アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : とうきょう・なんばー・わん・そうる・せっと。

Reviewer:避1st. 60-63 名無しさん2009.04.03.

1.世田通Blooming ☆
ループを主体に置いた短いインスト。序曲ですね。
2.Rising Sun ★★★★★
イントロのストリングス聴くだけで全身の血が騒ぐような感覚に陥る。これはもうかなりの名曲といって差し支えないと思う。
俊美さんの美しい歌、BIKKEのいつになく早急なラップ、そして未来への希望を描いた歌詞、
ウ ウ ウ ウ アァーってな感じで先ほども書いたように名曲だといって差し支えない素晴らしい曲だと思うのですが、
youtubeでこの曲のPVが公開されたときの本スレの様子は反応が微妙なんてもんじゃなかったのでガックシきてしまった。
(youtubeでDVD並みの高画質でPVが視聴できるので購入を考えてる人は見てもいいかも)
3.Who Really Loves You? ★★★
これは…w 前の曲があんなに明るかったのに一気にダークサイド。
被害妄想的なリリックを呟き続けるBIKKEはもはや前曲とは別人。曲の方も決して明るいと言えるものではない。むしろ暗い。この落差が笑える。
タワレコの購入特典CDにはこの曲のインスト版が入っていた。何でこの曲なんだろう。
4.Endless Crow's Cry ★★★★
出た!歌謡曲!男臭い!素晴らしい。というかもうこの曲になるとBIKKEのラップもないのでもはやHIP-HOPでもないよね。
サビのコーラスやアウトロの「ララララー」というコーラスもなんか本当に今が2000年代か疑いたくなるような妙なダサかっこよさがある。
マンガ「WORST」のトリビュートソングに選ばれたのも納得の一曲。その割にはドラムの音がやたら軽いのがシュール。
5.Nell ★☆
長い割に全然記憶に残らない…というかイントロが長すぎる。これで聴く気がだいぶ失せてしまう…
曲の方もイントロが長かった割にはそんな凄い内容でもないし…うーん…
6.四月の約束 ★★★
かなり軽快でポップな曲。ギターの音が楽しい。曲中通して流れてるストリングスのおかしな響きも聞き覚えがあるような旋律でユーモラス。
ここで注目すべきはBIKKEのラップ。かなり子供っぽい歌い方(という表現でいいのか?)をしていて、これが歌詞の内容を増幅させている。
で、肝心の歌詞はどういう内容なのかというと、自分と親密な関係にあった幼なじみとの別離を描いており、曲と相反して妙に哀しい歌詞になっている。
7.Good Night Baby ★★★★☆
哀愁のあるラテン調のナンバー。この曲はメロディがかなり良い。ギターの響きがとても美しい。
低い声で呟き続ける事に徹したBIKKEのラップもナイス。曲の内容によく合っている。しかしちょっと単調かもしれない。なので0.5点減点した。
ちなみにこの曲含め数曲に俊美さんの息子トーイ君がコーラスで参加してます。
「ヤード」のサビで「まだ頼りない、その首かしげ」と歌われていたトーイ君が数年経った今、
「Good Night Baby with My Love」という歌詞を歌っているのかと思うとちょっと感慨深いものがある。
8.Blossom Of New Town ★★☆
インスト。一曲目のループが再登場する。そしてジャズ調のゆったりとした演奏に。
またループを挟んで、今度はガラッと雰囲気を変えてギターの音がどんどん迫ってくるような妙な空気に。そしてまたジャズ調の音楽に戻る。
最終的にはアナログノイズが鳴り響く中をギターが「きよしこの夜」風の旋律を弾いて終わる。少しとっ散らかってる印象。
9.スパークリングサイクリング≡ ★★
かなりポップな曲。凄くポップな曲。ついでに言えば歌詞も恋空なんて足元に及ばないほど純粋で青春な恋愛を描いたものでめちゃくちゃポップ。
曲、詞、ともにポップすぎて逆に異質。これはかなり聴く人を選ぶ曲だと思う。
タイトルでもう既にバレてますがかせきさいだあ≡が参加してます。
10.Alone Tonight ★★★☆
加工された歌声とコーラスで淡々と紡ぎ続ける不思議な曲。あとこの曲はバックトラックが「ヤード」を思い出させるぐらい大袈裟。
展開もほぼないし、メロディ的にも真新しいものも取り立ててないのですが、
大袈裟なトラックとボーカルにかけられた妙な加工のおかげでやたらと記憶に残る一曲になってます。
(アウトロも「ヤード」っぽい…)
11.Beyond The World ★★★★★
これはもう最高の一曲でしょう。今年度上半期(個人的)ベストソングを5つ挙げるとしたらこの曲が入るのは最早確定。
街中に記憶もないまま放り出された人物(BIKKEのラップで表現)に救いの手を差し伸べる存在(俊美さんの歌で表現)を描いた歌詞も秀逸。
ストリングスの音色とギターの優しい響き、俊美さんの歌、BIKKEのラップ…全て最高。泣ける。ZAZENBOYSの松下敦によるドラムもカッコいい。
これはソウルセット屈指の名曲だと思う。
特典DVDにこの曲のライブ映像が収録されているのですが、演奏してる人の顔が見えるとこれまたグッと来ます。
12.Almost Like Being In Love ★★★
最後に用意されたのが、俊美さんによる2分にも満たない弾き語り(カバー曲)。
足音などのノイズが響く中、俊美さんが優しく歌う1分56秒。前曲の余韻をいい感じに増幅させる素敵なエンディング。
総評.★★★★
散々褒めておきながらなんですが、この作品は5つ星をつける気持ちにはなれない。何故か?
それは、自分が過去のソウルセットのアルバムの凄さを知っているからだ。
どうしても第二の「Jr.」や第二の「9 9/9」を期待してしまう気持ちがどこかにあるのだと思う。
ただ、そんな気分が「Beyond The World」という曲でちょっと救われたような気もする。(以上、ただのチラ裏)
さて、総評を書かせてもらうと、このアルバムはソウルセットが本来持っているメロディの魅力を存分に引き出した作品となっています。
なのでここ最近の数作よりも少し原点回帰の色が濃くなってきた感じもあり、
「最近のソウルセットはちょっと…」という方でも比較的受け入れやすい作品になっているのでは。
だから最近の路線のソウルセットも好きな方は安心して手に取れるし、過去のソウルセットが好きだった方もちょっと冒険する気持ちで手にとって見てはどうでしょう。
ただ、ソウルセットだったらもっと凄い作品が作れるのでは…という気持ちがちょっと残ったのも事実。次作にも期待。
とこれで終わってしまうと音楽誌のレビューと大して変らない総評になってしまうので不満を挙げると5曲目はイントロ短くてよかった。9曲目はちょっと勘弁。
まあ2009年の上半期において重要なアルバムになっていることは事実だと思います。気軽に聴いてみてね。
(★:1点,☆:0.5点の計5点満点)