アルバム全曲レビュー * アーティスト名 : にしわきゆい。

Reviewer:避1st. 45-49 名無しのエリー2008.09.29.

1.7月の雨なら ★★★
デビューシングル。心からの辛さに気付いてほしい気持ちを歌った曲。
彼女の声にマッチした曲で、普遍性がある曲でもある。
このようなタイプの曲は今では少ないので、凄く新鮮。
2.忘れない ★★☆
2ndシングル。失恋ソングだけど、主人公は若干、引きずっている感じ。
尾を引いてる様なアレンジにしようとしているんだけど、爽やかなのが残念。ポップスだから、そんなアレンジされたら困ると思うけどね...。
これがクイズバラエティー番組のエンディングってのが信じられない。
3.BLUE ROSES ★★
2ndアルバム収録。優しげなヴォーカルがそっと背中を押すかのような応援ソング。
いい曲ではあるんだけど、これは彼女が歌う必要が無いような...。アイドルに歌わせた方がらしくなったんじゃないだろうか。
4.風の住む星 ★★★★
ポテトチップスのCMソングだった2ndシングルのもうひとつのメイン。
これも彼女の声にマッチした曲で、おそらくCMにも合った曲だろう。こういうアーティストを発掘するのは上手いよなぁ、カルビー。
ゆったりと、青空の下で聴いてみたい曲。
5.ノースリーブ ★★★
1stシングルカップリング。失恋を振り切ろうとする女性の歌。呟くような歌詞と優しい歌声が何とも言えない空気を醸し出す。
ノースリーブの白いワンピースに着替えた彼女はこれからどうしたのかが気になる。
きっと、朝に聴くにはちょっと重たい曲じゃないだろうか。
6.クレッシェンド ★★★★
2ndアルバム収録。タイトルの意味は音楽用語で「段々強く」の意味。
愛しているという気持ちがクレッシェンドのように強くなっていくから伝えきれない心を切々と歌っている。
この曲の表現は凄く好き。歌い方とか、歌詞とか、アレンジとか。
7.見つめずにはいられない ★★
3rdシングル。多少ロック色が強いアレンジになっている。
新しい恋の始まりを繊細に描いた恋愛ソング。これがタバコのCMソングってのもなぁ。
少女趣味から幼さを少し抜いた歌詞は面白い。
けど、シンセブラスが邪魔。世界観というより西脇の歌声を殺しているように感じる。
8."彼女"になりたかった日 ★★★☆
4thシングル。微妙な片思いを描いたラブソング。ドラマのエンディングテーマだった。
この手の曲だと彼女の声もすごく活きていて、こちらも聴いていて、ふと軽くなる。
ポップスとしてはずいぶんと出来が良い。こういう曲も減ったなぁ、と思う。
9.ひぐらし ★★☆
3rdアルバム収録。同窓会にて当時の恋を振り返る女性の歌。
決して鉈や金属バットを振り回したり、時間をループする歌ではないw
同窓会をテーマにした曲自体、メジャーではあまり聴かないので新鮮な気持ちで聴くことが出来たが、女性なら誰もが思うだろうな。
10.思いをはせることだけは自由 ★★★
6thシングル。随分と意味深な歌詞が特徴のアップテンポナンバー。
これも彼女が歌う必要が無いと思う。アイドルが歌ったほうがらしく思える。アレンジもそれっぽいし。無理してるようにも聞こえる。
まぁ、タイアップ先の事情なんだろうけど...。
11.WISH ★★★☆
3rdアルバム収録。やや哲学的な自己啓発ソング。
明るめのコード進行に若干、後ろ向きの歌詞というギャップが何とも言えない。
ライブだと随分と映える曲なんだろうなと、聴いていて思った。
12.どうしても好きだった ★★
4thアルバム収録。諦めきれない恋心を歌い上げている。
「知らずに積もったホコリのようね 不安は」という表現は上手いと思う。男性なら、なかなか思いつかないフレーズではないだろうか。
シンプルなアレンジは結構好きだけど、サックスソロは古い(当時から見ても)。
ギターソロならもう少し空気が出たんじゃないかな。
13.「二人」に帰ろう ★★★
7thシングル。顔のコピーに定評がある漫画家、あだち充原作のアニメ「H2」EDテーマ。
あだち作品に合わせようと、ラブソングを提供したようだが...ゴメン、合わないw
いい曲ではあるんだけど、タイアップで損してるなと思う。
14.Holy Snow ★★★★
9thシングル。冬を舞台にしたラブソング。
優しい歌声とアレンジがマッチした綺麗なバラード。こういうメロディとアレンジだと、西脇の声が一際映える。
やはり、ヘタにポップス寄りにするよりは多少、シンプルにした方がいいらしい。
15.今年最初の雪の夜 ★★★☆
5thアルバム収録。初雪が降った夜をテーマに一人寂しい夜と恋心の存在を歌い上げたバラード。
静かな夜を連想させるアレンジがすごく綺麗で、西脇の優しい歌声が優しく包み込むように舞い上がる。
遠距離恋愛中だったらグッと来る曲なのかもしれない。
16.君がいるから・・ ★★★★★
ワーナー移籍第一弾シングルでアニメ「金田一少年の事件簿」OPテーマ。
アニメ最終話でこれが流れた時、恐ろしいくらいにマッチしていてビビった記憶がある。
ロック色が強いながらも、歌い方もそれにあわせるのではなく、
そっと背中を押すかのような歌い方にしたのが逆に曲の良さを引き出していて、楽曲の完成度が非常に高いことが伺える。
総評.★★★
西脇唯がワーナー移籍後にリリースしたベストアルバム。楽曲は16曲目以外は全てキングレコード時代にリリースした楽曲である。
基本的にアレンジはメロディの邪魔にならないような音を選んでいるため、それほど気にはならないのが特徴。ただ、主張しすぎる箇所もある。
その場合は例外なく、彼女の声かメロディを殺しにかかっているのが難点。
J-POPというフィールドではポップスらしさを失わずに自分らしさを描いている、今となっては貴重な部類のアーティスト。
今のシンガーソングライターは結構ドロドロとした曲を書くことが多いので、
彼女のように清涼剤となるメロディを書けるシンガーソングライターは本当に少なくなったなと、聴いていて感じた。
ポップスが好きだと自認するのであれば、一度聴いてみるといいだろう。
ただ、パンチのある声が好きな人には物足りないヴォーカルなので、そういう声を求めるのであれば、主な提供先である森口博子を聴く事を勧める。
にしても曲入れすぎだろ、これ。もうちょっと絞った方がよかったかも...。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)

Reviewer:13th. 299-300 名無しのエリー2006.10.08.

1.Antique ~Version1.1~ ★
いきなりシングル曲のリミックス。原曲のスピード感を削ぎ、クラブ風のアレンジになっている。
締まらないシンセサイザーの数々が取り巻いており、取り分け「チャッチャッチャ」が堪らなくイカさない。
ただでさえ今までの彼女“らしさ”が伺えない曲な上に、消化不良です。
2.LEKTION ★★☆
ミディアムテンポの佳曲。夢と現実の隔たりを後ろ向きに描いており、虚ろな雰囲気が跋扈している。
淡々と響くビートが孤独感を増長させ、儚げに揺れるメロディがますます映える。
3.夏のシグナル ★★★★
涼しげなポップス。初っ端から清涼感のあるギタープレイが飛び込んできて心地よい。
ドラムのおかずも曲をぐっと引き締めており、良い感じ。
お得意の失恋ソングながらもバンドサウンドで昇華させ、人生の単なる通過点のように晴々と一人ぼっちの夏を歌い上げている。
4.電話の向こうの君に今、言えること ★★
重々しく綴られる別れの曲。
プラットホームの雑踏や轟音をモチーフにしたようなドラムが後半になるにつれてけたたましく響き、曲全体を包み込んでいく勢い。
重苦しい。
5.BLUE PLANET ★★★
メリハリの効いたバラード。
イントロから打ち込みドラムがボンボン鳴っており項垂れつつも、急激に盛り上がるサビのメロディには圧倒された。
真っ青に輝く地球とちっぽけな携帯の光で繋がる二人、両者を同じスケールで描いており畳み掛けるように連続する大サビがより一層に心に沁みる。
6.愛にいちばん近い朝 ★★★☆
直球の幸せポップス。
軽めの生ドラムに乗せて、爽やかな朝の風のように優しいメロディがこれまた優しい歌声に導かれている。
前向きで暖かい気持ちが芽吹きます。
7.はてしなく青い空を見た ~Version2.0~ ★★
シングル曲。掻き回すようなアコギのストロークとエッジの効いたエレギが絡み、かっこ良いサウンドに。
疾走感溢れる歌でメロディもノリにノッているが、それだけで終わってるのが残念。
個人的にもう一押しの盛り上がりどころが欲しかった。
8.忘れないで ★★★★★
屈指の名バラード。
珠玉のメロディが曲の随所に塗されており、初期を彷彿させるキラキラしたシンセが仄かに温度を持たせている。
愛の始まりを讃えるサビではしなやかに伸びていく美声が印象的。
9.君がいるから・・ ★☆
シングル曲。これなんてガン○ムのアニソン?と思うぐらいに“コテコテ”の編曲。
タイトなギターとドラムが混沌としたサウンドを演出しながら、明るいシンセを織り込んで独特の色が出来上がっている。
新境地と言うよりも、異色です。
アルバムの中で一番キャッチーな旋律、だけど一番浮いている。
10.COCON ★★★☆
繊細なバラード。心の内に問いかけるような囁きで綴られ、しっとりと聴かせる曲。
ピアノ線さながらのか細い歌い方が映えるサビは光っている。
11.ハピネス ★★★☆
シングル曲。アップテンポの明るいポップス。軽快に響くアコギが歌をスピードに乗せている。
そこはかとなく異国情緒を漂わせており、早送りのロードムービーを見ている気分。
12.遠い日の家族 ★☆
静かなバラード。アルペジオ中心でシンプルなメロディ構成。
色の褪せた古い写真を見つめるような寂しい雰囲気の曲だが、あまり頭に残らない。
13.Antique ~Version4.1~ ★★
シングル曲。アコギが刺々しくうねっており、終止スリリングな空気を醸している。
どすの効いた押しの強いサビでは今までの可憐さを微塵も感じさせない強い女心を曝け出している。
総評.★★★
繊細でポップなメロディラインを指先でなぞるように優しく歌い上げる、シンガーソングライター西脇唯のメジャー最後となるアルバム。
鳥山雄司を筆頭に個性の強いアレンジャー陣を敷いているが彼女のボーカルとの相性を考えると、首を傾げたくなるアレンジ過剰なものが幾つか。
特にビートが増強されていて、穏やかなボーカルに冷や水を浴びせてる感がある。
キングレコード時代のきらきらサウンドを期待すると痛い目に遭います。
歌詞全般、彼女自身の心情の変化もあってかメッセージが抽象的になっている気がする。
ただ美メロメーカーとしては健在であり、ポップなのに癖になる旋律を聴かせてくれます。
(★:2点,☆:1点の計10点満点。)