Reviewer:8th. 577-580 名無しのエリー2004.09.14.
1.わだち ★★★
1曲目はアコギジャカジャカな良い感じに力の抜けたミディアムソング。
2.1 ★★★★★
タイトルチューンは今までのゆずに無かったような雰囲気の曲。
多分グレイの「ひとひらの自由」とかミスチルがアルバム曲でやっていそうな雰囲気に近いと思う。
静かで落ち着いているが芯が強く、全体的にずっしりと重く、メッセージ性が強い曲。
詩は「かけがえのない1つの命」と言ってるように、「命」がテーマになってる。
この北川の分かりやすい詩は一歩間違うと薄っぺらく聞こえてしまいがちだが、この曲はオケの重さとマッチしていて詩に強い説得力がある。
ドラムが非常に重たくドコドコと鳴っていたり、サビのゆったりとした伸びやかなメロが特徴。
3.シュミのハバ ★★★
一見、額面通りに受け取ると分かり易いようで実は凄く皮肉を言ってる、岩沢のひねくれ度合がよく分かる曲。
キャッチーなメロと軽快なオケが聞きやすい。特にリズム隊のベースとドラムが良い。
4.桜木町 ★★★★
ゆず初の外部アレンジャー(松任谷正隆)を迎えたアッパーなバラード。
北川作ながらサビは岩沢が歌ったり、キャッチーなメロ、風景が思い浮かぶ詩、と完成度の高い曲。
久々に世間が思う「ゆず」像にぴったりあった曲だったと思う。
5.白鳥 ★★★
北川のおばあちゃんが亡くなり、そのことを元に書いたレクイエムともいえる悲しげで静かなバラード。
北川の特徴でもある暖かみのある優しい歌声が良い。
オケでは楊琴と二胡と言う中国楽器を取り入れ、曲の切なさを引き立てる。
6.ウソっぱち ★★★
最近の岩沢にある割とひねくれてない前向きな詩とほのぼのとしたオケが特徴のミディアムソング。
スティールギターのおかげか、初期っぽさを感じる。(『ゆず一家』収録の「手紙」と雰囲気が近いかな)
ただ、やや印象が薄いか。
7.積み木ゲーム ★★★
前曲と同じ人が書いてるのに内容は正反対のようなひねくれソング。ブラスとリズム隊が効いてるアッパーなブルース系の曲。
間奏のブルースハープソロも良い味出してる。
8.命果てるまで ★★★★
イントロからガツンと来るストレートでアッパーなバンドサウンドの曲。北川の気持ちこもった気合入ってる熱い唄。
オケでは元ジュンスカの宮田和弥が率いる「ジェット機」と言うバンドのメンバー、宮田を除く3人が参加してます。
つまり、ドラムは元ユニコーンの西川君こと川西ジェット(川西幸一)が叩いてます。やっぱこのドラムがたまらなくカッコ良い。
詩は自分の生き様とか、そこら辺の事を言ってると思う。とにかく熱い。
9.歩行者優先 ★★★
このアルバムの中で1番昔の曲。なのでどっちかって言うと前作『すみれ』の延長線上にある曲っぽい。
その『すみれ』収録の「旅立ちのナンバー」をミディアムにしたような印象の曲。
岩沢ながら前向きな詩。全体的にキレイな音作りだが、やや印象が薄いかも。サビはキャッチーだけど。
10.夏祭り ★★
タイトル通り、夏祭りの思い出を歌った短いシンプルな曲。
これも初期っぽさを感じるが、北川の歌い方がややあざとく聞こえるかも。
サビの詩から察するに、多分女の子目線の曲だろう。
11.蛍光灯の先 ★★★
アコギアルペジオ+キーボード+タンバリンの音数少なめのシンプルなスローバラード。
全体的にじんわり染み入るタイプの曲。唯一盛り上がりを見せるDメロが効果的。
詩は別れの事を歌っている。結構暗めかも。
12.夢の地図 ★★★★
今までの北川作品「友達の唄」や「ユーモラス」をもっともっと身近な事に置き換えて噛み砕いた感じ。
その為ようやく作為的ではない、等身大な感じの詩に仕上がってると思う。
オケではジャクソン5が元ネタと思われる、ブラスが効いた賑やかで楽しげでアッパーな曲。サビのキャッチーなメロは北川の真骨頂だろう。
13.栄光の架橋 ★★★★
大型タイアップでたくさんお茶の間に流れ、その結果「夏色のゆず」とともに「栄光の架橋のゆず」と言えるようになったんじゃないだろうか。
この曲、北川は「五輪」を意識せずに自分なりの言葉で書いたらしく、その結果、この曲の詩は今まで歩んできた「ゆず」自身の事も入ってる様に聞こえる。
オケはM4に続き松任谷正隆アレンジ。ストリングスを入れ、壮大にしている。
さらに、このアルバム収録のものはシングル版よりアウトロがよりドラマチックに、壮大に壮大に仕上がってる。
正直、シングル版の終わり方は中途半端な感じがしたので、このアルバム版を聞いた時「これだよ!これ!」と思った。
シングル版でしかこの曲を知らない人はぜひこっちのアルバム収録のバージョンも聞いて欲しい。
終わり方が違う事により曲全体の印象、聞こえ方も全然変わってくると思う。
総評.★★★
1曲1曲の完成度はまぁまぁで、アルバム全体のバランス、聞き心地は結構良い。
北川は今回どの曲も「ONE」と言うテーマで統一されてるように感じた。
M1、M4、M10、M12の様な安定してる曲、M2、M5、M8、M13の様な意欲的な音作りの曲。
さらに北川最大の特徴でもある「分かりやすい詩」が今作ではどれも良い方向に出てると思う。
一方岩沢。最近(2003年以降)は「さらりと聞けてしまう3分未満の曲」ばかりだった。
今作でその傾向は薄まったが、やはりM6、M9の様なやや印象が薄い曲もある。
それでもM3、M7、M11で「らしさ」を見せつつあるので完全復活までもう少しか?
北川作8曲:岩沢作5曲。うちアルバム新録曲北5:岩3。岩沢の新曲3つしか無いもんなぁ。
って事で北川寄りのアルバムと言えそう。印象に残る曲は北川作の方が多いし。
個人的に今のところ1番印象に残ってて好きな曲はタイトルチューンの「1」。
とりあえず全体的に聞きやすい、バンドサウンド寄りの良い感じなアルバム。
(★5個が満点。)
Reviewer:8th. 615-617 名無しのエリー2004.09.20.
1.わだち ★★★
詩の内容はアルバム全体のコンセプトだと思う。
2.1 ★★★★★
(>>577(管理人注:上記8th.577-580の同アルバムレビュー)参照)
3.シュミのハバ ★★★
アルバムの流れで聞くと、この曲もしっくり来る。
1番で薄っぺらい仲間意識を皮肉りつつ、最後は「君が君らしく」「僕が僕らしく」と『個々』を思わせるフレーズで締めてる。
4.桜木町 ★★★★★(+1)
失恋バラード。聞く事に好きになってくなぁ。『ゆず』の魅力がふんだんにわかる曲。
5.白鳥 ★★★
(>>577参照)
6.ウソっぱち ★★★
良い意味で古臭いフォーク。2曲続けて『別れ』がテーマの曲が続いたので、ここで前向きな曲はよりこの曲を強く印象付ける。
7.積み木ゲーム ★★★
ここまで来ると「ひねくれてる」と言うより「わけわかんない」といった方が正しいような感じの詩。ブラス、ブルースハープ、ピアノ、ベースラインが良い。
8.命果てるまで ★★★(-1)
インパクトはあるけど、すぐに飽きが来そうなタイプでもあるかもしれない曲。そういった意味で星1つ減らした。もちろん、好きな曲ではある。
やはりバンドブームの時のような音作り。
9.歩行者優先 ★★★
ミディアム前向きソング。キレイな音作りでキャッチー。
10.夏祭り ★★★(+1)
2分以内に収めたコンパクトな曲なのでさらりと聞け、星1つ増やす。夏の風景描写が上手い。
11.蛍光灯の先 ★★★
(>>579参照)
12.夢の地図 ★★★★
(>>579参照)
13.栄光の架橋 ★★★★
(>>579参照)
総評.★★★★(+1)
>>580に書いたように、岩沢曲の第一印象はやや弱かった。しかし、アルバムを何回も聞いてくうちに徐々に印象に残るようになってきた。
どっちかって言うと、北川曲が派手、岩沢曲は地味。でも両方ともしっかりしてる作り。アルバム曲はほとんど横一線の評価。
このアルバムはゆずが「全体の聞き心地、構成、曲順にこだわった」と言うだけあって、最初から最後までとてもスムーズな流れで聞ける。
非常に統一感のとれたアルバムではないかなと思う。(今までのアルバムは流れを切るような曲が入っており、トビラ以外は統一感が欠けていた)
だから聞く時は必ずフルで聞きたくなる。
今作は個々の曲はまぁまぁな印象だけど、アルバムをフルで聞くと凄くパワーがある。最初から最後まででひとつの曲、とでも言おうか。
今作「1 ~ONE~」は非常に気に入ってるアルバムです。
(8th.577-580レビュアーによる再レビュー。★5個が満点。)