとの合わせ技の妙。
間奏で笛をふいているのも民生?
4.RL ★★★☆
軽快なカントリー系の小品。
「信じた道をまっすぐ突き進む はずが だいたい道はまっすぐじゃないことが ほとんどで」
これぞ民生節。
5.音のない音 ★★★☆
民生らしいダルダルなグルーヴの曲。ブリッジの感じも「らしい」
あと一歩なにかがほしい。
6.たびゆけばあたる ★★★
まさよしがやりそうな16ビート曲。ドラムが難しそうだがすらっとこなしている。
歌詞はたびゆけばあたる棒を列挙して行くというナンセンスなもの。
ギターソロが楽しい。
7.ひとりカンタビレのテーマ ★★★☆
民生らしいメジャーとマイナーが曖昧なコード進行のシャッフル曲。
ソロは民生の持つもっとも高価なレスポールで弾かれている。よく聞こえないがタンバリンと鈴を同時演奏している。
ドラムは残響をカットするため小屋のようなものに入って取られた。
8.かたちごっこ ★★★
シンプルかつ重いサウンドのラブソング。
ゆっくりの曲ゆえかリズム隊(民生)が揺れ気味のような気がした。
9.Room503 ★★★★
サスフォーの響きが印象的なアコギチューン。サビが比較的サビっぽく曲にメリハリを産んでる。
10.解体ショー ★★★★
民生がミュージシャンの心得的なものを書くとハズレがない。曲作りもロックのお手本のよう。
11.暗黒の闇 ★★★★
クセになるメロディを持つハネモノロック。けっこう新鮮な印象を受けた。
総評.★★★☆
一人で全楽器を演奏しその様子をライブ録音するという挑戦的なコンセプトの作品。
なのに演奏にブレがなさすぎてスタジオ録音と変わらないんじゃないかという疑惑がつきしたがう。
民生はすごいけれど、アルバムは普通ということでこの評価になった。
自分の環境のせいかもしれないが、民生独特のドズーンとくる轟音は無くなっているように思えるのでそこは残念だった。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)